日銀・植田総裁「基調インフレ上昇続けば利上げ」 ワシントンの講演で
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当局側の事務方が原稿や想定問答を書く際には「メディアにどこを切り取らせるか」は当然気にします。報道されている発言も、当局側は「あくまで『物価に跳ねれば』と言っているのだからオーソドックスな政策運営の考え方の範囲内」と言うでしょう。一方で、受け止める側の相当数が「『緩和継続』を強調していたマイナス金利解除前とは変わってきたな」と受け止めるのも当然と感じます。
問題は、メディアを通じた刷り込みの手法を多用し過ぎると、メディアや市場が総裁発言の一字一句に過度に注目し、それがボラティリティを高めかねない、ということかと思います。
「普通の政策」に戻ったのであれば、説明も中央銀行としての「普通の説明」、すなわち、政策委員会から正式に公表される物価見通しと物価目標などの相対的関係を中心に据え、それ以外の発信は慎重に行うといったコミュニケーションに徐々に移行していくことが、長期的には望ましいと感じます。
注目のコメント
「基調的なインフレ率の上昇が続けば、利上げを行う可能性が極めて高い」 φ(・ω・ )フムフム...
物価が上がるということは、モノやサービスの価値がおカネの価値と比べて相対的に上がるということで、おカネの価値が相対的に下がるということと同じです。中央銀行はおカネの価値を守ること、言い換えれば物価を安定させることが最大の使命ですから、インフレが激しくなれば、金利を引き上げておカネの魅力を高める、つまり、おカネの価値を取り戻すのは当然です。植田総裁はごく当たり前のことをおっしゃっているだけで、特に驚くほどのことではなさそうな・・・
政府は巨額の税金を投じてガソリン代や電気代を下げてインフレ率を低く見せていますけど、日本では、2%を遥かに超えるインフレが長期に亘って続いているのが実態です。基調的なインフレ率が2%に達したかどうか確信が持てないというのが政府と日銀の立場であるようですが、企業物価が過去3年で20%上がっているのに対し、消費者物価の上昇は9%程度に過ぎず、企業の価格転嫁が終わったとは思えません。しかも円安が猛烈な勢いで進み、すなわち通貨の価値の下落が猛烈な勢いで進み、モノとサービスの価格に上昇圧力が加わっています。
文字通り取れば当たり前のご発言ですけれど、円安とインフレは簡単には止まらないとの認識が内心におありなら、事は穏やかでないかもしれません。知らんけど f(^^;