【3分解説】円安が止まらない3つの理由
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円が高くなる要素、ありますか? 金利差はもとより、貿易赤字は続いていますし、海外で稼いだ外貨も円に還流しないでそのまま海外で投資することが増えています。
そもそも「34年ぶり」なのは為替上の数字です。34年前は日本の物価が高くアメリカの物価が安かったので、同じ1ドル154円にしても、日本のモノ・サービスを売ってアメリカのモノ・サービスを買おうとした際には、かなり多くのものを手にすることができました。
現在では日本の物価が安く、アメリカの物価が高いので、34年前よりも遥かに多くのものを売らなければ、同等のものを得られなくなっています。
34年前よりも日本の「買う力」は弱くなっていると思います。
注目のコメント
コメント出させて頂いております。22年、23年の円安はたまたまCPIショックという助け船がきて折り返しました。今年はそれが利下げだったはずですが、原油高という不運も重なり助け船が来ない、という状況にあります。他力しかないのか?という話になりますが、「他力しかないですね」と私は回答するようにしています。利上げや介入といった裁量的なマクロ経済政策は1つの対症療法にはなっても、需給を根本的に変え得る一手にはならないためです。
結局、輸出品の競争力が急に改善するわけではないため、鉱物性燃料が輸入の4分の1を握る状況を変えない限り、需給は変わらないでしょう。先般のMETIによる50年の電源構成計画のようなアプローチは必要な話だと思います。
また、日本企業の外貨を如何に活用するか、も課題になるでしょう。レパトリ減税という言葉を軽々に使う向きもありますが、既に法人税のレパトリ課税は大分低い状況にあるため効果を出すための工夫も必要でしょう。
この辺りは先般の財務省の国際収支有識者会議の資料にも言及があるような話です。既に公表はされています(私の資料は②です)。宜しければご参照下さい。
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/councils/bop/outline/20240326.html米国の中立金利が上がってしまいましたからね。
中立金利の上昇は米国の潜在成長率の上昇ととらえることができますが、
これによって利下げしなくても中立金利との差が縮まってしまいましたので、利下げの必要性が低下しているということもあるでしょう。利上げを繰り返してもアメリカ景気が好調という大前提がある中で、まだまだ景気の弱い日本で円安だからと利上げするのは本末転倒です。利上げなんかよりもステルス増税みたいなことで国民からちょっとでもお金を吸い上げようとするのではなく、「景気が加熱しすぎてるので利上げしないと」みたいな状況を日本でも作ってもらうのが一番利上げに賛同が得られる状況ではないか、と思います。
さらに言うと、為替の安定の責任は日銀ではなく財務省です。