パタゴニアの「味噌」づくり 世界最高水準のオーガニックを形に
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パタゴニアの食品ブランドであるプロビジョンズ。グローバルの取組で、日本のオリジナル製品としてはこれまで日本酒などもつくられてきました。パタゴニアに限らずIKEAなど、強い社会的存在意義を持つブランドがこれまでとは領域の異なる食品ビジネスを始めていることが示唆的です。パタゴニアの味噌は、パタゴニアの店舗だけではなく、FOOD&COMPANYや福島屋といった同じ志を共有する流通での販売が始まっていることも特徴的です。まさに共通のパーパスを起点に「大きな船」として多様なステークホルダーとともに、あるべき世界を目指すという新しいビジネスのかたちが見える兆し的な事例だと思います。
注目のコメント
化学肥料や農薬を大量に投入し、工業製品のように農作物を生産する近代的な農業は、生態系に大きな負荷をかけてきました。その結果、世界中の農地の土壌が劣化し、巡り巡って人間にも不利益があるということが指摘されています。
そこでいま、不耕起栽培のような農法が注目されています。生態系が本来もつ機能を活かし、長期にわたって土壌を改善していく農法で、出来るだけ自然な環境で土の中の微生物を増やし、良い土をつくることを目指しています。従来の農業に比べ、土の中に二酸化炭素を固定する効果もあるため、気候変動対策としても大きな期待を集めています。
この農法はかなり前から注目され研究が進められていますが、まだ一般への普及には至っていません。雑草や虫の管理が必要といった難所もあります。しかし、企業がバックアップすることによって、世間からの注目度が高まり、チャレンジしようとする農家が増えることが期待されます。
一方で、この方法のみで今後増える食糧需要に耐えうるか、という根本的な課題も抱えているように思います。土を掘りおこさないことが、二酸化炭素の削減になるとは、初めて知りました。パッケージもパタゴニアを連想させる山を背景に、ブランディングとして素晴らしい。
こういった取り組みは、多くの地方の中小企業にも夢と希望を与えてくれますね。アイデア次第で可能性は大きく拡がるからこそ、ビジネスは面白い!