米アップルに制裁金2900億円 EU発表、市場競争を阻害
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
既報へのコメントを再掲。この調査の発端となったSpotifyのCEOの声明は文脈を理解するためにも再確認されるべきだと思います。
---
「スウェーデンの音楽配信大手スポティファイなどの苦情を受け調査していた」
その際のSpotify CEOの意見表明がこちら。
Consumers and Innovators Win on a Level Playing Field
https://newsroom.spotify.com/2019-03-13/consumers-and-innovators-win-on-a-level-playing-field/
30%手数料が主点になるわけですが、これについては「私たちは特別扱いを求めているわけではありません。UberやDeliveroo(フードデリバリー)のような、Apple税の適用を受けない他のサービスと同じ扱いを求めているだけです」と述べています。
音楽配信が30%の手数料を取られる一方でシェアライドやフードデリバリーが手数料なし、独自決済OKというのは、建前は規約上デジタルコンテンツにのみに手数料という理屈ですが、ぶっちゃげればAppleは配車も料理の配達もしないから、となるでしょう。
自社サービスと競合するサードパーティーに対して手数料や規約やアプリ審査を用いて優越的な地位を確保する。実際に行われたか否かがまさに調査の対象になっているわけですが、プラットフォーマーに対してフリーハンドが認められるわけではないことはEUに限らず世界的な規制の動向だと思います。EU恐るべし。GDPRと言い、今回の独占禁止法と言い、自分たちでルールメイキングしてそれに合わなかったら制裁金を支払わせるビジネスモデルまで作り出した感がある。今回のアップルは2900億円、メタは1790億円、アマゾンは51億円。。GAFAを気に入らないのは何とな〜く伝わって来ます。
「欧州委は、アップルがアプリ開発者に、切り替えに必要な情報の提供を禁じたことで、多くの利用者が著しく高い料金を支払うことになった可能性があるとして問題視した。」とあり、著しく高い料金を支払わせた可能性があるだけで実際どうなのかまだ証明されてないのに制裁するとは、随分と強気で驚きました。EUの競争当局は相変わらず凄いですね。
SpotifyがEUではなくスウェーデンのままだったら。スウェーデン一国でAppleに対して制裁を加えに行くでしょうか?
日本企業の権利が侵害されたとして、日本の競争当局がAppleやGoogleに「単独で」制裁を加えに行くでしょうか?
ちょっと考えにくいし、やらなくていいと思う。その代わり、アメリカ、EUの競争当局が行ったことをしっかり調査して後追いで畳み掛けるべきだと思います。