NYで全米初の渋滞税導入へ 通行料は普通車2130円を検討
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ニューヨーク州の「渋滞税」は、正式名称はCongestion surcharge
https://www.tax.ny.gov/bus/cs/csidx.htm
で、税(tax)というより賦課金(surcharge)。性質としては、ロンドンのCongestion Chargeと似ている。ロンドンのCongestion Chargeは、仕組みとしてよくできていると思う。ゾーンを決めて、そこに入境する際に課金されるが、いちいち門番がいて課金しているわけではない。入境する前に支払いを済ませるが、支払っているか否かを逐一調べているわけではない。抜き打ち検査的に支払っているか否かを調べ、もし支払っていなければ罰金を科すという手法を使っている。この課し方は「徴税」とはとても言えない。だから「賦課金」。その方が、費用効率的に課金できる。
ただ、ニューヨーク州のCongestion surchargeは、ロンドンのCongestion Chargeと決定的に違うところがある。それは、隣接するニュージャージー州の住民にも課すことになることである。課金して得た収入の使途の決定に影響力(投票権)を行使できない住民にも課してしまう性質が色濃く出る点である(いわば「代表なくして課税なし」の原則からの逸脱)。ロンドンでも他地域の住民にも課すことになるが、ロンドンの中心部だけで課すから、この点ではかなりマイナーな問題で済む。しかし、記事にもあるように、ニュージャージー州の住民もマンハッタンの中心部には多く出入りする。Congestion surchargeを課す地域が他州と隣接しているというところに、ニューヨーク州の事例の難しさがある。ますます自家用車が“贅沢品"に。「渋滞税」-ニューヨーク市中心部マンハッタンに乗り入れる自動車やバイクに課金して交通量を減らし、大気汚染の改善につなげる狙いで検討されているそう。こうでもしないと渋滞は減らせないのだろうな、と思いつつ都市はお金がないと益々住みにくい場所になりますね。