APAホテルの経営戦術【ゲスト:元谷外志雄・元谷芙美子】
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注目のコメント
APAがそういう意味だったとは知りませんでした。もっと劇的な話があるかと思いきや、淡々と「当たり前のことをやったまで」。ホリエモンも触れていましたが、実は私たちは直面して初めて、「そうだよね、これが当たり前だよね」ということが結構多いんだろうなと思いました。ホテルという、成熟したといわれていた業界でここまで伸ばせたということは、ほかの業界でもいくらでもチャンスはあるのかもしれません。
こういう商売人の話、とても好きだし、具体で一番参考になると思う。
二人とも数字を中心に、具体がめちゃくちゃ強い。ごまかさない
・「創業50年」という金泉さんの言葉に対して、ハモるように「創業51年」
・オイルショックの年に対して「昭和49年」と具体の年
・総資産、借入金額などすらすら出てくる
・海外のホテルも42と、約の数字ではなく出てくる(全体で700店舗近いのに)
芙美子社長の言葉が、極めて適切。驕りが自然になく、でもおもねるわけでもない。ブランド品を身に着けていることとのギャップもあると思う(戦略的?)
・「APAグループのような大企業」という金泉さんの言葉に対して「まだです、道半ばです」
・上手く行っているのは、運・時流もあった
・銀行の呼び方に関して「お世話になっているので、(こういう言い方の方が)ステキですよ」
などなど、会長の言葉が過激な時に、すかさず突っ込んで、適切な言葉に変える
事業は基礎に極めて忠実。堀江さんがいっている「やるべきことをちゃんとやっている」がまさに。競合はいないといっているが、他社ではなく自分たちのペース・価値観と、顧客に価値が出せているかでやっており、だからバブルなど含めて博打にならなかったのだろう
・銀行同士に、一回切りで競わせる(何度も、というのは出方を見て効率が悪くなるし、誠実性も減っていく。でもこれはそもそも交渉力があるからできるし、そこも見極めている)
・利益率が高ければ、厳しいときでも大丈夫
・運営益で再投資
・買い取るときとかの「嫌われない」ということによる持続性強烈に面白かった……!
まずは会長・社長のご夫婦のハーモニー。底抜けに楽天的で天然なのだけれど実は全方向に好感と信頼感を与えるきめ細かい気配りを怠っていない芙美子社長。堅実で地道な経営の王道をいき、「あたりまえ」のことをやり続けて利益を出し続けているすごい経営者だが、肝心なことはしゃべらず上手にかわす外志雄会長。
いやもう類を見ないようで相性は抜群のパートナーシップだなあと感動すら覚えました。「給料は全部使いきっていいと言われている」とその使い道を解説する芙美子社長の言葉を聞いているときの堀江さんの表情が絶妙です(ここで思っていることは口に出せない……)。
ホテル運営、マーケティングに関しても感心することばかり。これまでの商習慣を破りダイナミック・プライシングをいち早く採用していること。2500円のキャンペーンで結果的に260万人の新会員を獲得し成功させたこと。卵型の浴槽を開発し環境に配慮(経費節約)していること。部屋を明るくするなど、ホテル界の慣習にとらわれない合理的な設計をしていること。などなど。買い取り、提携先にも「やさしい」と歓迎されていることが、事業を伸ばし続ける秘訣でもあるな、とも。
インバウンドの話ついでに出てきたAPAの名前の起源と、結果的にAPAがJAPANのまんなか、という指摘には、笑いを通り越して感心しました。
ユニークなご夫婦共演企画、よかったです。ありがとうございました。