ワクチン交差接種を検討 河野行革相「加速化期待」
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ワクチンの交差接種の研究は、すでにイギリス、スペイン、ドイツなどから報告されています。アストラゼネカのワクチンとファイザーのワクチンを用いると、おそらくアストラゼネカ2回よりも強い免疫反応が見られること、ファイザー2回とは同等かより強い免疫反応が見られる可能性が示唆されています。
これらのことから、少なくともアストラゼネカ2回接種を用いるより、交差接種で有効性が高まる可能性があります。ただし、実社会でどの程度感染を防ぐかといった有効性が評価されているわけではない点には注意も必要です。
また、3カ国からの研究のうち、1つの研究のみで副反応がより強く見られる可能性が指摘されましたが、他2つでは副反応は同等と報告されています。この差の可能性のある原因として、接種間隔の違いが挙げられます。前者では4週間隔で接種が行われましたが、後者では2ヶ月以上の間隔を空けて接種が行われています。このことから、接種間隔を広げた方が良い可能性がありますが、詳しくはわかっていません。
加えて、いずれも小規模な研究ですので、交差接種にあたって血栓症などの稀な副反応の頻度がどう変化するかなどといった点については十分検討できていないということになります。
もちろん、交差接種の導入によりワクチンの普及はよりスムーズになるでしょう。あとは、これらを踏まえた上でどう判断するかということになります。原理的には、交差接種による副作用や有害事象は起こらないと考えられます。
ファイザー、モデルナのワクチンは、両者ともコロナウイルスのスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを、注射により体内に入れます。
免疫細胞の一種である樹状細胞がこのmRNAを取り込み、スパイクタンパク質を作ってその構造情報を他の免疫細胞(Tリンパ球など)に伝達します。
受け取った情報をもとに、Bリンパ球は抗体を産生します。
おそらく、ファイザーとモデルナのワクチンの本質的な違いは、スパイクタンパク質の構造情報でしょう。この情報が「当たって」いるかどうかにより、野生株はもちろん変異株を中和する効果が決まります。
基本的に抗体は非自己の異種タンパクに対して作られるので、それが健康に悪影響を起こすことは極めて稀です。
また、交差接種でもコロナ感染症の予防効果が見られるのは、野生株にしろ変異株にしろ、スパイクタンパク質の構造は基本的に同じ(アミノ酸配列の相同性が高い)ことによると考えられます。
デルタ株が広がりやすい理由の一つは、スパイクタンパク質上の一部の構造が、宿主細胞の受容体(ACE2)に結合しやすいように変異しているからだと考えられます。
一方で、ワクチン接種では上記以外の現象も起こるので、人体への影響は慎重に調べる必要があります。交差接種はもはや世界の常識になりつつあるので、1回目アストラゼネカのワクチンを打った人が2回目ファイザー or モデルナを打つのが良いと思います。
問題は8, 9月で最大計200万回分しか配分を予定しておらず、実際の要望はもっと少ないので、感染状況を改善するにはスズメの涙ほどの効果もないことです。
数千万回分配って、1日あたりの接種回数を200万回超えるつもりでやらないと意味がないです。