【柴山和久】新入社員には、資産運用より「大事なこと」がある
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「初任給からのマネー習慣」というテーマでインタビューを頂きました。
最近、将来に向けた資産運用について真剣に悩む20代の方々が増えています。終身雇用の終焉と、少子高齢化による年金不安がその背景にあります。
「社会人になって、どうやって資産運用を始めたら良いですか」と聞かれれば、
・資産運用は「長期・積立・分散」がベース
・複利効果を考えると、早く始める方が良い
ということになります。
しかし、「20代ならば資産運用よりも先にするべきことがある」ということも、必ず付け加えるようにしています。それは、「将来の自分のための自己投資」です。
グローバルな分散投資が成功しやすい理由は、世界経済が年間3-4%で成長し続けているから。しかし、20代の方が10万円を自分自身の成長のために投資したら、それは将来、何倍、何十倍にもなって返ってくるはずです。資産運用は、自己投資をした後の、残りのお金で十分です。
私自身の経験を振り返ってみても、初任給をもらった当時、英会話で借金を抱えていました。当時、リターンまで考えて合理的に行動していたわけではありません。しかし、結果的には、その後の起業家としてのキャリアにつながっていきました。
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...と書いたところで、昨日の山崎元さんのインタビュー記事を読むと、「おすすめしないのは、英会話、借金...」とあります。当時の私の行動は、山崎さんのアドバイスのまるで正反対です。(ちなみに、深いところでは山崎さんと私の言っていることには共通点もありそうです。)
このように正反対のアドバイスが出てくるのも、Newspicksの良さだと思います。どのアドバイスをどう活用するか、あるいは、どちらも選ばずに第3の道を選ぶのかは、私たち一人ひとりが決めること。大学教育を受けることの意味は、自分の頭で考えて判断できるようになることです。それを実践する第一歩が、初任給の使い道なのかもしれません。キャリアアップしたい新入社員の人は、特に必読です。借金をする「リスク高めの初任給論」ですが、リスクを取ってリターンを取れた起業家の好例だとおもいます。ウェルスナビの柴山さんは、東大法学部→財務省→ハーバード→マッキンゼー→INSEAD→起業などピカピカのキャリアを積んできた人に見えますが、実際はかなりの努力家ということもよくわかります(失礼ながら)。
20代のピッカーの方は、どんな自己投資をしているでしょうか?また、30歳オーバーのピッカーのみなさんはどんな自己投資をされていたでしょうか?
本連載の第1回はこちらです↓↓↓
■【山崎元】新入社員がGWに考えたい「初任給からのマネー習慣」
https://newspicks.com/news/3857889資産運用ビジネスに従事する人間が言うのはあれですが、「20-30代で投資運用に時間を割くくらいなら自己投資に注力すべき」と考えており、本記事で柴山CEOがお話になっていることには100%同意です。
目先の損得はあまり気にせずに自分の経験や人間関係等が豊かになるように何でも取り組むことが結局は自分の戦略資産になりますし、人生が充実するように考えています。
私自身の思い出として、27歳でロンドン赴任になった時に、ヒースロー空港まで迎えに来てくれた元上司から「借金してでも遊びなさい」とアドバイスされ、そこから約8年間の駐在期間中は夜間大学院での勉強や旅行、クラシックダンスレッスン等、全力で「遊び」まくりました。
ひとつひとつの経験が現在のビジネスに直接役に立っているかというと難しいですが、私の人生を豊かにしてくれていることは間違いないように感じています。