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千葉商科大など9大学「自然エネリーグ」、学内を脱炭素化
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
各大学によって違うようですが、非化石価値証書を購入するのがメインでしょうか(上智大は出光のトラッキング付非化石価値証書のプラン、長野県立大学は中電ミライズと長野県企業局の水力発電の非化石価値証書など)。 非化石価値証書にも「再エネを増やすことに貢献するのか?」という本質的課題がありますが、それでも環境価値に対価を支払うユーザーが増えてくるというのは前向きな変化ともいえます。本当は限りのある非化石価値証書は、国際競争にさらされる製造業に回してあげてほしい気はしますが。 ただ、こういう活動のけん引役を標ぼうするなら千葉商科大学の再エネ100%がナンチャッテなことは改めてちゃんと指摘しなければと思います。 →【訂正追記】2019年1月の時点ではただのFITだったようですが、2019年8月から非化石証書付のプランに順次切り替えとのこと。お詫びして訂正します。 さすがにFIT事業の電気だけで再エネ100と主張されるのは無理ですものね。 以下、当初のプランに対してのコメントとなります。 千葉商科大学の再エネ100%は、FIT制度を利用して投資した発電所が作る電気と、自分たちが使う電気の量がトントンになりました、ということ。FIT制度でする発電事業は、品質管理も在庫調整も必要なく、できたものをできただけ買い取ってもらえて利回り6%程度が得られる「事業」です。 そういう制度設計ですから、決してそれが悪いわけではありませんが、その発電事業の生産量と、自分たちの電気の消費量が同じですと言われても、比較すべき対象だろうか??と。省エネに取り組んだことは高く評価したいと思いますが、それでは再エネ100%ではなかったということ。 「専門家が細かいこと言って、せっかくの取り組みの目をつぶすな」みたいな雰囲気が醸し出されたせいなのか(とはいえ、飯田哲也氏が所長を務める環境エネルギー政策研究所も参画しておられると伺いましたが・・)、メディアもきちんと報道せず、これが通るように。 学長は「大学独自の基準で」と仰っていましたが、基準や定義を自分の都合の良いように決めてしまうのは、「グリーン・ウォッシュ」になってしまいます。 善意の学生さんが大学の省エネなどに一生懸命取り組んでおられるのでしょうから、彼らの気持ちに水をかけるのは本意ではありませんが、若者には「ホンモノ」に取り組んでほしいです。
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「国民の理解を得られない」政府、原発の新増設を盛り込まない方向で検討 - ABEMA TIMES
BLOGOS - 最新記事
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
理解を得る努力をしてきたのかというご指摘、Watsonさんのおっしゃる通りだと私も思います。事業者側が絶妙なタイミングで不祥事を起こしたことも事実ですから、政治の責任だけではもちろんありませんが、この理解を得られない状態で、2050年ネットゼロ、2030年46%を宣言してしまったわけです。 (2030の方は当然新増設は関係なく、既存の原発の活用がどこまでできるか勝負になりますが、2050年およびafter2050も考えると、原子力をどうするかという議論は避けて通れません) ただ、Watsonさんのおっしゃる「電事連は陰に隠れている」は私は違う理解。 もう電事連に存在感が無い、それだけのことでしょう。 (追記)Watsonさんコメントありがとうございます。仰る通り、電事連を完全に無視してということはないかもしれませんが、基本的にはユーザーとして「安くて安定した電気くれ」という要望だろうと思います。加えてあるとしたら、原子力は国内製造比率が高く(1980年代には既に国産化比率が98~99%になっていた)国内産業を支えるという意味もあるのかもしれません。 電事連がこの件にはそれほど絡んでないのでは?と想像する理由は、電力会社の中でも真剣に新増設・リプレースをやりたい、やれると思っている会社ってどこかあるかしら??という状態だからです。 関西電力さんは唯一その体力があったのかもしれませんが、小判事件もありましたから、社内でコンセンサスとれるものでもないだろうなと思います。 少なくとも現状、私が電力各社の社長だったら「新増設・リプレースって・・誰がやるの?私はイヤよ」となるだろうなと。 そうなると、ユーザー(産業界)が期待する安定的安価な、かつ、CO2出さない電気をどうやって提供するのか、裏返せばそれが提供できなかった時に日本の産業界がどうなるのかということを考える必要があるのだろうと思っています。 この難問を解くには、やはり餃子を食べながら議論しないと(笑)
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「再エネは安い」が世界の常識、なぜ日本は高いまま? 普及遅れれば企業に打撃も
朝日新聞GLOBE+
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
日本の再エネのコストが高いのには複数の要因がありますが、FIT制度の甘さは記事中でも指摘されている通り。制度を直せばコスト下がるのかと思う方もいるかもしれませんが、長期で買取価格を固定する制度なので、今の時点で年間約3兆円の国民負担は当面さらに増加します。 既にFITで導入された再エネによる環境価値取引を認めることで、企業が安く環境価値を調達できる仕組みが導入されますが、これは再エネを増やすものではなく、大場さんご指摘の通り産業補助の制度と理解した方が正確でしょう。かみ砕いた記事はこちら https://comemo.nikkei.com/n/n8814dce24713 しかし日本の脱炭素戦略を考える上でより真剣に考えるべきは、日本の自然条件です。 太陽光はだだっ広い砂漠のような土地がある国では有利です。日本は太陽光の導入量としては世界第3位(中、米、日本)、国土面積当たりでは1位、平地あたりにするとぶっちぎり世界1位。だだっ広い平地が無い日本は、建物の上などを丁寧に開発せねばなりません。他国と同様のモノサシでは語れないということです。ただアジアには同じような条件の国も結構あるので、そこに負ける理由は突きとめてつぶしていくべき。 もう一つ、風力も条件は良くありません。陸上で風力に適するのは山の尾根。巨大な風力発電の支柱や風車を載せた車が尾根までいける道をつけて風車を建てることによる自然へのダメージもあり、陸上にはほぼ適地が無くなったとされています。洋上に出るしかありませんが、欧州の遠浅の海と異なり、急速に海底が深くなるので浮体式という3000トンの鉄の塊を浮かべる技術で、どこまでコストダウンできるかは未知数です。 海に出れば風況は良いものの、欧州等とは相当の差があります。以前ご紹介しましたが、欧州、台湾、日本の「風力適地」で同じ値段で風車を立てられたとしても、風況が違うので1kWhあたりの電気のお値段は日本は欧州の倍になる、という試算もあります。 地熱や水力も丁寧にやるべきところですが、コストや開発時間などの点からボリュームは今のところ期待できません。 「他の国で下がったのだから日本でも下がる」「日本で下がらないのは制度設計や抵抗勢力のせい」というような雑な議論ではなく、今日の富山さんの記事にもあったように、無いなら無いなりの脱炭素戦略を描く必要があります。
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政府、原発の「最大限活用」削除 成長戦略、環境相ら反対
共同通信
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
現状もはや、原子力を経産省や電力会社が「やりたがっている」というのは幻想でしょう。経産省の10年生くらいまでは、入省するなり過去の原発政策の責任を問われる「霞が関の針の筵」だったわけですし、事故後の担当として苦労された方も多いでしょう。原子力をやりたいと思う訳がない。 電力会社も、もともと原子力部門への反発は社内でも大きかった(何かトラブルが起きれば、地域の方たちに土下座して回るのは他の部門)のに、この10年稼働していない発電所に対する正直な気持ちは、「やめさせてもらえるならやめさせてほしい」ではないかと思います。 原子力の現場の方たちにしても、日本のエネルギーを支える技術をという志を持っていた方が多い分、世間から「悪者」と言われ続け、予見可能性に乏しい安全規制に対応し、それでも稼働が許されない状況に心折れた方も多いと思います。 コメント欄拝見していて、経産省や電力会社を「原子力をやりたがる原子力ムラ」と語るのは、過去の残像で語っていないか?と思います。 情熱をもって支える人がいないなら(いなくさせたなら)、その技術は諦めた方が良いのかもしれません。どんどん組織の中の人は新陳代謝していくわけで、10年ともなるとちょっと長い。 いま関係者の気持ちとしては、「原子力という技術を放り出してしまって本当に良いですか?」というところではないかと思います。 2030年46%や2050年ネットゼロをまじめに考えれば当然低炭素電源が足りないですし、今後のデジタル化への対応を考えても安定的な電源の必要性は増す一方。エネルギー自給率にカウントできる原子力(ウラン燃料自体は輸入ですが、一旦燃料棒を装荷すれば年単位で発電できる)を手放してしまって大丈夫でしょうか?、突然「復活させろ!」とか言われてもできませんけど、再エネ主体の経済になるまでの時間をどうつなぎます??というところではないかと。 政治判断というのは、もとをたどれば私たち選挙民の選択ですから、リスクが顕在化すれば私たちが負うしかありません。ただ、戦後日本が原子力を導入したときに当時の国民が事故のリスクやバックエンド費用の増大などを知らされていなかったように、今のこの選択が、様々なリスクを比較考量し納得できているのかは気になるところですし、政治には説明責任が求められるのだろうと思います。
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IEA「石油投資ゼロ」が衝撃なワケ
Yahoo!ニュース 個人
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
漏れ聞こえてきたところによると、IEAの人がこのレポートに寄せた思いは「1.5℃目標って、こんなにすごいことなんですよ」という趣旨だったといいますが、そういう受け取られ方をしないということくらい自覚はあるだろうに。 2030年までに例えば ・毎年4%のエネルギー効率改善 ・毎年1TW以上(太陽光 600GW以上、風力400GW)の開発 これが今年から起こらなければならないということです。 そしてマイルストーンとして ・2030年時点で6億台のEV販売 ・2030年時点で850GW容量の電気分解水素製造装置 なるほど・・。 ちなみに ・1TW の風力と太陽光というのは2020年の新規導入量の約4倍 ・2018年の世界の一次エネルギー消費原単位の減少(改善率)は前年比1.2%で3年連続悪化 ・2030年に850GW容量の電気分解水素製造装置には、福島県浪江町にある世界最大級の装置(10MW)が1時間に一つずつ、いま既に作られていかねばならないということではなかろうか。私、割り算間違えてます? 【追記】 大場さん、そうなんですよね。 ただ、前向きに言わないと国際機関としてのステータスが保てないというか上がらないのでねぇ。。 このレポートでの書かれているのは、「本当に2050年のネット0をやるのであれば」新規の石油・ガス田開発は(既に認可されて進行中のもの以外は)不要になるはず、ということなのですが、ファティさんのプレス・カンファレンスでの言いぶりを受けて、報道では「」内がまるっと取れてましたねぇ。。
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休止LNG火力の再稼働促す 経産省、冬の電力不足見込み
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
この冬も需給ひっ迫が大きな問題となりましたが、この夏冬(夏よりも次の冬の方が厳しそうです)の需給もシビアな状況です。恒常的にこうした問題が起きるようになっており、これが構造的な課題であることは明らか。 要因は主に三つ指摘できます。  ① 自由化すれば、稼働率の低い火力発電は休廃止されます。(脱炭素の要請もあって新設が難しいことはもちろん、維持も難しい)。  ② そこに再生可能エネルギーの大量導入が加わると、その動きはさらに加速。 (再エネは燃料が要らないので、1kWhの電気を作るコストという点では安いから)  ③ 上記の状態に加えて、日本では原子力を停止させている。 変動性のある太陽光や風力の電気を安定的に活用していくには、当面の間、調整役として火力発電が必要です。 しかし、「いざという時」に働くことを期待される火力発電は、いざという時しか稼げないことになります。 たまにしか稼働しないものの、いざという時に備えて設備を維持しておいてもらうためには、その対価を固定費的に支払うか、あるいは、いざという時の電気代を非常に高額にするしかありません。 電気が必要な時に、電気代が通常の数十倍、数百倍にもなるような高騰を許すテキサスのような制度もありますが、日本はそれは許容しないので、固定的な支払いの制度がようやく創設されたところです。 この夏冬がどうこうというより、政府の「グリーン成長戦略」では、人口減少にもかかわらず2050年の電力需要は電化の進展により、現状よりも5割増しの1.3~1.5兆kWhと見通されています。それにもかかわらず、足元では発電市場は投資回収を見通せないため電力不足になっている現状。 あらゆる技術の総動員が必要ですが、そのためには、安定的に投資ができる環境整備が必要です。 この冬に書いた「2021年初の電力需給ひっ迫と価格高騰の経験に学ぶべきこと」もご参照ください。 https://ieei.or.jp/2021/03/takeuchi210322/ もう、ちゃんと学ぼうよ・・。
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