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【エネルギー政策】脱炭素 語られぬ「リスク」
読売新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
読売新聞「あすへの考」で取り上げていただきました。メインタイトルが少し強い気はしますが、いろんな物事のメリデメをバランスよく見るべきというのは要約するとこういうことになるのかな。 いまのエネルギー基本計画等の話だけでなく、人に焦点を当てた取材をしていただいて、自分自身の振り返りをする良い機会を頂いたと思っています。 「元東電だから」と言われることもありますが、エネルギーの現場に身を置いたからこそわかることがあります。 エネルギーは極めて現実なのにもかかわらず、理想論や神話が横行しやすい。故・澤先生のご著書の「精神論ぬきの電力入門」をもじって言えば、今のエネルギー政策は「精神論だけの」になってませんか、というところ。 エネルギーに関わる問題で脅かされることの無い未来を日本に遺したいという思いだけで、独立の研究者という立場を選びました。収入ゼロからのスタートでしたが、それでも、エネルギー政策の議論に現場感・現実感を伝えるのが自分の使命だと思ってやってきました。途中いっぱい泣いたし、こんちくしょうと思ったことも多々あるけれど、振り返れば10年間はあっという間。とても密度の濃い時間でした。 いまは、政策研究だけではなく、創業したU3 Innovationsで産業・事業創出にも取り組んでおり、「脅かされることがない」というだけでなく、「新しく創り出す」ことも考えられるようになりました。とてもありがたいことだと思っています。 きっかけをくださった「エネルギー産業の2050年」の共著者の皆さんにも改めて御礼を申し上げたいと思います。 (そろそろ、続・・・。んっがんっんっ) ちなみに、「この篭なに??」と思った方もおられるかもしれません。エネルギー・環境ベンチャーのエコシステム創出にご一緒させていただいているCICには、こういったちょっと普段と違うシチュエーションで考えることができる仕掛けがたくさんあるのです。CICにはスタートアップの方たちがたくさんおられて、とても活気があるので、何かイベント等で機会があればぜひ。 ということで、苦しいけれど、これからも、政策提言とビジネスとの二足の草鞋を履き続けようと思います。それでなければできないことがあるので。 今まで支えてくださった方々に心からの感謝と、これからもよろしくお願いいたしますを込めて、pickさせていただきました。
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温暖化対策、日本の針路(上) 電源構成、帳尻合わせ 避けよ
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
橘川先生らしい論考ですが、首をかしげるところが多いです。 (大人のお作法の塊のような政府委員会で、ダメな事務局案にちゃんとキレてくださる橘川先生は素晴らしいですし、親しくさせていただいていますが。ただkatoさんのご認識はちょっと違うと思う。) そもそも、帳尻合わせなんて今に始まったことではありません。民主党・鳩山政権が誕生し、国連総会でいきなり「2020年に1990年比25%CO2削減」を公表したときの計画もひどいものです。当時は再エネが今よりもずっと高かったので2030年の電力需要の2割を再エネで、5割を原子力で賄う、そのために2020年までに9基原子力発電所を新増設、30年までに14基新増設というものだったんですから。 ただ、あの時はまだ経産省がしっかりしていたので、2020年の計画では無理なので、2030年の長期見通しということにして、しかも閣議決定はしなかったと記憶。政権の方針の帳尻合わせはしつつ、それ以上にはしなかったわけです。今回はこれで閣議決定するんでしょうかね? それに、「再エネを増やすには、他の電源を減らさないと」と仰っていますが、今後低炭素化を進めるためには、電化が進展するので、低炭素電源は徹底的に活用しなければいけない。的が外れてます。 原子力の比率を現実的なところにすべきというのは理解できますが、規制委員会に委ねっぱなしで安全審査が進まない現状を前提とするのか、低炭素電源の確保という政策目標を優先するのかで原子力の比率の「現実性」は本来変わるはず。原発の比率が上がらないのは、化石燃料が無いとか国土が狭くて太陽光の場所がないといった物理的な制約ではないことはご存知のはず。 加えて、天然ガス比率の見通が低く、天然ガスシフトに水を差すとありますが、2050年カーボンニュートラルと言われている以上、政府が何を謳おうが、火力発電に新規投資する民間事業者がいるか、という話。私は何度も書いているのですが、発電事業を自由化した上で、政府が書くエネルギー基本計画の意味は??というところから問わねばならないはず。 パリ協定は当初は2℃目標が主で、島しょ国への配慮から1.5℃目標が書き込まれたという経緯などをご存知であれば、「46%目標は、1.5℃目標に沿っているから正しい」などという書き方はされないはず。 いろいろ、ちょっと???
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日本企業がEUから「狙い撃ち」にされる…?政府が出した「ヤバい計画」の中身(町田 徹) @moneygendai
マネー現代
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
日本のように10年後のエネルギー計画をちゃんと出すなんて言う国はほとんどありませんので、その点でも目立つのは確かです。 2050年カーボンニュートラルに向けた長期戦略は、各国ともイノベーション必要ということも言ってますし、綿密な意味での計画が描けてないというのは別に日本だけではないのですが。 (パリ協定のもとでは、各国、特に先進国は長期的な戦略を提出することが求められ、日本も提出済みです) とはいえ、計画がヤバいのではなく、9年後に46%のCO2削減という解が決まったうえでそれが成り立つように連立方程式を書けと言われてもそれは無理で、しかも原子力も政治的に書けないなら、辻褄をあわせることもできない。 菅政権下でのエネルギー基本計画が、鳩山政権の時のそれよりヤバいとメディアでの批判が高まっていますが、多分この両者を比較できる人は限られると思うので以下に。 鳩山さんは首相就任直後の国連総会で、いきなり無理筋な温暖化目標を発表してきました。(2020年には1990年比▲25%) 霞が関の皆さんは辻褄をあわせるために鉛筆をなめまくったわけですが、当時は原子力に寄せるということが許されたので、何とか計画としては書くことができました。「10年で9基の原子力発電所を新増設」なんていうのは、電力会社からしても原子力をなめてもらっちゃ困るとしか言いようのないような無茶苦茶な話でしたが、それを盛り込むことで何とか数字上は成り立たせることができた訳です。 今回はそれすらさせてもらえないのだから、再エネで今の日本の電力需要の2倍の電気を作れると主張した環境省が、特に削減がぜんぜんできていない民生部門の削減をどうするのかが注目されるところでしょう。家庭部門の66%減に対する施策としてどのようなものが出てくるかに注目しています。
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2030年時点の発電コスト 太陽光が最安に 原子力を初めて下回る
NHKニュース
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
今更かもしれませんが、この試算を何のためにやっているのかなども含めて基本的な整理を。 これから政府はエネルギー基本計画の改定をします。3年に一度程度改定するのがエネルギー政策基本法に定められた義務なので。エネルギー基本計画は、定性的な文章で、初めて読むと「あれもこれもちゃんとやります」と書いてあるようにしか見えないかもしれません。ただ、この基本計画に沿う形で経済産業省が10年後のエネルギー構成を定量的に示します(長期エネルギー需給見通し)。定量的に考えるためには、それぞれの電源が10年後に新設した場合いくらくらいなのか(その時点でどれくらいの競争優位を持つのか)と言ったあたりがわからないといけないので、コスト見通しというのはとても大事な要素です。もちろんコストだけで語れるわけではなく、自給率やCO2排出量や、どこまで安定的に発電してくれる技術なのかなども勘案して決めるわけです。 一定の前提を置いての試算なので、どの電源もこの予想を上回ることもあれば下回ることも当然あります。それは原子力だろうが太陽光だろうが風力だろうが同じこと。 特に1kWh当たりのコストなので、原子力を今のように異常に長期間停止させたりすれば結果的にはとても高いということになります。またコストとして出すのは難しいのですが、太陽光や風力はバックアップや調整役を必要とするので、そのコストも含めて考える必要があるというのは記事の通り。 太陽光の価格下落が進んでいることは皆さんご存知だったと思います。世界的には既に3円とか4円/kWhでできるところもあるのに、なぜ日本は10年後(技術進歩や価格低下も見込んでいるはずなのに)で8-11円なんだ?!というのは思われた方もいるかもしれません。 そこは本当に何とかしたい。 ただ、日本はこの狭い国土です。コスト下げやすいのは大規模にやるメガソーラーなのですが、そのために山を削れば相当の造成コストがかかります。これまではFIT賦課金が山を切り開いて太陽光をやってもペイするくらい手厚い補助金だったわけですが、さすがに賦課金も徐々に落ちてきたうえ、適した土地もあまり残っていません。そしてなにより、国土を削ることへの国民理解は得られないでしょう。 今後は屋根上や駐車場を丁寧に開発する必要がありますが、それだったら海外と同程度のコストでできるはず。やらねばです。
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40年超原発、初の再稼働 福井、関電美浜3号機
共同通信
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
実は、40年に運転制限をすることを定めた原子炉等規制法の改正は(福島原子力事故後に、議員立法で行われました)、炉の寿命を科学的に評価して設定したものではなく、「高経年化の評価を行うタイミング」として定めたものでした。 当時の衆議院原子力問題特別委員会などで、原子力規制委員会の更田委員長(当時)は「40年は高経年化の評価を行うタイミング(つまり寿命ではない)、40年を変えるのは国会で議論いただくもの」と発言されています。 いわば人間ドックのように、徹底的なインスペクションをするタイミングというイメージでしょうか。本当は規制委員会の活動が軌道に乗ったのちに、科学的知見に基づいてこの議論も見直しを行うとされていたのですが、なぜかそのままになりました。 世界でも原子炉の運転期間を決めるという規制を持つ国は基本的になくて、米国は40年運転のあと20年単位で延長申請ができてその回数に制限はないのでいま80年運転の認可がすでに6基ほどに与えられています。その他の国では10年ごとの特別点検、などです。 そんなに古いものを使い続けて大丈夫なのか、といった不安を皆さんが持つのは当然ですし、私も実は、技術継承の観点や安全性の更なる向上から考えれば、古いものを使い続けるより新設・リプレースがあった方が良い(伊勢神宮の式年遷宮と同じく建て替えによる技術継承は重要)とは思うのですが、一方で、コストのほとんどが固定費の原子力発電は一旦建てたら使い続けるほど国民に安い電気を供給できるということになります。 これが世界的に原子力発電所の長寿命化が考えられている理由です。 また、多くの部品が入れ替えられていて、40年前のもの部材・設備がそのままというのはそれほど多くないということもよく言われる議論であること、設備トラブルの発生状況などを世界的に分析したデータを見ても、40年超えてトラブルが出るといったような傾向はみられないことなど踏まえて、このニュースを捉えていただければと思います。
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