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三菱重工、原発を十数分で出力制御 再生エネ補う
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
今のPWRは炉心の大きな出力調整をホウ素濃度の調節で行うのですが、その方式だと短時間ではできません。そのためこれは多分、制御棒だけでやる方式だと推測します。 技術的には新しいアイデアというわけではないですが、制御棒の増強が必要なので、設計は根本的に変える必要があるのだろうなと。ただ技術的には十分見通しがあるだろうと思います。 【追記】緊急時には制御棒だけで原子炉を止めることができるはずのに、なぜ出力調整用に制御棒の増強が必要なのか?について若干の補足を。正確にお伝えしようとすると、原子炉内の出力分布云々の話になるので、それは脇において、イメージつかんでいただくための補足をすると、今の制御棒はオンオフ機能は持つものの、繊細な動きができないので、制御力の弱い棒を追加で設置する必要があるだろう、ということを意図したコメントでした。 これまで原子力は限界発電費用が安いので(燃料費用がほとんどかからない=発電コストは基本的に固定費=稼働率高く使う技術です)調整しないのが経済合理的でしたし、日本は地域の反対で調整運転はしていませんでした。フランスなどでは出力調整運転は普通にやっているのですが、日本では、四国電力が伊方原発の出力調整運転の試験をやった時も反対運動がすごかったというのが歴史。NHKの1988年のアーカイブです↓ https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009030705_00000 再エネとの共存を前提とすると必要な機能だということでしょう。SMRではなく中型炉でこれができるというのは売りになるでしょうね。
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【プレゼント】プロピッカーの書籍を56名様に!
NPコミュニティチーム
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
11月末に上梓した「エネルギー産業2030への戦略 Utility3.0の実装」をご紹介いただきました。ありがとうございます! 前著「エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ」で、2050年に向けたビジョンをご提示してから丸4年。正しい2050年に向かうには、決定的に「2020年代の正しい過ごし方」が大事だと思っていて、そこに注力して書きました。 エネルギー産業をテーマにはしていますが、エネルギーはあくまでも・どこまでも「手段」。今後エネルギー産業は、顧客体験を提供するほかのサービス産業の中に溶け込んで消えてなくなると期待しています。 ”Energy with X”、すなわち、エネルギーと他産業との掛け算をいかに創出できるかが肝ですので、エネルギーは専門外・・という他産業の方にも手に取っていただければ嬉しいです。 1月13日には、エネルギーベンチャーの雄、ENECHANGEさんに、早速「『エネルギー産業2030への戦略 Utility3.0を実装する』を読み解く」なんてオンライン・イベントを企画いただいており、社会運動としてのUtility3.0が広がりつつあることを感じています。もしお時間あればこちらもご参加ください! https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000198.000017121.html?fbclid=IwAR3zOsYJDyD2h5YPkv_TNB8bt_q3tvdZpmXXcxxfhKVvQQxjoXwW18jnxP8 今年もますます、どうぞよろしくお願いいたします。
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再生エネ普及へ送電網、2兆円超の投資想定 首相が指示
日本経済新聞
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
日本は、小さな系統の集合体というところがあるので(北海道、九州、四国、本州も東西で分かれており、それぞれに送電線のボトルネックがある)その強化は重要ですし、再エネを活用する上でも良いことのようにみえるのですが、無駄な設備投資をしそうな匂いがかなり強い。広域機関(電力広域的運用推進機関)でマスタープラン検討することになっているので(中間整理は去年の5月に出てますがhttps://www.occto.or.jp/iinkai/masutapuran/2021/files/masuta_chukan.pdf)、その場を利用してオールジャパンで、様々なシナリオに対するシミュレーションや費用便益評価をやり、それを踏まえた投資計画であるべきでしょう。 再エネの主力と考えられている太陽光、風力が間欠性がある(天候次第)であることは仕方ないのです。小さく閉じた系統の中で不安定な発電を使いこなすのは難しいしリスクが高くなりますので、送電線でつないで大きな系統で使うというのは正しいのですが、再エネという稼働率の低い設備のMaxに合わせて送電線を作れば(よく「原子力〇基分の太陽光」と言いますが、夜になれば原発ゼロ基分の太陽光になるわけです。とはいえ昼間のMaxにあわせた送電線を作るとなれば)、送電線の稼働率も非常に低いものになってしまいます。 それを避けるためには、シミュレーションを徹底して、どこにどれだけの設備が必要なのかの精査が必要です。 また、本来、再エネは「地産地消」をうたい文句にしていたのであり、そうした動きも徐々に生まれつつあります。エネルギーとモビリティの掛け算、エネルギーと農業の掛け算など「地産」と「地消」の組み合わせをいろいろ考えられているところです。電気を遠くに運ぶのではなく、その場でデータなり野菜なりに変えて運ぶということ。 再エネを社会に導入するには送電線や蓄電に関するコストも必要ですが、そうしたコストも含めていかに低減し、安定供給の確保とコスト低減を両立するかに知恵を絞ることが大切です。政治的に再エネ政策を考えると、あるいは、再エネが増えればよいとだけ考えてしまうと、「そんなの考えなくて良いから、送電線!」という雑な議論になってしまいますが、ちゃんとした費用便益評価をしなければ国民負担は抑えられません。
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世界では注目されない「化石賞」を熱心に報じる日本メディア
月刊誌「Wedge」のウェブ版
気温上昇「1.5度」努力 COP26文書採択
共同通信
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
今回は、COPというものが加速度的に現実社会から離れていってしまうプロセスになったことが決定づけられた印象。この会議、前からそうですがやはりかなり異常な世界なので、これに行って気候変動問題、世界の動きが分かったつもりになるってとても危険(この議論を報道で見て「化石賞」云々と断片的にコメントするのはもっとまずい)。 ジョンソン首相は”a big step forward” と自画自賛したようですが、もうこのプロセスに意味を見出すことは難しいと私は思います。 何十年単位の社会転換の話をしているのに、毎年集まって「さらに!さらに!!」と言っても、年単位で進捗管理できるのなんて、先進国から途上国への資金支援くらいなものです。それは、これから経済発展に伴って排出が増えていく途上国に対して、排出削減に前向きな姿勢を「見せて」もらうために、先進国がどこまでお金出しますかという話です。 パリ協定のもと、各国が長期戦略を立ててイノベーションに取り組むという話をしていた当時はまだまともだったのですが、環境NGOや島しょ国政府が主張するような野心的な主張が、ウケる場になってしまっているので、もうどうしようもないですね。 その実現性を問われたらまさに「知らんけど」になってしまう。 来年のG7議長国はドイツで、ドイツの環境大臣は確実に緑の党がやるでしょうから、そりゃまた腕まくりして各国に目標引き上げ!石炭廃止!!を迫ることでしょう。経済性の観点から減少が進んでいるとはいえ、ご自分たちもまだ石炭・褐炭をバリバリ使ってらっしゃいますが、それはさておき。 日本が欧州が作った土俵で、欧州と同じような貢献をしようとしたことはかえすがえすも悔やまれる。現実的かつ技術を踏まえた貢献の仕方はあったのではないかと思います。 目標の議論でやったった感を味わう人たちはさておき、イノベーションに取り組みましょう。 https://comemo.nikkei.com/n/ndc1cbc22d630?fbclid=IwAR0UXPfALiyGSPoQJZW4MQNgU7kAfDoUZPaAkoiBGYw3xdq8RVNdsvtTgUg
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COP26の文書骨子案、判明 化石燃料廃止に言及せず
共同通信
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
基本的にですが、条約上の合意文書では、CO2を減らす「手段」について特定することはありません。例えば化石燃料を使ったとしても、それがCCS(発電所や工場の煙突のところでCO2を回収して、地下に埋める、といった技術)なりCCUS(回収した技術をコンクリートに入れこむなどして活用するといった技術)なりで回収されれば、CO2は減少させられます。 化石燃料の使用をやめろ、と「手段」を特定してしまうと、逆に言えば、CCSやCCUS技術を開発しようとする動きを否定してしまうことにもなるので、条約上の文書は、目標値の共有や先進国から途上国への資金支援、どのように減らしたCO2をカウントするか(市場メカニズム)などのルールがまとめられるもの、というのが基本です。 交渉の外の活動(グレタさんなど環境活動家の方たちの主張)と、各国政府間交渉は分けて考える必要があります。交渉の外の活動を見ていると、敵はCO2ではなく、化石燃料なのか?、と思わされることもありますが、基本的には敵はCO2を中心とした温室効果ガスです。 ただ、この問題がかなり政治パフォーマンス化しているので、交渉の外の活動に応えようという動きが出る可能性は高いとは思います。CCSやBECCS、CCUSのコストも大きな課題なのですが、「再エネ一神教」ではこの問題解決できませんので、難しいところ。
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2021年の世界のCO2排出量、コロナ前に逆戻り
AFP
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
そりゃそうです。 昨年CO2が減ったのは、何か省エネ投資などが行われたからではなく、単純に活動が停滞しただけなので、経済が動き出せば増えます。 産業革命以降人類は、経済成長とともにエネルギー消費量を増やし、それに伴ってCO2排出量は増えてきたわけですが(なので、GDPとCO2排出量には「鉄の相関」が存在する、などと言われてきました)、減った瞬間というのが何度か存在して、それはすべて経済停滞です。大恐慌、オイルショック、リーマンショック、コロナショックです。 ただ、いずれの経済停滞のあとに各国政府が経済復興のアクセルを踏みますので、そうするとCO2排出量もV字回復します。 「経済と環境の両立」というのは、「GDPは伸びるけれど、CO2排出量は減る」という状態を指すわけですが、それは歴史的な経過を見ると簡単なことではないわけです。COPなどで各国首脳は「環境と経済の両立」を謳うのですが、それが可能なら、交渉など不要ですよね。各国ともGDP成長を目指して、放っておいても、高いCO2削減目標を掲げるでしょう。 今のままでは環境と経済の両立は難しいのですが、ただ、世界全体で共通の大規模な炭素税が導入されれば変わるでしょう。 新たな貿易戦争の火だねですし、今のエネルギーコスト上昇に見るようにいろいろな弊害・痛みも出ます。必需品であるエネルギーの使用を抑制するほどの高額な炭素価格をつけるということは相当影響が大きくなります。 世界共通の炭素税導入のハードルは想像を絶するほど高いですが、ただ、世界が本気でカーボンニュートラルを目指すのであれば、本来は避けて通れない話でしょう。
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日本に「化石賞」国際的な環境NGO “温暖化対策に消極的”
NHKニュース
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
真面目なコメントする気もそがれてしまうのですが、あの演説に対して化石賞出すということは、化石賞に対して懐疑的な目をちゃんと持った方が良いです。 そもそも化石賞は、環境NGOの若者たちがCOP期間中毎日(COPの会期は2週間ですが平日だけなので10日間)1位から3位まで発表します。気候変動問題は基本的に「先進国が悪い、途上国は被害者」という構造なので、非難の対象は基本的に先進国。環境NGOは欧州の人たちが組織していることも多いので、だいたい日米豪あたりが持ち回りでもらうのが必然。中国の環境NGOなどは「非政府系政府組織」と言われる感じですから。 こういう「地合い」をまず認識したうえで、本当に非難される後ろ向きな姿勢を示したのかどうか、岸田首相の演説を検証してみましょう。 岸田首相は、途上国に相当の資金支援をすると表明しました。このことは先ほど別ピックしたので深堀しませんが、英国ジョンソン首相が繰り返し日本に謝辞を述べ、他国に対して「日本を見習って、資金支援を充実させてほしい」と述べたとも報じられています。これだけ褒められるということは、相当日本人の身銭を切るということなので、複雑ではありますが、評価される支援策を打ち出したということ。 演説では資金支援に加えて、いきなり再エネだけで脱炭素化するのは無理なので(まさか首相演説で「周波数が安定せず」と仰るとは思いませんでしたが)火力発電を水素混焼などで低炭素化させながらやっていく必要がありその技術開発も頑張る、アジアは特にそうした現実的な移行策を必要としているので、アジアへの支援も行う、と述べました。 これで「火力を使うのは後ろ向き」と批判するということは、もはや彼らの敵はCO2ではなくて、「再エネが入らないこと」ということでしょう。 再エネ利権といったような矮小化した話にはしたくないので、そういう表現はしませんが、再エネ一神教のもたらす弊害に目を向けないことで、現実的な移行をかえって遠ざけていることにいい加減気がついてほしいし、メディアにもそうした検証をしながら報道してもらえればと思います。
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首相、100億ドル追加支援表明 COP26首脳級会合演説で
共同通信
竹内 純子国際環境経済研究所 理事・主席研究員
2030年に13年比46%、50年実質ゼロという、日本としてはこれ以上頑張りようのない数字を既に出しているので、首相が行って何か演説するとすれば、途上国への資金支援を積み増しします、という以外にないわけです。 こうしたことは今回に限ったことではなく、以前は「鳩山イニシアティブ」などもありました。(鳩山さんの名前がついてますが、別に鳩山さんのお小遣いでやってくれるわけではありません) 先進国全体で毎年1000億ドルの資金支援に既にコミットしていますが、それに追加して、ということ。 その点でいうと気になるのは昨日、中国のレターが先進国から途上国への資金支援を求めるものだったこと。「さすがに中国はもう、支援する側ですよね???」というツッコミをちゃんとしなければならないこと。 そして、日本が拠出する資金について、我々の税金から出る分については「本当に削減に寄与したか」をきちんと検証できるかどうかが重要ですし、できれば日本の技術を使ってもらってCO2削減してもらいたい。 それにしても日本のリーダーらしい、まじめで実務的なスピーチでした。時間もちゃんと守る。 海外のリーダーは、ものすごくエモーショナルに地球の危機を訴えたり、次世代への責任を問う感動的なスピーチをされるのですが、「では、自分は何やるの?」は語っていないことも多いんですよね。ただ、COPは既に政治的なパフォーマンスの場になりつつあるので(政府間交渉をやっている方たちは真面目に交渉しているのですが、会場周辺の抗議活動などのイベントの方が注目されるようになっている)そういうエモーショナルな演説の方が受けますが。 国際交渉では、相手を褒めたらそれ以上引き出すことはできないので、「まだ足りない」「これじゃだめだ」と言われるのは当たり前。自分ができる最大限を提示したら、後はそれに向けて頑張るのみ。
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