浜田 岳文

堀江さんと対談させて頂いた浜田です。 料理とサイエンスというトピックでは、AIによる風味の分析に基づくフードペアリングなど、他にも話したいトピックがあったんですが、時間が足りませんでした。 なによりも、「パンが膨らまなかったらどうしよう」と心配しながら肉を磨く、堀江さんのチャーミングな一面をご紹介できてよかったです 笑

2016年度世界のベストレストラン50、特別功労賞（Lifetime Achivement Award）はパリ「アルページュ（Arpège）」のアラン・パッサール（Alain Passard）に授与されました。 パッサールが料理界に与えた多大な影響と彼の下から巣立った有名シェフの数多さを考えると、納得感のある受賞ですね。

アメリカ料理界のアカデミー賞とも称されるジェームズ・ビアード賞（James Beard Awards）、2016年の受賞者が発表されました。 Best New Restaurantはニューオリンズ「Shaya」。現代風イスラエル料理で注目を集めてる人気店で、当店がきっかけでイスラエル料理が全米でトレンドとなりつつあります。 Outstanding Restaurantはシカゴ「Alinea」、Outstanding Chef はロサンゼルス「Lucques」のシェフ、Rising Star Chef of the Yearはニューヨーク「Cosme」のシェフが選ばれています。 地域ごとの受賞者など詳細は下記の通り。 http://www.jamesbeard.org/blog/2016-james-beard-award-winners

2016年度世界のベストレストラン50の発表に先行して、ベスト女性シェフが発表されました。 2016年度の受賞者は、サンフランシスコ「Atelier Crenn」のシェフ、Dominique Crenn。世界の女性シェフを挙げると10本の指には入るであろう実力者で、納得の選出です。 私は5年ほど前に「Atelier Crenn」に伺いましたが、繊細な料理で好印象でした。

Conde Nast Travelerが選ぶ、2016年度Hot List（世界のベスト・ニュー・ホテル）。 今年は全体的に、尖った前衛的なデザインよりも懐かしさを感じさせるアンティーク調が多いように感じます。

チェキア、果たして浸透するかどうか。 数年前、オーストリアがオーストラリアとの混同を避けるためオーストリーと呼ぶよう要請を出しましたが、こちらは浸透していないようですね^^;

生乳取引制度は、より良いものを作ろうとする酪農家の創意工夫や自発的な努力を阻害しています。 バターが毎年のように不足したり、欧米では料理に使われるなど活用されているバターミルクが棄てられたりするなど、この制度が歪んだインセンティブ構造を作り出しているのは明らかです。 生産者団体やその利益を代表する国会議員は自らの権益のためにこのような主張をするでしょうが、曲がりなりにも攻めの農政を標榜するのであれば、政府は規制改革会議の意見書に基づき当制度を粛々と廃止すべきです。

狭く深いコンテンツには昔から潜在需要はあったものの、マスを対象とするメディアには馴染まないため、収益化が難しかった側面があるかと思います。 個人が自らのプラットフォームで発信する環境が整い、かつ広く浅く課金するビジネスモデルが難しくなりつつある今、狭く深いコンテンツの収益化の流れは今後も広がりそうですね。

中国国内の観光地を訪問すると、海外旅行予備軍とも言うべき中国人国内旅行客の集団に席巻されています。まだ海外に行く機会はない、もしくは少ないものの、100万円を超えるカメラを持ち歩くくらい裕福で、旅行の意欲が強い中国人は無数に存在します。彼らが海外に出かけるようになれば、中国人旅行者は増加の一途を辿りそうです。

UKアルバムチャートで15位！ SXSWに出演したPERFUMEや水曜日のカンパネラも含め、欧米にないテイストを持つ日本のアーティストによる海外進出は今後も楽しみですね。

タックスヘイブン＝税金逃れ、というのは短絡的で、税務の知識が欠如しているもしくは自らの政治的主張を正当化するために意図的に利用しているとしか思えません。 昔の話になりますが、私が在籍していた投資ファンド（正確に言うとファンドに対するアドバイザー会社）の場合、他の外資系投資ファンド同様タックスヘイブンにファンドを置いていましたが、それはファンドのレベルで一律に課税されるのを避けるためでした。それぞれの出資者がファンドから得られた分配利益を自国で申告するような立て付けにしないと、出資者によっては自国で申告するより多くの税金を取られてしまい、還付も得られないことがあるからです。特に、アメリカの州の公的年金基金など自国では無税扱いの投資家がファンドのレベルで課税されてしまうと、受益者に帰属するはずの利益が失われることになるので、この立て付けは必須でした。 事業会社の場合、合法的な節税が可能になるスキームもありえますが、それについては各国の税務当局が行き過ぎないよう取り組んでいます。例えば、日本においてもタックスヘイブン対策税制があります。日本の税務当局はバカではありません。 自国の税務当局が弱い、もしくは腐敗している国については、タックスヘイブンが悪用されていることはあるかと思います。また、複雑なスキームを組んで脱税しているケースもあるかもしれません（だとしたら、出資者として簡単に名前が表に出るようなスキームを組むような初歩的なミスは犯さないかと思いますが）。これらの悪質な行為については避難されるべきですが、タックスヘイブンにエンティティを持っていることが一律に非難されるのは妥当でないと考えます。