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ハマス 戦闘休止の延長求める考え イスラエル側の対応が焦点
NHKニュース
菅原 出国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント
ハマスとすれば、このままずるずると人質解放交渉を続けて戦闘停止状態を長引かせたいでしょう。イスラエルは人質救出も目標の一つですし、休戦を求める米国はじめ国際的な圧力は強まる一方ですので、ある程度交渉を続けるものと考えられます。具体的にはさらに4~5日延長して、ハマスは最大人質100人、イスラエルは収監しているパレスチナ人を300人くらいまでは釈放する可能性があります。  しかし、その後の交渉は、これまでは女性や子どもが対象だったのに対して、ハマスが拘束しているイスラエル兵士などが対象になってきますので、当然イスラエルが拘束しているハマス戦闘員の釈放が交換条件になるでしょうから、イスラエル側は簡単には応じることができないでしょう。  一方でイスラエルは「ハマス殲滅」の目標も掲げております。ハマスはイスラエルによる攻撃を止めたいわけですが、イスラエルはハマスを攻撃し続けることでハマスに圧力を与えて人質を解放させ、最終的にはハマスの指導層を殺害してその軍事インフラを破壊したいと思っているはずです。  ハマスは、米国人の人質をまだ拘束していますので、米国がイスラエルに圧力をかけて攻撃を止めさせるために、米国人の人質をカードにして米国を関与させようとするでしょう。  人質解放をめぐるハマスのゲームプラン通りに進むのか、イスラエルが米国の圧力を振り切って攻撃を再開するか、注目したいと思います。
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WSJスクープ
WSJ Japan
菅原 出国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント
これはすごい展開になってきそうです。ロシアがワグネルの持つ防空システムをレバノンのヒズボラに送るという情報です。  「SA-22」というロシアの防空システムで、対空ミサイルと対空機関砲を使い航空機を迎撃するもの。2015年にロシアがシリアのアサド政権を助けてシリア内戦に介入して以来、ワグネルはシリアでロシア軍と共に行動してきました。イランもアサド政権を助けるために革命防衛隊を送り、レバノンのヒズボラもシリアでアサド政権を支援してきましたので、ロシア軍とヒズボラはシリアの内戦を通じて協力関係にあります。  ウクライナ戦争勃発後、イランがロシアに無人機を提供するなど、ロシアとイランの軍事協力が加速しましたが、その見返りの意味もあって、ロシアがイランの支援するヒズボラに協力するということは十分にあり得ることです。  すでにシリアに展開しているワグネルの防空システムをレバノンのヒズボラに提供することはロジ的にも比較的容易でしょう。  ウクライナ戦争とイスラエル・ハマス戦争が明確な形でリンクしてきたことになりますし、域外大国としてロシアがイラン・ハマス・ヒズボラ陣営について関与してくるサインともとれます。  本日、ヒズボラ指導者による重要な演説があるようですから、それに合わせてヒズボラがイスラエルへの攻撃を激化させてくる可能性もあります。ますます中東情勢から目が離せません!世の中三連休ですが…。
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イスラエル首相、「ハマスとの停戦ない」 掃討計画推進を表明
Reuters
【随時更新】ガザ地区死者2300人超“最後の地上侵攻時上回る”
NHKニュース
菅原 出国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント
イスラエル軍は、ガザを支配するハマスの「政治的・軍事的上層部を一掃する」ことが最終目標だと発表しました。「ハマスを地球上から抹殺する」と宣言していた数日前よりは目標が下方修正されたように思われます。  ただそれでも、ガザという自治区の「レジームチェンジ」をするという非常に大きな目標を掲げた軍事作戦になりますので、目標達成までどのくらいの時間がかかるのか、それにあたってどれくらいの被害が発生するのか、われわれの想像を絶する大変な事態になることが予想されます。そもそもその軍事目標を達成できたとして、その後ガザを誰が統治するのか、イスラエルがまた占領して自身で統治するのか、それでパレスチナ人の抵抗は収まると思っているのか、それともパレスチナ人は皆どこかに追い出してユダヤ人を入植させようと思っているのか、軍事目標の後の政治的なエンドステートが分かりません。  ハマスは「パレスチナ国家を樹立させるまで戦い続ける」と宣言していますが、自分たちの政治的な権利を守るために戦おうとするパレスチナ人はハマス以外にもたくさんいますから、ハマスの指導層を一掃してもパレスチナ人の抵抗は収まることはないでしょう。  イスラエルは、ハマスの「テロ」に軍事的に対応しようとしていますが、それによってパレスチナ人の「抵抗」をさらに激化させてしまいます。人間の抵抗の意志を軍事力で抑えることはできません。  つきつめると、軍事力だけでは決して解決できない問題に、イスラエルは今、全力で軍事力だけで突き進もうとしています(国内的にもそうせざるを得ない状況になってしまっています)。
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米国務長官がカタール訪問、イスラエル・ハマス巡り首相と会談へ
Reuters
菅原 出国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント
昨日、カタール在住の方と電話で話しましたが、現地ではイスラエルに対する反発の感情がすさまじく強まっており、このまま地上侵攻が始まったらイスラエルだけでなく、欧米諸国に対する怒りの感情も強まりそうだとのことです。  日本にいるとなかなか理解しにくいと思いますが、アラブの国々ではハマスの今回の行動を、これまでイスラエルがパレスチナにしてきた仕打ちと比べて相対化して考えますし、今はガザ空爆で被害に遭っているパレスチナ人の窮状に関する報道がほとんどですから、パレスチナに対する同情と連帯の機運が高まっています。  ハマスは13日にパレスチナとの連帯を示す行動を呼びかけていますので、中東全域で大きな反イスラエル・デモが展開されそうですし、欧州諸国ではパレスチナに同情的な人たちとイスラエルに同情的な人たち同士の衝突も予想されます。  パレスチナ問題というのは、民族、宗教、政治的信条や歴史観などから人々を分断させ兼ねないイシューですので、ガザの情勢がエスカレートすればその影響は世界各地に及びます。思わぬところで、ユダヤ教関連施設に対する攻撃といった形で反動が表れることも考えられます。  中東から離れているから大丈夫などと思わず、欧州におられる方々も最新の報道をみて注意して行動していただきたいと思います。
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ガザ戦闘、死者2200人超に イスラエルが戦時内閣樹立へ
産経ニュース
菅原 出国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント
ハマスは10日に声明を発表してパレスチナがイスラエルに占領され続けていること、パレスチナの権利が侵害され続けてきたことを訴え、自分たちはパレスチナの解放運動をしている、人質に対してはイスラム法に基づいて対応するとアラブの国々に支援を呼びかけました。サウジアラビアはガザへの攻撃をやめさせパレスチナ人の権利保護のために働きかけを始めており、イランやトルコとも協議。エジプトもガザの人々の人道支援のために米国に働きかけるなど、中東の主要国はガザへの攻撃をやめさせるために一斉に外交的な動きを強めています。  この状況でイスラエルがガザ攻撃を開始すれば(すると思いますが)、中東の国々はイスラエルを非難し、反イスラエル感情が高まり、アラブ・イスラエル関係正常化の動きは後退することになります。  欧米のメディアをみていると、イスラエル側の被害の話ばかり報じられていますが、アラブ側のメディアはほとんどガザの人道危機について焦点を当てていて、欧米諸国と中東諸国の認識ギャップは凄まじいです。  パレスチナ問題が国際政治から忘れ去られていた数週間前とは異なり、中東諸国は今、ガザのパレスチナ人を守れ、という声を強めています。これこそハマスが狙っていた効果でしょう。  イスラエルによるガザ攻撃が始まり被害が増大すれば、イスラエルに対する非難も強まることになります。ハマスの対イスラエル「攻撃」の第二弾は情報戦です。
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