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ロシアのエネルギーで西側「自滅」、中国と好対照=ロ外務省報道官
Reuters
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
事態は常に動いており、確定的なことを言うのは難しいですが、真実は、ザハロヴァが述べる「西側自滅論」と西側が主張する「ロシア亡国論」との中間にあると見ています。私がウォッチしている欧州にのみ特化してみると、西側(EU)自滅論の弱点としては、以下が考えられます:  欧州委員会は、EU各国が、短期的な措置として、家計への緊急所得支援、企業への国家援助、対象を絞った減税を認めており、積極的な財政出動が行われており、エネルギー価格高騰の影響を抑え込もうとする政策が一定の功を奏している。  批判を受けているEUの卸電力市場の設計については、パンデミックから回復期にあるヨーロッパ経済では、供給が需要に追い付かない状況が生じている。欧州の電力卸市場では、その時々の電力のスポット需要量に見合う発電ができる業者が提示する電力価格で卸価格が決まっていくが、急いで炉を起動できるガス発電所が優位に立っており、電力価格が高騰しているものの、ガス発電所は大いに発電を行うこととなり、供給市場の崩壊は辛くも逃れている。 一方で、ロシアは大国故にいろいろな「抜け道」でエネルギー輸出を確保すると思われ、それへの強い監視が必要ですが、買い手がいなければ、あふれ出る傍から捨てるしかない原油などの資源をどうするのかという問題があります。EUは年末までにロシア産原油の9割禁輸に踏み切ります。 ロシアとて、空前の資源輸出からの利益をいつまで享受できるかは分からない、という弱点があります。
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ロシア、ドイツへのガス供給さらに削減 独政府は「政治的」と非難
AFP
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
EUでは、年末までにロシア産原油の9割輸入削減が行われると見られています。 天然ガスについても、ハンガリー等の根強い抵抗が予想されますが、いずれ、全面禁輸になっていく可能性があります。 EUが3月に出した「REPowerEU」計画では、ロシアからのガス輸入を今年中に3分の2削減することを目標としているので、今回の措置も織込み済みともいえます。 ポーランドの報道によれば、ガスプロムは、ロシア領バルト海沿岸のポルトヴァヤ(Portovaya)にあるガス圧縮施設にあるシーメンス社製タービンが、修理から返還されていないと不満を漏らしています。このガス圧縮設備は、ノルドストリームIおよびIIのガス圧を適切に保つためのインフラです。 同施設には、シーメンス製の4基のターボチャージャーセットがあり、合わせて1億6700万立方メートルのガス伝送が可能です。 ガスプロムでは、ロシア政府の技術認証機関であるロステフナゾル(Rostechnadzor)の要請に従い、タービンエンジンの技術的状態から、シーメンス社タービン1基の運転を停止することを決定しており、これにより、ガスの汲み上げが6700万立方メートルに減少したと主張しています。 一方のシーメンスは、タービンの修理がカナダで行われたため、タービンが元の場所に戻らなかったと説明しています。カナダ政府は、修理済みのタービンをロシアに引き渡すことに同意しておらず、目下、シーメンスとカナダおよびドイツ政府の間で妥協策が協議されているとのことです。 元記事にもある通り、ドイツのハーベック経済相は、「今回のタービン修理が問題につながるのは秋である」と指摘し、ガスプロムによる供給削減は「ロシアによる政治的決定だ」と主張していますが、真相はもう少し複雑かもしれません。 https://biznesalert.pl/gazprom-nord-stream-gaz-energetyka-rosja-niemcy/
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クロアチアが23年にユーロ導入、20カ国目 欧州委が表明
Reuters
ロシア産の欧州向けガス輸送、ウクライナが一部停止へ 供給に不安も
毎日新聞
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
さて、細かい話ですが、ウクライナのガス運送システム会社を「GTSOU」というのは、エネルギー業界での言い回しで、Gはガス、TSOはTransmission System Operator(送ガス系統運営者)を、Uはウクライナを指しています。 このTSOというコトバを電力に使えば、「送電系統運営者」又は単に送電会社と訳します。 ウクライナ語では、GTSOUとは言わず、「ウクルトランスガス」と呼びます。ロシア語、ウクライナ語に多い、複数の単語を繋げて一つの別の単語を造語したものです。 ウクルトランスガスの親会社はウクライナ最大の企業である「石油ガス公社」(ナフトガス)となっています。同社一社だけでウクライナの税収の15%を占め、7万人弱が勤務しています。 毎度のことながら、今回の一件もウクライナ・ロシア間の情報操作のネタに使われています。 ウクライナ側はウクライナ支配下にあるスジャに接続点を移して欧州向けのガス供給を続けると発表し、対するロシア側は、ウクライナが「不可抗力」によりガス供給がなくなったと主張しているのは事実無根であり、他のパイプライン支線にガス供給路を移すことは出来ないと主張しています。 さて、かつて川端康成はガス自殺を遂げましたが、それは当時のガスが、石炭から抽出するコークガスであったことに依ります。かつて西ドイツもガス供給はコークガスに依存しており、天然ガスによる「クリーン」なガス供給が渇望されていました。 天然ガスはソ連にある、そこで先ず永世中立国のオーストリアにソ連ガスが入ったのが、奇しくも「プラハの春」でチェコの民営化がソ連の戦車に踏みにじられた1968年でした。 当時、西側は一斉にソ連を批判しましたが、ソ連とのエネルギー協力は、東西対話の「地下水脈」として維持存続する任を与えられました。 時代は変わるものです。 https://ieei.or.jp/2021/03/special201704025/
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EU、年末までにロシア産原油禁輸の方向=外交筋
Reuters
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
すでに3月時点で、ドイツはEUで最大のCO2排出国となっており、石炭火力発電への依存が高まっています。 人口一人当たりでの排出では、デンマークがEU最大です。 両国に共通するのは、化石燃料からの脱却を急ぎ、風力を中心とする再生可能エネルギーへの移行を進めていたことでしたが、去年末からバルト海での無風に悩まされています。デンマークは巨費をかけ、不安定な洋上風力発電でも電力の需給一致を実現できる国際電力連系網を建設していますが、そもそも風が吹かなければ、無用のインフラとなってしまいます。 一方で、今までEU最大の石炭火力発電国として叩かれていたポーランドの今年に入ってからの発電構成は、大雑把に言って、高品質の原料炭が45%、低品位の泥炭が25%、風力発電が15%等となり、「ウクライナ危機対応型」となっています。 ポーランド、ドイツは、自国の石炭資源が豊富にあることが強みですが、実は、戦争前には、既に事実上のロシア支配下にあったドンバス地方からオランダ経由などで入る違法輸出炭も含む、ロシア炭への依存を強めていました。 今回のロシア産原油禁輸措置と合わせ、既決のロシア炭輸入禁止措置により、採炭業の見直しが行われる可能性があります。「オワコン産業」と見られていた採炭業のEUにおける再評価が加速化するかも知れません。 https://businessinsider.com.pl/gospodarka/kto-dzis-emituje-najwiecej-co2-wojna-wiele-w-unii-zmienila/gwbkegj
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ポーランドとブルガリアへのガス供給停止、ガスプロムが確認
Reuters
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ポーランド側でガスプロムより天然ガスの供給を受けているPGNiG(ポーランド石油採掘・ガス産業公社)は、ロシア側からの供給停止通告を日本時間26日深夜に受領し、一気に報道が加熱しています。 しかし、伝統的な反ロ国であるポーランドにとってロシア産ガスからの撤退は既定路線であり、故レフ・カチンスキ大統領の時代より着々と準備を進めていたものであり、その意味では、何ら新しいニュースではありません。 北極圏に属するヤマル半島からベラルーシ、ウクライナを経由し、ポーランド及びスロバキアを通ってドイツ、オーストリアまで天然ガスを運ぶヤマルパイプラインは、1990年代初期の冷戦崩壊直後に完成したプロジェクトで、当時は、イデオロギーによる対立が去った後、欧州の明るい未来を見据えた夢のあるプロジェクトでした。 時代は変わり、現在、同パイプラインは、ドイツが、ノルドストリーム海底パイプラインでロシアから輸入する天然ガスをポーランドに逆流させ、同国を助けるための手段としており、まったく違った使われ方をしています。将来は、ヤマルパイプラインを使って水素を輸送する計画も温められています。 ポーランドは、ヤマル逆流、同国北部の最新鋭LNG基地(年間63億立米)、チェコとのパイプライン国際連系線、デンマークとノルウェー間のパイプライン連系(Europipe II)、5月1日から実現するリトアニアのクライペダまで来ているパイプラインとLNG基地との国際連系(Interconnector GIPL)など、ガス供給多角化への布石を次々と打っており、国内のガス供給は備蓄も含め、今のところ問題ありません。 モスクファ気候・環境相は、2027年まで、ガス小売価格への政府補填を行うと発表しており、ウクライナ避難民受入により逼迫する財政に、高価なLNG輸入が「追い討ち」をかける中、同国の耐性が試されています。 https://www.onet.pl/biznes/biznesalert/gazprom-zapowiedzial-zakonczenie-dostaw-do-polski-ale-jestesmy-gotowi/cew7l06,30bc1058
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バルト3国、ロシア産ガス停止 政治的影響力を排除へ
時事ドットコム
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ロシアからの天然ガス、原油の輸出禁止を年末までに実現したいという気運が欧州で高まっていますが、隠れたテーマは原子力です。 EUは原子力発電を「CO2低排出エネルギー」に指定し、放射性廃棄物の処理プロジェクト等が確立されているならば、今後は公的支援の対象としていく意向です。 フランスで計画中のフラマンヴィル原発は総工費1.8兆円、英国で計画中のサマーセット原発は同3.6兆円と見積られ、ポーランド政府が導入を検討している小型原子炉(SMR: Small Moduler Reactor)にも2040年までに3.15兆円が投じられると試算されています。 ロシアがウラン鉱石生産に占める世界シェアは6%ほどで、大半は国内消費に回されています。しかし、ロシアの影響力が強いカザフスタンはウラン鉱石の産出で41%を占め、西側がより「頼れる」ウラン鉱石供給国である豪州・カナダ・ウクライナ(輸出はほとんど出来ていませんが)の3カ国の産出量を合わせてもカザフスタンの半分強にしかならない規模です(2020年、World Nuclear Association)。 ウラン鉱石産出トップ10か国には、ロシアの影響力が一定程度ある旧ソ連のウズベキスタンも含まれ、ロシアの影響力下にある国々はウラン鉱石産出の60-70%を占めます。 さらにロシアはウランの屑鉱石から再生する濃縮ウランの世界生産能力の43%を有しているとされ、制裁リストにロスアトムの子会社で濃縮ウラン生産を手掛けるTenex社を加える場合、世界経済への影響が深まる可能性があります。 福島の原発事故からウクライナ侵開始までの間、世界では57件の新規原発プロジェクトが始動しており、うち、ロシアが主導するプロジェクトは13件あり、しかも10件はロシア国外のプロジェクトです。 具体的には、エジプト、トルコ、中国、インド、バングラデシュ、パキスタン、ベラルーシ、ハンガリー、フィンランドでロシア発の原発プロジェクトが動いています。 ロシアは自力で資金準備ができない国に対しては建設費用の貸付も行っています。 クリーンエネルギーとして再注目される原子力発電にも、旧ソ連諸国に多く賦存するウラン鉱石という地政学上のリスクが横たわっています。
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マリウポリ、数日で陥落 ブチャ超える惨状の恐れ=欧州当局者
Reuters
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ウクライナの隣国、ポーランドでは、戦後のウクライナ経済復興策が盛んに議論されています。 アゾフスタリ製鉄所のオーナーは、マリウポリを地盤とするオリガルヒであるリナト・アフメトフ(Rinat Achmetov)氏であり、その資産額はロシア侵攻前の150億ドルから40億ドル弱まで減少しています。しかし、氏は自らがタックスヘイブンに隠し持っていた資産を積極的に国に提供し、自らも2月23日よりウクライナに滞在しています。 去年11月、ゼレンスキ―大統領は、新法により、オリガルヒによる政治献金の禁止や大規模民営化への参加禁止を実現しており、オリガルヒによる経済支配からの解放の第一歩と自画自賛していました。 禁圧の対象となる人物には、大統領の後ろ盾と言われるコウォモイスキ(Kolomoisky)氏や前大統領のポロシェンコ氏、前述のアフメトフ氏も含まれています。 「雨降って地固まる」の諺通り、今回の戦争で、敵対関係にあったオリガルヒと大統領の結束が強まっています。 ウクライナをはじめとする旧ソ連諸国では、グレー経済と呼ばれる現金決済による徴税逃れが多く見られますが、戦争直後からウクライナでは税制が一新され、国民経済が「グレー化」しています。 従前、20%であった付加価値税はゼロとなり、法人税率は18%であったところ、年商100億フリブナ(約435億円)以下の企業で、ロシアによる侵略で被害を受けた企業は無税となっています(それ以外は税率2%)。 年商100億フリブナを超える企業は110社しかなく、ほとんどの企業が所得に対して無税となっています。さらに、社員が徴兵された場合、その分の社会保障費もゼロとなりました。 こうして日々積み上げる莫大な財政赤字を補填すると期待されているのが、まさに、日本を含む西側、IMF、世銀からの金銭支援です。 ウクライナのエコノミスト達は、戦後もこの破格の優遇税制を一定期間継続し、西側からの「第二のマーシャルプラン」を受け入れ、経済復興を一気に進めたい考えです。 ワルシャワやキーウでは、このような建設的な意見もあることをお伝えしたいものです。 https://www.rp.pl/konflikty-zbrojne/art36105781-najezdzcy-niszcza-ukrainska-infrastrukture-jak-ja-odbudowac
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ウクライナ避難民、20人が来日 ポーランドから政府専用機
共同通信
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ポーランドの首都ワルシャワでは、ウクライナ語の看板が目立って増えています。 街を歩けば、ポーランド語とウクライナ語で「我々はあなた方と共にある」と書かれたキャッチフレーズが目につきます。 ポーランド語では、「イェステシミィ・ス・ヴァーミ」、ウクライナ語では「ミィ・ス・ヴァーミ」。 両国の言葉は互いに近く、簡単な意思疎通が可能です。 かつての暗い社会主義時代に必修外国語として、ポーランド人にはロシア語の学習が義務付けられていました。昔とった杵柄で、年配者がボランティアとしてロシア語も通じるウクライナからの避難民への炊き出しの先頭に立って活躍しています。 ワルシャワの街では軍用車両を見る機会が格段に増えました。ウクライナーポーランド国境の基地から戻って来たのか、まだあどけない表情が残る三名の兵士が乗る車と先程すれ違いました。 緊張が解けた安心感からか、二人の兵士は首を傾げて眠りこくっています。ただ運転手の兵士だけが唇をきっと結んで前へ進んでいきます。 歩道を歩けば、ロシア語を話す小学生の一群が元気に通り過ぎていきます。ポーランドでは、ウクライナからの避難民の子弟は無条件に義務教育を受けることができ、言葉の不安を抱えながら、教育現場ではその受入れが済し崩し的に始まっています。 ウクライナ人の大半はウクライナ語とロシア語のバイリンガルで、ロシア語を主に生活している人も多くいます。しかし、ロシア語を話しても彼らの心はウクライナ人です。 ちょうど、アルゼンチンではスペイン語を話しますが、アルゼンチン人は自分達を決してスペイン人とは思っていない、そんな感覚に似ていると思います。 拙宅でもウクライナからの避難民の方に住んで頂いております。 ウクライナ料理は、蕎麦の実を煮込んだ料理や、黒海で採れるサバをふんだんな玉葱とニンニクでグリルした料理など素朴な味付けの中にホッとする滋味に溢れます。 避難民の方とは旧来の知り合いですが、かつては、ウクライナ人にとって隣国ロシアの文豪トルストイの作品は必読書である、しかし遠い将来は、トルストイを「外国文学」として読む時代が来るかもしれないと言っていました。 それが、ロシアによる虐殺を見るにつけ、ロシア語を遠ざけているようです。ブチャの虐殺は、彼らウクライナ人の中にあるロシア語の教養をも打ち砕き、破壊してしまいつつあります。
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ポーランドなど東欧3カ国首脳、ウクライナ首都を訪問
Reuters
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
今回のキエフミッションの中でポーランドは、首相、副首相を含む最大のミッションを送り出しています。 その背景として「急ぎすぎたロシア産ガスからの脱却」がキーワードとして浮かび上がってきます。ポーランドは、2023年からヤマルガスパイプラインを通じて輸入していたロシア産ガスの輸入を100%ストップします。 その代わり、故レフ・カチンスキ大統領の名称を付した北部のLNG基地より、カタール・米国・ノルウェー産の液化天然ガス(LNG)を輸入し、同国のガス需要の全量を賄います。 シフィノウイシチェ(Świnoujście)に建設されたLNG基地の再ガス化能力は2024年初には83億㎥に達する見込みで、近隣のグダンスク港には、浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU: Floating Storage Regasification Unit)も建設されます。 これだけ充実したLNG受け入れ施設は欧州でも際立った存在です。 ところが、LNGはパイプラインによる地上ガス輸送に比べ、格段に値が高く、経済優先の決定というよりは反ロシアというイデオロギー優先の政策決定でした。 ポーランドとしては、これ以上、ウクライナのパイプラインインフラが破壊され、将来の平和時の(そして国際社会に復帰した)ロシアからの天然ガス輸入の可能性が遠のくことは避けたいとの隠れた思惑があります。 そこで、NATOによる平和維持活動を戦時のキエフで発表し、エネルギーインフラの破壊を止めようとしている、と見ることも出来ます。 すでに小生が住む首都ワルシャワの人口の15%はウクライナ避難民が占めています。しかしながら、首都ワルシャワの平均所得は、購買力平価でみた場合、2019年にEU平均の160%に達しており、この程度の人口増加圧には耐えられる規模です。 ポーランドは東西欧州の要に位置し、エネルギー問題は政策の重要事項であり続けています。 https://energia.rp.pl/gaz/art19223731-wzrosna-mozliwosci-importu-lng-do-polski https://300gospodarka.pl/analizy/gazoport-w-swinoujsciu-oto-mapa-ktora-pokazuje-skad-polska-kupuje-skroplony-gaz
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独仏と電話会談もプーチン大統領「停戦の意思見られず」
NHKニュース
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ウクライナからの避難民の最大の受入国であるポーランドでは、終戦後のウクライナの未来像について、さまざまな憶測が行われています。 一つの仮説として、ウクライナがドニエプル川を挟んで東西に分割され、終戦を迎えるという憶測があります。その場合、ドニエプル川以東のロシア支配地域には、元住民は戻れない可能性が高くなります。万が一、ウクライナが完全にロシアの支配下に入る場合、ポーランドとウクライナとの現国境を越えることすら困難になると当地では見られています。 ポーランドでは、ウクライナ避難民は入国スタンプさえあれば、難民認定され、公共の病院・学校へのアクセスもでき、就労も自由となりました。当国のソーシャルメディアはウクライナ支援を訴える巨大な掲示板と化し、今のところ、人々の善意で難民受け入れは順調に進んでいます。 ポーランド語とウクライナ語は非常に近い言語で、お互いに意思疎通が可能である点も大きな利点です。加えて、西部ウクライナは、ポーランドの歴史的な領土でした。祖先を辿ればウクライナに縁故のあるポーランド人も珍しくありません。しかし、今後、戦争の長期化に伴い、ウクライナ避難民に対する風当たりが強くなり、社会不安の要因となることも考えられます。 当国の国際公法学の権威であるイズデプスキ教授は、「現時点でのポーランドの難民認定数は1000人ほどであり、異例の事態だ。避難民の声をよく聞き、ポーランドに残りたい人、ドイツなど他国に移りたい人、機会があれば祖国に帰りたいと思っている人などに分けた上で、それぞれのニーズに合った政策を行うべきだ」と述べています。 難民は避難期間が長くなればなるほど、本国帰還が難しくなると言われています。ウクライナは「東欧のシリコンバレー」と言われ、IT技術者を多く米国に送り込んできましたが、そのような頭脳をポーランドが生かすことができるか、これも当国のインテグレーション(統合)政策にかかっているでしょう。 https://www.onet.pl/informacje/onetwiadomosci/uchodzcy-z-ukrainy-w-polsce-polska-dwoch-narodow-pomagamy-ale-co-dalej/3yskfjx,79cfc278
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“米軍基地経由でウクライナに戦闘機”ポーランド提案を米拒否
NHKニュース
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ウクライナ情勢を巡りポーランドが注目されています。小生はワルシャワ西駅のボランティアと協力し、駅で寝泊まりする人々への救援物資を届けています。 現状ではすでに基礎医薬品は行き届いています(ただし期限切れ品も多い模様)。駅では大人用の簡易ベッドしかなく、子供たちは直接床の上で寝るケースもあります。そこで、ボランティアの要請を受け、発泡スチロール製のアニメ模様のマットを届けました。これなら、子供たちもその上で遊んだり、休むことができます。 まさに駅に自家用車で向かっている途中、ウクライナ避難民が運転する車との接触事故が生じました。 すぐに両者とも車を道端に停め、保険の話となりました。 EU諸国とウクライナなどの旧ソ連諸国との間には、グリーンカード制度があり、邦貨にして千円ほども支払えば、自国の保険が相手国でも適用されます。 ところが、相手は着の身着のまま逃げてきた人々であり、保険は加入しているものの、グリーンカードは持っていませんでした。 そもそもウクライナでは戦火のため、保険会社が機能しているかも分かりません。 さらに、警察を呼び調書を作成してもらうにも、4-5時間待ちとのこと。その理由は、ポーランド・ウクライナ国境の状況緊迫化により、ワルシャワからも多くの警官が国境に派遣されており、人がいないとのことでした。 そこで、損害は互いの任意保険で個別に解決することとし、互いのグッドラックを祈念し、その場を離れました。 ポーランドにはすでに150万人弱の避難民が入ってきており、議会では、ウクライナ避難民救済法が可決されています: ・避難民は18ヶ月間の合法滞在が可能。さらにこの期間は18ヶ月間延長される可能性もある ・避難民は就労可能で、公立病院が利用でき、義務教育も受けられる。 今後、ウクライナから入ってくる法的にも経済的にも不安定な立場にある人々が、ポーランドでの日常生活を開始するにあたり、どのように新たな「日常」を創造していくことができるのか、課題は山積みと言えましょう。
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米欧、ウクライナの亡命政権を検討
CNN.co.jp
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ここポーランドでは隣国ウクライナからの避難民が100万人を突破し、首都ワルシャワの主要駅はどこも床に毛布を敷き、一時しのぎをする人々で一杯です。 このような状況下でも、ワルシャワ西駅とウクライナ西部の要衝リヴィウを繋ぐ路線バスは運行を継続しています。西側からの支援物資もリヴィウの街までは届けることが出来ますが、そこから先は個人乗用車であったり小型トラックなどの輸送となり、安定した物資供給が確保できない状況のようです。 もともとポーランドでは合法で100万人、非合法も合わせると200万人ものウクライナ人労働者が勤務していると言われ、短期間の労働であれば就労ビザの取得も容易です。 彼らの多くが、就労斡旋企業を通じ、事前の周到な準備のもとにポーランドにやって来ていたのと比較し、今回の避難民は全く国を離れる予定がなく、なんの事前準備もできずにやってきた人々です。 そこで、当地に無事に到着したものの、知人や頼れる先もなく、本国に残してきた自宅のこともあり、またウクライナに戻っていく人々も出てきています。祖国防衛のために帰国していくウクライナ人も多く、不安定な情勢下、ワルシャワとリヴィウを繋ぐバスは現役です(駅構内で見かける手書きのメモによれば、キエフ行きのバスもまだ出ているようです)。 ポーランドでも全国から救援物資が集まっていますが、未曾有の出来事ゆえ、補給が上手くいかず、現場では物資が不足しています。長旅とストレスで体が弱っている人々への基本医薬品の供給もとても追いついていない状況です。 宿泊施設も不足しており、避難民の一部は駅の冷たいコンクリートの上に毛布もなく横にならざるをえない現状です。駅では警察、軍がボランティアを取りまとめており、秩序は保たれています。 小生も微力ながら、医薬品などを必要な人々に届ける作業を開始しております。 早く混乱が収まり、避難民の方々全員が人間的な生活ができるようになることを願う毎日です。
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ウクライナ最大の原発を砲撃 停戦合意できず攻撃続く
共同通信
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
ポーランドとウクライナとの間は、社会主義時代に建設された750kV(キロボルト)という超大容量の送電線で繋がれていましたが、近年は電力系統の安定性の観点から接続が切られていました(因みに送電線の容量は、通常では大容量でも400kV程度です)。 ここへ来て、ポーランドNo2の金持ちであるソロシュ(Solorz)氏が所有するコニン石炭火力発電所が、この国際連系線を大急ぎで復旧し、ウクライナに電力を供給するという話が動いています。 ウクライナは既にロシア、ベラルーシとの電力連系を切っており、同国の総発電の45%(2020年)を占める原発を閉鎖するのなら、ポーランドやハンガリーなど近隣の東欧諸国からの送電に頼らざるを得ないでしょう。 コニン石炭火力発電所は1000MW(メガワット)級以上の石炭焚き発電所としては大規模な施設で、これもまた社会主義時代に造られた重厚長大インフラです。 今回のウクライナ・ロシア戦争を機に、大気汚染を誘発する褐炭焚き火力発電を止めようとも言っていられない状況となってきました。 https://energia.rp.pl/elektroenergetyka/art35796881-ze-pak-oferuje-ukrainie-most-energetyczny#error=login_required&state=64436561-0832-4070-8d94-66aa0e44ccd8
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【ウクライナ侵攻】銃を手に取る女性議員の姿も。カラシニコフ銃の使い方を習得「数日前まで考えもしなかった」
ハフポスト日本版
金子 泰ワルシャワ大学講師(法学博士) 欧州エネルギー政策、東欧政治専門家
もともと、旧社会主義国では女性の社会進出が進んでおり、元ミスウクライナのアナスタシア・レンナ(Annastasia Lenna)さん、オリンピック選手などの「セレブ」のみならず、一般女性による広範な参戦が見られます。 この女性議員が手にしているのもカラシニコフ銃ですが、西側諸国が軍事物資を送ろうにも、ウクライナ兵士が慣れ親しんでいる旧式の東側製兵器が主になってしまうという問題があります。 NATOでは、旧ワルシャワ条約機構加盟国のポーランド等が所有しているミグ戦闘機をウクライナに供与しようという案もあるようです(しかし、ストルテンベルグ事務総長は否定)。 シュピーゲル誌によれば、ドイツが供与を計画しているソ連製の地対空ミサイル「ストレラ」もその大半が老朽化のために使えない代物であるとのことです(2014年に「退役」し、倉庫に眠っていたもの)。 ロシア語で「射撃」を意味するストレラは、冷戦時代に米国のスティンガーに対抗して開発された取扱いが容易な兵器で、低空を飛行する戦闘機、航空機に対して使用できます。 NATO軍が介入していかないと本格的な西側製の武器はウクライナで展開しにくい、一方で、西側製の武器の取扱いに慣れたNATO軍兵士をウクライナに派遣すれば、第三次世界となりかねない。 NATO首脳部、EU 首脳部はウクライナへの軍事支援で大きなジレンマを抱えています。 https://www.google.com/amp/s/wiadomosci.onet.pl/swiat/wojna-rosja-ukraina-niemieckie-pociski-dla-ukrainy-nie-nadaja-sie-do-uzytku/bezzen8.amp
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