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摂食障害の小中高生急増 最大2倍超、学会調査
共同通信
小澤 いぶき認定NPO法人PIECES 代表理事 /児童精神科医
思春期の摂食障害は回復可能な疾患でもある。 一方で、きちんとしたケアがなされないことで、時に心身に長期的な影響を及ぼす。 思春期は身体的な変化と成長及び関係性や行動範囲も変化する。 客観的な視点が発達し、他者との比較もしやすくなるがゆえに葛藤も生まれやすい時期でもある。 思春期自体、子どもにとっては様々な変化を体験するという負荷がかかる時期でもあるため、さらに他の負荷がかかることで、なんらかの精神的不調をきたしやすい時期でもある。 学校や地域での予防的ケアもとても大切な時期である。 また、他者との比較をしやすく、社会における自分を意識する時期だからこそ、メディアなどが若者の理想のボディイメージなどを押し付けたり固定化して拡げることは、時に若者に大きな影響を及ぼす。 メディアのメンタルヘルスに対して果たす役割もとても大切だ。 また、摂食障害は、致死及び自殺のリスクが高く、早期に適切なケアに繋がることが大切である。 摂食障害自体は、誰にでも起きうる可能性のあること、適切なケアが回復につながることの認識を広げていくこと、適切なケアへのアクセス可能性を高めることが必要である。
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【斎藤環】なぜ、発達障害が「バブル化」しているのか?
NewsPicks編集部
小澤 いぶき認定NPO法人PIECES 代表理事 /児童精神科医
発達障害は、未だ研究途上でもあり、その診断基準も定期的に変化してきた。 また、診断は基本的に顕在化している(あるいは過去していたことも合わせての)困り事を聴くことでの診断であるからこそ、記事にある通り丁寧にその方のヒストリーを聴き、複数場面において何が起こっているかをみていく必要がある。 ADIRとADOS、PARSなどさまざまな半構造化面接や観察のためのフレームがあり、そのどれもが時間を必要とし、ライフコースの視点と複数場面/状況での視点が取り入れられている。 書いてある通り脳波などで診断はできない。 また、環境と個人の特性との相互作用により発達障害によるニーズや困難はうまれる。 そして、診断は、その先にその人がどんな病気や特性をもっていてもその人として生きていける権利が大切にされる社会と選択肢とそこにアクセス可能な環境があって意味をなす。 環境と個人との相互作用をスムーズにしていくための環境調整がないままに、個人の特性を無理やり今の環境に合わせたり、環境から取り除くために発達障害と診断されてしまうのは、大人側の都合にすぎず、本来の診断の意味や目的、診断の基準からも大きく外れてしまう。 また、時に似たような困難や本人や周りの困りごとが、発達障害とは違う背景からでていることもある。 危機が続いていたら、人は過覚醒になり、刺激に敏感になり、普段なら反応しないことに反応し、危機に対してのリソースがさかれるため他のことへの集中力が低下し、普段イライラしないことでイライラしたり怒りっぽくなることがある。 例えばこの一場面だけを切り取り、多動で集中できないから発達障害です、とするのは誤診である。 繰り返しになるが、診断がなされるとしたら、丁寧にヒストリーを聴き、複数場面における本人と環境の相互作用をみたてる必要がある。 そして、本人にとって必要であり、本人と環境の相互作用にアプローチできる時、診断は意味をなすのではないだろうか。
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