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【直言】グローバルヘルスは安全保障の問題だ
山原 英樹腎臓内科診療所 医師
地を這うような実地の泥臭い話を、この記事では論じておられるわけではないとは承知しますが。ちょっと机上の理論をこね回している感があり、場末の医療現場で何とか身の回りの患者に接しじたばたしている身としては、不快感すら感じます。
ワクチンが有効だった。でも万能ではない。それは自明の事でしょう。
世界的な衛生対策や経済とのバランスを図る取り組み。それも大事でしょう。
でもそのまえに今、この国で起こっている医療への需要と不足している現実のアンバランスを把握されているだろう当局の皆様には。現実的にはもしコロナに罹ったら国民の皆様には今、ここまでしか医療は提供できない、ことを隠さずに広報頂きたい。
そのうえで行動制限を外して、旅行支援で羽ばたかれるならば自己責任でどうぞ。
と言いたいです。でもそれは当局には絶対できないでしょう?
そのうえでどだい、「学び対策を取る」なんて無理です。
記事で上げられた3種の経口抗ウィルス薬。
審査された著名な先生方にはお叱りを受けるかもしれませんが、そもそもあまり効いた印象もないです。最近の2剤は併用禁忌が多すぎて、本来健常人よりもリスクが高く使用したいはずの、並存症のある大多数の患者には使えません。ないよりはまし、といった位です。
結局、我々場末の診療所では、積極的治療は中和抗体製剤を細々と点滴するくらいです。
あとは在宅酸素を手配するしかないですね。
それ以上は入院病床のある施設に託さないと、病態を管理できません。
でも、、現実的な話、例えば高齢、例えば維持透析の患者はなかなか入院先が見つかりません。保健所様に実質的なコーディネートが託されているため、私たちは指をくわえて待っているしかありません。幸い今のところ、待っている間に患者様が亡くなったパターンは少ないですけど。
地に足の着いた話をしましょうよ。
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