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メルケル引退で何が起きるのか。対中関係、EU域内の国家間格差ドイツで懸念される2つの「超難題」
Business Insider Japan
畑 一成大阪経済大学 講師
対中政策は、今回の選挙でも大きなテーマでした。ドイツで一番中国に強硬なのは緑の党です。人権や環境破壊以外にも、中国企業が補助金づけでドイツ企業は正当な競争を行えていないという理由もあります。そうした補助金企業に対して制裁を科すべきだと発言しています。また、メルケル首相が最近行った中国との投資協定に対してはEU全体で賛成されたわけではないと批判的で、EUは共同の対中国政策を確立し、EUの主権を守るべきだと述べています。 自由民主党も、自由主義経済を否定するものとして中国に対して批判的です。メルケル首相の投資協定にも、緑の党と同じく否定的です。むしろTTIPなど自由貿易を推進する国々との取引を活発にさせることで、中国との貿易を減らしていくべきだと考えています。 社会民主党としては、緑の党、自由民主党との連立が成立すれば、中国に対して厳しい態度をとらざるをえません。しかし、近年のアメリカとの冷えた関係性から、単純にアメリカが考える対中包囲網に参加するかはわかりません。特にフランスがアメリカを離れて、中国に近づくならドイツもそれに引っ張られる可能性があります。 ユーロという通貨ができてから20年を超しますが、その大半をメルケル政権が占めていました。ドイツ一人勝ちともいわれる状況を作りながら、欧州債務危機のときは経済弱小国を助けようとせず、各国から非難を浴びました。その時に、メルケル首相は、EU各国の提案を拒否ばかりしていたので「Frau Nein (=Ms. No)」というあだ名までつけられてしまいました。その失敗を学んでか、今回の欧州復興基金には積極的でした。 社会民主党には、この欧州復興基金を長期のものにするべきだと主張する議員もいて、ひいてはEUでの共同予算の構想につながります。これには、国民からの反発が予想されるだけではなく、憲法裁判所が違憲判決を出す可能性があります。
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メルケル独首相の後継レースは大混戦。ドイツ総選挙、いよいよ日曜日に投票迫る
Business Insider Japan
畑 一成大阪経済大学 講師
シュレーダー政権は緑の党との連立でしたので、今回再び連立のパートナーになるかもしれないのは面白いですね。ショルツ氏は、緑の党との連立を第一に考えていると公言しています。 しかし、前回の連立政権は、主に「アゲンダ2010」を巡ってSPDが分裂し、左翼党ができてしまうという結果に終わりました。そのときのことを特にSPD最大派閥の「議会左派」は苦々しく思っています。現在SPDの共同党首であるエスケン氏は議会左派に属していて、「アゲンダ2010」を率いたショルツ氏を新自由主義的であって「真の社会民主主義者」だとは認めていません。 エスケン氏は、最近CSUとFDPを批判しています。特にFDPのような新自由主義的思想がエスケン氏には我慢ならないようです。現在エスケン氏は、NATOやアフガン救援に反対する左翼党に対しても批判的ですが、昨年まで緑の党と左翼党との連立を望む発言をしていました。FDPの党首リントナー氏は、昨日の最後のTV討論で、ジャマイカ連立(SPDがいない)を望むといっています。溝はむしろFDPとSPD(の議会左派)かもしれません。 ショルツ氏は、そのエスケン氏に党首を決める選挙で負けており、現在党首代行という立ち位置でしかありません。もし、選挙に勝ってもショルツ氏にはどの他党と連立を組むかの前に、党内での戦いがあります。 それと、緑の党は、環境ばかりで経済音痴だという批判をよくされていたので、最近はより市場メカニズムを信頼する方向に動いています。今回の政策集では第1章は環境ですが第2章は経済についてで、赤字国債を発行してでも積極投資をするべきだと述べています。FDPは赤字国債に反対ですが、投資や市場メカニズムには賛成です。両党の溝はまだまだ大きいのは事実ですが、最近は同じような方向性を向いており、先のリントナー氏のジャマイカ連立を望む発言につながってくるのだと思います。
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EU欧州委員長「必要なのは防衛連合」 米依存からの自立方針示す
毎日新聞
畑 一成大阪経済大学 講師
欧州委員長のフォン・デア・ライエン氏は、メルケル政権下で女性では初の国防大臣を務めました。トランプ大統領だけではなくバイデン大統領によっても示されたアメリカの歴史的な後退を目の当たりにし、彼女はアメリカに頼らないEU独自の防衛能力の強化を主張しています。 衛星やドローン、数百人規模の分析官を使ったリアルタイム状況分析の能力を強化したいとのことで、およそ1兆円の基金が必要との考えも出ています。フォン・デア・ライエン氏はそのための「統合状況認識センター(Joint Situational Awareness Centre)」なる部署の開設も主張しています。 このことについてフォン・デア・ライエン氏は、来年予定されているEUの防衛閣僚会議でフランスのマクロン大統領と話し合うとみられています。マクロン大統領は、以前よりEU軍の創設を主張していましたので、小規模の臨時即応部隊でもなく、NATOでもないEU独自の軍隊の実現に拍車がかかるかもしれません。 今月末に結果が出るドイツの総選挙では、フォン・デア・ライエン氏が所属するCDUが敗れ、政権の座を退くことが予想されています。さらに、NATOに懐疑的な左翼党が連立政権入りするかもしれないとの予想もあります。EUの防衛環境が大きく変化する圧力が少しずつ強まっています。
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アップルとGoogle共同開発のコロナ接触通知API、米国では大失敗との調査結果
Engadget 日本版
「緑の党」党首の学歴詐称、盗用疑惑で急減速。与党党首も「被災地で不謹慎な笑い」情勢混迷【ドイツ総選挙】
Business Insider Japan
畑 一成大阪経済大学 講師
近年ドイツでは博士論文の剽窃など、政治家の経歴や著書の不正を暴く運動が多くなっています。緑の党の首相候補ベアボック氏も、著書の中のある一節がほかの人の研究結果であり、それを出典を示すことなくそのまま掲載していたことなど問題視されました。 CDUのラシェット氏は、連邦大統領が被災地慰問の演説をしているその真後ろで楽しそうに高笑いをし、多くのドイツ人の逆鱗に触れました。ドイツは連邦首相に「高邁な人格」を求めるので、ベアボック氏以上に評価を下げました。 現在の首相候補の国民からの支持率です(ZDFから) 16%(-4) ベアボック氏(緑の党) 21%(-8) ラシェット氏(CDU) 44%(+10) ショルツ氏(SPD) 失点の無いショルツ氏の支持率が上昇していますが、主にラシェット氏を見限ったCDU支持者が鞍替えしているようで、まだ固い支持層とはいえないと思います。 3人の候補の性格は、日本の戦国武将にも比べることができます(ドイツ人にこのアナロジーを言ったところ、大うけしましたので)。 信長 ベアボック氏 自分の主張するところに急進的で、対立する政治家への批判に容赦はありません。 秀吉 ラシェット氏 メルケル氏の忠実な臣下。機転が利く働き者。 家康 ショルツ氏 急いで点稼ぎに走らず、あまり起伏がないマイペース。
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