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300棟以上の湾岸タワマンが傾き続けている…ブラジルで大量発生中の「傾きマンション」という厄介な問題
PRESIDENT Online
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
建築の専門家でなくても、この名物建築群を知らない人はいないのではないか、というほど一般にも知られているのが、この記事にあるサントスの海岸沿いにある一連の傾きマンション群です。 サンパウロ在住のフォトグラファー仁尾さんがフォトショップで加工したものでもなんでもなく、全く写真のまま、肉眼でも確認ができるほど傾いています。 ブラジルに15年近く住んでいると、これくらいの傾きや細過ぎる柱、薄過ぎる床スラブ、飛ばしすぎた柱スパンを見てももう驚かなくなってきているのが自分でも怖いところですが、体に感じる地震がほぼないこの国の国民にとっては、建物や地盤が揺れるという恐怖を感じたことがないからこそ、これらの建物に住み続けることができるのではないでしょうか。 そんなこの国でも、建築申請の際に構造計算が全く不要かというとそうではありません。各州や各市によって法規に若干の違いはありますが、基本的には大規模建築や用途によって構造計算書の提出が義務づけられています。要はそれに当てはまる建物が日本に比べて少ないということ、そして構造計算書を提出してもその適合性を判定するのが役所から委託された構造設計士次第ということもあるため、正直なところどこまで一元管理が出来ているのか怪しいところがあります。 こうした背景にあるのは、やはり構造の問題があった場合は建物所有者側の自己責任ですよ、という考えが根底にあるからだと思います。なので建物によっては、たとえばモールや複合施設のオーナー次第で役所が求める構造計算書よりももっと詳細なものを求められるケースもありますし様々です。 1964年にサンパウロ州郊外のピラシカーバ市で、市内初の15階建ての高層ビルで22,000㎡の商業施設COMURBA(コムルバ)が仕上げ工事中に崩落し、50人以上の犠牲者が出た大惨事がありましたが、それをきっかけに国としても構造計算の基準を厳格化し、今では国から認定をされた構造計算プログラムの使用が広く普及するようになりました。 とはいえ、未だに数年に一度の確率で高層ビルの崩落事故は後を絶たないですし、お隣りの国で地震があるコロンビアなどと比べると、構造に関する法整備や基準がまだまだ甘いというのが現場で働く一人としての見解ですね。(一方で、環境系の法規は明らかに日本よりも厳しい基準があるところが、また奥深いところです。)
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デング熱 ブラジルで700人以上死亡 一部の州で非常事態宣言
NHKニュース
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
元々デング熱は感染源であるネッタイシマカやヒトスジシマカと言われる種類の蚊が好む水たまり付近に多く発生し、給水・排水設備のインフラが脆弱な国で感染者数が多いと言われていますが、ブラジル国内でも特に地方都市や都市部でもファヴェーラと呼ばれるスラム地域での感染率が高い傾向でした。 この報道にあるように、今年の状況は明らかに例年とは違い、私が住むリオデジャネイロ市では今日(3/24)までの累計で今年の感染者数は7万5千件で、昨年1年間の感染者数約2万件をたった3ヶ月で大幅に上回っており、今年は国内全体で500万件に達するのではないかという試算があります。 そんな状況で投入されたのが、武田薬品工業のデング熱ワクチン「QDENGA(キューデンガ)」です。 昨年3月にブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)よりワクチンとして許可され、今年の2月より公共保健医療施設にて無料で予防接種が開始されました。年内に660万本を保健省に納品することを確約しているようで、2025年には900万本の供給を見通しているとのこと。 今まで行政は毎年感染防止のために水たまりに近づかない、水たまりを作らないという注意喚起をするか、感染数が多い地域に殺虫剤を撒くことしか策がありませんでしたが、このQDENGAの誕生によりなんと9割もの入院患者を減らすことが可能とされています。 日本の製薬会社はコロナワクチンの開発で大きな遅れを取りましたが、地球の反対側で接種が始まった武田薬品のデングワクチンはブラジルや東南アジアなど蚊が多い亜熱帯性気候の国々ばかりではなく、年々気候が上がり続ける全世界の国々にとっても希望のワクチンとなっていくかもしれません。 ブラジルのデング熱ワクチンの状況については、以下のサンパウロ在住フォトグラファー仁尾さんの記事が最も詳しく書かれてあるので是非どうぞ。 https://president.jp/articles/-/79363
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ジブリパーク、全面開業へ 「ディズニーランド並み」料金に困惑も
毎日新聞
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ブラジル人の方が日本へ行かれる際によくオススメのスポットを教えてもらえない?と言われるのですが、「例えばどこに行こうとしているの?」と聞くとデフォルトでリストに入っているのが、この記事にあるジブリパークと三鷹のジブリ美術館です。 ほんの一例ですが、ジブリパークは多くの外国人の方にとって聖地巡礼化しています。 聖地巡礼のためにたった50ドル?というのが世界からの観光客の感覚でしょう。 今東京の寺田倉庫でやっているゴッホ展、以前サンパウロやリオでも同じ展覧会をやっていましたが、こちらの金額は約4500円で、日本では3000円でやっていると聞いて安っ!とビックリしました。 年始に日本へ一時帰国した際に豊洲のチームラボプラネッツ TOKYOに行きました。大人一人4200円でしたが、我々家族以外はほぼ99%外国からの観光客で物凄い熱気でした。あそこまで外国からの観光客がいるのに、駅から会場まで商店やカフェなどが全くなく、世界から人が集まるホットスポットであることを全く生かせていない好例だと思いました。ちなみにあそこもブラジル人の方は必ず行かれる必須スポットです。 こういう記事を見ると心までも貧しくなってしまいそうで途中で読むのを止めましたが、ジブリパークがここまで世界中から観光客を惹きつけるのであれば、それを街として、都市としてどう生かしていけるかを考えられるようなポジティブな記事を書いて頂きたいものです。
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山本理顕さんに米プリツカー賞 建築界のノーベル賞
共同通信
トヨタ、ブラジルに20億ドル投資へ 5日発表=アルクミン副大統領
Reuters
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
トヨタによる公式発表は5日のようですが、その前にメディアに出てしまったようですね。 昨年末より自動車会社各社がブラジルでの投資計画を発表していましたが、まとめると以下のようになりました。(発表投資額順) フォルクスワーゲン:2028年までに32億米ドル(160億レアル) ステランティス(フィアット、ジープ、プジョー、シトローエン):2025年までに32億米ドル(160億レアル) トヨタ:今後数年間で22億米ドル(110億レアル) 長城汽車:数年内に20億米ドル(100億レアル) ゼネラル・モーターズ:2028年までに14億米ドル(70億レアル) ヒュンダイ:2032年までに11億米ドル(54億レアル) 日産:2025年までに10億米ドル(51億レアル) CAOA:数年内に9億米ドル(45億レアル) BYD:現在バイーア州に6億米ドル(30億レアル)を投資して生産拠点を準備中。 ルノー:2025年までに4億米ドル(20億レアル) 投資スパンが各社違うため単純に比較はできませんが、世界一の自動車メーカーとしてはライバル各社に比べると少々おとなしめの投資と言えるかもしれません。 ちなみに、2024年2月時点で以下のような自動車メーカー国内シェアとなっています。 FIAT: 15.98%, VW: 15.78%, GM: 11.56%, HYUNDAI: 10.92%, Toyota: 8.54%, JEEP: 6.88%, Renault: 5.72%, Honda: 4.44%, Nissan: 4.39%, BYD: 3.65% (出典:FENABRAVE(全国自動車流通連合)) ブラジルにおけるEV販売台数が23年12月に月間で6000台を超え、日本国内の販売台数を超えたというニュースがありました。その背景には政府がEV車の心臓ともいえるバッテリーについて関税免除措置を敷いていたためというのもあります。しかしながら今年からその免除も段階的に解除されていくとされており、今後のブラジル自動車マーケットはEVが主流になっていくのはまだまだ先でしょう。 むしろフレックス燃料のハイブリッド車がどれだけ伸びていくかかなと。ハイブリッド車とEV車だけで比較すると、2023年で最も販売されたのはトヨタのバイブリッドSUV車カローラクロスだったというのは興味深いです。
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ブラジルでは「日本の80年代特撮」がいまだ大人気…なぜ「ジャスピオン」「チェンジマン」が熱狂的に愛されるのか
PRESIDENT Online
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
サンパウロ在住フォトグラファー仁尾さんによる計10回に渡る渾身のこの記事。今まで日本語で語られてこなかったのが不思議なくらい、大袈裟でも何でもなく120%事実の内容で、私自身が記事にあるちょうどマンシェチ世代のため、周りのブラジル人の友人たちもジャスピオンやジライヤ、もう少し上の世代だとナショナルキッドで育ってます。個人的な肌感覚として、一昨年亡くなったサッカーの神様ペレと同じくらいブラジル人にとって知名度があると思います。 世界を席巻するOTAKUカルチャーはブラジルにもすっかり浸透しており、このヒーローものも然り、アニメもコスプレにしても、もはやブラジルカルチャーの一つとして捉えられており、もはやそれらをベースにブラジル人オリジナルのカルチャーがミックスして新しい次元へ突入しているのではないかと思います。 例えば昨年発表された「WIND PRINCESS」は、大のジブリファンであるブラジル人映像プロデューサーのクリス・テックスが熱烈なジブリファンたちと共に自費で作り上げたナウシカの実写版短編映画です。 https://youtu.be/LC4rfauJKPc?si=zIbCWvzvIpiPgo__ ちなみに、ナウシカ役はブラジル人女優のジェシカ・フレイタグで他の制作メンバーも全てオールブラジル人で制作されており、もはや好きこそ物の上手なれの域を超えています。 記事にもあるようにヒーローものの火付け役は日系人の方ですが、日本人移民の先人の方々の凄まじい努力の賜物で培われた日本人に対する信頼がなければここまで日本のカルチャーも受け入れられなかったのではないでしょうか。 ブラジルには単なる流行りのOTAKU文化ではない、そうした背景にあるストーリーがあります。 ブラジルのアニメコンテンツユーザーはお金を払ってくれない、ブラジルのサブカルマーケットはまだまだグレーでリスクが高すぎて入れない、といったことはよく聞かれますが、実際にそのマーケットに入ってみないと分かりません。日本のコンテンツ業界の方、ブラジルは熱いです!
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議長国ブラジル、グローバルサウス主導へ=G20外相会合、21日開幕
時事通信社
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
先週カーニバルが終わってまだ日常に戻れていない感がハンパない街中ですが、ようやく2024が幕を開けたリオです。 11月に開催されるG20首脳会談の前哨戦とも言える外相による会議ですが、まずは日本からも上川外相がリオに来て頂けて何よりです。 今回の会場はMarina da Glóriaというウォーターフロントにあるイベント会場ですが、キリスト像も、シュガールーフもリオの岩山の美しい稜線も一同に一望できるインスタ映え間違いなしのスポットであるばかりでなく、アクセスも限られるためセキュリティ上の問題も考えての決定でしょう。通常最近の国際会議はリオ郊外のRiocentroという巨大な会議場で行われことが多いですが、空港から直接来ると内陸の幹線道路を通ってリオらしい風景を全く見ることなく終了するため、是非11月の首脳会議もMarina da Glóriaでやって頂きたいと思います。 今までリオでは92年の伝説と化した地球環境サミットをはじめ、様々な国際的なサミットが開催されて来ました。風光明媚で地形の表情が豊かな土地柄、入り込んだ道が多く、セキュリティの観点で毎回心配されますが、今までリオで国際的な会議中にテロや事件が起きたことは私の知る限りありません。それもそのはずで、空港からの道路や周辺地域が全て封鎖され超厳戒態勢が取られるため、物理的に中々起こしようがありません。 また、ファヴェーラ(スラム)の怖い人たちもこういう時はことを起こしません。意外とその点は昔から徹底してわきまえているんです。 というわけで、サミットの内容とは全く関係ありませんが、まずは今回の前座戦が無事に終わりますように。
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清水建、今年度は営業赤字に 多額の工事損失見込む
Reuters
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
元日系ゼネコン社員、それも海外支店に在籍した一人として言えるのは、日本のゼネコン業界は業界再編がされてきているとはいえ、ゼネコンの下請けも含めて、ここ5年くらいで業界全体に目に見える変化が起きなければ完全に淘汰されていくと思います。 日本のゼネコン業界は海外の建設会社に比べて、施主に対してなんでもサービス(無償)でやりすぎでもっとマネタイズポイントがたくさんあります。それも発注側のゼネコンに対する意識が変わらないことには難しいのかもしれませんが、それも含めて業界全体の意識が変わっていかないと日本の建設会社は傾いていく一方だと思います。 建設業界で働く在外邦人としては、日本のゼネコン業界にはもっと海外に出てきて欲しいという思いはあります。過去を振り返ると海外で失敗しているケースは多々ありますが、その多くは発注者と代理人、弁護士、会計事務所などの見極めの誤りがほとんどだと思います。何よりもどこまで現地の社会にコミットしているか、本当に困った時に救ってくれる人脈を持っているかです。そう言った人材を確保、育成できれば日本のゼネコンは確実に世界でも評価されていくのは間違いありません。 そもそも海外にゼネコン、いわゆるGeneral Contractorという種類の会社はありません。建設に関わることは何でもできる、社内に技術研究所まであるなんていう建設会社なんて存在しません。まさに日本人の職人魂から始まったのがゼネコンという会社ですが、そのような会社は世界で唯一無二なんだという自信を持って世界に出て来て頂きたいと思います。(と言っても上から目線で来ると100%失敗します😆)
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テナントは穴だらけ…それでも「麻布台ヒルズ」が人気を集める「意外な理由」
現代ビジネス
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
年始に一時帰国した際に、お店が閉まるギリギリの時間に散歩してみました。めちゃくちゃ寒い日でしたが、神谷町から地下街を抜けて六本木一丁目の駅まで地上に出ずに行けるのは冬の寒い日や雨の日にはとても便利だと感じました。 地下街の緩やかな勾配と丸みを帯びた角部のディテール、そしてベージュ色系のアースカラーが多用されていることによって、まるでそれは地下の迷宮を彷徨うような感覚に陥ります。(実際に僕は迷いました。それにしても地下街があそこまで張り巡らされている都市は東京以外に僕は知りませんし、いつも外国人の方から「あの地下街は一体何なんであんなにバカでかいんだ?!」と聞かれます。) この麻布台ヒルズは、地権者たちを粘り強く説得して、30年の月日をかけて完成したと言うことですが、そこまで年月をかけて実直にプロジェクトを進めて来られた森ビルさんには脱帽以外ありません。 海外の都市開発のプロジェクトでは20年、30年というスパンで亀のようなスピードで進むのが珍しくはありませんが、その3倍速のようなスピード感で進められる日本の都市開発の状況下で30年と言う時間をかけられたのは奇跡としか言いようがありません。 継続は力なり、ということを思うと同時に、この施設を数十年で壊すのではなく、この先50年、100年と使われ続けることを切に願います。
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世界の高級ホテル、1泊15万円は「新常態」か-インフレが最大の要因
Bloomberg.com
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ラグジュアリーホテルの爆発的な増加は何も欧米やアジアの国々ばかりではなく、ここブラジルでも年々増加しています。2022年は前年比で12%増加し、金額的には22億レアル(約660億円)の売り上げを記録しています(ブラジルラグジュアリー旅行協会調べ)。 サンパウロ市内には2022年1月に香港に本社があるローズウッドホテルが、ジャン・ヌーヴェルとフィリップ・スタルクという世界的な建築家とインテリアデザイナーを起用して大々的にオープンし、今までラグジュアリーホテルといえば地場のホテルブランドしかなかった国内のホテル業界に風穴を開けました。ローズウッドホテルは平均で一泊3500レアルから4000レアル(約10万5千円から12万円)で、他のラグジュアリーホテルも大体それくらいの相場感です。 ローズウッドが進出して来たことで、ブラジルにも世界のラグジュアリーホテルブランドが注目し始めており、あのアマングループもブラジル北部にホテルの建設を計画しているようです。 ブラジルはその豊かな観光資源をほとんど活かしきれていないことから、今後ラグジュアリーホテルをはじめ、新たに参入してくるプレーヤーがどのようなコンテンツを生み出していくのか、その動向が気になるところです。
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アマゾン森林破壊が半減=政権交代1年で一定の成果―ブラジル
時事通信社
トヨタがはじめての海外生産拠点であったブラジル工場を閉鎖、60年の歴史に幕。建設に際してはトヨタ本社からプレス機を移設し、そのプレス機は本社へと再び戻ることに
Life in the FAST LANE.
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ゼネコンのサンパウロ支社に勤務していた際、このサンベルナルド工場には毎週のように通いましたが、まさかあそこがトヨタ社にとって世界初の工場だとは露知らずでした。思い返せば、ブラジルにありながら徹底されたKANBAN方式による生産管理や安全管理、必要最低限の仕様のバックオフィス、トヨタイズムが現地ブラジル人スタッフにも徹底的に浸透されていた点など、日本の工場そのものが地球の反対側にあるように感じていましたが、それだけトヨタイズムが完徹されていた結晶なのでしょう。 ブラジルにおけるトヨタは、記事にもあるように国内シェアでこそ9%そこそこですが、その数字には表れない重みをよく感じます。タクシーやUberの運転手と話していても、実用車として最も信頼されているのはトヨタだよとよく聞きます。安定感のある車体の仕様、誠実さのあるアフターメンテナンス、故障しても他社(外国車、日本車メーカー含めて)に比べて圧倒的に安い交換部品、そして中古車市場でも高く売れるため、商売をするならトヨタ車というユーザーが圧倒的に多いような気がします。 さらに、KANBAN方式の生産管理は、ブラジルのあらゆる生産現場はもちろん、ベーシックな管理方式の一つとして教育の現場でも使われており、トヨタがブラジルにもたらした功績は相当なものだと在ブラジル一生活者として実感しています。 個人的にも今までブラジルでシトロエンやフォード、VW、ヒュンダイ、三菱、日産などの車に乗ってきましたが、行き着くのはやはりトヨタでした。 ブラジルの車マーケットは中国の電気自動車BYD社による派手なブラジル、南米戦略展開で注目されていますが、ブラジル進出66年を迎えるトヨタには今後とも世界の重要拠点の一つとして力を入れて頂きたいですね。
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「お茶の国」中国、コーヒーチェーン店舗数で世界最多に 米国を抜く
CNN.co.jp
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
世界最大のコーヒー生産量を誇るブラジル。食後のコーヒーが当たり前のお国柄ですが、それでも統計上では全国に存在するコーヒー専門店は3500店舗程度と言われています(SEBRAE:中小企業支援サービス機構調べ)。 それに比べたら中国の4万9691店と言うのはとてつもない数ですね。人口で比較しても中国が14億人、ブラジルが2億人。7倍の人口差ですがコーヒー専門店差はその倍の14倍。どこまでをコーヒー専門店とするか、法人登録されていない店舗のボリュームなどがあり単純には比較できませんが、元祖コーヒーの国とニューコーヒーの国との比較をしてみました。 頑張れ元祖コーヒーの国、ブラジル。 ちなみにサンパウロでフォースウェーブ系コーヒー専門店を牽引するのは、韓国系ブラジル人だったりします。今年の世界バリスタ選手権で優勝した韓国系ブラジル人Boram Um氏が展開するUm Coffeeはその筆頭です。 https://www.umcoffeeco.com.br また日本の狭小スペースを利用したサードウェーブ系コーヒー専門店にインスピレーションを受けたブラジル発のコーヒー専門店スタートアップ、The coffeeもブラジル国内で爆発的に急増しています。(現在国内で195店舗) https://thecoffee.jp
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【上場申請】10兆円企業、SHEINが「脱中国」に必死すぎる
NewsPicks編集部
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
記事にもありますが、SHEINの生産拠点の一つがあるブラジルですが、マーケットプレイスでの売上がすでに国内におけるSHEINの販売量のほぼ50%を占めていると最近報道されていました。 そもそもSHEINはブラジル国内ではポップアップストアはやっても直営店などは一切作らず、1万人以上いると言われるマーケットプレイスにおける小規模な小売販売人の手でビジネスを拡大してきています。 他方、ブラジルは世界一の多税国家の一つと言われるほど、輸入品については厳しい関税が課せられるため、早くから現地生産化を進めるべくサプライチェーン構築に取り組んでおり、既に300以上のブラジルのパートナー・メーカーを持ち、そのうち200社以上はすでに "メイド・イン・ブラジル "の商品を生産しています。 2026年までには、マーケットプレイス事業と現地生産を含め2000のブラジル工場と提携を結び、約10万人の直接・間接雇用を創出、全体の85%を国内事業とすることが同社の目標のようです。ブラジルにおけるローカライゼーションはどの会社も頭で分かっていても中々このスピード感は出せません。 また、つい最近、SHEINブラジルはアプリとウェブサイトで、国内各地のローカル衣料品ブランドの知名度向上を支援するオンラインファッションモールの立ち上げを発表しました。目的は、小規模小売セラーのビジネスを後押しすることですが、販売チャンネルをマーケットプレイスに特化してきたSHEINだからこその戦略でしょう。 小売業界でリアル店舗を作っている自分としては、SHEINのビジネスモデルは支持できるものではありませんが、彼らが提供する完全なるまでに削ぎ落とされた顧客体験がどこまで続いて行くのか注視していきたいと思います。SHEINブラジルの勢いは今後も止まる気配はありません。
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スウィフトさんリオ公演で死者 熱中症か、1000人倒れる
共同通信
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
ライブが行われたリオに住んでいます。今日はようやく少し涼しくなりましたが、ここ数日間の熱波は稀に見る異常な暑さで、ちょっと外にいるだけで汗が溢れ出てくる気候でした。 このライブが行われたのは本田選手も一時期在籍したリオの古豪サッカーチーム、ボタフォーゴのホームスタジアムで収容人数は4万5千人。コンサート開催時はグラウンド面を開放して7万人の観客が入ると言われています。 当日ライブを見に行った友人の話によると、より舞台に近いスタンディングエリアは熱狂的なファンが多くすし詰めの状態で、悲鳴とも言える熱狂的な大歓声がずっと聞こえていたと言っていました。 テイラーは公演中に観客からのWater!Water!というコールに応えてペットボトルの水を舞台近辺のファンたちに配ったようですが、想定外の状況で到底本数が間に合わなかったのでしょう。 ブラジル国内のサッカーの試合ではペットボトルもキャップを外せば持ち込み可であるため、今回何故に持ち込み不可にしたのか理解に苦しみます。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りいたします。 初日の惨劇を受けて2日目のライブを延期するという発表がされたのも当日のライブ開始時間の1時間前というタイミングで、既に会場で場所取りをして待っていた多くのファンからは大クレームがあったようです。それもそのはずで、リオだけではなくサンパウロなど他の都市からも多くのファンがこのライブのためにリオに来ていました。突然月曜日に延期すると言われて見に行けるファンがどれだけいるでしょうか。 昨今ブラジル国内のチケット価格が世界の他の国と比べても引けの取らない金額になったこともあり、大物アーティストがこぞってブラジルで公演を行うことが多くなりました。ここ2ヶ月の間でも、Red Hot Chili Peppers、Alanis Morissette、The Weeknd、Bruno Mars、Foo Fighters、Maroon 5、Evanescenceなどが来ており、年末にはポール・マッカートニーも来ます。 今回は異常気象が原因であるとは言え、運営会社の対応があまりにもお粗末であることは否めません。運営会社もワールドクラスになってくれることを切に願います。
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深刻化するアマゾンの干ばつ 河川水位の低下で非常事態に(AP通信)
Yahoo!ニュース
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
史上最悪とも言われている今回のアマゾン川大干ばつ。最も深刻な影響を受けているのは、言うまでもなく川の流域に住む住民の方々です。アマゾン川流域では水上交通でしか到達できない地域もたくさんありますし、陸路で行けたとしても船で行く場合と比べて時間が何倍もかかる地域がほとんどです。記事にもあるように流通面で多大な影響を受けているのは間違いないですが、一方で流域に住む子供たちは船で通っていた学校に行けなくなってしまう現実に直面していると聞きます。 水上交通という単一交通手段しかない地域に住む方々にとって今回の大干ばつは本当に死活問題です。一刻も早く状況が好転してくれることを祈るばかりです。 アマゾン以外でもリオでは先週末海の水位が上がり海岸線沿いの道路まで海水が到達したり、サンパウロでも先週103.7 km/hという強い台風とも言える異常な強風が吹き、街中の樹木が大量に倒れ6人の死者が出るなど、ブラジル国内でも明らかに異常気象による被害が年々増えてきています。 好ましいことではありませんが、防災先進国である日本の知恵が世界中で大いに役立つ時が来ていることは間違いありません。
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観光客次々と白ナンバーに…出国前にアプリで予約・決済 成田空港“白タク無法地帯”
テレ朝news
藤井 勇人在ブラジル建築プロデューサー/隈研吾建築都市設計事務所ブラジル担当室長
もはやUberなどのライドシェアなしでは都市の中の交通手段が考えられない国の一つがブラジルです。ですが思い返せば、この国でもタクシー業界とUberがガチンコで対立していた時期もありました。Uberが認められた2016年以前は、アプリで車を呼ぶことはできましたが、タクシーの運転手からの暴力的な嫌がらせなどを避けるため、知り合い感を出すべく助手席に座ることを要請されたりしていました。あの時期はまさにUberは白タク扱いだったのだと思いますが、あれから7年してもはや都市生活者にとってライドシェアは必須のものとなりました。今ではブラジル国内で約100万人が運転手として生計を立てているとUberブラジルは発表しています。 Uberをはじめとしたライドシェアの普及は、ブラジルでは結果的にタクシーとバスの2つの既存交通手段から乗客を獲得したと言えます。どちらかと言うと日々バスを利用していた中所得者以下の層がUberを利用するようになったことがボリュームとしては大きいと思います。 一方で、タクシーの利用者がいなくなったかと言うとそうではありません。特にシニアの方々はタクシーを使い続けいていますし、Uberを利用したもののタクシー運転手のプロフェッショナルさや良質なサービスに回帰していく方も多いと聞きます。またバスレーンを通ることが許されるタクシーは渋滞を回避するのに効果的なので、私も交通渋滞がひどい際はタクシーをよく利用します。 要はタクシー運転手でも高いサービスを供給していればそのままそれが差別化となり残り続けますし、逆にUberの運転手も評価が低くなればユーザーから選ばれなくなって淘汰されていきます。 日本でもUberなどのライドシェアが使えるようになることを切に願います。それが結果的にユーザーにもタクシー業界にもプラスに繋がることになるのではないでしょうか。
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