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アップルがMacシリーズ刷新へ、新型「M4」チップ搭載-関係者
Bloomberg
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
半導体技術者としてはM4でどのような最新半導体技術を盛り込んでくるかに興味があります。 すでにプロセスノードとしては原子を10個程度横に並べたのと同程度の2nm以下という微細領域に入ってきています。(Rapidusが開発しようとしているのが2nmです) 微細プロセスでプロセッサを作ることで高速、低消費電力化を実現することができます。 しかしプロセッサの中には色々な機能を有するブロックが存在しており、そのブロック全てを微細プロセスで作る必要はありません。 現在は1枚のシリコンウエハ上にプロセスを変えずに半導体回路を描画するモノリシックプロセスでプロセッサを作りますので、全体的にコストが上がってしまうのが悩みの種となっているのです。 そんな課題を解決するコンセプトとして出てきたのが、適したプロセスで各々を作り、あとでドッキングして全体コスト最適を目指そう、という考え方。 この考え方については、チップレット、ヘテロジニアスインテグレーション、などという言葉で目にしたことがある方もいらっしゃると思います。 すでにインテルなどはこの考え方を導入したプロセッサを提唱しておりますし、アップルもこの技術を導入することは間違いないと思います。 ご存知の通りアップルはソフトとハードの両面を自社開発できる立ち位置にあります。 世に出ていないような画期的な大規模言語モデルを、これまた世に出ていないような画期的なプロセッサ技術で圧倒的高速かつ低コストなAIの実現がM4プロセッサで実現できるのならば、とても大きなインパクトを世の中に与えられるのではないでしょうか。 勝手な妄想をしていますが、一半導体技術者としてM4の発表を待ちたいと思います。
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電柱点検、ゲームで競え 写真撮影で地域貢献、人手不足の解決へ
毎日新聞
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
カメラ、位置情報、通信というスマートフォンに備わった一連の機能を活かし、ゲームを通じて一般の方にも作業に参加していただけるという発想はとても興味深いと思います。 この手の話は何も民間企業の作業を一般に開放するに限った話ではなく、企業内でも十分通用すると感じています。 例えば一般企業ではお馴染みの「棚卸し」。 いまだにどこに何がどれだけ置いてあるのかを目視している企業も多いと思います。 最近ではバーコードやQRコードを用いた効率化が図られているようです。 しかしながら現地で現物を確認し、紙帳票に有無を確認していく作業はまだまだ残っています。 そして、あるはずのものが存在せず、組織全体で探し回るというのも恒例行事化しているが実態。 一体これによってどれだけの工数が無駄になっていることやら・・・ この作業に対して宝探し要素を加えつつ、例えば所在不明の棚卸し対象品を見つけた個人にはインセンティブを与えるなどすれば、面倒な作業も楽しくなることでしょう。 なお、私の実体験から例を挙げますと、消化器の現物確認がそれに当たります。 当時駆け出しだった私は職場の安全担当に任命され、消化器が置いてある場所を記した地図を片手に職場の先輩と数日に分けて消化器を見つけてチェックしていく日々を送りました。 紙帳票なんか使わずとも、現地でスマホで写真とって送れば写真の位置情報から現地に現物が存在したことは一発でわかるはずでは?などと思いながら棚卸ししていたのを覚えています。 もっとも、今ではAirTagのようなデバイスを消化器につけておき、GPS機能を使って在庫確認を一発で終わらせることも可能ですね。 棚卸し効率化を通じた業務改革、良いビジネスになると思いますが、いかがでしょう?
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岸田総理の絶賛スピーチ「基本レベルの英語」でも大成功のナゼ - 三木雄信の快刀乱麻を断つ
Diamond Online
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
テキストチェッカーを使ったスピーチの分析は初めて知りました。 非常に面白い分析ですね。 私は英国、米国で研究生活を送っていたことがあります。 当時は周りにナメられてはいけないという思いから、とにかくネイティブに負けない速度で、学校で習う文法に忠実に、同じ意味の単語でも複数の言い回しで表現することを念頭において周りとコミュニケーションを取ることを心がけていました。 ノーベル賞受賞候補者と目されていたボスとも密にコミュニケーションを取れており、それなりに評価されていたある日、ボスから「前から言おうと思っていたが、お前は何を言っているのかわからん」との衝撃の一言が。 所詮日本人のお前に大層な英語力なんか期待していないのだから、短く平易な文章でゆっくりと話せ、と。 私にとってのこの金言はその後の英語圏での研究生活にプラスになっただけではなく、日本で仕事を進める上でも大変参考になっています。 特にビジネスの場では伝えたいことを端的に相手に伝えることは重要です。 英語でのスピーチと言うとスティーブ・ジョブズのようなカッコイイものを目指しがちですが、とにかくカッコ良く話すことだけがスピーチの要諦ではないことを改めて認識できました。
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ラピダス、米に拠点開設 顧客開拓、シリコンバレー
共同通信
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
米国の研究機関で半導体に関わる研究員として採用され、研究していたことがあります。 それなりに著名な機関だったので、名だたる日本企業から沢山の研究員やそれなりの肩書の方が送り込まれていました。 「とりあえず米国にくれば何とかなるだろう」、というマインドでいらっしゃる方が多く、受け身の姿勢で大した成果も上げられずに帰国された方を多く目にしてきました。 Rapidusは設計、ウェーハ工程、3Dパッケージなどのサイクルタイム短縮サービスの開発・提供によって新産業創出を顧客と共に推進することをミッションとしています。 津田さんもおっしゃっていますが、現時点でこのミッションとの親和性が高いのはシリコンバレーであることは私も同意見です。 このような状況を受け、現地の習慣を理解した方をトップに据えて米国の顧客開拓をする方向が示されたのは喜ばしいことだと思います。 一方、2nm以降のプロセスノードで色々なことを試したい、と思っている日本の潜在顧客数はゼロではありません。 現在の方針が軌道に乗った場合、顧客をシリコンバレーで見つけ、高品質な半導体製造を日本で行う動きになることでしょう。 Made in Japanの品質の高さが最先端半導体製造を通じて世界に広まることは喜ばしいことかもしれません。 半導体技術者の端くれとしては日本初のビジネス創出とセットで世界に打って出られるように貢献したいと思いますし、そう言った思いで一緒に日本の半導体復権を目指せる方が増えてくれると良いなと思います。
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分散型AIスーパーコンピューター実現のために “光” あれ──スタートアップ「Lightmatter」の挑戦
WIRED.jp
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
CPUやGPUに代表される半導体製品では長らく電子が情報の担い手になっていました。 電子の通り道を「配線」と呼びますが、多くの電子デバイスでは金、銀、銅、ニッケルと言った金属材料が配線として使われています。 金属中を自由に動ける電子(自由電子と呼びます)が移動することで情報通信が行われるわけです。 その際、原子核による引力や各種不純物との衝突などで思うように進めなかったり、そもそも電子の移動速度に限界が存在するため通信が減衰したり、遅延したりするわけです。 一方、皆さんがご家庭で使っているインターネット回線でお馴染みの光通信は、通信配線に用いる光ファイバーの純度が金属に比べると格段に高いこと、そもそも光の速度が電子の速度に比べて速いことが特徴です。 この結果、電子通信に比べて低遅延、低減衰なデバイス構想が可能になるというわけです。 今回の構想のように情報の担い手の一部を光に置き換える活動はすでにNTTがIOWN構想として世に発表しており、いんてるやソニーと手を組んで新たな世界を切り拓こうとしています。 電子と光の融合を光電融合と呼び、その実現に向けた部品、素材開発も精力的に進められています。 NTTが提唱するロードマップにおいて、最初のステップは光をもちいた低遅延なサービスを提供することです。 これはすでに商用サービスが始まっております。 今は次のステップである部品間の光通信の実現に向けて動いております。 その後は半導体チップ間、半導体チップ内とフェーズが進み、最終的には全ての通信を光で実現しよう、というのがゴールになります。 上記構想の実現には高性能な半導体が必要になりますので、自ずとRapidusが実現を目指している2nm以下のプロセスノードでの半導体に期待がかかります。 チップ内の光通信化には電子デバイス、光学デバイスの集積が欠かせません。 この実現にはチップレット、ヘテロジニアスインテグレーションといった言葉で表される異種チップ接合技術が重要となります。 色々な技術の融合、進化が次の世代を創るというのは非常に興味深いことだと思います。 【参考】 NTT IWONウェブサイト https://www.rd.ntt/iown/ ロードマップ https://journal.ntt.co.jp/article/20596
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「ラピダス」の半導体開発に最大5900億円追加支援 支援総額は1兆円近くに 経産省
TBS NEWS DIG
稲葉 祐樹大手車載部品メーカー 次世代製品設計担当部署 課長 博士(工学)
ラピダスが力を入れているGAA構造はリーク電流を低減するのに適した構造であり、3nm世代ではあるものの、すでに2022年にSamsungが量産にこぎつけた技術です。 (ラピダスが目指すのは2nm以降です) 今回の追加支援はGAA構造量産化加速にも寄与すると思いますが、GAAの次の世代も見越した投資になっていると良いと感じています。 ちなみにGAAの次の世代の技術としてはCFETという技術があり、巷では究極の半導体構造とも言われています。 ただしこの構造も複数入力には対応しておらず、NOT回路以外の論理回路が実現できないという課題を持っています。 この課題の解決策については湘南工科大学の渡辺氏が解決策を示してくださっており、実現には前工程のみならず、後工程を含めていくつかの課題解決が必要な状況です。 この技術採用可否に関わらず、ラピダスがどれだけ先を見越した投資を国に提案し、その重要性を国が理解してお金を落としているのかが気になるところです。 この手の話は密室で議論されることが多いような気がしますが、結論に至った経緯、考え方も広く一般の方にわかりやすく説明していただきたいな、と思いますね。 (税金使うわけですし、説明責任はあるのではないか、と思うわけで) 【参考】 湘南工科大学 渡辺氏が提唱している技術に関する記事はコチラ 「ラピダスが他社に追い付く奇策あり」、元東芝研究者が新構造を提唱 https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/08857/ 半導体の世代進化を支える技術については東京エレクトロンデバイスさんが丁寧に説明するページを準備しているので、そちらも併せてご確認いただければと思います。 AI時代の発展を支える半導体製造技術【第13話】「CFET」とは https://www.inrevium.com/pickup/cfet/
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