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村田製作所のソニー電池事業買収が最終合意
EE Times Japan
伊庭 保ソニーフィナンシャルホールディングス(株) 顧問
テクノロジストが経営(陣)の中核にいない経営体制を維持しているソニーのエレキの将来を暗示するような出来事と思う。 ソニーの電池の歴史を振り返ると、井深さんに始まる。マンガン電池に満足できず、もっと良い電池があるべきだと主張されていた。ソニーには全く電池に関する知見がなかったので、米国のエバーレデイ社と合弁会社を設立、参入した。この合弁会社は、解消され後にソニーエナジー・デバイスとなる。 リチュウムイオン電池の商品化の努力は、米国、日本でなされていて、旭化成の吉野彰氏により、原型が作られた。ソニーも、将来性に着目し、研究開発に努め、1991年に、他社に先駆け商品化に成功した。技術的にもポリマー電池を開発するなど、東芝や松下(当時)の一歩先をいっていた。 そのソニーが国際競争レースで脱落、赤字を克服できず、事業売却するとは何を意味するか。単なる財務的問題としてとらえるべきでない。他社も苦しいかもしれないが、白旗を挙げたところはない。まだまだ有望な事業分野と評価し、経営資源を投下してる訳だし、韓国メーカーとの競争もやりようがあること示している。すなわち、ソニーのメーカーとしての実力(研究開発、製造や事業経営)の低下を示唆してるように思う。 業績はよくなった。これは、リストラ効果であって、新しいヒット商品やサービスが寄与したのではない。次の商品やサービスが見えてこない。ロボットを再開するが、他社の先を行くことはできないであろう。世の中の動きについていくのが、精一杯としか見えない。 人のやらないことやる。イノベーションをおこす。そのようなソニーへの期待は変らない。そのためには、テクノロジストが経営(陣)の中枢で活躍する体制の構築が急務と信じている。
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「昔のソニー」をありがたがる風潮への違和感
東洋経済オンライン
伊庭 保ソニーフィナンシャルホールディングス(株) 顧問
重要な事実誤認がある。それは「”ソニーらしさとは、いったい何なのか。この人たちの言うとおりにやったら、ソニーはつぶれていたと思いました。」のくだりである。「この人たちの言うとおり」について具体的な説明がないので、推測するしかないが、「自由闊達」に関係あるようだ。研究開発における「自由闊達」の重要性を強調するあるまり、ソニーの事業活動には規律もなく、管理もされていないと誤解されたようだ。それに輪をかけるような経営者の発言もあった。出井社長が、ソニーの危機的な状態を「自由闊達な池の先に倒産の滝が待ち受けている」との趣旨の比喩をした。また、最近では、ROEやROICの導入する理由として事業部門に規律が必要としていた。これでは、まるで事業活動は管理されてなく、好き勝手に事業活動が行われていると、誤解されても致し方ない。事業活動が適切に管理されていなければ、企業はつぶれて当然。事実は違う。                         まず、1970年代に、会計をベースにした米国流予算管理システムがソニーアメリカに導入され、このコンセプトはソニーグループ全体に広げられた。米国の株式市場で、業績見込みの開示が求められることも連結ベースの予算管理システムを機能させる必要があった。P/L管理会計であるが、おそらく、ソニーが日本の企業の中では、米国流予算管理システムを採用した最初の企業であろう。カンパニー制でカンパニーにB/Sを持たせたこと。EVA,ROEのことなどはここでは説明を略すが、事業活動には管理会計が終始機能していた。加えるに、1990年代には、日本企業として初めてグローバルキャッシュマネージメントシステムを構築し、機能させた。さらに、最近採用された資本効率を測定するROE/ROICが加われば、事業活動の管理システムとして、有効なツールがそろい、株主やステーキホルダーの要請に十分応えている。                           「自由闊達」について。設立趣意書には「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」とある。技術者の「自由闊達」な研究開発を奨励していることは明確である。OBが指摘していることは、事業に対するのと同じ指標管理を研究開発に適用し、管理・評価することは、適切でない。
MBA講座:ホームランを打てなくなったソニーが打つべき次の一手
BPnetビズカレッジ
伊庭 保ソニーフィナンシャルホールディングス(株) 顧問
[1] スーパー経営者に頼らない: 経営者がテクノロジストでなければ、ビジネスが分かる経営者とテクノロジストからなるマネージメントチームを編成すると提言。なお、訓練によって技術や市場の方向性を見極める人材を育成できるものでない。実例はあるか。  [2]管理を徹底する: 1970年代に、事業部門に米国型予算管理システムを、1984年にはカンパニー制を導入し、事業部門にB/Sを持たせた。その後、資本効率を測定するため、EVAが導入され、今は、ROE/ROICとなっている。R&Dについては、数値管理より成果を評価する制度があった。研究開発会議で経営者=テクノロジストに社員が報告し、評価してもらう。取捨選択や方向性の修正がなされた。この会議はあるが、経営者がテクノロジストでないため、機能してないようだ。 【3] 「異質」をリスペクトする: 当たり前。どの部門でも優秀な人材はレスぺクトとされる。極端な発言は、技術者による”喝”受け取られている。 【4】過去にとらわれる幹部の排除: 盛田さんは「自ら現在の商品をオブソリートにすることがイノベーション」と説かれた。その文脈なら理解できるが、非現実的な議論。OBは黙ってろと言いたいのか。
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「井深さんは最期までAIBOを応援してくれた」
日経ビジネスオンライン
伊庭 保ソニーフィナンシャルホールディングス(株) 顧問
最後に土井さんの真意が伝わったようだ。大曾根さんも同様。    盛田さんは「経営者はビジネスが分かるだけでなく、テクノロジストであるべきだ」「よいものを作れば売れと思うの間違い」と説いていた。その他省略。  以下、FBでの対話。  下山田淳(若きソニーOB、ボッシュジャパン):A氏が会社を壊した!A氏が悪い!いやいや、そもそもA氏を後任に指名したのはB氏。だからB氏が(もっと)悪い!B氏の前任者のC氏は病気の為任期半ばで急逝している。じゃ急逝したC氏はキッカケを作ったという意味で更に悪いのか?C氏の跡を継いだB氏を育て、後任に指名したのは創業者だぞ?んじゃ究極的には創業者が悪いんじゃん。もういい加減止めませんか、こう言う、過去を振り返っての不毛な負の連鎖話しは。覆水盆に返らず。未来を見据えよう。 あの、創業者の2人が照れながら笑いながら腕相撲をしている写真はなんなんだ?片方が座った車椅子をもう片方がニコニコしながら押している姿を思い出せ!皆同じ釜の飯を喰った仲ではないのか? 人間死んだら、終わり、皆同じ灰に帰す。過去を後悔する以外に出来ること。この一瞬から始まる今を、そして未来を、OB•OG•現役それぞれが天から与えられた持ち場で共に一生懸命生きよう。その事で結ばれたお互いを尊敬し合おう。赦そう。皆いずれ死ぬんだよ。爽やかに行こうよ。 何度でも唱える。 君が居る その場 その時 そこが ソニー 私にいよいよお迎えが来て天国に行ったら、全ての諸先輩方そして不幸にも若くして旅立った同期や後輩に笑顔で逢いたいよ。現役時代には叶わなかった、創業者達の愉しい話しにユックリ耳を傾けたい。という事で諸先輩の皆様、どうか愚痴とぶっちゃけ話は天国まで持って行ってください。そこでゆっくり聞きますから・・・( T_T)\(^-^ )    伊庭 保: 正論である。としながら、違う議論を持ち出すのは、自己撞着であるが、これだけ言っておきたい。エレキの凋落に対るする処方箋は、リストラと財務的規律の強化である。でも肝心なこと、技術のことを忘れてませんか、と言いたいのである。当事者が技術を語ると、感情移入があることは否めないが。  株主総会で、スマホを超えるものを議論している、と語ると新聞種になる。それだけソニーの技術に対する期待が高い訳だが、どれだけ分かっているのか。
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「ソニーショック前夜、うつ社員が急増した」
日経ビジネスオンライン
伊庭 保ソニーフィナンシャルホールディングス(株) 顧問
終わってからコメントと思ってましたが、取りあえず。 出井さんの経営哲学は、2006年12月に発行された自著「迷いと決断-ソニーと格闘した10年の記録」に出てくる。事実関係に疑問があるところもあるが。  「プロフェショナル経営者の最大の悩みは、社内の求心力をいかに確保するかです。」、「私がやろうとしていたことは、業績をアップしながら、同時に本質的な改革を断行することでした。」、「両方を成功させるためには、社内を不安定にする要素は極力排除したい」、「そのためにはソニーを完全に新しい、出井色に染め上げるほうがが新しい時代に対応しやすくなる」(148頁)  一方、盛田さんは、「一つ一つの問題について、全員でディスカッションして完全に納得してからやるとということがいつの間に社内のならいとなった」としている。(森健二著 ソニー森田昭夫 50頁)1993年3月に発行されたさらに、「盛田昭夫語録」(編者盛田昭夫研究会)で、出井さんは「盛田さんという方は、なにを言っても許してくれるという感じがあった。僕も若い時からずいぶん生意気に言いたいことを言わせてもらった。それが良かったのですね。」と語っている。(137頁)  なぜ、現役の時に、もっと出井さんと議論なり進言しなかったか、とのコメントがあるが、出井さんは意見が違うものの話を受け付けない。土井さんもある時期から、出井さんとのアポの申し出もブロックされた、と聞いている。ソニー生命の売却騒動のとき、ソニー生命の社員が、ソニーユニバーシティの提出論文で出井さんと違う意見を書いたら、そのペーパーを投げ飛ばされたこともある、など。
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