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米、ファーウェイなどを中国軍の「支援企業」に指定 罰則の可能性
Reuters
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
このニュースと同じタイミングで、ポンペオ国務長官が「中国共産党による監視国家」を信頼できない国々がファーウェイではなく「信頼できる安全な5Gベンダー」を求める方向性が深まっている、とのプレス報道を出していますね。 https://www.state.gov/the-tide-is-turning-toward-trusted-5g-vendors/ 最近ファーウェイを禁止した国のリストとして、チェコ・ポーランド・スウェーデン・エストニア・ルーマニア・デンマーク・ラトビア・ギリシャを挙げています。 また、世界中の大企業がファーウェイに頼らない「きれいな通信会社」となっていると指摘。この中には、日本のNTTも社名付きで言及されています。 米国では今年1月に、共和党の若きホープであるトム・コットン上院議員がファーウェイを用いる国とのインテリジェンス情報共有を禁止する法案を提出しています。 https://www.cotton.senate.gov/files/documents/Huawei%205G%20Security.pdf このような懸念の一部は、2017年6月27日に中国で制定された「国家情報法」の第七条に基づきます。ファーウェイ含め中国の通信会社が保有する情報は中国共産党のインテリジェンス収集活動に使われるという懸念が各国の専門家から表明されているのです。 ファーウェイを問題視しているのは米国だけではありません。 イギリスでも5月末、ファーウェイに対抗するためG7+オーストラリア、インド、韓国の「D10」グループで中国を排除した5Gサプライチェーン網の構築が提案されました。 https://www.thetimes.co.uk/article/downing-street-plans-new-5g-club-of-democracies-bfnd5wj57 オーストラリアでも、国防省系のシンクタンクであるASPIが頻繁にファーウェイへの警鐘を鳴らしています。 https://www.aspistrategist.org.au/much-ado-huawei-part-2/ IT周りに関する米中の部分的デカップリングは既定路線となりそうです。
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先端技術の海外流出防止 政府補助、資金源の開示条件
日本経済新聞
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
米国をはじめとして各国で進んでいた「ヒト」「モノ」「カネ」を通じた技術流出への対策。 日本では「モノ」を通じた移転は貿易管理、「カネ」を通じた移転は投資規制の厳格化で対応してきましたが、ついに「ヒト」を通じた技術流出への対応にも着手し始めましたね。 イノベーションを育む環境を維持するには、大学・研究所は海外に開かれたものでなければならないのは大前提です。 その一方で、軍事目的にも適用できる「デュアルユース」技術の研究に関しては、「軍民融合」戦略を掲げる中国の大学・研究所と共同開発することの意味はまだ日本で浸透してるとは言えません。 すなわち、日本の研究者としては純粋に民間で用いる技術の開発をしているつもりでも、「軍民融合」を掲げる中国は、たとえ共同開発をしている中国の大学・研究所が「民間」であったとしても、その技術を積極的に軍事転用します。すなわち、日本人が関与する先端技術の開発が、中国の軍事技術発展に寄与してしまうことになります。 「ヒト」を通じた技術流出対策は、米国・豪州・欧州で進んでいます。日本でも今後、今回の措置に加えて、更なる対応が取られて行くと考えられます。
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在独米軍、アジアに再配置も=数千人規模と大統領補佐官
時事通信社
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
「9,500人削減」だけで母数が書いてないと規模感が分かりにくいと思います。こちら、現在「34,500人」からの削減なので、「三割弱の削減」です。かなり思い切った削減ですね。 このアジアへの再配置は、最近の米中競争激化が直接的な引き金になっているようにも見えます。ただし、長いトレンドを見るとそのルーツは10年以上前のブッシュ(子)政権まで遡れる超党派のものだと分析できます。 ブッシュ(子)政権の2期目では、「テロとの戦い」にリソースを割き過ぎているとの認識から、米軍の中東プレゼンスを減らしアジアを重視して行く動きが見られはじめます。 オバマ政権ではヒラリー・クリントン国務長官やカート・キャンベル国務次官補の元で「ピボット」や「リバランス」と呼ばれた、「アジア太平洋地域」を重視する政策が取られます。 トランプ政権の対アジア政策は「インド太平洋戦略」と名付けられていますが、その内実はブッシュ(子)政権から基本路線は変わっていません。 これら三人の大統領の政権下にある共通認識は、「世界のパワーバランスはアジアへとシフトしているため、米国は戦略部隊をアジア地域へと向けなければならない」というものです。 米中競争の激化は、この長く存在しているトレンドにさらに拍車をかける要因として捉えるべきでしょう。そして、これは仮に一時的に米中関係が良好になることがあったとしても、また、11月の大統領選挙の結果がどうなれど、米国のアジアへの軍事再配備は継続されると分析できます。
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中国軍、インド軍との衝突で少なくとも40人死亡=印政府高官
Reuters
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
5月上旬から続いている国境付近の衝突により、中印関係悪化の影響が様々な方面で生じています。 先週だけ見ても、この衝突による中印関係への長期的な影響を示すケースが二件生じています。 まずは、インド政府高官がインド国営通信企業のファーウェイ・ZTE等中国企業から通信機器調達を禁止する意向を表明。また、将来的にはインドの民間通信会社にも中国産の通信機器使用を禁止する方針だと発言しています。 次に、中国企業が勝ち取っていた高速鉄道建設プロジェクトの中止。こちらは2016年から3年で完成予定だったものの、いまだに全体の20%しか完成していないことが理由として挙げられています。ただし、発表のタイミングからして中印の国境を巡る関係悪化が原因となっていることは明らかです。 また、6月4日にはオーストラリアとインドの間で「包括的・戦略的パートナーシップ」が合意されましたが、この中には医療製品や機微技術等の「サプライチェーン多様化」に向けた協力が記されています。この「サプライチェーン多様化」というのは、行間を読むと「中国へのサプライチェーン依存からの脱却」という内容が見えてきます。 他にも、スマホから「中国製のアプリを一括削除するアプリ」である「Remove China Apps」がストアから削除されるまでの6日間のうちに、インドで480万回ダウンロードされるなど、インド国民の対中感情も悪化しています。 通信・輸送インフラ計画に第三国を含む外交戦略、更には国民感情の悪化と、いずれも二国間関係に長期的な影響を及ぼす展開です。中印の国境衝突が今後も続いて行くと、それがたとえ全面的な軍事衝突にならずとも、多方面に渡る外交・経済安全保障上の報復の応酬が繰り広げられ続けると考えられます。
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中国、拘束カナダ人2人をスパイ罪で起訴 カナダ首相「失望」
Reuters
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
カナダがファーウェイ副会長を逮捕した直後、中国に「スパイ容疑」で身柄を拘束された二人のマイケル。当時からタイミング的に「取引材料」として拘束された以外の何ものでもないと見ています。 実はマイケル・コブリグとは個人的に交流があります。 2018年6月、毎年各国の国防大臣がシンガポールに集い、アジア地域の安全保障課題を議論するシャングリラ会合。ここで、当時国際NGOに所属するマイケル・コブリグに声をかけられ、ホテル付近のイタリアンで会食をしました。国際危機グループ(ICG)に所属するこの元外交官と経済安保における日加協力可能性について長々と議論をし「お前の話は面白いから、今日の食事代はこちらが持とう。次東京で会う時はそっちが持ってくれ」と言われ奢られてしまいました。 この半年後にマイケルは中国政府に拘束されています。 本来この「人質取引」と5Gの安全性を巡る議論は切り離すべきですが、カナダではこの二つが切れなくなっています。「ファーウェイを5Gシステムに認めれば人質が帰ってくるかもしれない。」このような意見が出ていることもあり、カナダ政府は2019年10月の選挙後に5Gにファーウェイを認めるかどうかの決断をする予定でしたが、結局今でも明確な回答を出せずにいます。 しかし、数週間前、カナダの三大民間通信会社がファーウェイ不採用を自主的に表明しました。これにより、カナダ政府が公にファーウェイに関する決断をする必要がなくなりました。 「ファーウェイは普通の企業ではないのではないか。」中国自身の度重なる行動が、この懸念を強くし続けています。 コブリグに約束した、東京での飲み会。国際社会が団結し、中国に対して「このようなことは許容されない」というメッセージを送り続けることで、また彼と飲み交わせる日が来ることを願っています。
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米、中国排除へ部品供給網を再編 日韓と協議、コロナで加速
共同通信
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
【経済】・【安全保障】・【人権】の三側面から進んでいた米中の「部分的デカップリング」がコロナでさらに進展しそうです。 まず【経済】の側面では、10年程前から中国における人件費がジワジワと高騰して来たことにより、多くの産業が新規工場を中国ではなく、インドや東南アジアに作り始める動きが見えていました。これは各企業による純粋に経済的な決断なので、この記事にあるようなIT機器や医療機器に限っての動きではありません。 次に【安全保障】の側面では、中国の「国家情報法」制定と「軍民融合」の国家戦略レベルへの格上げにより、IT機器をはじめとする中国のサプライチェーン外しがここ数年進んでいました。よく「トランプ政権が反中だからだ」という解説を目にしますが、米国の安全保障を理由とした「中国外し」は中国の政策変更に起因するため、民主党政権でも同じような決断がされていたと考えられます。 最後に【人権】の側面では、新疆ウイグルにおける中国政府の強制収容所に関する最近の報道が契機となり、各国企業の新疆ウイグルにおけるサプライチェーンの労働力がこの収容所から来ているのではないかと問題になっています。米国はアディダスやコカ・コーラ、ドイツはフォルクスワーゲンやシーメンス、日本は無印やユニクロなどがこの収容所の労働力を使っていたのではないかとの疑惑がかかっています。 (米国企業リスト:https://www.cecc.gov/sites/chinacommission.house.gov/files/documents/CECC%20Staff%20Report%20March%202020%20-%20Global%20Supply%20Chains%2C%20Forced%20Labor%2C%20and%20the%20Xinjiang%20Uyghur%20Autonomous%20Region.pdf) (ドイツ企業リスト:https://www.nytimes.com/2019/08/21/opinion/xinjiang-business.html) (日本企業リスト: https://www.bbc.com/news/business-50312010) コロナはまさに、既に動いていた「部分的デカップリング」をさらに加速させています。
タリーズジャパン創業者の叫び「売り上げ9割減に家賃モラトリアムを」
Business Insider Japan
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
「ミシュランガイドに掲載される星付きのお店が、世界で一番多いのは東京」とありますが、更に言うと世界第三位は京都、第四位は大阪です。第二位のパリを抑えての東京もすごいですが、京都や大阪も「世界のグルメ都市」として思い浮かべるであろうニューヨークや香港、バルセロナやブリュッセル等を抑えて上位に食い込んでいるのは本当にすごいと思います。 国際会議等で海外から日本を訪れてくる政府関係者や研究者に食事の話題を振ると、勿論和食も褒めるのですが、それ以上に「外食業全般」への評価が高いのに驚かされます。「日本の外食業は素晴らしい、どのお店に入ってもまずハズレだったことがない!」とほぼ全員が絶賛するのです。よく日本の魅力として漫画やアニメが挙げられますが、日本人が想像している以上に日本の「外食業」は日本の「ソフトパワー」になっているのではないでしょうか。 国としてどのような政策をとるべきかとは別に、コロナが終息次第、個人的に応援しているお気に入りのお店をサポートするため外食を増やそうと思っています。それまで何とか耐えられるような施策を政府に期待します。
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FRB、長期的な危機対応策を議論=FOMC議事要旨
Reuters
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
「FOMCって何だったっけ?」という方に向けた解説です。 米国連邦準備制度は3つの金融政策ツールを持っています。(1)公定歩合(国の銀行が一般の銀行にお金を貸す際に適用される金利を決める)、(2)準備預金制度(一般の金融機関が持つ預金のどれだけの割合を国の銀行に預け入れさせるように義務付けるか)、そして、(3)公開市場操作(国の銀行が証券売買をすることで市場で流通する資金量を増減させる)です。 米国では(1)と(2)は連邦準備制度理事会が決定し、この記事で取り上げられている(3)はFOMCが担当します。 FOMCが重要なのは、短期的な公開市場操作の方針がここで示されるからです。また、ここでは経済・金融状況の評価や景気観測が話されるので、4月末のFOMCは米国政府の金融政策担当者らが新型コロナウイルスの経済への影響をどう分析しているかを知る上で一つの重要なデータポイントになります。 …とは言ったものの、この委員会が行われたのは既に3週間も前になるので、若干情報の鮮度が落ちていることは否めません。丁度この委員会が開催された頃から米国各州は徐々にロックダウン解除を開始し始めているため、今後の政策判断をする上ではこの3週間の経済活動再開がどれほどの経済影響があったかの分析・評価が重要になってきます。 この議事要旨の原文は13ページと比較的短いので、どのようなセクション分けがされているのか、他に何が議論されたか等、ざっと目を通してみると面白いかもしれません。 【FOMC議事要旨原文(4/28-29)】 https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20200429.pdf
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最新鋭ミサイルの性能情報漏洩か 三菱電機サイバー攻撃
朝日新聞デジタル
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
米国やオーストラリア、イギリス等の政策決定者や識者と議論すると「本音では日本とより広範な情報共有を進めて行きたい」と言われることが少なくない。IoT時代が進展することで日本しか持たないサイバーインシデント情報や、米中競争の激化により日本が周辺国家に関して持つインテリジェンスの情報価値が増大しているからだ。 このような背景から「ファイブアイズ」と呼ばれる米英豪加星の5ヶ国が加盟国である機密情報共有ネットワークの第六カ国目として日本も入るべきではないか、との提案もチラホラ聞かれるようになってきた。経済と安全保障が従来に比べてより緊密に絡む時代において、この情報共有ネットワークから日本が得られるであろうサイバーセキュリティや地政学的リスクに関する情報は日本にとって非常に有益だ。 しかし、この議論は最終的には同じ結論に至ってしまう。それは、「日本は政府・民間レベル共に機密情報の扱いに関する『人材』・『制度』・『文化』の全てが成熟していないため、日本を『ファイブアイズ』の一員とするには時期尚早だ」と言うものだ。 今回の最新鋭ミサイルに関する情報漏洩は、残念ながら「日本の機密情報保護の成熟度」に対する各国の懐疑的な評価が正しいことを示してしまっている。日本がすべきは、この漏洩を新たなる教訓の一つとして粛々と再発防止を進めて行き、各国の信頼を得ていくことだろう。
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ファーウェイ、米中対立悪化ならテクノロジー業界全体が「高い代価」
Bloomberg
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
ファーウェイ側は今回の米国の輸出禁止措置強化が「世界のテクノロジーにおける米国支配を守ることが米国側の真の狙い」と指摘していますが、そうであれば何故オーストラリアやニュージーランド、台湾と言った国々もファーウェイを自国の5G通信インフラで使用することを禁止しており、また欧州各国も禁止を検討しているかが説明できません。これには、ファーウェイ側が言うように「いわゆるサイバーセキュリティ―上の理由は口実にすぎない」とは言えない事情があるからです。 現在、世界各国が自国の5G網にファーウェイを認めるかどうかの立場を大別すると、(1)ファーウェイを認めない「制限国」、(2)ファーウェイと他社製品を組み合わせることでリスク緩和が可能とする「部分的制限国」、(3)ファーウェイのリスクを考慮せずに完全に受け入れる「受容国」、の三種類に分けられます。 この判断の違いは、突き詰めるといわゆる「ファーウェイリスク」をどう評価するかにかかってきます。これには情報を裏から抜けるバックドアが施される可能性があるという「技術的リスク」に加えて、中国が2017年に通した国家情報法に基づきファーウェイに対して中国政府への情報提供を求められる「政治的リスク」が存在します。そして、「技術的リスク」がどの程度であるかに関しては各国の専門家の間である程度コンセンサスが存在するため、最終的な判断の違いは「果たして中国政府が国家情報法を元に、ファーウェイに対して情報を抜き取らせないと言い切れるのか」という「政治的リスク」に帰結します。 この「技術的リスク」と「政治的リスク」の双方を考慮した「ファーウェイリスク」を評価すると、各国はファーウェイ排除を「高い代償」ではなく、「安全保障上必要なコスト」と判断しているのではないでしょうか。
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中国SMIC、政府系ファンドによる22億ドル出資を確保
Reuters
井形 彬多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授・事務局長
この決断は、今回のファーウェイへの輸出規制強化以前から検討されていたと考えられます。米国は昨年から、中国への半導体製造装置輸出を多国間で止める動きを見せていたからです。 昨年12月にジョージタウン大学の「安全保障・先端技術研究所(CSET)」が『米国と同盟国のAIチップ競争優位性を保つために』と題した報告書を発表しました。ここでは「米国・日本・オランダが中国への最先端半導体装置輸出を止めれば、中国半導体産業の発展を大幅に遅らせることができる」と論じられています。 これは他国のサプライチェーンにおける重要な「技術的チョークポイント」を特定して多国間で締め付けることで、他国の安全保障に関連する産業成長を鈍化させる政策です。経済を用いて安全保障・地政学的国益を追求するエコノミック・ステイトクラフト(ES)の攻撃的適用と言えます。 中国は高度なAIに使用する16nmノード以下の半導体チップを製造するには高性能半導体製造装置を輸入する必要があり、このマーケットシェアの9割以上を日本・米国・オランダが、特に6社が約8割のシェアを占めています。確かに半導体はAI含め幅広く軍事目的に使用でき、軍民融合の推進が掲げられている中国への輸出は軍事発展に寄与しうるため、安全保障上輸出規制をかけるべきだ、というのは論理として成り立ちます。 実際にオランダのASMLは中国への半導体装置輸出を止めています。このような流れを受けて、中国は半導体製造を自前で行えるように投資を増加させることを前々から検討していたのではないでしょうか。
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