ホーム
5フォロー
261フォロワー
なぜ、PBなのに安くないの? ウエルシアとマツキヨココカラが「高級志向」を始めた背景
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
"広告宣伝費や物流費などを抑えられるため低価格を実現できるのがPBのメリットだ。一方、PB商品の品質は「値段相応」であり、高品質や目立った特徴を求める商品としての認識はされてこなかった"
この辺は、卓上の定義で考えた場合は…という印象を受けてしまいます。最も世の中にPBが広がり始めた2000年代前半にPB食品向け食品素材を供給する仕事をしてましたが、実際には売れ筋のNBがベンチマークとしてあって、"ブラインドテストで同等評価を得られる品質のPBを半額上代目標で作れ"という指示が現場には出ていたわけですよ。広告費?物流費?いやいや…最初から上代決め打ちの地獄設計でしたが?
結局、そうして値段叩けば数字が出るという流通戦略でPBが急拡大したからPB=品質相応という話になったのだと思います。
私は食品のことしか存じ上げませんが、差別化された素材や質の良い食品を相応の値段で提供できるならば、PBでも顧客満足を引き上げて単価を上げられる余地は十分あるはずだと思います。ただ基本的にはPBを企画設計する末端流通と原料開発を担う我々のような川上の原料屋は直接的な接点は少ないので、今のところはアプローチや選択肢は全て間に入るお抱えのメーカー次第ということになってしまう。
本気で流通側が川上の原料領域まで踏み込むようになれば品質や価値としてはまた違った改善フェーズに進める可能性もあると思います。品質向上や付加価値に目をつけ始めた流通側の変化は、その意味では良い方向性じゃないですかね。
報告遅れ、指針抵触の可能性 小林製薬、健康被害拡大の一因か
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
小林製薬には悪いのですが、個人的にはこの件は非常に有用なケーススタディとして高い関心を持ってます。気づくことも本当に多い。良かれと思って優先した回収すら、プロセスを誤ると時には想定以上に首を絞めることもあるのだと改めて実感します。
いずれにしても過失責任の有無は、まずは検出成分と被害申告者の因果関係を明確にしないと難しいでしょう。にも関わらず、メディアはクリティカルではない落ち度の粗探しばかり。仮に不適切であったとしても最終的には直接的な影響の有無と大きさが重要なのであって他にも不確定の潜在リスクが沢山ある現段階において細かい粗探しをしても意味ないと思います。むしろそれが余計な印象操作と風評を広げかねない。
既に商品流通は止まってるわけで、一旦まとまった報告が整うまで静観すべきかと思います。
【小林製薬】5人死亡の「紅麹」に何が起きていたのか
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
正直、少し冷静さが必要な話だと思います。
会見では方々の記者から回収の遅さ等を糾弾する質問が飛び交ってましたが、よく分からない中でも死亡報告を受けて回収に踏み切った彼らの判断はなかなか難しいものだったと思います。ひょっとすると自分達の責任ではない可能性すら残されているわけですから。
有毒性と因果関係は別として、本来製品に含有意図しないプベルル酸が含まれており、つまり規格外設計だったので回収したという彼らの話にも妥当性は感じました。
ただ、その背景を何故早い段階で併せて説明しなかったのか。そこが最大の疑問。
原因は不明。使っていた紅麹はシトリニンが出ないよう遺伝子組み換えされた菌株。発生ロットは特定された一部のみで他ロットからはピーク検出なし。最終的に推測されるプベルル酸と思しき存在も腎被害との関係性は不明で、更に亡くなった方々の中には別の死因の方もいる。
「白とも黒とも言えないが、本来の規格設計とは異なるプベルル酸のコンタミがあったので、毒性も関連性も分からないけど一旦生産を止め原因調査すると共にロット回収する。」と言えば、少なくとも彼らだけの問題範囲に収まったのではなかろうか。
それを「未知の成分」などと推測と不安を煽る表現で隠し通したことで、紅麹全体への市場の拡大解釈を許し被害拡大を生んだ一番の原因があるように感じます。
小林製薬「紅麹」サプリ “未知の物質”は「プベルル酸」か 健康被害との関係は明らかにならず
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
屋内作業しながら聞き流して聞いてました。
質問に対しては比較的真っ直ぐ向き合って答えられていたと思います。ただ所々非公開部分に関しては優先度の選択として正しかったのか疑問が残りました。
いくつか全体を通して感じた事を書いてみます。
1. 調査プロセス開示はすべきだった?
人によって感想が分かれるかもしれませんが、結果的には「未知の成分」で状況が不透明になった事で世の中の不安が大きく煽られたのは確実でしょう。正解か不正解かは別としても、もう少し早い段階で成分・原因調査状況を共有していれば無関係・不必要な回収騒ぎは防げたように思います。少なくとも小林製薬の紅麹は遺伝子組み換えで他社とは違う。その事実だけでも知られていれば無関係な他社は巻き込まれずに済んだ。彼らが中途半端な報告は混乱を招くと考えた経緯も理解できますが、業界全体を巻き込んだ罪はあまりにも大きいと思います。
2. 管理基準について。
薬品系はGMP、食品はHACCPと管理基準を使い分けていた模様。食品はHACCPで問題はないですが、培養・微生物・発酵に関わる技術は非常に多くのリスクを抱えることを今回改めて証明されたと思います。従来の食品管理慣例を改めて見直す機会になったかと。
3. 補償・賠償について。
今回被害に遭われた方の中には、腎臓疾患とは別の病気が主原因で亡くなられた方もいたとか。その病名等はプライバシーの秘匿を盾に断固として開示拒否されていました。…あまり邪推しても仕方ないのですが、既に亡くなられた方であり時期的に昨年ということもあり、ひょっとしてコロナ関連死として判定されていた患者の可能性もある?という疑いを持たれても仕方のないくらい「プライバシーの特定」を根拠に秘匿する姿勢に違和感を覚えました。ここは追って厚労省・国からどのような発表が出るのかどうか、色々注視すべきかと思います。
また別の死因がある患者に対しても「生前サプリを服用していた」と家族からの報告があっただけで補償対象に加える"寛大さ"。この辺が完全に紅麹=悪を根付かせた気がします。
引き続き今後の展開を見るしかありませんが、仮に青黴由来のコンタミ問題に事態が変化するならば、一連の紅麹騒ぎで巻き込まれた同業他社や取引先にとっては完全にとばっちりです。初期対応含めて憤りを覚える企業がいてもおかしくないと思いますね。
オリーブオイル値上げ「過去に例見ないほど」欧州での不作影響
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
値上げ自体は既定路線ですが、圧倒的に供給と値上げの煽りを受けているのは主要産地であるスペインとイタリア。世界的な供給から言うと主要産地以外の振興地域は今まさに参入を果たすべくプロモーションを仕掛けている所ですし、当然為替の影響は各地で受けていますが、従来あった価格差がかなり縮まって競争力には遜色ない状況になっています。
畑が違うので油脂業界の事情は知りませんが、もし既存仕入先のみで新規検討していないのであれば、購買は少し情報リサーチかける良いタイミングだと思いますよ。トルコにアフリカ、色々な所に振興メーカーいますから。
小林製薬の「紅麹」サプリ摂取し死亡2人に 厚労省がサプリ3商品の廃棄命令を通知
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
https://research.kobayashi.co.jp/material/benikoji/benikoji_report03_1.html
当然ながら菌株の検証を行った上での商品化はされてるようだ。
検証プロセスに問題があったのか、はたまた使用環境による変性など想定外のリスクがあったのか。「未知の成分」含めて伏せられてる情報が公表されない限りよく分かりませんね。
だいたいサプリを買って飲む人は健康意識が高いし、別の微生物発酵食品を買って食べる可能性もあるだろうに、そもそも紅麹菌株に特定された背景は何なのか。過剰に回収が先行している状況については冷静さも求められるように思います。
いずれにしてもバイオテック絡みの健康食品産業に大きくヒビを入れかねない案件。今後臨床なしには売れなくなる可能性すらある。
銅より高いカカオ豆、初のトン当たり9000ドル台-チョコ価格に波及へ
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
市場規模は全く異なりますが、昔のバニラビーンズを思い出させますね。
嗜好品は一定の需要があるので、価格が高くなっても需要が無くなることはありません。チョコレートがなくなればケーキ屋もお菓子屋も廃業ですから。一時的な値上げとはいえ製菓業界は受け入れていくのでしょう。
問題はその先。
投機的な対象になっても、需要が落ちないと値段は高止まりする。バニラビーンズも12年前の相場が10倍に値上がりしましたが、結局落ちない需要を背景に高止まりが続きました。今年グッと下がってますが、それでもまだ昔の4-5倍の相場感です。
チョコレートの場合はどのような方向に進むのか。市場がデカいだけに各社の舵取りは見ものだと思います。
パティシエ・ショコラティエの方々には厳しい状況が続きますね。
小林製薬、「紅麹」50社に供給=生産の8割、自主回収相次ぐ
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
HPにも詳細が出てませんが、経緯と原因については調査完了次第にケーススタディとして共有して欲しいですね。メディアにも引き続き追って欲しい。
ちなみに、こんな状況の中で煽り喰らってる色素メーカー。ベニコウジ色素を扱うメーカーや商社はこぞって風評被害回避に向けた案内を出し始めています。
ただ、その内容が…
「うちの扱い商品は異なる商品で小林製薬ではありません」と書いてあるだけ。
いや、そうじゃないだろ、と笑。
きちんと潜在リスクに対して工程制御出来てるとか、運用面の正当性を説明しないと、逆に非常にいい加減な印象を与えかねない。
こうした事件が起こると、メーカーの危機管理と品質管理の精度が垣間見えますよね。
【遺言】有名ベンチャー破綻。グリーンビジネスの「過酷な現実」
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
メーカーの見通しが甘かったのでしょうね。「成長を見て欲しい」「検討・稟議の長さは想定外」など節々に出る言葉も、後出しでこんな言い訳聞かされたら投資家が失望しても仕方ないように思われます。
とはいえ、アップサイクル推進の難しさ自体は私達も身をもって実感しているものでもあり、動画内担当者の話(というか愚痴?)はなかなかリアルに響きました。
「環境・人権配慮」への意識自体は現場レベルでも年々確実に高まりつつあります。ただ肌感としても、未だ採用判断を左右するほどの直接的な決定要因にはなり得ていないように感じます。どちらかと言えば対ステークホルダーへの活動報告を見据えた限定的なカジュアルテーマに近い印象と受け止めてます。
多くの訪問企業が「遅かれ早かれ取り組まないといけないテーマだ」と口々に言い、内心では企業責任として"仕方なく"取り組まないといけないテーマと考えている。これを自発的かつ積極的な姿勢にシフトさせるには強力なトリガーが必要です。
このトリガーこそが差別化された品質と価格競争力。エシカルをねじ込む後発勢力は、知恵を絞って既存の不分別もしくは非配慮型素材・商品を超える品質&コスパなどの差別化・価値を生み出していく必要があります。それ無くして同じ土俵では戦えません。
一見これは理想論に聞こえるかもしれませんが、結局は真理です。良い品質で納得するコスパだから手が伸びる。見るべきはその本質だけで、良心に訴える御涙頂戴戦略は確実にコケます。
覚醒剤の元売人や知的障害者が売る「西成のクラフトビール」が、世界的ビールコンテストで銀賞を取った理由
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
本来こうした自己肯定感向上を伴う価値提供が国の目指す方向性の1つなのだと思いますが、まだまだ実態としてはここまで具現化されていないことが多い、というのが福祉就労の現状だと理解してます。それは多くの場合、福祉経営者が物販やサービスを通じて営利を得る知識と経験を持ち得ない「福祉の生え抜き」の方が多いことも影響しているかもしれません。
実際福祉就労の運営上は制限こそあれ、比較的多くの自由と選択肢があります。この記事のような事業もそのうちの一つだし、よく取り上げられる久遠チョコレートなども似た類の事例ですが、環境を整え地域や消費者の購買心理に響く価値あるサービスを追求していけば、対価を得る仕組み作りは可能なんですよね。
そうした視点を、法外に低い低価値労働に甘んじてる就労方福祉経営者に如何に普及させていくか。1つの宿題に対する答えはこの記事の話にも詰まっていると思います。
「賃金上がりすぎ」で負のスパイラルに陥り始めたドイツ。「賃上げ」課題の日本との違い
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
今朝たまたまこれに似た話を呟いてたのだけど、ドイツだけの話じゃないんだよね。アメリカやフランスなど農産大国も同じような問題を抱えている。アメリカの加工野菜や果物も今や世界の輸出市場競争下では勝てない。南米、中国、中東、アフリカにどんどんシェアを削られている。それでもなお維持できたのは国内の補助金などの政策と高い内需・自給率、そして辛うじて海外の新興競合を吸収することで市場相場をコントロール出来たコングロマリットだけが残ったが、どうもその安定性にも陰りが出ている実感が現場にはあります。そうした先進国の背中を追って賃上げ一辺倒に走る日本の未来は、果たしてどうなるのでしょうね。
ベースフード、カビ発生イメージ払拭へ。パッケージ「透明化」に安全管理強化もアピール
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
HPを覗いてみましたが、久しぶりに衝撃を受けました。自社内にも委託先にも果たして本当に危機管理の専門家は実在するのでしょうか。
まずHPに「低減」という言葉が溢れ、最初から不良品が発生する前提の説明が堂々と書いてありますけど、食品を扱う者ならば、まず健康被害を引き起こす潜在的リスクを撲滅する義務があります。それは基本指針である食品衛生法上の基本理念、イロハのイです。
わざわざ消費者にアピールするためのHPに「不具合は発生する。それを撲滅ではなく低減するためにこんな努力をしてる。」と堂々と書く意味もどこにも無いですし、もし消費者に対してハザードリスクを負わせるような商品であるならば販売行為自体が大問題。まずその問題認識が無さそうな時点で、私は背筋が凍りました。
その他本当にどうでも良い内容を大事のように書くことが、色々丸出しなんですよね…。よくこの運用と管理で全国の流通やCVSを網羅したなと思いますよ。
基本的に自社PBや惣菜など生産責任を自社で担保する商品・サービスに関しては厳しい監査をするCVSも、販売企業が生産者責任を担保する外部仕入品に対しては監査が緩い傾向が強い。結果的にこれが前回問題を大きく広めてしまった1つの要因だと私は思います。
この際外部仕入品に関しても工場監査をきちんと導入すべきではないでしょうか。さもないと、マーケティング特化型の「ゆるふわ」事業者が全国にハザードリスクまみれの商品を撒き散らす可能性がありますよ。それは販売者も運用面で連帯責任を負うべきものです。
「価格転嫁で中小企業も賃上げ」政労使のトップが言うようにうまくいく? 最前線に立つキーパーソン4人に話を聞いた
Kawai Atsushiエシカル木熟アボカドとバナナを売るお兄さん 取締役
そもそも日本の商習慣の見直しがなされるかどうか、という側面もある。海外企業の話を聞く限り、条件の良い話があれば積極的に耳を傾けて切り替えを検討する。これは商売上当たり前の話で、それだから新陳代謝も起こるし生産性も上がるわけだが、日本の場合は特に中小は古き商風習や付き合いに守られている死にかけの中小企業も多いよね。無駄に長いサプライチェーンは見直され、競争力に結びつかない中抜き企業は淘汰されなければならないのに、業績悪い企業ほど新規提案検討は受け付けてないと門前払いする話も良く耳にする。構造自体を本気でリセットする気ならば、いっそ強制的に最賃引き上げるしかないのではなかろうか。
NORMAL
投稿したコメント