高岡 浩三

東芝の不正会計問題は明らかな粉飾決算。プロの経営者から見れば誰が見ても明らかであり、ライブドアの粉飾決算よりも悪質で規模も大きい。 やれ、原子力発電だの経団連の重鎮企業だのという経済界の忖度が働き、また東芝に巨額の金を貸している金融機関が潰したくないという観点で、不正会計という言葉にすり替えられたのは滑稽な話だ。そんな企業の末は今もって混沌としている有様。海外では、間違いなく実刑が課せられる重大な経済犯罪。経営者個人の責任がやっと問われて罰金刑とは。いやはやガバナンスをとやかく言う前に、経済犯罪の量刑をもっと厳しくするべきではないか？

経済界でも過小懸念にある物流業界の2024年問題。 働き方改革を進める中で、ドライバー不足の物流業界では、年間残業時間の削減目標が先送りされてきた。 日本では下請け制度が蔓延り、大企業がコスト増を下請けに押し付けてきた歴史的背景がある。しかし、人口減と超高齢化による人手不足がもたらすコスト増は、もはやそのような中小企業いじめでは解決出来ない。宅急便だけではなく、日本の物理業界が危機的な状況に陥っている。ドライバーの年間940時間以上の残業が出来なくなる2024年以降、日本では物が届かない時代が到来する。物流業界だけでは解決出来ないからこそ、荷主やサプライチェーン全体での効率化改善が求められている。

ヌードバー選手の活躍に私も感動したが、日本の明るい未来をスポーツの世界に見る気がする。 日本の経済界よりもスポーツ界が先にグローバル化した。日本の若いアスリートが海外に出て活躍。大リーグ、テニス、ゴルフやスケボーなどの新しい種目も海外で活躍する若い日本人アスリート達。そしてもう一つは外国人選手が日本のチームで活躍するダイバーシティ。ラグビーやバスケットボール、さらにはこのヌードバー選手のような日系外国人の活躍だ。 日本人が世界にでて世界を知り、移民政策を積極化することで、国内のダイバーシティが生まれて競争力が高まる。経済界は未だシニオリティ(年功序列)が幅を利かせていてダイバーシティが進まない。 競争力がないから稼げなくて給料も上がらないのは当然だ。グローバル化したスポーツ界に学びたい。

まだTVの視聴率をとやかく言ってるメディアは時代遅れ。アマゾン・プライムでもライブ、もしくはアーカイブ的に時差をもって視聴する人も入れれば驚異的な数字。TVでもネット放送を見てる人も沢山いるはず。スポーツも必ずしもライブ放送で見なければ楽しめないという観念も、Abema TVのワールドカップで証明された。高視聴率よりも、仕事場や通勤途中でも見たいコンテンツを楽しめるような時代になったことがニュースだと思う。

楽しい番組でした。吉村さんの軽快なMCに、和気藹々とした雰囲気でビジネス・ゴルフについての談義に華が咲きました。NewsPicksの視聴者の方々にも、ゴルフの楽しさが伝わったなら幸いです。

abemaTVの世界進出の第一歩！ネットTVなのに日本だけではもったいない。日本のコンテンツとして、アニメ以外も世界に出るチャンスになればと願いたい。

チャットGPTは明らかなAIによるイノベーション。 このチャットGPTを使った新しい問題解決のソリューションが、様々な領域で生まれてくるだろう。 その先には、益々ホワイトカラーの仕事がAIに取って代わられる。社員も企業も、そんな近未来を想定したリスキリングとホワイトカラーの生産性向上が求められる。

世界の時価総額ランキングではトップ50位にも入らないトヨタも、日本ではダントツ一位の代表的企業。そんなトヨタも、今時社長の一声で時期社長が決まるとは何とも今流行りのガバナンスコードからもかけ離れた話です。トヨタの取締役会も全く機能していないのですね。1週間前にネットニュースで暴露された、豊田章男社長の女性関係の醜聞記事が引き金になっているのでは？と勘繰ってしまうサプライズ人事でした。

失われた30年で給与所得が上がらなかった日本。せめて日本古来の福利厚生費が、税金を取られないで自分の自由に使えるようになっていくのではないか？ 企業も、福利厚生費を社員の自由に使える仕組みを用意すれば、コストアップせずに実質賃金を上げることにつながる。

今や食の持続可能性はグローバルな社会課題。自社の持つ技術の課題解決能力の棚卸しは、イノベーション創出の第一歩。センサリング技術の養殖への応用は益々広がるだろう。20世紀の古い産業の枠組みだけで未来の成長戦略を描くのは時代遅れも甚だしい。 食品企業を代表する味の素の稼ぎ頭は、食品でもアミノ酸でもないPCの心臓部であるCPUの絶縁素材に使われるABF(味の素ビルドアップ・フィルム)だ。 世界のPC市場のほぼ100%のシェアを誇る。味の素の長年蓄積されたアミノ酸の技術から派生したイノベーションだ。再編されたNTTのイノベーション創出に期待したい。

JERA社から幹部研修に招かれ、イノベーションについての講演と受講者とのディスカッションをさせて頂いたが、日本のエネルギー供給に欠かせない巨大企業へのイノベーションに期待を抱かずにはいられなかった。 私は日本の原発は絶対反対の立場なので、日本の火力発電の脱炭素化技術に期待している。東日本大震災の時に、ドイツのメルケル首相のように脱原発を亡き安倍首相に決断して欲しかった。地震国日本における原発リスクは、東日本大震災を経験した後も決して無くなるわけではない。福島原発の2号機のベント失敗により格納容器が破壊されたにもかかわらず、最悪の事態を免れた要因は未だ解明されていないのは、運が良かっただけのこと。最悪のシナリオは首都圏さえも放射能汚染に晒された。あの東日本大震災の時にヨーロッパでは脱炭素化が叫ばれていたが、残念ながら日本ではグローバルなサステイナビリティに関する議論にも周回遅れであった。 21世紀のエネルギーは、火力発電や再生可能エネルギーなど多様化されることは間違いない。福島原発事故を経験した国だからこそ、天然ガスや石炭を使ってもCO2を出さないイノベーションが求められる。

ホリエモンのインターステラ・テクノロジーズのCMOとして応援させていただいていますが、日本の宇宙産業は文科省の傘下でJAXA中心の科学実験の延長戦では全く世界と戦えません。 格安のロケットを打ち上げて、超小型化した宇宙衛星を多数打ち上げることで、防衛から農業、老朽化した地上インフラの発見まで、あらゆる産業の問題解決につながることが分かっています。 経産省を中心に、あらゆる省庁が宇宙産業を予算化して国家を上げて民間企業に投資する戦略がないと、ここでも日本はイノベーションの機会を失うことは間違いないでしょう。