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クルミのアレルギー表示が義務に 25年春に完全施行 基準を改訂(朝日新聞デジタル)
Yahoo!ニュース
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
卵、牛乳、小麦、エビ、カニ、ピーナッツ、そばの7品目に加え、アレルゲンの表示が義務付けられている食品にクルミが追加されるということです。 最近、ナッツ類が小麦を抜き、食物アレルギーの原因食物の第3位となったことが背景にあります。 クルミのたんぱく質はさまざまで、アレルギーを起こしやすいクルミのタンパク質はJug r1(ジャグアールワン)と名付けられています[1]。最近、そのJug r1に対するアレルギー検査が保険適用となりました。この検査だけで確定診断ができるわけではありませんが、一般的なクルミの検査だけでなく、併用するとくるみアレルギーの推測がしやすくなります。 その他、増えているナッツ類アレルギーにカシューナッツなどがあります。それぞれアレルギーとして独立しているので個別に判断を要します。 [1]Asian Pac J Allergy Immunol 2021; 39:190-6. (Yahoo!コメンテーターコメントの転載です) 別途、昨年6月のくるみアレルギーの記事のURLもご紹介します。 ▷食物アレルギーにおいて3位の頻度になったナッツ類アレルギー。検査は?治療は? https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20220619-00301605
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秋生まれの赤ちゃんは1歳までに湿疹の発症が多い! 富山大が調査 (1)
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堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
出生季節により、アトピー性皮膚炎の発症リスクが変わることは、以前から複数の報告があり、滋賀県立小児保健医療センターの楠先生の報告が有名です。 そして、このテーマの発端は、日光へあたる時間が短い北側に住むひとのほうが食物アレルギーが多いという報告は、緯度とエピペン処方率の関連をしらべた研究です。 日光へさらされている程度が食物アレルギーと関連していると推測されたのですね。 そして日本からも、秋冬出生の子どもの方がアレルゲンへの感作リスクも高いという報告があります。出生後3か月間の日光への曝露量に関連したともされています。 これらの報告の中で、日光暴露がすくない、緯度が高い地域ではビタミンDの産生が少なくなるからではないかという考え方が出てきました。 では、ビタミンDを新生児期や妊娠中から内服するするとアレルギー疾患を予防できるかというと、明らかになっているとはいえません。 その中で、個人的に興味深いと思う研究が報告されました。 2019年に行われた研究では、ビタミンDを内服させてもアトピー性皮膚炎の発症には有効ではなく、むしろ日光へさらされている方がアトピー性皮膚炎の発症をすくなくしたかもしれないと報告されたのです。 個人的には、ビタミンDは交絡因子(日光にあたっている量を反映しているだけ?)と考えていますが、結論はでていないということです。 とはいえ、日光浴を積極的にするかに関しては反対意見も大きいでしょう。なぜなら紫外線曝露は皮膚の老化や皮膚癌の発症に関連するからです。 雑にまとめると… 1)出生季節とアトピー性皮膚炎の発症リスクは関連 2)日光暴露で産生されるビタミンDでアトピー予防…には今のところ十分な再現性がない 3)むしろ今回の富山大学からの報告は、夏生まれの子供の生後1ヶ月での湿疹のリスク上昇が大事な点かもしれない といった印象でした。 出生季節でのアトピー性皮膚炎の発症は、『すごく大きい数の研究で少し差がある』程度です。 ですので、個人的には皮膚バリア機能が下がりやすい冬にはとくに、保湿成分の含まれる保湿乳液などをしっかり塗ってあげるといいのかなと思います。 ※ツイートの雑な転載です。 https://twitter.com/ped_allergy/status/1631926599997337601
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