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釧路14時間“放置”二男の死因は「乳幼児突然死症候群」 スマホで遠隔操作のカメラ置かれ…(日テレNEWS)
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
岡本先生が適切なコメントをされていますが、乳幼児突然死症候群とするには小児科医としては違和感を感じます。
ネグレクトではなかったのか、検証を要するように思います。
コロナワクチン、生後6カ月から 米当局が使用許可
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
FDAに提出された資料では、ファイザーは3回接種、モデルナは2回接種による効果が示されています。ファイザーは12歳以上の1/10量、モデルナは1/4量です。
https://www.fda.gov/media/159255/download
これらのデータに基づいて、諮問委員会では使用許可されました。
なお米国では、オミクロンの流行で乳幼児の入院率が高く、最も少なく見積もっても、生後6カ月から4歳までの乳幼児200人以上が亡くなったとしています。
https://www.nytimes.com/live/2022/06/15/world/covid-19-mandates-vaccine-cases#covid-vaccine-kids-fda
体育などマスク外すよう指導を 末松文科相 熱中症対策優先
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
マスクをしているから熱中症…ではなく、そもそも熱中症はコロナ禍以前からあった病態です。マスクをしていた2021年が特別多いわけでもありません。
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_1-3.pdf
熱中症対策は、マスクを外すことが中心ではなく、
1)涼しい場所に移動してあおむけに寝かせる
2)身体冷却
3)水分摂取
が基本です。
https://oshiete-dr.net/2018/07/10/post-437/
感染リスクが低い状況ではマスクをはずすことは重要な視点です。しかし、マスクをはずせば熱中症予防になるという文脈での報道が増えることは、本当に大事なことを見えなくすると思われます。
蚊が腕に止まったら…実はやってはいけないたたき方 専門家「伝染病のリスクが高まる」
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
『血液型による性格の違い』というものは、否定されています。
▷Japanese Journal of Psychology 2014; 85:148-56.
蚊の誘引物質に関しては、105もの誘引物質が検討されています。二酸化炭素などはそのひとつです。
▷J Chem Ecol 2021; 47:351-93.
『人間のエゴで滅ぼすのはNGのようだ』とありますが、感染症の媒介になることは間違いなく、蚊の生態に必要な水たまりを減らすことが勧められています。
米国小児科学会などでも、子どもでも有効で効果がある虫除け成分としてディートとイカリジンが推奨され、特に2015年から日本でも使用できるようになった『イカリジン』は年齢制限がないことが特徴です。
刺されないような対策をすすめることが最初かなあと感じました。
ちなみにO型のひとが蚊に刺されやすいっていう研究報告はあります。
Wood CS, Harrison G, Dore C, Weiner J. Selective feeding of Anopheles gambiae according to ABO blood group status. Nature 1972; 239:165-.
ただ、O型の方の方がマラリアは重症化しにくいっていう報告もあったりとかして、その後はちょっと混沌としてるんじゃないかなと思っています。
そして『最後まで吸わせたほうが』という件に、根拠はないと思われます。
おそらく、マダニと間違えているんじゃないかなあ。
相次ぐ小児肝炎、原因は? アデノウイルス関与か 国内公表1カ月(時事通信)
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
この子どもの急性肝炎に関しては、現状としてわかっていないことがたくさんあります。
そのうえで、いくつかのレビューがあり、その中では『仮説』が提唱されています。
▷Mücke MM, . The recent outbreak of acute severe hepatitis in children of unknown origin – what is known so far. Journal of Hepatology 2022.【2022年5月6日公開】
▷Siva N. Hunt begins for the cause of acute hepatitis cases. The Lancet 2022; 399:1765.【2022年5月7日公開】
そのうちの一つが、『新型コロナウイルスへの感染対策が進んだ結果、さまざまなウイルスにさらされなくなり、子どもの免疫力が低下した可能性』ではありますが、あくまで仮説のひとつでしかありません。
新型コロナ感染時にスパイクタンパク質の一部が腸管内に残り、その後アデノウイルス感染で強い炎症反応を引き起こして肝炎の原因になっているのではないかという『仮説』もLancetの姉妹誌に提示されています。
▷Brodin P, Arditi M. Severe acute hepatitis in children: investigate SARS-CoV-2 superantigens. The Lancet Gastroenterology & Hepatology.【2022年5月13日公開】
https://www.thelancet.com/journals/langas/article/PIIS2468-1253(22)00166-2/fulltext
こういった、情報がまだ確定していない、十分わかっていない場合は、さまざまな考え方が提唱されます。
どれかがあっているかもしれませんし、どれも間違っているかもしれません。
腰を据えて追加の情報を待ちながら、方向性を少しずつ調整しながら確認していくことも大事だろうと思います。
マスク「人と距離とれる屋外・保育所内の園児は不要」…専門家が見解案きょう提示
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
『未就学児が長期に着用すると、互いの表情が分かりにくく、発育に悪影響があるとの指摘』とあります。たしかに、最近のJAMA Pediatricsの報告ではマスクにより顔の表情の認識率が多少さがるとはされています。
しかし、思ったほど大きくはないことも示されています。
▷JAMA pediatrics 2022; 176:96-8.
言語発達に関しては影響はないのではないかという報告もあります。
▷Psychologists: Masks do not impede preschoolers’ language development
https://news.miami.edu/stories/2021/09/psychologists-masks-do-not-impede-preschoolers-language-development.html
マスクに関して、公衆衛生としての認識が広く広がったことは望ましいことといえますし、実際にユニバーサルマスクの効果はあることがわかっています。
▷Andrejko KL, et al. Morbidity and Mortality Weekly Report 2022; 71:212.
一方で、『マスクが不要なシチュエーション』の理解は、より複雑になります。複雑になればなるほど、多くのひとの常識になるまでに時間がかかることも承知しておく必要性があります。
マスクに関しての知見も積み上がってきており、『マスクは不要』『マスクは必要』という一行でつたわる知識ではなく、理論的な考え方から『マスクが不要なシチュエーションはどのような状況か』の話題を少しずつ積み上げていきたいですね。

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