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研究費は「薄く広く」が効果的 筑波大学、科研費を分析 - 日本経済新聞
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
今年は英語原著論文3本、公式学会の和文レビュー2本が採択されましたが…英文校正や投稿料などはすべて自費でまかないました。
毎年度1%ずつ研究費が削減される方針が採られに、国立大学法人等の施設整備費補助金についても毎年度当初予算が減少しています。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/016/siryo/attach/1285973.htm
こんな状況で、『研究力が下がっている』というのは当たりまえです。
中国の科学論文数が米国を超えて久しいです。
技術力なども日本の低下はこれからも進むでしょう。
しかし、最低限の資金と個々の努力は、この先の国の維持には必要なのではないかなと思っています。
発達障害の増加で「児童精神科の初診までの待機」が長期化、医師不足も深刻
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
精神科の医師は大幅に増加しています。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e843daa657942d2c89a9b02ad0a5514e224ae376
しかし小児の発達障害の患者さんを精神科で診療していただけることはきわめて稀で、小児科医の一部で担っている状況です。
『専門的な医師はすぐには養成できません。例えば、児童精神科で一人前の専門医師になるには、大学を出てから臨床研修、専門研修など14年の期間を要する』という分野に、十分なコストが支払われていない点が大きいように思います。
卵アレルギー治療の臨床試験費用にクラウドファンディング 三重病院
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
重症卵アレルギーの子どもの皮膚に、特殊なシールを貼ることで治療する『経皮免疫療法』が開発中です。
しかし、コロナの影響もあり、予算削減があり研究継続困難に陥っています。
そこで本日より、国立病院機構三重病院を中心にクラファンが開始されました。
卵アレルギーに対する食べる治療(経口免疫療法)は研究が進んでいますが、安全性がより高い経皮免疫療法は、検討が不十分です。
食物アレルギーは、きわめて重篤な方もいらっしゃるうえ、『食べ続けることが難しい方』も少なからずいらっしゃいます。
そのような極めて重症の卵アレルギーのある方々に対する治療として、『経皮免疫療法』の研究が進められています。
日本における研究が必要な分野です。
▷三重病院によるクラファンのページ
https://readyfor.jp/projects/miehospital2023
コロナ高額薬、一部自己負担へ 入院費、病床支援も見直し
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
当直明けですが、病床はさまざまな感染症や病気で満床が続いていて、救急患者さんを受けることができないことも常態化しつつあります。
保険診療で高額な医療を継続できないことはあきらかで、一部自己負担となることに賛成です。
しかし一方で、コロナの感染性自体は低下しているわけではなく、当然ながら大部屋にコロナに感染していない患者さんと入院させるわけにもいかないでしょう。
そのあたりの状況は、倉原優先生の記事がわかりやすいです。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6a6e56c66a95c8f6c39b7d95cf762d8d0dcf6b35
国内初の「RSウイルス」ワクチンを了承 60歳以上の成人を対象 厚労省の専門部会
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
RSウイルスは、高齢者にとっても悪化の原因になる感染症です。しかし、小児科医にとっては初感染時の乳児の方がおおきなイベントとなることが大きな心配です。
実際、2021年、2023年は大きな流行となり、病院の負荷はきわめて大きくなりました[1]。
ですので、小児に対する(特に乳児期の)RSウイルスワクチンは待ち望まれてきましたが、なかなか実用化せず、『prefusionタンパク質』に着目したワクチンが実用化の鍵となりました。
過去、解説記事を書いていますので、ご参考まで…[2]
[1]RSウイルス感染症の流行状況
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/rs-virus/rs-virus/
[2]特別な治療法がないRSウイルスに、50年越しで開発された新しいワクチンとは?小児科医が解説
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/5585e77335bea0908c97a2f8a664a913ed8249f5
犬の飼い主に広がるワクチン懐疑論、狂犬病予防でも-新型コロナ後
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
ワクチンと自閉症の関連に関しては捏造論文から端を発します。
その論文を発表したウェイクフィールドは医師免許を剥奪され、米国でワクチン反対派として活動しています[1]。
端緒となったMMRワクチンと自閉症の関連を検討したエビデンスレベルの高い報告はいくつかあり、その関連性ははっきり否定されています[2]。
なお、狂犬病の心配が少ない『清浄国』はきわめてすくなく、日本はその珍しい国です[3]。狂犬病ワクチンの継続は重要です。
[1] BMJ. 2016 Dec 5;355:i6545.
[2]Jama 2015; 313(15): 1534-40.
[3] Zoonoses Public Health 2023; 70:1-12.
Apple Watchで大腸菌などの「危険なバクテリア」が増殖、調査で判明
堀向 健太東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 小児科医・アレルギー科医・医学博士
例えば、医師の着用しているネクタイが、細菌感染のリスクになる…といわれています。
しかし、そのテーマで検討した論文をあつめたメタアナリシスでは、ネクタイによる患者さんへの細菌感染のリスクは上がらないことが示されています。
▷ CMAJ Open 2018; 6:E26-e30.
この記事も同じで、医師の装着しているデバイスが細菌で汚染されているとしても患者さんに触れなければ感染のリスクを上げません。
ただ、個人的には手首を洗うことが難しくなるので、外来中は腕時計ははずして、手首までしっかり洗い、外来がおわったら再度装着するようにしています。

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