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英で12日から飲食店とパブが屋外営業再開、「大きな一歩」と首相
土田 陽介三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員
長引く行動制限が緩和されたことは、ワクチンの接種が進み、さらに追加の接種への目途もついたことの証左なのでしょう。英国民の方々や在住の方々には、長らくお疲れ様でしたという言葉しかありません。ぜひパブで美味しいエールなりサイダーなりを楽しんでもらいたいところ。
ただ景気に関しては、今後の回復が見込まれる一方、そのテンポについてはIMFなど国際機関の予測は楽観し過ぎな感が否めません。確かに内需は底堅いでしょうが、同時に外需をとらえきれない経済です。そもそも、グローバルな人の往来を前提とした経済成長モデルは当面、低体温が続きます。この辺り、私は慎重に見ています。
ユーロ圏、長期的な成長リスクは後退している=ECB総裁
土田 陽介三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員
先刻の金利上昇に対する挑発的な発言が良い例ですが、最近、ラガルド総裁はヤケに強気です。強い指導者を演じているとも、実際に自信があるとも言えます。
確かに統計上、我が国よりもはるかに、ワクチン接種は進んでいます。あのワクチン嫌いと言われるフランスより、我が国はワクチン接種が進んでいない、というより、始まってすらいない。
我が国は自粛でかなり医療需要を抑え込んだわけですが、この間にワクチンに関しては、まるでダメでした。行動制限とワクチンが両刀であるにもかかわらず、また医療先進国を自称したにもかかわらず。
ワクチン接種率が高い経済ほど、景気回復期待から通貨が買われていると言う話もあります。
こうした点について、素直に問われるべきではと思います。東京は間もなく、蔓延防止措置に入ります。
仏、全国で3度目のロックダウン入り 学校も閉鎖
土田 陽介三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員
今回のロックダウンは、これまでに比べて「緩め」となります。昨年今頃の場合、外出は1日1時間以内でしたが、今回は夜7時までとなります。生活に必要な小売店や理髪店・美容院は開かれます。
世論への配慮があるとされています。社会は確実に疲れています。ワクチン接種に及び腰なフランスで、これをきっかけにワクチン接種が進むのか。英国やスペインの好例を見ても、フランスの人々の行動は変わらないのか、注視したいところです。
なお基本的人権を殊更に重視するフランスの場合、民意が国家からの強制について行かない側面は強いと考えられます。それが今回の局面ではマイナスに出ているかもしれませんが、かと言って責められるべきでもないでしょう。強い行動制限で感染が抑制される反面、抑圧される権利も多々あります。
然るに、基本的人権を重視する先進国ほど、今回は苦慮しているわけです。他方で、先進国ほどワクチンという武器があるはずでして、それを活用できている英国やスペインが、今のところは一定のパフォーマンスを得ている。ワクチン接種を進めることこそ、我が国を含めて、現実的な解なのでしょう。

【小島武仁】数学の挫折から経済学へ転向、ゲーム理論と出合う
土田 陽介三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員
小島先生のように数学から経済学に接近する研究者の方は、実は結構いらっしゃいます。アルフレッド・マーシャルなど、その典型例です。
そもそも哲学と数学は親和性が高く、経済学の源流である政治経済学そのものが哲学からの発展ですから、さもありなんです。
誤解が散見されますが、日本でも相応の大学の経済学部をきちんと出ていれば、コースワークでそれなりに数学に触れます。研究過程に入れば、なおさらです。小島先生の場合は、ご専門もあり、それが飛びぬけていると。
どうもこの辺り、経済学を知らない、ないしはきちんと学んでいない方々ほど、経済学は文系ではないという、理系優位文系劣位の二項対立構造で物事を捉えがちなような気がします。それこそ、アメリカはどうだこうだ、と。
小島先生が上述した「二項対立構造」のような見方に与しているわけでは全くないと思いますが、いかがでしょう?理系優位で文系劣位であるという優越感、差別感は非常に危ういと私は思います。
cool head, but warm heartという言葉の意味を理解できる人が、経済学を活かせる人材だと思います。そこに文系、理系は関係ありません。
なお私自身は、出自としてドイツ歴史学派を引きずっております。
スエズ運河 通航を再開 コンテナ船座礁から6日ぶり 管理当局
土田 陽介三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員
ヒトモノカネの流動化がグローバル化です。それを促す交通や物流、金融は産業の血液と呼ばれたものでした。
金融危機ではカネ→ヒトモノという構図で経済が麻痺します。コロナ危機はヒトモノ→カネという順番が懸念されましたが、主要中銀の果敢な金融緩和で金融危機が免れています。
それでスエズ運河の件ですが、この事故は世界経済の大動脈で血栓が生じたようなものです。モノが運べず、その意味で供給制約となり、長期化ともなれば川上部門のかなりの範囲に影響が残ると懸念されました(川下たる我々にはいまいちピンと来ない話であるのも、致し方がない点はあります)。
コロナでもどうにかなっているのは、物流部門の踏ん張りがあるからこそです。物流は大切だなあと考えるきっかけになればと思います。

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