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【一挙解説】シリコンバレー銀行破綻ショックと今週起きること
野﨑 浩成東洋大学 教授
経営悪化と破たんとの関係を整理とすると、リーマンショックのときのような複雑な背景ではなく、銀行業の基本的な構造による説明ができます。
経営悪化の状況が重度でも軽度でも、引き金を引いたのは古典的Bank Run(取り付け)です。ただし、預金者がパニクッた個人というよりは纏まった資金をもった企業であることが破たんを加速させました。
次に経営悪化の元凶は金利リスクの顕在化です。総資産の半分を市場価格のある債券で運用していれば、評価損が出るのは自明です。銀行は短期調達の構造なので、バランスシート上の期間構造のギャップが今回の主因です。
FDICとFRBが果断な対応をしたので、個人的には鎮火する見通しを持っています。
地銀31行「金利2%上昇」で資本の健全性保てず、“老衰危機”の金融機関を襲う苦難
野﨑 浩成東洋大学 教授
2%上昇というのは、IRRBB (Interest Rate Risk in the Banking Book)というリスク管理上のストレス前提でしかなく、この試算に伴う結果をもって銀行業務の知見の薄い一般の方を煽るようなことは適切ではありません。
なお、この算定は「アウトライヤー」という規制上の試算であり、2%金利上昇(全期間パラレルに上昇という非現実的前提)を想定するか、正規分布における99%タイル値を用いるかは銀行が選択できます。一般的に、前者のインパクトは後者のインパクトを遥かに上回るので、この規制に引っかかることを恐れるのであれば、そもそも2%前提は使いませんが。

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