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IR人材の求人、6年で4倍に 株価意識した経営で争奪戦 - 日本経済新聞
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
投資家向け広報(IR)に関わる人材の2023年の求人数が6年前の4倍近くになったそうです。IRとはただ決算を発表いいわけでもなく、自社の良い点アピールでもありません。
全米IR協会によれば、IRとは財務、コミュニケーション、マーケティング、法令遵守を統合した戦略的な経営責任なのです。
「市場で取引される価格を本源的な企業価値に近づけるのがIRの役割」とお話して掲載されました。
また記事の表題のとおり、外部からのIR採用は確かに増えていますが、カルチャーフィットがとても重要なポジションなので、社内の人材を育てる方がハズレが少ないと思います。
「IR人材を社内で育成することも重要。IR部門をバックオフィスのように扱わず、営業や経営企画部、広報などのエース人材を配置していくべきだ」を最後に入れていただきました。
サイボウズ青野社長「今まで都合のいい話だけしていた」、重要指標を初開示へ。投資家の声応える
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
SaaS企業に特化したファンドもあるので、この開示は役に立つと思います。独自性ある開示も重要ではありますが、やはり株とは比較して売買するものですから。
もう一点のポイント、社長の直接対応を減らす、という件。
証券会社のアナリストや機関投資家(資産運用会社や投資顧問)からのIR面談のリクエストは、会社によっては年間1000件前後(四半期200件以上)になることも。全部社長が対応すると事業に割く時間が減り事業上の悪影響が出かねないので、一定の合理性の下で別のIR担当役員やIR担当が行うことは普通のことであり、「株主共同の利益」にかないます。
サイボウズがどの程度の面談リクエストがあるのか存じませんが、時価総額的には全部社長がやる規模ではなさそう。「ここぞ」というタイミングに社長にお話ししていただいた方が効果も高いし効率もよいのでは。
日本航空電子の自社株買い、発表前に価格優位の買収案が存在-関係者
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
日本航空電子(JAE)の取締役会は、支配株主(親会社のNEC)以外の、少数株主の利益をも代表する責務を負っている。つまり、支配株主の提案したTOBの価格よりも高い価格の買収提案を受けたのであれば、少数株主の利益を尊重し、高い条件を選ぶべきである。
対価以外の条件(取引の妥当性等)も鑑みることももちろんあるが、第一は価格であろう。
記事にある指針とはこちら。「公正なM&Aの在り方に関する指針ー企業価値の向上と株主利益の確保に向けて」経済産業省 https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/fair_ma/pdf/20190628_shishin.pdf
楽天G株がストップ高、モバイル事業に安心感-23年ぶり無配も
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
決算についてはこちら(https://newspicks.com/news/9584566)でもコメントしましたが、EBITDA3期ぶり黒字化(Non-GAAP)と、リファイナンスリスクが消えたことがポイントだと見ています。
この記事で金森アナリストがコメントしたように、サプライズはないが安心感があったことで株価が上がったのだと思います。「そろそろ買いたい」マグマが溜まってたんだな~と思いました。
一定の契約数に至ると、携帯キャリア事業は基本的にキャッシュが入る事業なので、そこに到達するまでもう少しの辛抱。
【楽天決算】「3400億赤字&無配」で三木谷浩史が語ったこと
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
ポイントは以下2点でしょうか。
①Non-GAAP EBITDA 黒字化
連結Non-GAAP EBITDA 前年比2,181億円の改善となる1,482億円の黒字で、3期ぶりとなる通期黒字化。また、2023年度第4四半期には、非金融事業(インターネットサービスおよびモバイルセグメント)のNon-GAAP EBITDAにおいても黒字化を達成。
②リファイナンスリスク解消
2024年2月の米ドル建てシニア債の発行により、2024年のリファイナンスリスクは解消。また、2024年度以降インターネットサービスのフリー・キャッシュ・フローおよびフィンテックからのキャッシュ・フローによってモバイル事業の資金ニーズなどを賄う、グループレベルでのセルフファンディングが視野に。
(出典)https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2024/0214_07.html?year=2024&month=2&category=corp%20ir
あと細かい点で言うと、Q3の決算発表時に言っていた収益改善目標3点
(12月連結Non-GAAP営業利益単月黒字など)を全て達成できたのは、信頼感が高まったと思います。
損保4社に政策株の売却要求 金融庁、価格調整で問題視
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
そもそも上場企業の政策保有株式の保有は、取引先との関係安定化等を名目に、資本コストに見合うリターンを出していなくても放置されている傾向があり、少数株主の利益を棄損していると問題視されています。
さらに損害保険事業は、リスク評価が重要なのですが、大手損保会社の資産リスクのうち結構な割合が政策保有株式になっていて問題であり、各損保会社とも縮減(株式の売却)を表明しています。
しかし売らないでほしいという取引先もいてなかなか進まないという声も。
それがビッグモーターのような不正を見逃す遠因となっていたのなら最悪なので、金融庁のお達しは損保会社にもありがたい話では。
東証グロース市場、復活の処方箋は 専門家に聞く - 日本経済新聞
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
東証の資本コスト改革の追い風もあり、大型株の株価が上昇する相場が続き、成長企業向けのグロース市場の株価が伸び悩んでいます。関係者のコメントがいずれも考え抜かれたもので、良記事です。
「IPOを目指したのは日本の社会課題を解決し、より大きな事業をつくりたいと考えたからだ。」(M&A総研 佐川氏)
「スタートアップの経営者は、本当に上場を目指すべきか否かをいま一度考える必要がある。未上場時はVCなどの少数株主との対話だけでよかった。」(ジェネシア・ベンチャーズ 田島氏)
「課題を感じるのが、グロース市場の立ち位置だ。旧マザーズ市場から旧東証1部へ「くら替え」するのと同様に、グロースからプライムへ上場区分を変更する企業が目立つ。この動きはグロース市場の魅力度を低下させている。米国のナスダック市場のように、日本の「真のグロース企業」を集めた市場があれば、海外投資家をこれまで以上に引き付けることができるかもしれない。」(インベスコ投信 服部氏)
田島氏が言うように、何のための上場なのか、考えてみることが肝要と思います。佐川氏のように、より大きな社会の課題を解決しようと思えば、株式市場を活用した資金調達は主要な選択肢になります。その市場の魅力を高めることは、服部氏が言うようにすべての関係者が努力すべきことと思います。
物言う株主、5年で3倍に 日本企業のPBR改革に追随
市川 祐子マーケットリバー(株) 代表『楽天IR戦記』『ESG投資で激変! 2030年会社員の未来』著者
記事にあるように、ハゲタカファンドと言われた昔とは少し変わってきており、いわゆるアクティビストもどうしたら企業価値を高められるかよく研究しています。
アクティビストのことを悪い株主と思い、対話の要求を却下していたら、実は他の株主もみんなアクティビストの要求に賛成、ということはよくあります。アクティビストが企業と面談を希望されるのであれば、主張は一度ちゃんと聞いてみた方がいいと私は考えます。
とはいえ、色々なケースを聞くと、同じアクティビストでも、企業によって建設的な議論ができる場合とそうでない場合があるようで、その点を見極めることは必要そうです。
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