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アルツハイマー薬、米で承認=世界初、エーザイが共同開発
時事通信社
下山 進ノンフィクション作家
今年1月に出した『アルツハイマー征服』の後半は、アデュカヌマブの薬の承認申請にいたる20年以上もの研究の歴史を書いています。 ワクチンによってアルツハイマー病のドミノ倒しの最初のドミノ「アミロイドベータ」を抜くという革命的な方法の発見が1990年代後半。そのワクチンAN1792の治験の失敗から、この薬「アデュカヌマブ」は生まれました。 アデュカヌマブの治験フェーズ3の評価項目は、 1、有意にアミロイドベータ、タウなどのアルツハイマー病の進行にともなって生ずる物質を減らしているか? 2、1によって認知機能に効果が見られるか? 今回FDAか下した判断は、1については効果あり、2についてはわからない、というもので、だから承認のあとフェーズ4の治験を行い、2の認知機能についての効果があるか、ということについて確認をしていきます。 今回の「Accecelated approval 」という制度は、市場にその病気に対する効果的な薬がない場合に、治験の最初の評価項目がすべて達成されなくとも、承認をし、患者に提供するという目的につくられています。 FDAは今回発表した声明のなかでこう言っています。 承認して、患者の選択肢を増やす一方で、バイオジェンに対しては、フェーズ4としてフェーズ3では証明できなかった2番目の認知機能への効果を評価項目とする治験を課す。それが達成できなければ、承認取り消しもある。 他の書き込みのなかで介護する家族や介護職の負担をどの程度減らせるかどうかわからない、という旨の書き込みがありましたが、これはワンサイドすぎるでしょう。 少なくとも治験の一方の高容量のグループでは、78週の時点で、プラセボ群よりも、介護職への負担を84パーセント減らし、食事の支度について91パーセント進行を遅くした、という結果が出ています。 いずれにせよ、薬がないアルツハイマー病では患者と家族の側に新薬は長く望まれていました。2003年以来、数々の新薬が打ち落とされたすえ、ようやく人々の手にわたるまず第一歩となったことを喜びたいと思います。 https://cutt.ly/2nWOYwQ .
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Inside the Fight for the Future of The Wall Street Journal
www.nytimes.com
下山 進ノンフィクション作家
NYTの4月のウォール・ストリート・ジャーナルの内紛の話。 記事自体は、ジャーナルを若手がどういうふうに変えようとしたか、いまひとつはっきりとしない部分もあるんだけど、興味深い情報もたくさん。 たとえば、ウォール・ストリート・ジャーナルの改革は、NYTでイノベーションリポートの調査に参加した一人の女性記者が、ジャーナルに移籍したことで始まり、ある改革案としてまとまるんだけど、それが採用されないという経緯をたどる。ところが、これが、バズフィードにリークされてこの改革案が明るみに出る。これは、実は、そもそも非公式の調査として始まったNYTのイノベーションリポートがバズフィードにリークされ、全文が読めるようになって、当時の女性編集局長が「紙重視」として問題視されて、くびという経緯をたどったことをなぞっている。しかし、ジャーナルでは、マネージメント層の交代は起こらず、こうした改革への動きは潰される。 ただ、この改革案、はっきりと記事では書いていないんだけど、中年の白人が圧倒的読者層だったものを、人種を多様化し、若い女性の読者をとりこむ、という方向性だったようで、それでジャーナルの電子有料版の契約が伸びるのかという経営陣の不安もわかる。 マードックの帝国は、ジャーナルや経済情報の通信社ダウジョーンズを有するダウ・ジョーンズのみの業績がよく、あとの帝国は新聞の後退により縮小している。 マードックもジャーナルを買収した2007年の直後には、新聞を他のニューズコープの新聞のように、派手な事件ものなどをフロントでとりあげるようにしたが、うまくいかず、結局は、かつてのジャーナルの路線、深掘りの分析、日持ちのする記事に戻っていき、そこで電子版の読者を獲得している。 電子でも無料広告モデルが主だった他のニューズコープの新聞の崩壊にひきずられ、唯一のドル箱ダウ・ジョーンズで、権力闘争が始まっているということで、今後を注視。
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