キアラシ ダナ

毎年の「プロレス」「チキンゲーム」というのはその通りなんですが、かなりセメントに近づいている感じです。

時期を被せて中国がやっている「中国・中央アジアサミット」や、ロシア首相の北京訪問がかき消された感があります。 世界の再ブロック化の印象を受けるとともに、岸田首相・西側陣営の外交攻勢もすごいと思う。 ゼレンスキー大統領の帰国後、そんなに間を置かずにウクライナの本格的な反転攻勢が始まる見通しです。今の注目は、なんといってもアメリカ製戦闘機のF-16がウクライナに渡るかですが、反転攻勢の後が個人的に気になります。 大規模な攻撃を前にこれだけ各国を転々とするゼレンスキー大統領は、被侵略国の指導者としては超・異例の動きです。反転攻勢が成功したら、今回会ったリーダーたちと力を合わせてプーチンを交渉のテーブルにつかせるつもりなのか。その辺りが非常に興味があります。

岸田首相がウクライナに行った時、直前に訪問していたのはインドでした。グローバルサウスを自認し、極めて微妙な(老獪な)立場をとっているインドのモディ首相をキーウに連れて行くんじゃないかとほんの少しだけ期待しました。 今回、ゼレンスキー大統領の訪日を実現させ、インドといったグローバルサウスを含むリーダーと会う機会が出来ました。これは、なかなかの外交手腕と言えるんじゃないでしょうか。素直にすごいことだと思います。

アメリカのサリバン補佐官がほのめかしたのと、ウクライナ側からもそういう話が出ているようですね。 向こう数日で戦況が変わる可能性はそんなに高くない、というか戦況を変えうるのはむしろウクライナの反転攻勢の本格化であることを考えると、本当に来日する可能性もありそうです。 G7はいろいろな論点がありますが、ロシア制裁とウクライナ支援のためのプラットフォームだと言わんばかりの論じ方をする海外メディアもみかけます。そういった意味でも、これは日本外交にとって本当に大きな、歴史的な出来事になりそう。