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【解説】最高益3兆円トヨタは周囲の「厳しい目」をはね返せるか
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
全ての道がローマに通じるのであれば、全ての工業は自動車産業に通じる──
金属部品(プレス、鍛造、切削)、プラスチック部品も、焼結部品も使い、メッキ加工も、なおかつ試作用の少量品も必要。そして、ソフトウエアの塊でもある。
したがって、日本の中小企業を訪問すれば、食品やサービス業でない限り、多くの会社が何かしらの形で自動車産業とつながっています。
もちろん日本では人手余りから、人手不足へと変わる中、雇用維持はもしかしたら絶対的な正義ではないかもしれない。
とはいえ、産業の多様性の維持を含めて、日本で自動車産業クラスターが今後も一定存続できるかが、日本の経済の持続的な発展に重要...
と、駆け出しのころの取材を通じて見えてきた。それが原点です。
私自身は今、本社は東京・丸の内、主要読者は東京・西海岸の渋谷・恵比寿のスタートアップ企業が多いNewsPicksに所属している...でも、原点を忘れたことはありません。
(追記:ROEにくだりについて誤解があるようなので、トヨタ側のコメントを加えて加筆修正しました)

知っています?決算資料でここまでビジュアル理解できる
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
かつて決算シーズンは、ダイエットシーズン。なぜなら、各社の会見をはしごするために大手町、茅場町、汐留、再び大手町を駆けずり回っていたからです。結果、自然と体重が落ちました。
今では、自宅のパソコンからさまざまな企業の会見に参加できます。もっとも聖徳太子ではないので、二つの会見を聞き分けられません。よって、別の会見は別の部屋でレコーダー録音しておき、後で聞くこともしてきました。
そして今、会見がユーチューブにアップされているので、当日聴けなかった会見は、それこそランニング中や、スーパーへの買い物移動中に聴ける時代です。
私自身は、決算説明会に参加してみて、「限界利益率」から、化学業界などで使う「フォーミュラー」(原材料価格に合わせて自動で製品に転嫁できる便利な仕組み)まで、決算会見でいろいろと学びました。
知らないことを恥と思うのではなく、新しい世界への扉と考えると、とても学びになります。それが今、誰でも参加できます。
私自身ですら、こうした時代にあって、これまでほとんど取材しなかった業界に対して、決算説明資料を読み、決算会見の音声・動画を聞くことで、瞬く間にキャッチアップできるという恩恵を受けています。
決算の民主化を生かせば、多くの人が学びの機会を得るでしょう。
ちなみにおすすめとして、もし所属する企業が上場していたら、自社の決算会見を視聴することです。自社内とは違った風景が見えます。

【直伝】デザインと経営を融合する「アーキテクチャ思考」とは何か
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
今日のテーマの一つは、制約の中でいかにしてコンセプトを導くか。
ちなみに、今回の特集タイトル(≒コンセプト)は、「経営をデザインする」。だたし、GW期間中。「勉強チックな特集は読みたくない」と討ち死(読まれない)の懸念がありました。
メンバーにも相談。「やはりライトな内容を読みたい」という本音をもらいつつ、「最近の特集で経営のテーマが少ないから、GWでも行けるのでは」という意見も。
私の本望としては、「デザインの話と経営戦略の話」というコンテンツのコアは失いたくない。
その葛藤を例えると、食べやすいが、どうしてもビタミンが減る料理と、若干生野菜感がある(硬派だ)がビタミン豊富な料理、どちらを取るかのジレンマです。
皆さんの意見を聞き、最終的にはコンテンツのコアである硬派な内容は維持しつつ、写真を多めにしてトーンは春とGWらしく明るめ。通例に反して、かなりの数の写真を挿入しました。文体も「ですます調」。
こうして、硬派な内容(ロジック的)と柔らかいという「水と油」をあえて混ぜる「ロジやわ(軟)」路線で行きました。
これが今回登場する西澤明洋さんのインタビューにも出てくる、与条件の整理と、前提条件を疑うことのなのかなと。日々、試行錯誤をしています。
皆さんの日々の仕事でも、与条件という制約があることの葛藤、そしてその制約を「解いた」際の喜びがあるのではないかと思います。

【新】なぜ優れた経営戦略は「デザイン」されているのか
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
若干、我々の手の内を明かすと、NewsPicksのデザインや図は、まず記者が原作を作り、デザイナーが図に仕上げるケースが多々あります。
私自身は、デザインについて学んだことがないどころか、中学時代に美術で苦労したクチ。したがって、NewsPicksでも苦労しました汗
ターニングポイントは、プレゼンツール(パワポでもキーノートでも)で最初にやることを変えたこと。それは「パワポ画面を縦にすること」でした。
NewsPicksはスマホサイズなので、載っている図も縦サイズがほとんど。そうすることで、目線を上から下、その次に左から右に見て、順序通りにメッセージが伝わりそうかどうか、考えるようになりました
(プロのデザイナーからすれば、まだまだ甘いでしょうが)。
波及効果として、文章そのもののデザインも意識することに。
例えば、スマホサイズで見たときに、長すぎないか、一段落が2~4行程度でリズムが悪くなっていないか。
説明が長くなりそうなら、「3つのポイント」のようにポイント化をして箇条書きのようにして、読者がすらすらと読めるようにできないか。
こうして図のデザインで四苦八苦して得た学びが、文章にも応用できる。
いやむしろ、図も文章も、本質的には「どうすれば、受け手の頭に情報がスムーズに入っていくか」に尽きるのではないかと思います。
マスク氏注目の省エネ暖房「ヒートポンプ」、日本勢が欧州で攻勢
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
欧州というと比較的成熟市場の印象もあります。
ただし、2000年代はじめまでは、空調市場はほとんどといっていいほどなかったはずです。ガス燃焼暖房が中心だったので。
しかし今は、中国や東南アジア、インドがかすむほどの有望な急成長市場です。
第一に、2004年前後の熱波によって、空調(エアコン)の普及が加速しました。
そして、今ではEUにおいて、ヒートポンプが再生可能エネルギーと位置付けられ、ロシア産のエネルギー調達も課題となったことで、設置補助金を設けるようになりました。
以下、ヒートポンプの説明
日本でおなじみの「エコキュート」と同様に、室内と室外で「熱交換」によってお湯を作り、お湯を床下に張り巡らして床暖房にする。
ヨーロッパで主流だったガス燃焼で室内を暖める方式より、エネルギー効率が数倍高い。
ロシア産化石燃料から脱却する狙いも加わり、各国がヒートポンプ暖房の導入支援策を導入。この2年で需要が年率30~40%急増している。
ダイキン、パナソニック、三菱電機が欧州市場の獲得に向けて攻勢をかけています。
ちなみに、ダイキンは欧州市場をヒートポンプで塗り替えるために、いわゆるロビー活動に力を入れてきました。ルールメイキングが奏功した側面もあるようです。

【知られざる】社員がパーパスを持つ、本当のメリット
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
会社とは、自己実現のためのツール──
前職時代のある時、そのように思った日がありました。そして、自分のモチベーションとエンゲージメントが「爆増」した記憶があります。
ツールと位置づけると、会社を卑下しているように思われるかもしれません。実際にはそうではありません。
その会社に貢献することを第一目的にするのではなく、
お客さんに何かしらの価値を提供する、同時に自分のキャリアのプラスになる、
と考えると、実は長期的にその会社の信頼やブランドを含めて貢献することになる、
自分のキャリアにプラスになるなら、会社の短期的な評価を無視してでもモチベーション高く仕事に取り組めるようになる
このように、「いいこと尽くし」でした。
ただし、「道具は人を選ぶ」との格言もあります。自分の実力が伴っていないと、そのツール(会社)に所属してもパフォーマンスを発揮できない=その会社に所属する資格がない
こうした良き緊張関係も生まれます。
ちなみに、日立製作所の元会長の中西さんにインタビューした際、「会社とは、自分だけではできない『でかいこと』を他人の金を使ってできる『場』」と明言していたのも、印象的でした。

【カオナビ社長】人的資本経営の前に、企業が取り組むべきこと
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
ここ数カ月はChatGPTに盛り上がりつつも、同じく今年必ず盛り上がるであろうテーマが「人的資本経営」。
特に今年は、人材の多様性などにまつわる情報について、有価証券報告書(通称UFO)への記載が求められる「人的資本経営・元年」。
思えば、10年以上前。「1億円プレイヤー」なる役員報酬1億円以上の役員を有価証券にて開示するルールが定められました。
それ以来、さまざまなメディアで「ランキング」として話題になりました。
今回も同様に、ランキング記事が相次ぐかもしれません。もちろん、こうして外部の目にさらされる形で、良き方向にガバナンスが働くこともありそうです。
とはいえ、数字を改善することが自己目的化することも予想されます。というわけで、今後も人的資本経営にまつわる記事を配信し続けたいと思っています。
そこで今回、カオナビの佐藤社長に忌憚なき意見をぶつけてもらいました。

【電撃移籍】今こそ、進化したAIを製造業に実装する時だ
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
海外のIT企業のレイオフもあって、「外資系企業もかつてほどのペースで採用しなくなった。今、日本企業も人材獲得のチャンスではないか」
先日、人材市場に詳しい方にそうした質問しました。すると
「その通り。ただし、人材獲得でアグレッシブなのはスタートアップ。伝統的な大企業は相も変わらず人材獲得で劣後している」とのことでした。
好況不況問わず、外資系やスタートアップでは転職は「当たり前」なので、常に人材は流動化しています。尖った人材を採用できるかといった面でも差が開いているようです。
そうした中で、NPでもおなじみとなったダイキンが招いた「尖った人材」にいち早くアプローチしました。
さて、コネクテッドインダストリーズ、ソサエティ5.0…覚えていますでしょうか、そもそも聞いたことがあるでしょうか。
これらは、日本が誇る現場の優秀な労働者をAI・IoTによって、少子高齢化の時代においても継承していく。またはドイツ発のインダストリー4.0への対抗とする。5年くらい前までホットでした。
今や、そのようなワードはあまり聞かれなくなりました。ある面で地味なので。
そうした中で、ChatGPTで沸く今。地味ながらも進化してきたAIが、製造業の現場でいかに応用されるか。そうした面にも迫ります。

【解説】EUの条件付きガソリン車容認で、エコカーはどうなる
平岡 乾NewsPicks ジャーナリスト
EVは自動車のスマホ...とよく言われてきました。それは違います。
ムーアの法則に支えられてきたスマホは、クラウドで動くアプリとも相まって、ビットの世界。一方、自動車は物理的な制約から逃れられないアトム(原子、分子)の世界。
「フレミング左手の法則」のEVと、「PV=nRT」の内燃機関で、メカニズムは大きく異なりますが、究極はアトムの世界。
アメリカのテスラは、アトムの領域でも苦闘しながら成長してきた会社です。アトムの世界で苦戦しながら、ここまで成長してきました、
というわけで、当面はEVかガソリン車かと、白黒がつけられない。それが自動車の世界です。

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