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【原点】トヨタの自働化を学べば、仕事の本質が分かる
平岡 乾ジャーナリスト
重力と太陽光はタダ(無料)──
私の記者駆け出しは、町工場取材。当時、そんな話を聞いていました。つまり、有料の電力を使うベルトコンベアーではなく、滑り台のようにして物を流すと安い。または、なるべく太陽光を取り入れることで、照明を使わないですませる、などなど。
さらには、こんな話も聞きました。
この精密加工によって、クルマの振動を減らせる。振動は部品の耐久性に関わる。最終的には中古車価格に影響する。
中古車価格はブランドに影響する。この加工はブランドに影響するのだ。
私自身、「果たして、自分がやっていることの意味を考えたことがあるだろうか。付加価値を産んでいるとか1秒でも考えたことがあっただろうか」と、ものづくりの取材を通じて自身の至らなさを反省した物です。
さてさて、製造現場のカイゼン活動は「知恵の宝庫」。「イノベーション至上主義」の昨今、カイゼンばかりでは限界と言われて久しいです。
ただし、カイゼンが不得手で、生産性の面で全く引き締まっていないブヨブヨな組織が、「イノベーションで一発逆転」なんてあり得るのだろうか、と思うこともあります。
資材EC大手のモノタロウもカイゼンに熱心な会社です。その根底には、「現状維持をよしとしない、常に問題を特定する姿勢」があるそうです。この姿勢があるから、新規事業も発展してきたとか。
知恵こそ、ハイテク時代の武器ではないでしょうか。

【新発見】実は「中間決算」がけっこう面白い
平岡 乾ジャーナリスト
部品のすゝめ──
本文で書ききれなかったことをこちらで紹介します。
実は、完成品/最終製品よりも、世界を知りたければ部品、装置、素材を手がける企業を見ると面白いことがわかります。
今や、日本企業が世界で高いシェアを持つ完成品は自動車、バイク、カメラなどに限られています。スマホや家電などは一部の商品を除けば世界シェアは下がりました。
(このほかには、ゲームコンテンツなどは今も日本が強いですね)
一方、例えば、電子部品は村田、TDK、京セラ、太陽誘電、日本電産、ヒロセ電機などはワールドワイドに高いシェアを持っています。
こうした企業の決算を見ると、製品分野ごとの景気がわかります。本文では書ききれなかったので、以下に整理しました↓
・スマホ、家電などコンシューマー製品は巣篭もり需要の大反動を受けて不調。2024年3月までの下期も市況低迷が続きそう
・半導体業界も悪い。生成AI向けの期待感はあるので半導体製造装置や半導体用素材などを手がける企業の株価は高い。ただし、期待先行が強く、業績面では当面厳しい
・一方、半導体不足が解消された自動車向けは堅調。期待のEV関連は想定以上のEV車両の価格下落圧力が厳しく、部品にも値下げ圧力が強まっている
中間決算を通じて、毎年景気動向を見続けていけば
3年程度である程度傾向がわかってきます。
5,6年程度で景気には繰り返し(サイクル)があることが肌感覚でわかってきます。
今年の半導体不況、スマホ・家電不況を見ると、やはり「宴(特需)」の後には、景気の谷(不況)が待っているのだなと改めて認識しています。
皆さんも決算を通じて、自分ならではの分析力を身につけてください。
トヨタ純利益に上振れ余地、市場予想とのかい離は最大の2600億円
平岡 乾ジャーナリスト
次に通期(2024年3月)の業績見通しは
💹売上高43兆円(+15.7%)
💹営業利益4.5兆円(+65.1%)
💹営業利益率10.5%(+3.2ポイント)
為替差益や持分法利益、金融収益を含めた税引前利益では
💹税引前利益5.5兆円(+51.3%)
と利益5兆円企業のトヨタ。
下期にかけて
・為替が円高に触れる可能性がある
・米国を含めて世界の景気減速の兆候がある
といった観点から下期の業績を硬めにみています。仮に今の為替水準が続いたら、トヨタはさらに業績を上方修正することになるでしょう。
個人的な経験を含めてさらに踏み込むと
トヨタ、信越化学、ダイキンなどは業界のトップ企業は、毎年控えめの業績予想を出します。それは、無責任に楽観的な見通しを掲げることはできない、一度掲げた数値は必達であり、それを上積みしていく心意気でやっていくという姿勢が根底にあります。
TSMCが熊本県に3つ目の半導体工場、3ナノ品生産も検討-関係者
平岡 乾ジャーナリスト
半導体には5ナノメートル(nm)の壁があります。
5nmより先(数値が小さい)は、オランダのASMLという会社のみが作れる装置を使わないと製造できません。
仮に熊本で3nmや5nm級の超微細回路のプロセッサが作れるようになると、世界有数の半導体製造拠点となります。
もちろん韓国でも先端プロセスが作れるし、熊本で3nmの半導体工場が仮にできたとしても、その頃には台湾では2nmかその先の製造テクノロジーで半導体が作られていると思いますが。
もしかしたら、TSMCが米国で建設中の半導体工場では労務費高騰や半導体製造に適した規律のある人材が集まらないリスクがあるので、TSMCにおける海外工場(台湾以外)の中で日本の役割が相対的に高まっているのかもしれません。
ただし、その場合は先端半導体プロセッサの製造拠点が東アジアに集中する構図がより確固となることになります。

【利益5兆円】なぜトヨタだけが異次元に儲かるのか
平岡 乾ジャーナリスト
疾風に勁草を知る──。
これは厳しい環境でこそ、本当に強いものかどうかが分かるということです。
厳しい経済環境になればなるほど、企業業績に差は生まれる。そして、厳しい環境を繰り返すにつれて企業間格差は開いていきます。
ではこうした企業が何をやっているかというと、例えば「改善活動」をきちんとやっています。これは、コストダウンであったり、不良品率の低減による顧客への安心感向上であったり。
イノベーションが必要な時代に、「カイゼン志向では限界だ」といわれています。
でも、改善をきちんとやっている企業が結局は伸びています。呼吸をするかのようにイノベーションとかDXとかパーパスとか言っている企業の方が決算シーズンに残念な発表をします。
やはり、当たり前のことをきっちりとやる、そのうえで従前の延長ではないビジネスに果敢にチャレンジする、これが経営の王道だと思っています。
特に、カイゼンをきちんとやっている会社は当然のことながらキャッシュが回るので、10年先のビジネスのタネをまいて育てようとし続けられます。でも、キャッシュがカツカツな会社は、苦しくなるとそうした種まきをやめてしまいます。イノベーションは1日にしてならず。良い時も苦しい時も続けることの大切さを物語っているのでしょう。
もう一つ、カイゼンに熱心な企業は、「真実は細部に宿る」または「凡事徹底」をやっているのかもしれません。やはり、経営は泥臭い。

【新常識】21世紀最強の教養、「化学」を最速理解する
平岡 乾ジャーナリスト
実は私、理系と呼ばれる領域出身です。
大学受験はバリバリの物理とコテコテの化学で戦いました。にもかかわらず、なんとなく「これからは生命科学の時代がやってくる!」と生物系学部に突撃。「DNA」が何かすら知らずに...
結果、物理も化学も生物も中途半端にかじってきました。
そんな自身の経歴からしても、あらゆる教養は「高校レベルで網羅できる」と思っています。
人によっては鬼門とされる理系とはいえども
物理のニュートン力学と電気をベースに、化学の周期表、イオン、気体液体固体とはなにか、できれば安定化とエネルギーの関係
これらの概念をイメージできるだけでも、あらゆるテクノロジーを説明することができます。
ただし、物理のエネルギー保存則や万有引力、慣性の法則、摩擦などなどは一般に知られています。
ところが、化学の電気陰性度、イオン化傾向、そして最外殻電子はほとんど知られていません。(これら化学の超重要な3つの概念はあえて使いませんでした)。超重要にもかかわらず。
したがって、化学の学び直しは、これから注目されると思います。
私自身は、生命科学について大学院まで進んで学んだものの、記者になってからは、それとは関係のない、半導体や電池、部品加工などの取材に費やしてきました。
それでも「専門性がある」と評価していただいたのは、そのベースとして高校レベルの物理と化学の知識があるからです。
だから本当に高校レベルでいいんです。

【今こそ学ぶ】最新電池を5つのポイントで整理してみた
平岡 乾ジャーナリスト
「アトム」と「ビット」。
アトム(原子)とはリアルの世界に存在するもの。例えば、自動車、住宅、道路、水道、発電所、あるいはそれを支えるパーツとして電池、モーター、半導体、エンジン、タイヤ、さらには材料である金属やプラスチック、ゴムなど
それに対して、情報量の単位であるビットは、コンピューターのモニター上、あるいはクラウドコンピューターで描かれるバーチャルなデジタル世界
後者のデジタルの世界があまりに華々しく進化してきたので、前者のアトムの領域も同じくらい進化しているはずだという「錯覚」に、私たちはともすると陥りがちです。
しかしながら、アトムの世界では、限界を極めようとすると「あちらを立てればこちらが立たず」のトレードオフに陥ることがしばしばあります。
さらには、性能を向上させていくと、徐々に限界に近づくにつれて性能向上ペースが落ちていく「S字カーブ」の宿命(法則)も待ち受けています。
先日、電池の技術者から話を聞きました。「エネルギー密度と充電スピードはトレードオフ(二律背反)の関係にある。だから、あらゆる要素を調整しながら、一番バランスの良いポイントになるように調整している」そうです。

【大解剖】生成AI時代の「日本・入っている」
平岡 乾ジャーナリスト
元同僚兼友人が、台湾に赴き、あのTSMCが本拠を構える新竹サイエンスパークを訪問しています。
やはり、現地でも半導体への注目度は高いし、セキュリティも厳しいようです。
世界の半導体の鍵を握るテクノロジーを持つ台湾の半導体「ジャイアント」は自国民から「護国神山」と呼ばれています。台風被害から国を守る山々を意味するとか。
(ちなみに台湾には世界最大の自転車メーカーであり、自転車フレームの受託製造企業デアもあるジャイアント社があります)
そんな半導体のジャイアントでも、全ての自社で自社でまかなえないので、あらゆる国のあらゆるテクノロジーが必要になる。
そうした時、一番重要なのが、その国、またはその企業にとって「圧倒的な強み」があるかどうか。
半導体業界で欧州が今も注目されるのもASMLというオランダの最強装置メーカーが存在するからです。
この強みというのは、企業経営はもとより、個人のキャリアにも当てはまるでしょう。
それからもう一点。半導体の記事を書きながらつくづく思うのが、半導体業界の目まぐるしい地殻変動はビジネスを学ぶ上で教材の宝庫であること。
例えば、本文に登場するクレイトン・クリステンセンは、書籍でさまざまな業界を取り上げています。例えば、小売、航空、鉄鋼、金融などなど。
それでも一番目を引くのが半導体およびコンピューター業界。そして、他業界の破壊的イノベーションも、半導体の性能向上がドライバーになっていること。
私自身、半導体にまつわる知見は、経営理論やビジネスの研究にも活かしたいと思っています。これから半導体を学ぶ人にとっても、業界の知見を深掘りするだけでなく、ビジネスモデルや経営理論に触れる最高の業界であることを知ってもらえると幸いです。

【決定版】10年後も役立つ半導体理解「5つのカギ」
平岡 乾ジャーナリスト
半導体の解説書やWebページを読んだことありますか?
多くの場合、「半」導体という材料の説明から始まり、「自由電子」やら「バンドギャップ」、「ホウ素のドーピング」などなどが続きます汗
確かにエンジニアを目指す人にとって、上記の知識は絶対に欠かせません。
とはいえ、半導体が21世紀の教養だと言われる中、果たしてそこまで理解しないと先に進めないのはハードルが高いのではないか...
ゲームで例えるなら、序盤でいきなりラスボス一歩手前の強敵と遭遇している状況🥺
一方、科学技術面の解説とは一歩距離を置く解説も増えてきました。
例えば、半導体の種類、世界の主要プレイヤー、そして地政学的な話に絞って解説する。
そうした情報は、今の半導体にまつわる動向を知りたいのであれば、大変有意義でしょう。
ところが、ある人から「そもそも半導体そのものが分からない」という嘆き(?)を聞きました。したがって、「『TSMCが28nmの半導体を日本で作る』というニュースの意味づけができない」とのこと。
そう、両者の橋渡しをする情報が少ないのでしょう。
この橋渡しが本記事の狙いです。
ちなみに今回、「破壊的イノベーション」を軸とし、半導体のビジネスモデルについても触れました。
それだけではありません。
半導体に詳しくなると、パソコンや関連機器(SDDやモニターなど)の「買い時」も分かります。
半導体には景気サイクルがあるので、景気が良い時と悪い時で、物によっては2倍レベルで価格が変動します。
今は若干持ち直しましたが、実は年明けからわりと最近まで、CPUやメモリなどは大きく下落。結果、パソコンも値下がりが進みました。
それは半導体への注目ぶりとは裏腹に、5年に一度の半導体景気の谷が訪れていたからです。
もちろん、業界全体を俯瞰すれば誰でも分かるので、情報筋からの特別情報のたぐいは一切不要です。

【激論】トヨタの「牙城」に異変、ニッポン車は生き残れるか
平岡 乾ジャーナリスト
まさに4年前、私がNPに所属し始めた際の肩書きは「ものづくりジャーナリスト」でした。
その後、経営ジャーナリストとなり、今はジャーナリストとしています。(今や、「コンテンツクリエイター」くらい漠とした枠組みの方がいいかもしれません)
決して製造業への関心を失くしたのではありません。
①関心のテーマが広がった
②変化の時代には「経営」そのものを改革することが第一
②については、自動車業界においても今後特に重要になります。
例えば、日本には7社(トヨタの子会社ダイハツ含めると8社)の自動車メーカーが存在しています。言い換えると、8機の戦闘機、または8隻の軍艦があります。では15年後、8機(隻)そのまま残っているかというと、そうは限らない(おそらく減っている)。
決してどこかの会社が経営に行き詰まるということではなく、企業が統合してさらに高みを目指すという手段もあるでしょう。実際、これまでの取材で、多くの方がH社とN社の統合を推奨していました。
さらにはホンダ子会社の八千代工業がインド企業に売却される発表がありました。
それらを悪いニュアンスで捉える向きもあります。ただ、会社が統合されようがインド企業の傘下になろうが、それが成長のチャンスなら大歓迎と捉えるのが本筋のはず。インド企業が親会社になった方が成長できるなら、その会社が自社の「ベストオーナー」であるとする考えです。
こうした経営改革が必要だと思っています。
とはいえ、今回は原点回帰。
射出成形やハイテンの冷間塑性加工、CAD/CAM/CAE、シングル段取りといった「油の匂い」が漂うものづくりの分野に全振りし、製造業系Youtubeのものづくり太郎さんによる大激論を直に浴びてきました。

【急成長】7つの数字で知る「次の」自動車大国・インド
平岡 乾ジャーナリスト
インドと聞くと、チャンスであるとともに鬼門でもある。
というのも、電機産業は進出を目論みながらも、中国や韓国の企業、そして地場の企業に押されて朝鮮と撤退の歴史だったからです。
中国車は入って来れないにしても、韓国ヒョンデ・起亜のシェアはすでに高く、手強い存在です。
そうした中、マルチスズキ以外にもインドで成功した企業があります。それがダイキン。
何度が失敗しつつも、2009年ごろに優秀なインド人を採用し、モディ首相と関係が近づき、工場投資することとセットで自社の有利なルールを導入してもらい、韓国メーカーを含む企業競争に打ち勝ちました。
こうしたアプローチはどの産業にも当てはまることだと思っています。実際、スズキは鈴木修相談役がインドと関係が深いですね。

【超理解】日本人が知るべきトヨタ「3つのゲームチェンジャー」
平岡 乾ジャーナリスト
全ての道がローマに通じるのであれば、全ての工業は自動車に通じる──
あらゆるモノづくりを集結し、ソフトウエアの塊でもある自動車。
為替や景気如何で売上高40兆円を達成するトヨタ。同社がもくろむ未来のクルマの全方位なので、対象のテクノロジーがほぼ「全部入り」となります。
そういうわけで、ニュースは多いけど、整理が難しい。結果、いろいろ起きている、いろいろ大事のようだけど、よくわからない。それが自動車産業を巡る現状かと思っています。
自動車産業の変革には経営改革が必要といわれています。それはマーケティングであり、顧客セッティングであり、組織であり、ファイナンスであり、究極的にはガバナンスであり...今回は言及できなかったこともあり、来月以降の宿題にしたいと思っています。

【全貌理解】自動車産業に激震、今、何が起きているのか
平岡 乾ジャーナリスト
3月ごろから自動車産業の取材を始めました。まさに中国でEVの普及が再加速し、上海モーターショーが日本に衝撃を与えた時期。併せて日本の牙城、東南アジアでも中国車が登場しました(表現悪いですが、「虫が出ない」と言われて住んでみたマンション高層階で、虫が出た時のショックでしょうか)
ここで思い起こすのは日本のエレクトロニクス産業。いくつかの会社が自力再建できないほどの苦境に陥りました。しかも、その多くが、巨額の減損損失を出し、一瞬にして再建の可能性が閉ざされるくらいのスピードで。ピンピンコロリ(?)でした。
今、「自動車産業が危ない」というニュースが増えています。各社の業績が良いうちに猛烈な危機感を煽られることはよいことかもしれません。
ちなみに、製造業では空調のダイキン、タイヤのブリヂストン、建機のコマツなどグローバル企業があります。各社とも中国や韓国企業からの猛追を受け続けています。その中でも業績を伸ばしてきました。
やはり、いろんな事業を手がけている「総合」だと、数ある中の一事業がやられても、あまり危機感が醸成されないかもしれません。
一方、上記の3社のような「専業」企業は「海外企業に押されている」ことが丸裸になるので、危機感の度合いが10倍大きいことが健全に機能しているのと思います。

今年最大級の118億円調達。キャディの何が「スゴイ」のか
平岡 乾ジャーナリスト
ものづくりの世界では「タレパン」が活躍しています。
もちろん、キャラクターの「たれぱんだ🐼」ではありません。その名も「タレットパンチプレス」。
板金加工と呼ばれ、金属製の板を打ち抜き、穴を空けたり目的の形状に切ったりする際に使われる機械です。日本のアマダが世界シェアトップの一角を占めています。
この板金加工は、半導体製造装置や医療機器、ATM、建設機械などに使われる金属部品に多く使われています。
そのほかにも
📌金型で上下を挟んで加工するプレスや鍛造
📌金属(時には樹脂)を削る切削加工
📌アルミを溶かして鋳型に射出するダイカスト(テスラのギガプレスが相当)
📌鉄を砂の方に流し込む鋳造(先述の鍛造と漢字は似ているが、完全に別物)
📌樹脂を溶かして金型に射出する射出成型(押し出し成型などもあり)
📌最近台頭してきた3Dプリンティング(Additive Manufacturingとも)
こうしたもろもろの加工を使い、世の中の製品を構成する部品が製造されます。
こうした産業は素形材産業(サポートインダストリー)と呼ばれていたこともありました。サポート=支える産業ですが、過去には供給過剰によって、経営が苦しい中小企業が大変という時代も...
経営者が高齢化問題を含めて企業の統廃合は不可逆ですが、30~40代経営者が継いでから、大きく業績を伸ばしてきているところもあります。こうした企業の存在が、世の中の製品を支えています。

【迫真】日産先代トップは、なぜものづくりの舞台に戻ったのか
平岡 乾ジャーナリスト
自動車のサプライヤー取材は難しい...閉じたピラミッドの中で、取引先が限られた(多くの場合、自動車メーカーほぼ一社)中で、事業活動をしているからです。
そのため、その自社が記事に載るだけで、取引先(親会社)から、睨まれるそうです。
ある会社では、「儲かっている印象を与えると、取引先からコストダウン要求がぶっ飛んでくるので、『儲かっていない』と書いてくれ」と、半ばジョーク、半ば本気で懇願されたことも。
まさにピラミッド型の閉じた構造の中での「下請け」の位置づけでした。
ちなみに、その中小企業の主要取引先は、ホンダ系サプライヤー。ちょうど昨日、ホンダが子会社の八代工業をインド資本企業に売却すると発表。すでに主要サプライヤーのケーヒンやショーワなどは、日立製作所との共同出資会社へと移管し統合。
10年前とは完全に異なる景色となりました。
中小企業の中には、自動車業界だけでなく、建設機械や半導体製造装置などの部品も受注した企業があります。
そうした企業経営者はなによりも、「複数の業界で取引することで、多様なビジネス慣行に触れられる。かつての常識が非常識だと分かるし、本当の自社の強みもわかる」と話していました。
個人のキャリア形成にも当てはまることだなと納得しながら聞いていました。

【全貌】エヌビディアの領域に挑むソニーが選んだパートナー
平岡 乾ジャーナリスト
もはや昔の話ともいえる2016年ごろ。当時大流行していたIoTやインダストリー4.0、今や使われなくなりましたがスマートファクトリーといった領域を取材していました。
ある時、「あのIoTが10万円で収まる」という話を、当時、東京工業大学教授の出口弘さんから聞きました。なんぜIoTというブームの真っ最中。よく理解しないままに数千万円の大枚をはたく企業が相次いだものですから。
そこで知ったのが、ラズベリーパイ。
そして、この4月にソニーが「しれっと」プレスリリースを送りました。それがあのラズパイとの出資を伴う提携。
世の中全般ではあまり注目されなかったものの、専門性の高い一部のメディアで記事化されていました。
ソニーはゲーム領域でかの有名なエピックゲームズにも出資したこともあり、この手の提携の目の付け所が鋭いとひそかに思っています。
それだけに、今回、ソニーとラズパイの提携を巡る「秘話」を踏まえてインタビューしました。

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