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【明石ガクト】『イカゲーム』にあって日本の作品にないもの
NewsPicks編集部
猪瀬 直樹作家、元東京都知事
「今際の国のアリス」(日本製作)も見ました。なぜなら「イカゲーム」はどうも日本の劇画のパクリではないか、と批判する声もあるようだから。  たしかにアイディアは盗みとっているところもあるが仕上がりは似て非なるものといえます。  いつもの僕の持説ですが、「今際の国のアリス」は結局、テーマがなく出てくるのはただの友情や恋愛に過ぎず、「公」につながる契機がいっさいない。それに対して「イカゲーム」がエンタメでありながら世界から受け入れられているのは、ハリウッドのアカデミー受賞映画のようなシリアスな要素を組み込んでいるからだ。「私的」感情よりも「構造」が描かれている。  明石ガクトさんの指摘するキリスト教の世界観(ヨーロッパが近代をつくったのだから当然、世界はその文脈に支配されて動いている)を構造的に組み込んでいる物語が国境を超えた要素だろう。 (韓国はキリスト教徒が日本の創価学会ぐらいの比重でいると言われていますからそもそも信仰の根付き方も違います)。 「イカゲーム」は、韓国の格差社会の様相を、流行りのゲームに引っ掛け描いていて、格差を描く点では「パラサイト」と共通点があり、客を引っ張っていくやり方は「愛の不時着」のように巧みです。 日本の劇画はこれでもこれでもかというさまざまな新しい思いつきで競い先行したが、このままなら(私的な世界の空回り)たぶん行き詰まり、普遍的なテーマを設定できる韓国や中国やハリウッドにさらわれてしまうだろう。    この2つとも、岸田首相の演説が空疎で退屈と感じたときの暇つぶしにどうぞ。
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タリバン「全土支配」、首都進攻 アフガン、政権移行を交渉
共同通信
猪瀬 直樹作家、元東京都知事
先日のweeklyOCHIAIで、TOKYO五輪の感想として、僕はテロが無くてホッとした、と述べた。たぶんその心配をコロナ禍の日本人はほとんど忘れていたと思う。  2012年のロンドン五輪は民間軍事会社が警備していた。日本も公警察の陰で民間警備会社がその任に着くはずだから『民警』(週刊spa!に連載、現・小学館文庫)を著した。オリンピック招致をした2013年にもっとも恐れていたのはIS(イスラム国)によるテロであったからだ。オサマ・ビン・ラディンのアルカイダの流れがアフガニスタンのタリバンに引き継がれ温存されISと結びついていた。  ISの退潮で五輪開催中のテロは消えたかのようだったが、すでにタリバンが9月に全土を掌握するだろうと7月の国際ニュースで予測されていた。  五輪は平和の祭典である。世界各地で国際紛争がありテロリストが暗躍するなかで4年に1度必ず開催してきた、2度の世界大戦を除いて。  日本人は緊迫した国際情勢にあまりにも無関心で、五輪開催と結びつけて考えない。コロナ禍も“戦争”だがそれは国内で解決できる、ただきちんとやらないだけにすぎない。あらためて言うが五輪中止の主張はあまりにも安易でドメスティックであった。
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