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7年かけたシステム使わず、急造ハーシスで混乱…厚労省「詳しい経緯わからない」
読売新聞
土居 丈朗慶應義塾大学 経済学部教授
最近、以前に比べて感じるのは、省庁内の「縦割り」が(当事者も望んでいない形で)進行していること。厚生労働省だけでない。局を越えて(場合によっては課を越えて)詳細な情報共有が肝心なところでできていないことに、外部の人間である私が気がついて指摘したりすることがある。 人事異動は、これを助長しているとは思わない(むしろ改善の方向)のにも関わらずである。 それをよく感じる場面は、審議会等の政府の会議である。複数の会議の委員として、同じ省庁でも別の局の担当者と、それぞれ別の会議で議論することがあるが、そこで同じ省庁の別の局で進めている企画や方策に関連があると思い、それらのコラボや連携を当方から提案したりすると、それを知らなかったことが判明したりする。 恐らくは、それぞれの部局の所掌が近年ますます高度化して、専門性がますます問われることで、自らの所掌については責任が伴うから真剣なのだが、他の部局のことまでは知悉できないということかもしれない。 最近の学界でも似たようなことになっている。 その打開策は、ちょっとした日常的なコミュニケーションというか「会話」での「耳学問」だろう。もう少し省内での「耳学問」があっても良いのではないだろうか。
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鉄道各社、自動運転に本腰=人材難背景、新幹線も
時事通信社
土居 丈朗慶應義塾大学 経済学部教授
今さらながら、今年3月にコペンハーゲンに赴いたら、地下鉄は無人運転、改札も無人だった。コペンハーゲンの地下鉄は2002年に開業。無人運転技術自体は珍しいわけではないが、「自動運転」の文脈で考えると、その含蓄は奥深い。 大量輸送用でなく、空港のターミナル間やサテライトとの往来(そういえば、成田空港第2ターミナルにもかつて無人運転のシャトルがあった)などなら、自動運転は使えるという先入観があったが、踏切がなくホームドアがある鉄道なら、今すぐにでも技術的には自動運転が可能と言ってよいのではないか。踏切がある鉄道はすぐには無理かもしれないが、踏切がない地下鉄は、自動運転化をもっと急いでもよいのではなかろうか。 デンマークは、人口が少なく人材は貴重という発想があるから、人材の投入場所を率先して工夫している。運転も自動にでき、改札がないいわゆる「信用改札方式」で人を張り付けず、ホームに人は、無賃乗車に対して罰金を取る検札しかいない。どこで稼げるか心得たものだ。 日本は、まだ働き手がいるということにかまけて自動化を怠れば、今後高いコストを支払わなければならなくなるだろう。そうなる前に、既に人で不足なのだから、省力化投資に舵を切った方がよい。
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