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コロナ禍のひきこもり支援の現場で起きていたこと
高橋 大地NHK 記者
新型コロナウイルスの感染拡大で、外出自粛が求められていた中、自宅への訪問など、ひきこもり当事者やその家族への支援は、およそ3か月にわたって途絶えていました。今まで以上に当事者を孤立させないためにどうしたらいいのか。支援の現場に密着した記事を書きました。
取材させていただいた、山梨県の中北保健所で支援に当たる芦沢茂喜さんはこれまで100人以上のひきこもりに会ってきた方です。10年単位でひきこもる方も多い中、実に8割以上の当事者に会ってきたといいます。強引に何かを求めたりせず、そっと寄り添って扉の前で声をかけ続けていらっしゃいました。
支援のポイントになるのは
①会えようと会えなかろうと繰り返し訪ねてリズムを作る
②相手を傷つける正論は言わない
③ゴールを求めない
ということにあるそうです。
とにかく訪ね続けることで、それがいつのまにか当事者にとってのリズムになっていくというのはなるほどと思いました。
マスク着用で肌荒れが心配 専門家の見解は 新型コロナウイルス
高橋 大地NHK 記者
マスクで肌荒れが心配という声があるので取材しました。
皮膚科の先生にお話をうかがったところ、
「バランスよく食べて、規則正しい生活を送れば大丈夫」
「肌は乾燥すると摩擦に弱いので、保湿が大切。夏場は蒸れてしまうので、油分が多い保湿剤は控えめに」
とのこと。
一方で「そもそも肌が赤くなってカサカサする場合は、マスクが原因ではなく、過剰な手入れが原因のことが多い。誰もが長時間、マスクを着けるようになり、不安もあって『肌荒れはマスクのせいだ』と感じるようになっている側面もあるのでは」という見解も。
今までにないことで、不安に思われる方も多いのだと思います。確かに、職種によってはこれまでも夏場につけていらした方も多いですよね。
また、元々、皮膚に病気があってマスクがお辛いという件については、別途取材中です。
新型コロナでひきこもりは、今
高橋 大地NHK 記者
「ひきこもりって、コロナとなった今は勝ち組じゃない?」
そんな声を聞くこともあったので、この記事を書きました。
新型コロナの影響で、ひきこもる人たちはどんな思いでいるのでしょうか。聞いてみると、「親がずっと家にいてつらい」「脱する機会を失った」という声も。
一方で、「ひきこもりの生活を、多くの人が疑似体験してもらうことで、自分たちのことを理解してくれる人が増えるかも」
「親もコロナで家にいるようになって、『何もしていないと思っていたけれど、ひきこもるってこんなにもエネルギーがいることなんだね』と親に言われた」
という声もあるそうです。
みんなが“ひきこもる”ようになったということは、実は、社会との“壁”を取り払う大きなチャンスでもあると思います。これまで、ひきこもりや社会的な孤立ということに興味のなかった人でも、それに目を向けて、その気持ちを考えてみる機会ができるということでもあるからです。
そうした意味で、記事でも紹介した現代美術家の渡辺篤さんの取り組みは素晴らしいと思いました。これまで、つながることがなかった人同士が今だからつながれるかもしれません。今後の展開にも注目したいです。
渡辺さんはこれまでにもひきこもりなどをテーマにしたプロジェクトを手がけています。過去、取材させていただいた時の記事はこちらから↓
https://www3.nhk.or.jp/news/special/hikikomori/articles/survival_11.html
https://www3.nhk.or.jp/news/special/hikikomori/articles/survival_13.html
相方は、ひきこもり ~新型コロナでも つながりを~
高橋 大地NHK 記者
「友人くらいの距離感だと支えるほうも支えられるほうも重くない。支えられる範囲でそばにいる。それだけでひきこもっている人には大きなことだと思うんです」
ひきこもりの長谷川崇さんと、彼を友人として支えてきた和出仁さんのコンビ「キラーコンテンツ」の記事を書きました。
家族だと近すぎてしまうこともあるから、友人だからこそできることもあるって視点は素晴らしいと思います。誰かとつながっているということがいかに大切かっていうことをお二人にはあらためて教えてもらいました。
一方で、新型コロナウイルスの感染拡大によって、外に出る機会が減り、再びひきこもり傾向が出てきたという話は、長谷川さんに限らないことだと思います。コロナで社会とつながりが薄れる、孤立が深まるというのは辛いことです。
世界中の誰もが“ひきこもる”ことを求められるようになった今だからこそ、人とつながるということの意味、大切さを知ることができました。ひきこもりと、コロナという視点でも今後、取材を深めたいと思います。
記事の最後にも触れさせていただきましたが、キラーコンテンツのお二人がゲストとして出演される「みんなでひきこもりラジオ」という番組が5/7の夜にラジオ第1で放送予定です。よろしければお聞きください!
“あなたのニュース”が社会を変える
高橋 大地NHK 記者
「メディアって信頼できますか?」
最近では、なかなかそうは思ってもらえないかもしれない、と肌で感じることが多くなっています。
読者からの信頼を得るという原点に返って取材をしている西日本新聞さんについて書きました。
これまでの報道では、記者は主に警察や行政など当局から情報をとって、メディア側が報じるべきだと考えたことを一方的に伝えてきた、いわば「上から目線」の存在だったと思います。
いわゆる「特ダネ」も、当局の発表をどれだけ早くとってくるかに偏っていました。
もちろん、ウォッチドッグとして当局に張り付くのは大切ですが、本当に読者や視聴者が求めている、必要だという情報はなかなか伝えられていなかったのかもしれません。
西日本新聞さんが始めた「あなたの特命取材班」は、読者からの悩みや疑問点を出発点に取材する課題解決型調査報道です。
「あなたの特命取材班」に参加する読者たちは、それを社会参加と考えているという話には感銘を受けました。
「誰のための報道か」という原点に返った取り組みには大きな刺激を受けました。
もっと自分も頑張らないと!!
NORMAL
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