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ANAのA380初号機、初の重整備でアモイへ
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
昨晩(4日夜)にANAのA380が初の重整備のためアモイに向かいました。
重整備は車検のようなものというのがよく使われる表現で、1年半から2年くらいで受ける大掛かりな整備です。ANAはA380の重整備を海外に出すことで運航コストを抑えています。
中国に出すことに抵抗がある人もいると思いますが、航空機産業と同じくMRO産業もやるならやるで国策として取り組まないと中途半端で終わりますね。アモイは米系キャリアがジャンボをわざわざ飛ばしてまで整備に出していたくらいで、質とコストの兼ね合いで競争力があります。コロナ後の航空に関する国家戦略はもっと本気で考えてもらいたいです。
米英、航空機紛争で「休戦」 関税停止、和解協議へ
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
航空機産業は国策として取り組まない限り、自国内の産業で終わってしまいます。その意味で補助金問題がついて回ってきたわけですが、ある意味お互いさまなところもあるので、ほどほどにといったところでしょうか。日本のように、多数の重工メーカーが航空機産業でバラバラなことをやっている方が国際競争力の観点で問題です。
今回の民間機については、100席以上はボーイングとエアバスの2強で世界市場が占められていることは言うまでもありませんが、買い手である航空会社やリース会社は当然1強までは望んでいません。コロナのような状況になると補助金の意味合いも雇用維持とかの方が大きいですし、あまり過剰な報復合戦をしても他産業に悪影響を与えるだけなので、良い方向に向かって欲しいです。
JAL、22年度も新卒採用見送り パイロットと障がい者枠は実施
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
国際線の回復が見込めないため、JALが22年度も新卒採用を一部を除き実施しないと発表しました。パイロット訓練生は育てるのに時間がかかるので採用します。
IATAが新型コロナ対策としてワクチン接種や検査などを証明する「トラベルパス」を近く始める予定ですが、本格的な需要回復はやはり2024年以降だと思います。
航空会社が求めている人材は飛行機好きではなく、コミュニケーション力があり自主的に動ける人なので、航空会社志望でも自分の能力を伸ばせる会社で修行した方がいいと思います。
特にこれからは航空運送事業以外の領域を強化する航空会社ばかりなので、航空しか知らない人より多様な見方ができる人の方がいいと思います。日本もいい加減新卒原理主義はやめるべきです。
Google、英でニュース新サービス 日本でも開始合意
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
一部(=大手)だけでなく、現時点でGoogleニュースに提供している報道機関すべてと何らかの金銭的な合意をしてもらわないと、うちのような弱小には恩恵がなさそうな話です。
ただこれをきっかけに「ニュースはお金を払うもの」という認識が戻って欲しいですね。日本でも2000年代初頭くらいから下位新聞社がポータルに記事を配信するようになって、ニュースは無料という固定観念が定着してしまいましました。しかし初期にこうした動きをした新聞社の経営状態で安泰になった社はなく、結果的に業界の寿命を縮めただけでした。
今回も必ずしも報道機関にとって良い話ではなく、選ばれない社は益々厳しくなるのだと思います。
値崩れ激しい株主優待券、ANAは850円も 早期割引運賃と要比較
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
売り上げが落ちても現地取材をやめない我がAviation Wireですが(笑)月内の取材用にエアラインの株主優待券を買おうと、近所のニュー新橋ビルに先程行ってきました。
普段は株優の記事を書くこともないのですが、少し前まで1000円くらいだったANAの優待券が850円で売っていて、あまりに衝撃を受けたので記事を書いてしまいました。JALは今日見た限り900円の店が多かったのですが、こちらもさらに下がるかも。
しかし便を変更しないなら早期割引運賃の方が安いことも多く、優待券が安くても自分の乗り方に合わないなら買わない方がいいですね。1枚5000円になる日は来るのでしょうか。
JAL、国内線クラスJに”フルフラットシート” 777退役まで2年限定
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
今朝載せたスクープです。JALが退役前の国際線機材を客室はそのままで国内線に投入、というところまではよくある話ですが、今回はフルフラットシートのビジネスクラスをクラスJとして販売するという話です。国内線でフルフラットのビジネスをプラス1000円で体験できるのは、なかなか面白いなと思いました。
クラスJは普通席にプラス1000円で乗れる国内線のミドルクラス(航空券の種別的にはエコノミーですが)で、予約状況を見ているとここから埋まる便も多いです。また予約状況によっては差額が拡大します。羽田那覇だと片道3時間、福岡でも2時間あるので、海外旅行に行けない中、ちょっとしたワクワク感があると感じました。
実際、弊紙Twitterのフォロワーさんからはかなり反響があったので、緊急事態宣言で冷え込んだ旅行マインドを掘り起こす意味でも良い取り組みだと思いました。同じシートは今回退役する777だけでなく787の一部も搭載しているので、国際線プロダクトを体感してもらえる機会としても活用できるのではないかと感じました。
スカイマーク副操縦士、コックピットから景色撮影しTwitter投稿 国交省が厳重注意
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
この問題は大きく分けて二つの問題があります。
一つは副操縦士(当時)が航空法を守らなかったこと。決まっていることを守れないのは当然問題です。
一方で、航空法そのものが現代の環境に見合ったものなのか、という点にも常に目を向けて議論する必要があります。
本件に限りませんが、その法律が制定された時代と今では状況が変わっているのに法律はそのまま、というのが正しい在り方なのか。
私は今回起きたことを擁護する気はありませんが、日本の法体系では「法律に書いてないからできない」ということが多く、ドローンなど新技術を利用する妨げになっていると感じます。
法律を守るだけではなく、法律が時代にあっているのかも常に検証すべきです。
ニコン、巨額赤字で浮上するカメラ事業の不安
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
随分前から芳しくないと聞いてましたが、昨年のプロサービス大幅縮小でかなり厳しいというのが伝わってきました。機材がよくてもサービス体制が縮小されてしまうと、毎日使う側としては心配になりますね。
2022年までに発売されるZマウントのフラッグシップがどうなるかで生き残れるか否かが決まってしまうと思います。
最近のニコン(D5以降)はホワイトバランスの精度や色の出方も安定してきて、機種によってはキヤノンより好印象ですが、昨年のプロサービス縮小を見ていると今後10年続くかが気がかりです。
報道機関にとって、カメラはニコンかキヤノン、ソニーの事実上三択です。世界三大通信社はAPがソニー、ロイターがキヤノン、AFPがニコンと分かれてますが、ニコンがD3を出すまでの一時期はキヤノン一色でした。
近年ソニーの追い上げが激しいものの、操作性や耐久性は疑問が残ります。動画もキヤノンと比べてそこまでいいかな?という印象です。
一方、キヤノンもR5は一部のロットで不具合が出ているようで、そこまで安定しているわけでもなく、三社三様の問題を抱えているというのが実情で、すごいと言われているメーカーが無敵というほどでもないと感じます。メーカーのイメージ戦略には乗らない方がいいです。
スリウィジャヤ航空SJ182便、レーダーから数秒で消える 国家運輸安全委員会
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
インドネシアの墜落事故(まだ正式には行方不明の段階のようですが)で、同国の航空安全当局が今日10日午後に出した声明などをまとめました。
まだ部品の引き上げなどが進む中なので細かな情報は出てきていません。ただ、管制が当該便のフライトプランと異なる方角に機体が向いていたことを確認しており、その後数秒以内にレーダーから消えたことを公表しています。突然何かが起きたと思われる状況という印象を受けました。
機体が古いこともあってそこだけに目が行く可能性もありますが、それを言ったら軍用機は30年以上経っても運用している(せざるを得ないケースも含めて)ものもあるので、機齢だけでは判断できないことも多々あります。同じく航空会社がメジャーではないところだと、会社に問題があったと決めつける航空評論家もいたりで、いかがなものかと思います。
テレビのワイドショーや一部の週刊誌は、航空事故が起きるとこうした世の中にある意味「ウケがいい」ことを言う元機長や元航空会社社員を重用する傾向があります。その点今朝のNHKはちゃんとした見識をお持ちの方にコメントを取っていて安心しました。
事故・事件の報道は安易に識者(?)の視聴者ウケのいいコメントに逃げず、事実を積み重ねて伝えるべきだと思います。真実はまだ誰もわからないのですから。ANA/JAL統合なんかもそうですね。おかしなことを言う識者(?)はだいたい今の事実関係を正確には把握していないものの、週刊誌など発注主の意向は正確に理解していますね。
スペースジェット、開発凍結後初の失注 米エアロリース最大20機
吉川 忠行Aviation Wire 社長 兼 創刊編集長
「一旦立ち止まる」というある意味衝撃的なワードをぶっ込んできた三菱スペースジェット(旧MRJ)の開発凍結発表は、昨年10月30日のことでした。今回のキャンセルは開発凍結後では初の失注です。
エアロリースとの契約は、確定発注10機とオプション10機の最大20機。確定発注は通常、契約が履行されないとペナルティが発生します。オプションは平たく説明すると仮発注で、確定発注と同じ価格等条件で後から発注できるというイメージのものです。なので、三菱として売上が確実に見込めたのは10機です。
ちなみに日本の報道機関ではロックトンという会社の「基本合意(LoI)」も受注数に入れているところもあるようですが、これは契約に向けてテーブルについた程度なので、本来受注に入れるのはおかしいです。ボーイングやエアバス並みに「確実に商談が決まりそう」というなら別ですが、お察しの通りです。
スペジェーは技術的に課題があったのは致し方ない点もあるとしても、ANAにもJALにも10月末時点で今後のビジョンをしっかり説明していない三菱重工の対応にはかなり驚きました。民間機のビジネスではあり得ない対応で、このまま完成機ビジネスをやっていても問題になっていた気がします。
その点、最大手のブラジルのエンブラエルは、顧客だけでなく我々メディアに対する応対も謙虚かつ説明も丁寧ですばらしいです。企業としての基礎体力のようなところでも差があったように感じます。
三菱も個人的には腹を割って話せる人もいるので応援はしたいですが…

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