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【仏生山温泉】利用者の8割は地元。自分主体で過ごせる空間
Naraoka ShukoNewsPicks+d 編集統括
銭湯や温泉、サウナなど「温浴」と地域活性化をテーマにした連載も3回を迎えました。
今回ご紹介するのは香川県高松市の仏生山温泉です。
金刀比羅宮の鎮座する琴平とつながっている琴電琴平線の仏生山駅。
高松空港からもアクセスが意外によく、いわゆる温泉街でもないし、THE観光地でもない。
型にはまらない不思議な存在感のあるまちをテクテク歩いていくと、美術館のような、おしゃれな外観の温泉施設が見えてきます。
建築家・岡昇平さんが運営とあって、施設の中に入っても自然光や木材のあたたかみが心地いい。
温泉は源泉かけ流しでややぬるめだったり、ややあつめだったり。
私が感動したのは脱衣所でした。脱ぐとき、着替えるときがなぜか心地いいんです。
たいていの日帰り温泉・銭湯は脱衣所がたいてい狭いし、人とぶつかるのを気にしてしまいがちです。
仏生山温泉は壁一面にロッカーが並び、目の前は中庭をぐるりと囲んだ温泉。
「やらされ感のない空間」という岡さんの思想と温浴施設が溶けあい、裸になる意味合い、リラックス感が増します。
地元の方が多いとはいえ、観光客にもすっと馴染める空間になっています。仏生山というまちの存在感を感じます。
女性であることを肯定。自分にしかできない芸やスキルを磨く
Naraoka ShukoNewsPicks+d 編集統括
林家つる子さんが落語ビギナーにおすすめくださった演目は「芝浜」。
有名な噺ではありますが、噺家によっても違いますし、同じ噺家さんでも何度聴いてもいい。
そんな味わいのある噺です。
落語は長い歴史の間、男性の噺家さんたちが築き上げてきました。
古典落語は特に主役は男性が多い。女性目線という構造はおそらくないはずです。
「芝浜」は現代女性が聴くと「そんな亭主ってどうなの?」と賛否両論が(どちらかといえば否のほうが)巻き起こるストーリーですが、つる子さんはこの「芝浜」で「おかみさんを主人公にする挑戦」をしました。
圧倒的に少ない女性の落語家として、誰もがやっていなかったところに着目し、磨き上げていく。
こうした取り組みは“自分にとっての自然さ”につながっていったのではないでしょうか。
問題を解きほぐすために必要なのは、「立ち止まる時間」
Naraoka ShukoNewsPicks+d 編集統括
休み下手、弱音を吐けない人、人を巻き込むのが苦手で抱え込んでしまう人……。
とかく、自己実現に向けてがむしゃらに頑張ってきた人たちにとって「立ち止まる」とは「キャリアの死」「人生の終わり」「成長の鈍化」といった不安や恐れに直結してしまう。少なくとも最適解ではないようです。
NewsPicks+dにて恐山の禅僧・南直哉さんにインタビューさせていただきましたが、「弱音は吐くこと」「ため息をつく時間を大切にする」を自分にゆるすことが必要だとしみじみ感じます(特にリスキリングやアンラーンで疲れて果てているミドルエイジ)。
効率や生産性、はたまた“タイパ”という概念から離れ、無駄な時間を敢えて作り、自分の感情を液体のようにとらえて言葉という「器」に入れてみる。
「万事を休息す」して、自分の問いを言語化し、自分を開いていく。
最新刊『苦しくて切ないすべての人たちへ』は走り続けてきた足取りを緩めたい、そのきっかけを探している方にぜひ読んでいただきたい本です。
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