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アルツハイマー病の新薬承認へ 米製薬大手「ドナネマブ」
共同通信
山田 悠史マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー
先にレカネマブが承認されていますので、既定路線かとは思います。 プラセボと比較して、ドナネマブで治療された臨床試験の参加者は、病気が悪化するリスクが39%低かったと報告されています。 楽観的に捉えれば、先行して承認されたレカネマブと同様、アミロイドベータに対する投薬で認知症の進行をゆっくりにできることが繰り返し示されたと言えます。悲観的な言い方をすれば、同種の薬剤の効果は、進行を遅くするだけで、認知症を改善することは期待できない現実を繰り返し知らされたとも言えるかもしれません。 レカネマブよりも良好な数字が報告されており、レカネマブよりも好まれる選択肢になる可能性が高いと思います。しかし、実際には試験で対象となった患者が異なり、数字だけでその効果を比較することはできません。 また、今回のドナネマブでも投薬と関連した死亡が複数報告されています。少なくとも2人は薬剤のよく知られた副作用である脳のむくみや出血が原因で死亡したと判断されています。 薬価はレカネマブより高額になる見込みですが、中断しても効果が持続して見られたというエビデンスを根拠に、単価が高くてもトータルコストはレカネマブを下回る可能性があると企業から主張されています。
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アマゾン、処方薬ネット提供開始 薬局2500店舗と連携
共同通信
山田 悠史マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー
オンライン診療とオンライン処方はセットで考えられがちですが、オンライン処方が当たり前となった地域で医療をする立場からは、実際のところ両者を別に考える人も多く、オンライン処方箋はオンライン診療の拡散には必ずしも貢献しない可能性があります。 今回の改正のように、対面診療後の処方をオンラインに切り替える人が今後大きな部分を占める可能性もあります。実際、私個人も患者として対面診療とオンライン処方の組み合わせを使っています。また、高齢者診療にあたり、そのような患者さんを多く経験しています。診察はあくまで対面が良いが処方はオンラインで配送が良いという層も一定数いるのではないでしょうか。 オンライン処方箋のダウンサイドは、小回りがきかず、急な変更やトラブルへの対応が悪くなる傾向にあることでしょう。地元の薬局なら容易に対応できたような問題でも、オンライン上ではプロセスがブラックボックス化しやすくなり、責任の所在も分かりにくいため、トラブル対応が悪化したり遅くなる可能性があります。このため、どれだけオンライン処方箋が広がってもローカルの薬局のニーズがなくなるとは考えにくく、両者をうまく使い分ける必要が出てくる可能性が高いと思います。
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