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「ワクチンパスポート」申請受付開始 住民票ある市区町村で
NHKニュース
山田 悠史マウントサイナイ大学病院 米国内科専門医
ワクチンパスポートの主な根拠は、「公衆衛生上の理由による自由な活動の制限は、検証可能なリスクに合わせて調整されるべきだ」というところにあります。特に、制限が厳しく、国民感情が何らかの緩和を求めている場合、説得力を持ちます。 コロナ禍において、集団免疫の獲得以前にただ制限を緩和することは、感染者及びそれによる死者を増やすこととイコールです。このため、緩和を制限するリスクを低減する方法が求められますが、その手段の一つがこのワクチンパスポートということになります。 例えば、海外渡航でこのワクチンパスポートを求めるケースを考えてみると、銃を所持することが法的に認められた米国において、海外渡航では銃の持ち込みが禁止されたりするのと同様、航空機内や渡航先の安全を確保するための手段として、このワクチンパスポートが道徳的に妥当化されることになります。コロナ禍になり、マスク装着の上での飛行機搭乗が許可されるようになったのも、同様の考え方です。 ただし、ここには限界が数多く存在することも知っておく必要があります。まずそもそも「ワクチン接種済み」と言っても、世界を見れば効果の異なる様々なワクチンが用いられていること、接種を受けたタイミングもバラバラで、その効果は個々で大きな差があるという点が挙げられます。 また、新たな変異ウイルスの登場によっても、ワクチン接種完了の持つ意味は変わる可能性があります。有効性の持続期間も不明確な中、全ての人のワクチン接種完了を同等のリスク低減と扱えるのかという課題が生じえます。あるいは、国によりワクチン供給の進みに違いがある中で、ワクチンをいち早く獲得した先進国を優遇することにつながるとった道徳的な問題も生じえます。 これらの限界をふまえた上で、自治体あるいは政府として、エビデンスの追加、新たな変異ウイルスの登場などともに、一度始めた方法論に固執せず、フレキシブルでいられるかという点が運用の鍵になるでしょう。また、ワクチンパスポートの偽造を防いだり、民間企業の誤用を監視するような役割もまた、政府・自治体に求められることになります。
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コロナワクチンの事実上の“強制”は必然か
日経ビジネス
山田 悠史マウントサイナイ大学病院 米国内科専門医
企業には顧客を保護する義務があり、顧客にサービスを提供する条件として安全対策を課すことがあります。実際、パンデミックの間に、多くの企業がスタッフや消費者にマスクや物理的距離を置くことを要求しました。また、パンデミック以前から、例えば危険物を所持していれば、特定の施設には入ることができませんでした。このように、リスクの高い環境にある企業が、サービスを受ける条件、雇用条件としてワクチン接種を要求することは十分理解可能です。 特に医療機関では、そのリスクが非常に高く、ワクチン接種の要求がますます了解可能な組織と言えます。実際に、コロナ以前から各感染症へのワクチン接種を課してきており、必ずしも今に始まったことではないという背景もあります。 一方、義務化は場合によって反発を招き、ワクチンの接種率をかえって低下させることもあります。これは歴史が証明しています。ワクチン接種を広く支持していない人々の間で義務化を実施すると、逆効果になる可能性があるのです。 リスクコミュニケーションの目的は、個人の選択を尊重しながら、意思決定のための情報を提供することです。義務化は、個人の自律性を失わせることで、これを根本的に変えてしまいます。 義務化には、これらの影響を考慮した上での慎重な判断が求められます。 引用文献:https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2774712?resultClick=1
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