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国産ジェット旅客機の開発撤退の教訓をもとに新戦略案 経産省
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
日本の航空機製造業の課題は、個々の技術力というよりは、もっと総合的な力にあります。例えば個々の部品が国際標準(もとい、米国標準)に則り製造されるのはもちろんとして、その後の品質管理や組み立て作業も当然国際標準に従う必要があります。米国での航空機製造業の現場について知識と経験を兼ね備えた人材という意味で日本は大変心もとないのが実情です。 これは規制や監督を行う官庁についても同じことが言え、型式証明をどのような手続きと確認作業を経て与えているのか、FAA(米国)やEASA(欧州)の百戦錬磨なレベルには到底及んでいません。むしろ監督官庁のほうが詳しくなければならないくらいなのですが、では米国のFAAやボーイングまで行って勉強しているかという話はとんと耳にしません。 航空機製造業は航空力学について知識があればさっとできることかというとそんなことはなく、例えばホンダジェットは開発におよそ20年かけていますし、中国で最近商用飛行が始まったC919にしても開発は15年以上かかっています。つまり今全く白紙の状態にある日本の航空機開発を2035年に軌道に乗せるには、米国並みに飛行機を自家用車のように使う、相当の地盤がないと追いつかないということになります。今からゆっくり始めるようでは、2040年が関の山かなというところでしょう。 2040年に使える飛行機となると、パイロットが一人ないしパイロット不要の機体である必要があり、ボーイングやエアバスでさえも経験がないような完全自動操縦飛行機となるため、当然米国や欧州の規制当局の情報も密に入れていく必要があります。さらにエンジンについても水素ないし電動である必要があり、この方面でも新しい技術と情報をどんどん取り入れていかなければなりません。既存の概念の飛行機すら結果として軌道に乗せられなかったのに、それをさらに一足飛びにするような新技術をいくつも取り入れた飛行機を本当に作ることができるのでしょうか。経済産業省と国土交通省がまずはコミュニケーションを密にとる必要があるでしょう。
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アイスランド、火山噴火後に深刻なガス汚染を警告 有名地熱スパも休業
Forbes JAPAN
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
アイスランドの首都レイキャビク近郊にあたるレイキャネス半島では2021年以来火山活動が活発で、特に2023年12月には主だった山がないような場所で地震とともに割れ目噴火が始まり、移行およそ一月ごとに大量の溶岩を噴出する割れ目噴火が発生しています(爆発的な噴火による大きな火山灰を伴わないのが特徴で、日本では1986年の伊豆大島三原山の噴火の形が近いです)。直近の噴火は現地時間3月16日の夜に発生した噴火で、噴火そのものはすでに落ち着いてきていますが引き続き火山ガスが出ていて周辺の避難の解除には時間がかかっている部分があるようです(ただし現時点では火山ガスが南に流れる状況で、火口に対して北側ではとりあえず大丈夫と言える状況です)。民間航空に影響を与える火山灰は現時点で特にないとされており、航空機については大きな影響は出ていません。 欧州の気象当局では火山ガスの拡散シミュレーションを行っており、ガスの影響がヨーロッパにまで及んでいるとしてプレスリリースを出しましたが、これによる二酸化硫黄濃度はスコットランドやスカンジナビア半島の高いところでもせいぜい0.003ppm程度で、日本の環境基準の一日平均値のおよそ10分の1ですのでほとんど問題ないといって差し支えないレベルです。火山ガスの拡散シミュレーションができるよ、仮に火山灰を伴うような噴火があっても濃度も含めて拡散シミュレーションができるよというデモンストレーションの意味合いがあります(欧州では2010年のアイスランドの火山活動で数か月にわたって航空機の運航に大きな影響が出た教訓から、現在では濃度予報を行い濃度が高い部分を避け、低い部分では航空機の運航を継続するというルールが適用されています)。
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埼玉と栃木で震度5弱の地震
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
震源が茨城県西部で深さが50km、かつ発震機構が南南東ー北北西方向から押されたことによる逆断層型と解析されることから、関東地方に対して南から沈み込むフィリピン海プレートと陸側の北米プレートの間での地震であると考えられます。 関東地方の地下には、相模トラフ巨大地震(関東地震)や南海トラフ巨大地震を引き起こす、南からのフィリピン海プレートの沈み込みに加えて、さらにその下に東から東日本大震災型の巨大地震を引き起こす太平洋プレートが沈み込んでいます。 フィリピン海プレートは割合浅い場所(およそ20~50km)で地震活動が活発で、今回もこの下限付近での地震となりました。太平洋プレートはさらに深い場所(およそ50~90km)で地震を発生させることがあるほか(例;2021年10月の千葉県北西部地震)、ほかにもフィリピン海プレートや太平洋プレート内の割と局地的な断層によっても地震が発生することがあります(例;1987年12月の千葉県東方沖地震)。 政府の地震本部でも相模トラフ沿いの地震活動についての長期評価ということで取りまとめられていますが、M8以上の巨大地震はともかく、一回り小さいM7クラスの地震は関東地方で多く発生しており、タイプが異なる地震もあるものの厳密な振り分けが困難として、ざっくり25年程度に1回のペースで発生するとして、関東地方においても今後30年での発生確率は70%程度と見積もられています。 それよりも小さいM6クラスとなると、ほぼ毎年というようなペースで発生しており発生確率うんぬんという次元ではもはやなくなってくる状況です。今回も関東地方においては通常の地震活動の一環ということが言えるでしょう。
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20日(水)~21日(木) 暴風や警報級大雪の恐れ 交通機関に影響も(気象予報士 藤川 徹)
tenki.jp
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
18日に東海から北の各地に強風と寒の戻りをもたらした低気圧はいったん東へ抜けますが、20日には今度は上空の寒気がやってきて、この影響で低気圧が発達したり大気の状態が不安定になったりする見込みです。いわゆる真冬でも1シーズンに2,3回くらいしかないような寒気の強さですので、春先の暖かくなり始めた地上との温度差が大きくなり、特に大気が不安定になりそうです。 19日の夜から沖縄を含む西日本では真冬のような寒気が入る見込みで、山陰から北の日本海側では軒並み雪となりそうです。20日午後には東海から関東、そして東日本も大きく影響を受ける見込みで、東海から関東にかけては昼間に地上が暖まったタイミングで上空の寒気が入るため、夏の夕立のような状況があるかもしれません。関東地方の天気予報で20日に雨か雪となっているところもありますが、夜になって地上も冷えたタイミングで降水があると雪になる可能性を考慮したものとみられます。 また東北地方については低気圧の影響で日本海側だけでなく太平洋側でも東風で雪が降りやすい天気で、大雪になるところも出てきそうです。各地の気象台から風や雪、雷についての気象情報が今後出されることになると見込まれますので、最新の情報を確認されてください。また道路や交通機関についても情報をしっかり確認され、特に暴風雪が予想される場所では道路の立ち往生も心配されるため、不要不急の外出を控えるような状況も必要となるでしょう。どうぞ、今後の情報にご注意ください。
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ユナイテッド旅客機の外板脱落 ボーイング737、負傷者なし
共同通信
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
脱落したのはブレーキアキュムレーター(非常時にブレーキを作動させるための油圧のリザーバーです)へのアクセスパネルとその周辺部とみられます。737のメインギア(車輪)格納部分に隣接した場所であることから、ギアの動作に関連して脱落したと考えるのが自然です(ギアが展開されたタイミングで風圧がかかり、締め付けの甘かったパネルが中からの風圧で脱落したのかもしれません)。機内の与圧を支えているなどの役割はないため、機内では特に何事もなく若干騒音がうるさい程度でほとんど影響ありません。 当該便はサンフランシスコ発メドフォード行きのフライトで、定期便として順調に飛行した後の点検でパネルの脱落が発見された状況でした。整備用のパネルにしても、もっと大きなアクセスドアなどと呼ばれるものであれば飛行中に開くとコクピットに警告表示が出ますが、小さなパネルについてはセンサーがないこともあり飛行に大きな問題がなければ気が付かないことが大半です。 ここのところユナイテッドで特にトラブルの報道が多いのですが、確かに同じ業界人でもあまり耳にしないトラブルの内容が多く、なんだか続いてしまっているなあという印象です。このあたりで落ち着いてくれると良いのですが。
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【地震速報】福島県で震度5弱の地震 津波の心配なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
震源は浜通りの海岸に近いところで、深さが50kmとのことですので、海側の太平洋プレートが陸側の北米プレートに沈み込むまさにその深さであり、プレート間での地震であることが疑われます。さらに発震機構は東南東ー西北西軸から押されたことによる逆断層型と出ていますので、すでに気象庁からもコメントが出ていますが東日本大震災同様のプレート間の地震とみて間違いありません。 ただしこれを余震ととらえるべきかは微妙で、先の地震以来およそ10年ほど宮城県~福島県沖の地震活動が少なかった時期があり、それ以来時折M5以上の地震が発生している状態に戻っているというところですので、どちらかといえば東日本大震災の余韻が徐々に抜けつつあり、個人的な意見ですが次の巨大地震に向けてエネルギーを貯めるフェーズに移行しているのではないかと考えています。 いずれにしてもプレートの沈み込み帯でM5~6程度の地震が発生することは珍しくなく、M7以上と違いいちいち何年間隔などのカウントも行われていないほどですので、何か特別おかしなことが起きているわけではありません。むしろ平常運転であることが確認できたというようなものです。 地震については日本ではいつどこで発生してもおかしくありませんので、日常から特に家族の連絡手段の設定や複数の避難所の確認、また自宅での水や携帯トイレの備蓄といった備えを確認しておくことをお勧めします。
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「30年以内に70~80%で南海トラフ地震が発生」はウソだった地震学者たちが「科学的事実」をねじ曲げた理由
PRESIDENT Online
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
地震に注目が高まっているタイミングでスクープを狙ったような記事ですが、言いたいことは分かるものの、ではどうしたいのか、あるべき防災の姿とは何か、が示されていない時点で批判ありきの記事のように感じてしまいます。 南海トラフ地震の発生確率の算出がどれほど科学的に正しいのか、については正直なところ、現在の地震科学においては議論するだけ無駄なレベルです。30年以内に70~80%でなければ、では40~50%ならばより確からしいのか、では20~30%なら妥当なのか、というとなんだかあやふやです。ただし一つ言えるのは、80年前に南海トラフ地震が発生していることと、過去の南海トラフ地震の発生間隔から鑑みると、あと20~100年程度で次の地震が発生すると考えるのがおよそ妥当だということです。 およそ100年強~200年弱の間隔で発生する巨大地震は、広い範囲に津波による被害をもたらすこともあり、間違いなく日本が最優先に取り組むべき防災上の課題ですし、それを東日本大震災から学んだはずです。能登半島地震をはじめとした内陸の断層による地震は短くとも1000年以上の発生間隔を持っており、甘く見ることはできないものの総じて被害の規模は局地的ですし、対策も巨大地震によるものの応用で済む範囲が大半です。 地震の発生確率がどうかという話はあくまで枝葉であり、本質は我が国全体のBCPとしてまず備えるべきはこうした巨大地震であるということです。こうした本質を忘れて発生確率の話に振り回されるくらいなら、いっそこうした発生確率はいったん棚に上げて、国や自治体の予算を作る関係者や、地震保険の料率を計算する関係者にクローズにしてしまったほうが良いのかもしれません。 確かに発生確率のマップだけを見て、日本海側で確率が低いから安全ですとPRするのもおかしいですし、それならばといって地震対策を怠るのが一番あってはならないことです。そうした意味で、この記事は正しい地震対策を考えるきっかけを与えたいのでしょうか。それであれば素直にそうした内容にしてくれたほうがよほどためになるのですが、、
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飛行中制御乱れ50人けが=豪NZ間、計器一時動かず―ラタム航空
時事通信社
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
当該機は2015年12月に当時のLAN航空に納入された787-9で、787運航開始当初のトラブルはすでに解消してきたころの機体です。またフライトレーダーの航跡データを見ても、洋上で途中にデータが取得できていない区間があるものの概ねおかしなところは見受けられません。 787の飛行制御コンピューターについて、1か月程度起動しっぱなしになっていると飛行中にリセットされる可能性があるという不具合は2015年までに報告されていましたが(実際には1か月もコンピュータを起動させておくということはまずありません)、これについても当然ソフトウェア改修は済んでいるため、今回こうしたような状況が発生したとはにわかには信じられません。 一つ可能性があるとすれば、いわゆる乱気流(タービュランス)によるものではなかったかということです。11日午前中のオーストラリアからニュージーランドにかけてはジェット気流が減速して蛇行する場となっており、衛星写真にも上層雲が西から薄くなりながら北上(北半球で言うところの南下)する様子が見えていました。上層雲が薄くなるというのはいわゆる上空の空気が下降していることを示していて、こうした場所を巡航すると割と強い揺れに遭遇することがあります。注意してやや減速してベルトサインを入れていれば何でもないのですが、無警戒で突っ込むと乗客や客室乗務員、飲み物の入ったカートが散乱して怪我人が出ることがあります。 ただしその場合は当然パイロットもタービュランスによるものという報告を行うはずで、やはりそもそも機体のなにがしかの機能の故障あるいはタービュランスとの複合要因であった可能性もあります。
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【すぐ実践】これでだいぶラクになる!花粉症対策の新常識
NewsPicks編集部
関西空港に向かう米旅客機 離陸直後に車輪落下で緊急着陸
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
当該機は2001年製の777-200ERでした。落下したのはタイヤとそのホイールで、軸にあたる部分からきれいに脱落しているように見受けられます。重量は100~200kgですから、その下にいたらひとたまりもないことは容易に想像できます。 777には機首部分のノーズギアでタイヤ2本一組、また機体中央部のメインギアが2本ありそれぞれタイヤ6本を縦に並べたような形で、合わせて14本のタイヤで支える仕組みとなっています。今回は左のメインギア最後部右側のタイヤが脱落しました。 航空機のタイヤは自動車と同様に軸とホイールをボルトでつないでいる構造です。また777のメインギア最後部のタイヤ一組はノーズギアと合わせて旋回する機構となっていますが、これが脱落と関係あるかは分かりません。 動画を見ているとメインギアを格納し始めるまさにそのタイミングで脱落したように見受けられ、それまで高速で回転していたタイヤを格納のためにブレーキをかけるタイミングと一致していることから、ブレーキがかかったことで軸とホイールの回転が一致しなくなり脱落したのかもしれません。するとやはり軸とホイールをつなぐ部分に何か問題があったということになります。 ところでホイールごとタイヤが脱落しても、コクピットではすぐに気づけなかったのではないかと想像されます。2001年製なのでタイヤの空気圧モニターシステムがおそらく搭載されておらず、軸部分についているブレーキ温度センサーしかほかにこの部分のセンサーはないため、タイヤだけが脱落してもパイロットは気づけないと思われます。事実いったん当該機は巡航高度に達し、その後地上からの連絡で事態を把握したと思われ、滑走路が十分に長いなどの理由でロサンゼルスを選択し着陸したと考えられます。最近の航空機では空気圧センサーがあることから、その異常としてバーストか何かが発生したことはパイロットにも分かるようになっています。 なお乗客についてはロサンゼルスから別の機体で関西空港へ向かい、つい先ほど到着した模様です。およそ9時間遅れでの関西着となりました。
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明日8日(金)は関東で雨や雪に 東京都心も雪の時間帯がある可能性
ウェザーニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
低気圧が関東の南岸をやや離れて通過するものの、中心気圧が7日夜には1010hPa、8日夜には984hPaまで発達すると見込まれており、引き算すると1日で26hPa発達することになりいわゆる爆弾低気圧の定義に入るような発達となる見込みです。 この影響で7日深夜から関東では広く雨が降り始める見込みで、雨が蒸発するときの熱を奪われる関係で内陸部から気温が0℃近くまで下がってくる見込みです。これが関東で南岸低気圧が通過するときの特徴で、専門的には冷気層といったりCADという言葉を使ったりします。この冷気層が内陸部から広がって東京など南部を覆うと、関東南部でも雪が降るという順番になります。 ただし今回はそもそもの雨雲が関東北部にはそれほどまとまった降水をもたらさない見込みで、冷気層の形成も弱いかもしれないという状況となっています。ただし低気圧そのものは発達する見込みであることから、冷気層が割としっかり形成された場合には、関東南部でも積雪するような雪になる可能性があるという状態です。 今回の雨雲はおよそ8日の午前中で関東の陸地からは離れる見込みですので、仮に雪となっても午前中で止むと考えてよさそうです。ただし積雪となった場合には特に道路を中心とした交通機関への影響がありそうですのでご注意ください。冬タイヤでない自動車での移動は控えましょう 気象庁からも7日午前11時に大雪に関する気象情報が発表されていますが、また夕方にも情報が更新されるのでご確認ください。
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7日夜~8日に首都圏で降雪予報 JR東、大幅遅延など注意呼び掛け
毎日新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
低気圧が関東の南岸をやや離れて通過するものの、中心気圧が7日夜には1010hPa、8日夜には984hPaまで発達すると見込まれており、引き算すると1日で26hPa発達することになりいわゆる爆弾低気圧の定義に入るような発達となる見込みです。 この影響で7日深夜から関東では広く雨が降り始める見込みで、雨が蒸発するときの熱を奪われる関係で内陸部から気温が0℃近くまで下がってくる見込みです。これが関東で南岸低気圧が通過するときの特徴で、専門的には冷気層といったりCADという言葉を使ったりします。この冷気層が内陸部から広がって東京など南部を覆うと、関東南部でも雪が降るという順番になります。 ただし今回はそもそもの雨雲が関東北部にはそれほどまとまった降水をもたらさない見込みで、冷気層の形成も弱いかもしれないという状況となっています。ただし低気圧そのものは発達する見込みであることから、冷気層が割としっかり形成された場合には、関東南部でも積雪するような雪になる可能性があるという状態です。 今回の雨雲はおよそ8日の午前中で関東の陸地からは離れる見込みですので、仮に雪となっても午前中で止むと考えてよさそうです。ただし積雪となった場合には特に道路を中心とした交通機関への影響がありそうですのでご注意ください。冬タイヤでない自動車での移動は控えましょう 気象庁からも7日午前11時に大雪に関する気象情報が発表されていますが、また夕方にも情報が更新されるのでご確認ください。
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紫式部が書いた「源氏物語」の八帖「花宴」の舞台は、さくらの記述から寛弘2年(1005年)か?(饒村曜) - エキスパート
Yahoo!ニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
古気候学において中世の温暖期と呼ばれる時期はちょうど日本の平安時代と重なります。太陽活動が高まっていたと考えられる時代で、人類の歴史とも深いかかわりをもっています。 欧州においてはグリーンランドへの入植や、その他農業生産力の向上による社会全体としての力の向上が顕著で、十字軍の派遣といった状況を生み出しました。日本においても当時は温暖な環境で、西日本では旱魃が頻発していたという報告もありますが全般に農業生産力は向上していたと考えられ、その余裕が平安文化を花開かせたと考えるのが自然です。 古気候の再現には主に炭素やベリリウムの同位体を調べ、そこから太陽活動がどの程度活発であったかを推定する方法もあり、実際に太陽の研究者においても10-13世紀を中心として中世の極大期と呼ばれる時期があったことがすでに明らかになっています。 その他人類の残した様々な形での記録が、こんにちにおける古気候の推定に役立っているということになり、一見大した意味がないように思われる桜の開花やウグイスの初鳴きなど、いわゆる生物季節観測には実は歴史的な意味が大きく残されているということがもっと注目されるべきでしょう。最近は気象庁も人員や予算の不足からこうした観測を削減する方向にありとても残念ですが、こうした記録が別の形(写真を撮ってSNSにアップするような)でも残れば、未来の人類にとってこの上ない資料になると思われます。
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〈千葉・4日間で16回地震〉SNSには「千葉の地震怖い」偶発する千葉沖地震は巨大地震の前ぶれなのか? 専門家に聞いてみた
集英社オンライン
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
房総半島付近で発生するスロースリップは巨大地震とはあまり関係なく、およそ4~7年の間隔で発生するものです。関東地方においては割合浅い地震ということが言え、いわゆる陸地のプレートになる北米プレートと、その一つ下に南から沈み込むフィリピン海プレートの境界部分で発生している地震です(フィリピン海プレートのさらに下に、東から太平洋プレートが沈み込んでいます)。したがって心配するとすればプレート間で発生する巨大地震、いわゆる相模トラフ巨大地震(例:1923年の関東大震災)となります。 ただ、記事中にもあるように相模トラフ巨大地震は数百年という間隔で発生する地震であり、まだそこまで発生が逼迫しているわけではありません。ただし関東地方は相模トラフに限らず、東から沈み込む太平洋プレートとの境界部分も問題で、2021年10月の千葉県北西部の地震ではM5.9に対して真上の千葉県よりも外れた東京や埼玉で震度5強を観測しており、今後もM7クラスの地震が懸念されています。また1987年12月の千葉県東方沖地震はフィリピン海プレート内の断層による地震でしたが、M6.7で現在と同様の地震観測網があれば震度6弱以上の揺れを観測したのではといわれています。 関東地方は実はプレートが二重に沈み込んでおり世界的にも特殊な構造となっている場所です。地震の一報を聞くときに震源の位置だけでなく深さも重要な情報となるのはそのためです。こうしたメカニズムをしっかり理解しておくことが、巨大地震に関連する動きなのか否かが理解しやすくなり、デマなどにも振り回されずに済むことになります。
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地震活動続く千葉県東方沖で「スロースリップ」か 国土地理院
NHKニュース
日本航空と全日空であわせて84便が欠航 強風の影響 影響は1万人超の見込み
TBS NEWS DIG
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
27日は低気圧が本州の東の太平洋で猛烈に発達しました。前日26日正午には992hPaで関東の南を通過していった低気圧が、27日正午には968hPaとなり一日で24hPa気圧が下がるような急発達を見せ、いわゆる爆弾低気圧ということになりました。こうした急発達はオホーツク海やベーリング海など北の海でみられるのですが、今回は緯度が低い場所であったため、北海道から東北の太平洋側を中心に大雪、その他関東も含めた東日本で暴風という状況となりました。 特に関東地方では越後山脈でもやや標高の低い三国峠の部分に風が集まったため、そこから北北西の風が吹きつけたことでちょうど東京都心部や羽田空港で特に風が強くなりました。羽田空港では昼頃の12:19に最大風速20.4m/sを記録し、1994年からの30年ほどのデータの中では2月として最も強い風速を記録しました。 羽田の気象データとしては午前9時ごろから午後1時ごろまでが特に風が強く、全体として着陸はできているものの、気流の乱れにより一部の便が着陸をやり直す事例が相次ぎました。気流の乱れの場合、気流が乱れて機体の姿勢が安定しない場合や、風の乱れにより自動的に鳴動するウインドシア警報装置が鳴動した場合のいずれかで着陸をやり直すこととしていますが、最近は警報装置が先に鳴動することが多いように感じています。 そうした状況で一部の便が着陸をやり直すと、羽田空港の到着機が全体として混雑し、この交通整理のためにそもそも出発地空港で少し待たせる(フローコントロール)ということが行われ始め、結果として昼頃からの羽田の到着便が全体として30分程度遅延する状況となりました。 すると今度は折り返しの羽田出発便も遅れ、その次の折り返しの羽田到着便はさらにフローコントロールで遅れ、、という悪循環に陥り、夕方や夜の一部の便を欠航としなければならない状況になったものと考えられます。 暴風が吹くこと自体は予想はされていたのですが、それによってフローコントロールが発生し玉突きで遅延が拡大する状況は読み切れていなかった、ということになります。特に羽田は暴風や雷雨など何か悪天候があると、玉突きで遅延が拡大する傾向にあります。ご迷惑をお掛けしますが実情についてご理解いただければ幸いです。
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