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【解説】真鍋博士の研究は、温暖化の予測にどう貢献したのか
NewsPicks編集部
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
インタビューを受けている渡部先生も、日本における温暖化研究の第一人者といってもいい方ですが、先生に言わせれば、温暖化に絡んだ研究テーマは博士課程などで研究している当時は学会の中でもイロモノ扱いで、気象学の第一線ではなく傍流の扱いであったと述懐しておられました。渡部先生ご自身は、異常気象が発生した時にそれが地球温暖化の影響があるのとないのとで発生確率がどのように変わるのか、というイベントアトリビューションの手法を取り入れ、地球温暖化がもたらす具体的な影響を主なテーマとして研究されておられます。 真鍋先生が今回地球科学分野から異例の受賞となったのは、地球温暖化は否定派から言われるような疑似科学などではなく、物理学の中に十分含まれることであるということを改めて示す目的があったのではないかと思われます。地球大気のわずか0.03%しか含まれていない二酸化炭素が0.06%になったところで、大して影響はないと考えるのが普通なところ、真鍋先生はそれを確かめようとコンピュータを使い検証する方法を開発した、まさにパイオニアです。なぜ真鍋先生が日本を捨てて、などという記事もありますが、なぜと言われても当時の日本にそのような研究環境がなかったのですから、選択の余地はなかったというのが本当のところでしょう。 地球科学自体、日本の高等教育では脇に置かれることが多く(たとえば大学受験の科目として選択できないなどの理由で高校の履修科目に入らない場合がある)、地球科学やってますというとちょっとマイナーな雰囲気すら漂います。しかし、人間が根ざしている地球こそ、最も研究されて然るべきテーマではないでしょうか。災害の多い日本こそ、そうした研究をリードする立場でいてほしいと思うだけに、今回の受賞は大いに意義深いものであると考えています。地球科学の裾野が広がることを期待します。
259Picks
都心上空を通過 「羽田新ルート」のルールが時間・季節ごとに違うワケ
アーバン ライフ メトロ
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
記事の筆者の言いたいことはよくわかりますが、別に運用のルールが時間や季節ごとに違うわけではありませんね。ルールはあくまで一つで、いわゆる都心上空通過となる時間帯が決まっていたり、南風運用となりやすい季節があるよ、という話です。 羽田の場合には、基本的には北風運用のほうが平行滑走路にそれぞれ精密進入で着陸できるので、管制間隔も詰めやすく、交通量の処理能力としては高いです。多少の南東風で追い風となっていても、航空機の性能に影響がない範囲で北風運用のままとすることもあります。 南風運用の時は、千葉市付近から東京湾沿いを飛行し、そのまま羽田空港の横風滑走路に着陸するのが基本パターンですが、横風用滑走路が平行滑走路と交差する構造のため、どうしても北風運用よりは処理能力は低下しがちです。平行滑走路に北側(都心側)から南向きに着陸できれば、この処理能力を北風運用並みに上げることができるので、オリンピックを名目に都心上空通過という今までタブー視されていた部分にあえて切り込むことになりました。 実際にはコロナで大幅に減便したこともあり、今まで目立った騒音問題は発生していないようですが、アフターコロナで便数が増えた時にどうなるかはまた考えなければならない部分でしょう。
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黒潮と米の暖流 水温連動…お茶の水大など発表 偏西風が介在か : 科学・IT : ニュース
読売新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
これはエルニーニョ現象の発見に匹敵する、大気海洋相互作用の代表的な例となるかもしれません! エルニーニョとの違いは、熱帯の直接的な大気の応答というだけではなく、中緯度の、ジェット気流を介した相互作用なのではないかと考えられる点にあります。本当にジェット気流を介しているとなると、北半球全体を巻き込んだ大気海洋相互作用があることになります。今までの気象学では、そうした作用があることは否定はしていなかったものの、現実に大気と海洋では持っている熱量は桁違いであることから、相互作用はあるのかもしれないが、遠くの海にまで影響するようなものがあるとはちょっと考えにくいとされてきました。 問題は、これが本当に黒潮→ジェット気流→メキシコ湾流というような影響の連鎖になっているかどうかです。現時点では、黒潮とメキシコ湾流にの海面水温がまるで同期するようなタイミングがあること、またその時には特徴的なジェット気流のパターンが見られているということがわかっているのにすぎないので、本当に黒潮がジェット気流に影響し、それがメキシコ湾流に影響を与えているのかという、因果関係については引き続き調べ、はっきりさせていく必要があります。 もっともエルニーニョ も、当初は太平洋のタヒチと、オーストラリアのダーウィンの気圧がシーソーのように対応して変化するよね、というところから発見に結びついています。今回の研究も、そうした地球の持つメカニズムの一端を捉えたものなのかもしれません。
アマゾン、中国にも直行可能な長距離用の中古貨物機を物色-関係者
Bloomberg.com
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
まぁ、こうなるなという展開です。アマゾンは、すでに米国内の輸送に向けて中古の767を中心としてウエットリースという形態で自社で必要となる貨物輸送を行なっています。国際輸送については通関が必要になったり、利用する航空機がより大型になることからそう簡単に手が出るところではありませんが、裏を返せば現在国際航空貨物を牛耳るFedexやDHLによらずに自社で割安に大量輸送をするにはこの分野に参入するしかありませんでした。 すでにコロナ禍で747やA380などの4発機の人気がなくなっていることはみなさんご存知のところですが、一機あたりの容量が大きかったり新型が登場していて型落ちしている777やA330も、すでに各国の航空会社では売却を進めるところなどもあり、市場にはかなりダブつきが出てきています。777やA330であれば貨物の搭載重量にもよりますが中国の海岸沿いの大都市からであれば北米の西海岸やシカゴくらいまでは直行することができますから、機体の価格が安くなっている今だという見込みもあるのでしょう。 気になることがあるとすれば、アフターコロナについての動向です。航空貨物は747の新機種である747-8がまだ多く現役であり、これによって供給過多となり輸送価格の下落が想定されることです。アマゾンからすればせっかく参入したのに、結局既存の業者に頼んだ方が安かったなどとなりかねないので、そうならないかが今後の焦点となります。
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ピーチ、国内全線乗り放題パス 先着150枚、「ワーケーション」活用見込む
Aviation Wire
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
国内線のLCCの顧客単価から考えても、当たり前ですが出血覚悟のサービスと思います。今回のチケットは高くても39800円ですので、3・4回往復利用すれば元が取れるということになります。週末だけ帰省するような場面でも、十分お得に利用できるチケットということになります。 航空チケットのサブスクというのは今まで多くの会社で考えられ、実際に売り出されたものの、そのいずれもサービスとして持続可能なものにはなりませんでした。150枚くらいであれば、中には航空会社にとって大きく損となる使い方をする人もいるのでしょうが、実際にどれほど損が出るのか、まだ国内の会社で試した例はなかったと思いますので、ヘビーユーザーがどういった使い方をしてどのくらい会社が損をするのか、使わない人もいて平均的にはどのあたりに落ち着くのか、またチケットの枚数を増やしたり絞ったりするとどういう現象が発生するのかというのは、実験する価値があることではないでしょうか。 ピーチはもともと、国内線でLCCなんてやっても既存のユーザーが動くだけで、総需要は大して変わらないという前評判をくつがえし、孫に会いにいく祖父母や、韓国へ日帰りするOLなど新たな需要を掘り起こしてきた会社です。今回のサブスクにも、話題集めとそうした反骨精神があるような気がしてなりません。
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地震発生時の荒川水系河川。大量の魚が一斉に飛び跳ね、鳥の群れが一目散に飛び立った(動画)
ハフポスト日本版
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
きれいにP波とS波の特徴が表現された映像です。 P波は伝搬速度が速く、初期微動を発生させる最初の揺れであるということは習いますが、もうちょっと詳しく考えると疎密波というものであり、固体中でも液体中でも気体中でも伝わることができます。したがって地震が発生するとP波はそのまま水中へ伝わり、それに魚が驚いて反応したということになります。P波は空気中へも伝わることができ、静かな環境であれば初期微動とほぼ同時に地鳴りのような音を感じることがあります。ひどい時には海に浮かぶ船でも地震によるダメージを受けることがあり、海震などと呼ばれます。 一方でS波はいわゆる地震の主要動を発生させる波として知られていますが、波の性質でいうとねじれ波、つまり固体の形が変形することで伝わる波です。空気や水は固体の変形を伝えませんから、S波は固体の中しか伝わりません。つまり鳥は主要動の大きな揺れに驚いて飛び立ちましたが、魚には主要動は伝わらず平気だったということになります。この特徴を生かして地震の時に地面からわずかに建物をアイスホッケーのように浮かせようという断震技術があります。 P波とS波の伝わり方の特徴の違いを用いて地球内部の構成を知ろうという学問を地震波トモグラフィーといいますが、例えば液体であるマグマだまりの位置をみつけたり、あるいは地球の外核が液体であるなどということが分かったりします。
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全日空と日本航空 脱炭素実現へ 植物由来の燃料量産で連携へ
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
SAFについては先日NewsPicksでも特集がありましたが、やはり最大の課題はコストであり、その理由として大きいのは大量生産ができていないからです。大量生産については鶏が先か卵が先かのようなことが言え、大きなニーズがあって、徐々に生産体制が拡充してくるものです。したがって需要が先に必要なのですが、これを航空会社同士でSAF技術を囲いあってしまったのではそこで潰しあいになってしまい、結局技術発展が遅れてしまうことにつながりかねません。これが最大の理由ではないかと思われます。 また、日本と世界という視点で見たときに、SAF技術について自国で賄うことができるかというのもエネルギー安全保障のポイントです。そのほかにもコロナで業績の落ちた航空会社のイメージアップ、そして株価上昇のためにESG投資も呼び込もうという魂胆も見えてくるようです。 航空業界において、現在の燃料はほぼ灯油に等しい品質ですが、これを水素にするのは既存の給油設備全体を作り変えるような大変骨の折れる作業ですし、すべての旅客機を対象とできません。それであれば似たような物理的性質を持つSAFを用いることで、ICAOで変なことが決まる前に航空会社として先に技術を獲得し、CO2やSAFについての基準の策定についても意見を出せるようになることを目指すのはふつうです。 しかしこれほど急に動いている(ように見える)のは、やはりICAOに何か書かれそうだからという理由があるのかなと勘ぐってしまいます。
97Picks
地震 “長周期地震動” 階級2 千葉と東京23区で観測
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
日本の気象庁震度階級は、周期が1秒から2秒程度の揺れに対してもっとも敏感となるように設計されています。今までの数々の地震の経験から、建物被害が最も大きくなりやすい揺れに対して対応するための設計となっています。ところが、昨今は周期の長い揺れが高層建築や石油タンクなどに影響を与えることが知られるようになり、例えば東日本大震災では震度3であった大阪でも高層ビルにおいてエレベーターの閉じ込め、また内装材や消防用スプリンクラーの破損が発生しました。2015年の小笠原西方沖地震でも、関東地方で長周期地震動が大きくなりエレベーターの閉じ込めが多発したことは記憶に新しいところかと思います。長周期地震動は震源が遠くなっても減衰しにくい特徴があるため、特に規模の大きな地震である場合に、震度としては小さくても長周期地震動がしっかり伝わってくる場合があります。長周期地震動が注目されている理由はこうしたところにあります。 また、長周期地震動は軟弱地盤で強く伝わりやすい傾向があり、埋め立て地に高層ビルや橋梁、石油タンクなどが建設されることが多い点においても注意が必要といえます。震度だけではなく、長周期地震動による被害が発生することがあることについても、特にビルの管理者や防災担当者の方にはよく理解していただけると、思わぬ被害を最小限に抑えることができるはずです。
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気象庁会見「都市部で発生した地震 今後1週間程度は注意」
NHKニュース
東京 足立区と埼玉 川口 宮代町で震度5強 M5.9 津波なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
気象庁の速報段階では地震の規模はM6.1、深さは80kmとのことです。防災科学技術研究所の速報ではMw5.9で深さ66km、発震機構は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されており、気象庁の情報と総合すると、海側の太平洋プレートと陸側の北米プレートとの境界部分で発生した地震であると考えられます。 震源が深いこともあり津波の恐れはほとんどありませんのでご安心ください。一部でガスメーターの安全機能により供給が止まっている可能性がありますのでご確認ください。 関東地方にお住まいの方ならよくご存じかと思いますが、茨城県南部から千葉県北西部にかけては東側から沈み込む太平洋プレートによる地震が割と多く発生しますが、今回もその一環です。規模がM6クラスまで大きくなるのはそれでも久しぶりで、千葉県北西部でいえば2005年7月23日にもM6.0で最大震度5強を観測する地震がありましたが、それ以来ということができます。 関東地方については、南海トラフの巨大地震は直撃しませんが、相模トラフの巨大地震(関東大震災)が一定の間隔で発生しています。また、それ以外にも今回のように深さ50km以上の深いところで発生する地震があり、江戸時代末期の安政江戸地震はこのタイプの地震であったと言われています。東京都内など広い範囲で震度6以上であったと想像されています。関東地方の真下でM7クラスの地震が発生する可能性も大いにありますので、地震については日頃の備えが重要となります。今回は極端な被害はないものと思われますが、どうぞ良い機会としていただければと思います。
422Picks
真鍋淑郎さんは、なぜ米国籍にしたのか。「日本の人々は、いつも他人を気にしている」
ハフポスト日本版
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
真鍋先生が米国籍を持っている経緯については、ご本人と話したわけではありませんが、米国での研究環境における事情が大きく、それ以外にはあまり理由はないと考えるのが自然です。日本が嫌で嫌で飛び出したのであれば、たとえば1997年に帰国して地球シミュレーターの構想に携わるはずがありません(ただし地球シミュレーターの利用について、日本の官僚の縦割り主義を目の当たりにして辟易したというようなご発言はあったようです。地球シミュレーターの完成を待たずに再渡米されているのもそのあたりが原因のようです)。 話を米国の研究環境に戻しますと、まずは真鍋先生の研究分野が地球全体の気候という、研究室で実験することができない代物であり、コンピューターでのシミュレーションしかないものであったため、その研究をするには60年以上前の日本ではどうにもならず、アメリカでしかあり得なかった、というのがまず第一の理由です。さらに自由なイメージのある米国といえども、いわゆる外国人が研究費用を潤沢に得たり、研究リソースを十分に与えてもらえたり、研究データに気軽にアクセスできるかというとそうではありません。また、学会においても60年前ですから、東洋人風情が何かやってると舐められてしまうところもありました。そうした理由から、米国籍に切り替えることで、学問のために本気で打ち込むぞという気概を見せて、これまで戦ってこられたものと思います。 たとえば米国の気象分野でミスター・トルネードとしてご活躍され、個人的にはノーベル賞級の研究をされたと思っている藤田哲也博士も、真鍋先生より7年前の1968年には米国籍に切り替えておられます。ミドルネームにTedを入れて、米国人でも呼びやすいようにと気を使うほどでした(ちなみに真鍋先生もスーキーというあだ名をお持ちのようです)。 気象分野に限ってもこうした状況ですから、他の分野の学問、また学者に限らずさまざまな分野において米国を拠点においた上で一人前と認められるには、日本という国を捨てるような覚悟を求められることがあるということは広く知られても良いのではないでしょうか。日本の国籍法が多重国籍を認めないのもそれなりに理由があってのことではありますが、日本をあえて捨てる必要がない人たちにまでそのような選択を強いることがあるというデメリットは改善されて然るべきかと思います。
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ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏 二酸化炭素の温暖化影響を予測
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
これまで気象学や気候学をはじめとして地球科学分野には、ノーベル賞に相当するような賞はあっても、ノーベル賞を授与されることはないとされていました。自分は割と小さな頃から将来は地球科学を勉強しようと決めており、あわよくば学者になりたいなどと思っていたので、ノーベル賞がないと聞いて残念な気持ちになっていたのを思い出します。なので、地球科学界隈では常識が覆ったということでみな大騒ぎをしています。 実は真鍋先生は、自分が地球科学を志すきっかけとなったNHKの地球大紀行という番組でも取材されており、元号が昭和のうちからすでにプリンストン大学で温暖化についての研究を行われていました。当時のコンピューターでも、温暖化は地球全体で均一に進むのではなく高緯度地方が特に温暖化しやすいこと、それによって気候も変化して降水量が増える地域や減る地域があること、特に世界の穀倉地帯で降水量が減る見込みであり将来食料問題につながりかねないことなどが示されていました。30年以上経った今になってそれらは最先端の研究から、地球に住まう人々の共通理解にまで進化しました。 ノーベル賞は、社会的に影響の大きな研究、人類にとって大きな進歩をもたらしたと認められた研究に対して授与されるものとされていますが、まさに地球温暖化に対して本格的に対策を打たなければならなくなった昨今において、人類にとって大きな示唆を与えてくれている研究ではないかと思います。地球科学の一分野である気象学に片足を突っ込んでいる人間として、今回の受賞は大いに勇気を与えてくれるものとなりました。この度は受賞誠におめでとうございます。
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青森県で震度5強 津波の心配なし
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
速報段階ではMw5.7、震源の深さは55kmとされており、また発震機構も逆断層型ですが向きが違い、いわゆる太平洋プレートと北米プレートの境界部分ではなく少し深い太平洋プレート内で発生した地震であると考えられます。今年2月や3月に宮城県沖で大きな地震が発生しましたが、これもプレート境界ではなく太平洋プレート内で発生した地震でした。 すでに先の東日本大震災から10年が経過しており、そこで解放されたエネルギーもまた蓄積されつつあります。岩手県沖や宮城県沖では数十年間隔でプレート境界でM7クラスの地震が発生しています。津波を伴うことも多く、地震本部の長期評価においても「青森県東方沖および岩手県沖北部」と「宮城県沖」については今後30年以内にプレート境界でのM7クラスの地震の発生確率は90%以上とされており、南海トラフ巨大地震を上回る高い確率とされています。そもそも地球に住まう限り地震は避けられないものですが、特に日本においては地震とそれによって発生する災害についてはしっかりと知識を持って備えておく必要があります。今回は幸いにも極端に大きな被害は発生していないようですが、日頃の備えを確認する機会としていただければ良いかと思います。
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「モネをたくさん育てたい」…三井住友海上、社内の気象予報士を10倍に
読売新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
そもそもの話ですが、気象予報士自体はあくまで専門的な天気図を、一般向けの予報文のような言葉に変換することができるか、といういわば翻訳の技能検定のようなものです。したがって、天気図になぜそのようにアウトプットされているのか、またそもそも特定の気象現象がなぜ発生するのか、あるいは「おかえりモネ」のようにそれぞれの利用者の立場に寄り添った気象要素は何か、それを読み解くにはどうすればよいか、といったことは直接試験で問われることはありません。 また気象予報士を採用する企業としても、気象業務法に定める予報業務を行おうとするのでなければ、別に気象予報士を雇用する必要はありません。たとえば私のいる航空業界でも趣味の範囲で気象予報士を取得している人はたくさんいますが、少なくとも航空会社が業務に必要だからといって気象予報士を積極的に外部から採用する理由はありません。 保険会社についていえば、昨今災害による支払い額は増加する傾向にあり(もとよりそれは地震保険など自然災害を対象とする保険への加入率が上がったからではないかと思いますが)、ここでの料率設定を誤ると業績が傾きかねないという危機感があるのではないかと思われます。損害保険料率算出機構という業界団体もありますが、自然災害に対する適切な料率を研究したり、あるいは保険の新商品を設計したり、また災害時にすばやく被害額を見積もり保険金を早く支払う目的で、保険会社としても気象についての広い知識を得ておく必要があるということなのではないかと思われます。 気象予報士そのものの資格が必要な業務ではありませんし、気象予報士の試験勉強がそのまま生きるわけでもありませんが、それを入り口としていろいろな知識を仕入れ、それが会社の業務に結びついてくれれば、という長い目で考えた話なのではないかと思われます(経理部門でもないのに簿記を取得させるのと同様の話ではないでしょうか)。 なお気象予報の世界ではすでにAIの概念が多分に導入されていますが、そのAIも天気をうまく当てるまでには進化していないので、気象庁の予報官や、あるいは気象予報士が各々の経験やそのAIに対しての知識をもとに適切に修正して初めて天気予報として世に出てくることになります。今後の気象予報士に求められるのは、いわばデータサイエンティストとしての側面です。
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赤羽国交相の続投浮上 二之湯氏初入閣で調整
共同通信
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
自公連立内閣になってからは国土交通大臣のポジションはほぼ公明党で占められていますが、これは建設省+運輸省での省庁再編となった当時に自民党の道路族・建設族などの族議員とそれに癒着した業界の実態が明るみとなり、そうしたイメージの払拭と、公明党の組織力を生かした選挙での集票につなげたい両党の思惑が一致して続いているものです。 業界の中にいる私がいうのも何ですが、公明党所属の大臣による国土交通行政が行われている中では、悪く言えば大きな変革を起こせず、昭和っぽい仕組みが温存されている部分もありますが、一方で旧国鉄時代のような、インフラを作ることが目的化しているようなケースはさすがに見られなくなりました。赤羽大臣について言えば、激しくなる気象災害に対して気象庁の人員や予算を積極的に増やしていることなど、やって当然のことがよくわからない論理で行き詰まらずにきちんと実行されるようになったと感じています。気象庁が技術的に難しいと渋る、線状降水帯の予測についても10年後までに何とかしろという、きちんとした指示が降りてきているように感じます。これはコロナの影響に苦しむ航空業界についても同様で、業界のいいなりではなくきちんとした指示も出てきている状況です(アルコールの件は当然ながら相当厳しく言われています)。 確かに公明党の支持基盤は特殊ですが、だからといってそこまで毛嫌いするものではないかと思います。
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