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台風10号と11号も発生しトリプル台風に 10号は五輪最終日に関東へ接近か
Yahoo!ニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今までは日本の南の海上でうろうろしていた熱帯低気圧が、太平洋高気圧が追われていた住処を取り戻そうと動いてきたことで北上し、日本付近へ相次いで接近してきそうな展開となってきています。 ただし普通なら3日先程度であれば各国の数値予報モデルの結果はおおむねそろってくるところが、今回は接近してくる台風のコースや勢力が安定して一致せず、同じモデルでも新しい初期値の計算結果が以前のものと全く違うこともあり、台風予報の精度としてはまだまだ低いのが実態です。それだけ、いろいろなことを想定しなければならないのが面倒な点ということもできます。 特にまず8日に関東から東海に接近すると考えられる台風10号ですが、この進路予報の難しさは日本海にやってくる上空の気圧の谷との融合のタイミングや、太平洋でどれほど発達できるかという点がいわゆる相互作用となっており、不確実性が大きくなってしまうことによります。現時点では関東地方の南の海上を東に進む可能性が高いですが、その場合は台風のもたらす強い雨雲が関東など広い範囲にかかる見込みで、台風が逸れるから安心だという話ではないので油断は禁物です。 また台風10号以上に不確実性が大きいのが台風9号で、上陸した中国大陸で弱まってしまい再起不能となるか、東シナ海へ出て再度発達し西日本を直撃するか、結末があまりにも幅が広く、現時点で進路予報すら出すべきではないのではと考えてしまうようなものです。悪いシナリオで考えれば、週明け10日には九州にかなり接近しているような状況ですので、今のうちから大雨や暴風への対策を考えておくと直前になって慌てずに済むと思います。 この夏、日本の南の海上が熱帯低気圧の巣になった状況は、1960年のローマ五輪の際に5つの台風が日本付近に並んだ状況とよく似ています。ジェット気流が安定せず、南北への蛇行が大きな状態が続いていることが原因で、北米や地中海東部での猛暑や、ドイツでの大雨も根っこはここに起因します。大げさに言えば60年ぶりの状況ということもできますが、あまり経験のないことについては数値予報モデルも精度が下がってしまいます。私たち気象予報士もモデルの特性を理解し、必要な修正をかけてお伝えするという腕の見せ所でもあります。今後も予報ががらりと変わる可能性がありますので、どうぞ皆さんも最新の気象情報を確認するようにしてください。
ダブル台風が本州付近を次々と通過する可能性も(杉江勇次) - 個人
Yahoo!ニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
本州の南の太平洋が、7月の後半からいつもの太平洋高気圧ではなく熱帯低気圧の巣となっていましたが、その総仕上げと言わんばかりに、熱帯低気圧が並ぶ展開となっています。また香港付近にある台風9号は東へ進む予報ですし、沖縄付近でも熱帯低気圧がまもなく台風となる見込みで、今後北東へ進んでくる見込みであることから動向に目が離せません。 特に沖縄付近で発生しそうな台風は、本州南岸を進んで関東地方に接近する可能性が高くなってきており、場合によっては上陸もあり得る展開となっています。予報円が大きいのは上空の寒気により進路が影響を受ける可能性があるからで、これから徐々に予報の精度が上がり予報円は小さくなってきますので、予報の精度が上がってくるまではいろいろなシナリオについて準備しておく必要があります。 台風9号についてもひとごとではなく、上述の台風の後を追うように太平洋を東へ進むとしている予報モデルも出てきており、なんとも油断できない、いけ好かない雰囲気です。 台風がこのように相次ぎそうであるのは、いよいよ熱帯低気圧の巣から本来の居場所を取り返すように太平洋高気圧が西に張り出してくるからで、これらの台風の後は夏の高気圧が本来の位置に収まることになりそうです。特に北日本にばかり張り出していた高気圧が南に来ることになりますので、北日本はようやく猛暑からの解放が見えてきました。ただし本州付近に前線がかかりやすくなることが示唆されており、今度はまた線状降水帯などに気を遣うような状況も考えられます。 どうぞ常に最新の気象情報をチェックするようお願いいたします。
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CO2排出しない「水素航空機」、空港インフラの整備検討へ
読売新聞
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
松沢さんのおっしゃる通り、今年2月にはフランスでも、エアバスやパリの空港運営会社、エールフランスなどが共同で空港での水素利用についての共同プロジェクトメンバーを募集しているとして報道が出ていました。 今回の件も、こうした研究があることを念頭に置いて、日本でも独自に技術開発をしていこうというものであると考えられます。 ただし、水素はそう簡単に燃料として取って代われるものではありません。水素をどこからどう生成するのかという議論もそうですが、水素はどうにかして液体の状態にしなければ、十分なエネルギー密度が得られないことがウィークポイントです。水素という逃げやすい元素を、高圧で安定して保存しておける、十分軽量な容器が必要ですが、これがそう簡単ではありません。 対していわゆる航空燃料は十分なエネルギー密度を持ち、常温常圧でも安定して液体でほぼ揮発せず、非常に扱いやすい状態です。この燃料を化石燃料からバイオ燃料などに切り替えていくほうが、今の航空業界の現状とはよほどマッチします。 しかしできない理由を並べていつまでも取り組まないわけにもいかなくなってきており、厄介な性質もある水素についての技術開発は進めていかなければならないのもまた実態です。
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夏に降る突然雨は「もともと雪だった」意外な事実
東洋経済オンライン
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
積乱雲に関係する部分の気象の知識を、身近な切り口からきちんと解説してくれている良い記事です(気象研究所の研究者が書いた本なので当然ですが…)。タイトルの部分の解説があまりない気がしたので補足すると、雨には気象の用語で「冷たい雨」と言われるものと「暖かい雨」と言われるものがあります。この場合冷たいか暖かいかというのは、もともと雪(氷)であったかどうかという点で定義されています。日本で降る雨はほとんどが「冷たい雨」となります。「暖かい雨」は熱帯地方で背の低い雲から雨が降る場合にあり得る程度で、いかに熱帯でも上空10kmまで発達した積乱雲からは冷たい雨が降ります。 上空に氷の粒があるから、それが気流の関係でぶつかって静電気が生まれ、雷となって放電する現象も発生します。上空の氷の粒が上昇気流に押されてなかなか落ちないでいる状況が続くと、大きな氷の塊である雹となって降ってきます。積乱雲周辺の風の場の状況や、積乱雲自体の発達の状況によってはダウンバーストや竜巻のような現象も発生します。積乱雲が熱帯の海の上で組織的にまとまってくれば熱帯低気圧、台風となります。積乱雲は雲の中でも激しい発達を見せるもので、気象の理解の基本でありとても重要なものです。 一方で積乱雲はその大きさがせいぜい数km四方であり、数値予報モデルで再現するには網の目(2~20km)のおよそ数倍の広がりがある現象でなければ難しいと言われている中では予測が大変困難なものです。そのため線状降水帯は事前に予測するのが難しく、その雨雲が発生してからでないと警告が難しいのが現状なのです(線状降水帯発生情報、もとい顕著な大雨に関する情報はあくまで観測ベースで発表されますので、その情報が出てからでは避難が手遅れとなる場合もありえます)。 しかし積乱雲の様子を観察するのに、レーダーという心強い武器があります。様々なアプリや、気象庁のサイトでも確認できますので、まずはレーダーを使って雨雲の動く様子を見てみることをお勧めします。気象災害に毎年のようにやられる国の国民としては、こうしたリテラシーを持っていてほしいと思います。
米アラスカ沖で地震、M8.2 津波発生の可能性
共同通信
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
アラスカ半島の南、太平洋プレートが北米プレートに沈み込んでいる場所で発生した地震です。今回の地震は米地質調査所によると規模がMw8.2、深さが32㎞で逆断層型と解析されていますので、まさにプレートの沈み込みによる地震であったと考えられます。近くでは昨年7月にもM7.8、10月にM7.6の地震が発生していますので関連する活動なのかもしれませんが詳しいことはわかりません。アラスカ付近はプレートの沈み込みにより日本のように地震の多い場所となっていますが、それでもM8以上は1986年以来ですので久しぶりな印象です。 プレート境界での逆断層型の地震ということで津波が心配されますが、日本時間18時に出た情報ではアラスカ周辺の高いところで20㎝程度の津波を観測している程度ということで、アラスカ沿岸に津波注意報は出しているものの、警報は解除されました。日本沿岸でも大きな津波の心配はない見込みということですでに気象庁からも情報が出ています。 アラスカの地震といえば、1964年3月にMw9.2の巨大地震が発生し、津波や液状化により多くの被害を出したことが連想されます。日本でも1m以上の津波を観測していました。今回は大きな被害はなさそうですが、太平洋の向こう側でも地震と津波が発生しますので、普段からの備えが大切です。
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ドバイではドローンが人工の雨を降らせてる
ギズモード・ジャパン
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
人工降雨は、実は日本もかなりの先進国でした。前の東京オリンピックのあった1964年には、前年から東京は雨が少ない状況が続き、夏を経てついに取水制限により自衛隊による給水車が出動するような事態になりました。この際、雲の中にあってまだ地上に落ちるほどには成長していない水滴に対して、それをまとめて雨として降らせるような核となる物質(ドライアイスやヨウ化銀)を飛行機から撒布する実験が行われました。実際に雨は降ったのですが、実験の効果測定ができなかったために本当に人工降雨の結果なのかがわからず、その後はあまり研究が進みませんでした(今でも小河内ダムのそばには、ヨウ化銀を煙と一緒に空に向けて流す装置があります)。日本でもたまに局地的な人工降雨実験は行われますが、ダム近くの水源地での小規模な実験にとどまっています。 対して、人工降雨実験が活発な国もあり、そのうちのひとつがUAEだということです。ドローンというとマルチコプターから何か撒布しているのかと連想してしまいますが、固定翼の無人機を使っているのが真相のようです。今回記事で取り上げられているイギリスの大学の技術は、固定翼のドローンに静電気を帯電させ、これで雲の中の水滴を雨として降らせるような技術であるようです。雲の中の水滴は氷の粒ほどではありませんが弱く帯電しているので、おそらくこの性質を利用したものではないかと思われます。UAEではこのほかにも昔ながらのドライアイスやヨウ化銀を使った人工降雨実験も実施しているようで、それだけ水資源確保が切実ということでしょう。水源となる場所に雨を降らせるのが目的で、街中に雨を降らせても仕方がないのでインスタの映像はちょっと違うような気もしますが、まぁイメージ映像ということで良いかと思います。 人工降雨については中国もかなり熱心で、ロケットを使用したヨウ化銀の撒布や、最近ではやはり固定翼ドローンを使用したヨウ化銀等の撒布を行っているようです。大気中に含まれる水蒸気の量は意外と多いので、人間が使う分だけありがたくいただくという視点を忘れないことが、思わぬ大雨で災害になることを防ぐという意味でも大切です。
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台風8号 このあと宮城~岩手に上陸の見込み 災害への警戒を
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
腐っても鯛ならぬ、腐っても台という言葉は気象の関係者の中では昔からよく言われる言葉です。台風としては大して強くないように見えても、普通の低気圧とは異なり、熱帯の湿った空気の塊が台風であるから、そこで発生する災害について油断してはいけない、まず予報を伝える側の人間がそれを十分理解していなければならない、というニュアンスの言葉です。 今回は宮城県に上陸する初の台風ということになる見込みです。そして台風の進行方向の右側に位置し、特に湿った空気がぶつかる岩手県の太平洋側を中心に150mm前後の雨量となる見込みで、これは岩手県の太平洋側としては平年の7月の1か月分の雨に相当します。一日で1か月分の雨量などとなると、なにがしかの災害が発生する可能性が高くなってきます(例えばドイツを中心とした洪水は、一日で2か月分の雨が降ったことによるものでした)。 確かに今回の台風は中心付近には台風の眼を構成する活発な積乱雲がなく、台風らしくない形をしています。上空の寒気による渦とつながって、ようやく回転センスを維持しているだけという冷たい見方もできます。しかし、腐っても台とはまさにこのためにあるような言葉のような気がしています。どうぞ油断せず、避難したほうがいいかな?と思った時が避難のベストタイミングであることを常に意識しておくようお願いいたします。なお、夜間に車で避難した結果いつもの道がすでに濁流に呑まれていたなどという例もありますので、今のうちにここなら大丈夫、この道なら大丈夫、というあたりをつけておくことをお勧めします。
台風8号 今夜遅くからあす未明 東北に接近・上陸の見込み
NHKニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
今回の台風は渦が二つ並んでいるような状態が続いていましたが、25日から本格的に渦が分かれ始め、現時点では西側に進んでいる渦が中心として解析されています。もう一つ北東側にも渦があり、徐々に弱まるとみられているものの、南からの湿った空気を引き込んでいて、強い雨雲を発生させる可能性がある状態です。この北東側の渦も千島列島から北海道にかけて接近する見込みですので台風ではないほうの渦についても注意が必要です。テレビでの台風情報だけではなく地元の気象台からの情報にも十分ご注意ください。 なおすでに関東地方には一部で雨雲がかかり始めています。関東の南東海上を中心にまとまった雨雲があり、上空の渦と一致する27日未明以降はさらに発達する可能性があります。そして台風の回転とともに27日午後からは関東・東北地方に雨雲がかかる可能性がありますので、台風が接近している割に大したことないぞと油断したところに活発な雨雲がかかり、風も強くなるということになりかねませんので、特に東北地方の太平洋側では注意が必要です。 また台風が日本海に抜ければ、台風一過で晴天かと思いきやそうでもありません。上空の寒気がまだ居座るために東日本を中心に大気が不安定な状態が数日続く見込みで、引き続き局地的な大雨に注意が必要となります。どうぞ最新の気象情報をご利用いただき、ハザードマップ上でご自宅などが土砂災害や浸水の被害想定区域に入っていないかの確認をお願いいたします。
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高温多湿の東京、ジョコビッチ選手らは時間帯の変更を主張
CNN.co.jp
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
実は、7月から8月が一番暑い時期なのは日本の気候の一つの特徴です。同じ北半球でも、たいていの地域は6月が一番暑く、7月後半からは暑さは峠を越えてきます。日本の暦でも8月に立秋がありますが、これは大陸の中国からきた暦だからです。 大陸では、暑さというのはおよそ太陽の高さと一致します。ですから、6月下旬の夏至のころが最も暑く、その後は暑さは落ち着いてくるのがふつうです。ところが日本は周囲を海に囲まれているため、海が暖かくなる時間が必要なため7月後半から8月が最も暑くなる時期となっています。加えてその海に暖かい海流である黒潮があるため、湿気もたくさんあり、いわゆる高温多湿という環境にあるのが8月の東京だということになります。 オリンピックの歴史を紐解いてもあまり低緯度地域での開催は例がなく、1996年のアトランタオリンピックがやはり同じ時期であったために暑さ対策が取られていますが、その他は時期的に夏場でない(2016年のリオは現地の冬、1968年のメキシコも10月)などの理由で今回ほど暑さが問題になった例はないかと思われます。 今後オリンピックを低緯度地域で開催することを意識すれば、競技の大半を屋内で行うのが良いようにも思われますが、商業主義への批判もあり、大金をかけて屋内の競技場を多く用意するのも難しく、難しい運営を迫られることになるのかもしれません。
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台風8号 27日(火)頃に関東や東北に接近・上陸のおそれ
ウェザーニュース
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
この7月以降の環境場は、太平洋高気圧が北に偏っていて日本の南ががら空きになって熱帯低気圧の巣になっているのが特徴です。この熱帯低気圧の巣から発生したのが現在東シナ海にある台風6号であり、昨日発生した台風8号となります。上空の寒気の周りを回るように北西に進んで北日本から東日本のどこかに接近、上陸する可能性が出てきています。 まだ台風の進路予報の不確実性が高く、台風がいつ、どこに上陸しそうなのかがよくわかっていません。数値予報の中には予報円の中心付近を素直に進むと予想するものもあれば、関東に一旦近づいた後足踏みし、その後北海道へ進むと予想するものもあり、まだどういった進路を取るのかということが精度高く予報されているわけではありませんので、いざという時の備えを幅広く持っておく必要があります。 あえて類似した経路をとった台風をいえば、2016年の台風10号です。岩手県や北海道に記録的な大雨をもたらして被害を出しました。この台風も進行方向右側にあたる地域では湿った空気を運んでくる見込みで、特に普段あまり大雨とならない地方で大雨となる可能性があり、それによる被害が発生することに十分な警戒が必要です(最近のドイツの大雨と同じです)。週明けすぐに準備を始める必要がありそうですので、どうぞ最新の気象情報にご注意ください。 また今後も日本の南に熱帯低気圧の巣がある状況が続きそうですから、8月にかけて引き続いて台風に対して注意が必要となりそうです。
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もはや水中で過ごすようなもの なのか? 「湿度100」がパワーワードすぎてSNS騒然!
BCN+R
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
実は、相対湿度100%となることは気象学的にはそう珍しいことではありません。たとえば窓やコップに結露している(汗をかいている)のはその表面で相対湿度が100%となっていることの現れです。ただし、霧が発生したり雲のように人間の目に見えるようになるかは別の話で、空気中に水が結露する核となるものがないとなかなか霧は発生しません。 問題は人間の社会生活のほうで、たとえばお風呂場であるとか、洗面台のタオルであるとかというものは、外気にさらしておけば乾く前提で考えられていますが、これが湿度100%となるとほぼ乾くことは期待できなくなります。生乾きの洗濯物が抱える問題と同様、すぐにカビや菌が繁殖してしまうのが問題の一つです。乾燥機やエアコンの運転により室内の空気はある程度乾いた状態を保つことが必要となりますのでご注意ください。なお、体の表面からの熱の発散も、汗が乾くことによる蒸発熱の発散を前提にしていますので、湿度100%ではそれが得られずに熱中症になるリスクがあがります。この場合は水分補給だけではなく適切なエアコンの使用が必要となる場合もありますので、特に高齢の方で暑さを感じにくくなっている方ほど注意が必要となりますのでご注意ください。
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独・ベルギー洪水の死者120人超に、行方不明約1300人
Reuters
谷村 研人国内航空会社 気象予報士
大雨となったのは主にドイツのライン川から西側の地域で、ラインラントと呼ばれる地方です。西ドイツの首都であったボンもこのエリアにあります。 現地時間の14日から15日にかけて特に強い雨が降り続いたとのことで、報道によればケルンでは24時間で154mmの雨量となったとのことです。日本の感覚からすると大雨でもないように感じますが、現地では7月の月平均雨量が87mmとのことですので、一ヶ月の雨量の2倍近い雨が一日で降ってしまったことになります。日本で近いイメージの大雨となったのは、例えば2019年の台風19号(東日本台風)のときに各地で洪水が発生しましたが、あの時もおよそ一ヶ月の雨量の2倍程度の雨が一日で降っていました。 今回の大雨の原因は上空の寒気(専門的には寒冷渦といいます)が居座り、低気圧が移動するのではなく同じ場所に停滞するような形になり、湿った暖かい空気がアルプスの東側を回り込んでドイツ西部に達し、雨が降り続けたためです。日本でも上空の寒気により不安定な天気となり、各地で雷雨が発生しやすい状況がありましたが、上空の寒気が悪さをしているという意味では同じような状況と言えます。 かくも特殊な状況により発生した災害なので、地球温暖化と直ちに結びつけることはできませんが、これも今後イベントアトリビューションなどの手法により、温暖化前ならば稀であった現象が、温暖化によりそこまで稀ではなくなっているということになるのかもしれません。
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