小谷 賢

是非やっていただきたいが、米国の後追いでは永久に追い抜くことができないのも事実。それゆえ「アート」の領域が重要なのだろうが、それこそが日本の苦手とする分野だ。若者はどんどん海外に出て行って、そこを伸ばしていただきたい。中国などは半導体の領域で戦うことは半ばあきらめて、他の領域でのブレイクスルーを狙っているようだが。。。

かつて東大は23位だったので、急上昇といいうよりは下げ止まった、といった方が適切かもしれない。よく指摘されるように、論文を英語で執筆し、国際的に引用されないとなかなかランキングは上がらない。理系はともかく、人文系では英語で論文を書くメリットはあまりないので、そうなると母国語が英語の大学が圧倒的に有利になる。

日本の偽情報対策は、ヤフーやツイッターといったプラットフォーム企業にまかせっきりの状態。本当は国が積極的に関与するべきだと思うのだが。。。

今後、中露は北朝鮮やイランといった国への関与を強めていくのだろう。今回のウクライナ戦争において、ロシアに武器弾薬を共有しているといわれている北朝鮮のプレゼンスが上がっていることにも注意が必要だ。

今回の件が偶発事故でなければ、プーチン大統領の関与は明らかであり、見せしめの要素が大きい。これでワグネルと軍を統制するつもりなのだろうが、そう上手くいくのだろうか。。。

曲がりなりにも防衛省のシステムは日本で最もセキュアなものの一つだが、そこに侵入されていたとなると、米国も懸念を抱くようになるだろう。防衛省はサイバー部隊を4000人規模とすることを発表したばかりだが、何分時間がかかりすぎる。定員が揃う頃にはまた周回遅れになっている可能性も考えられるし、国全体のサイバー防御については甚だ心もとない。防衛省・自衛隊が日本のサイバー防衛の核となるビジョンを持って、大胆な対策を行っていただきたいと思う。 追記：太平洋戦争で日本陸海軍が連合軍との暗号戦に敗れた理由は、軍の首脳部が暗号の重要性を認識せず、長らくそこに人員と予算を投入しなかったためだ。現代のサイバー領域においても同じ過ちを繰り返すことは避けたい。