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【3分解説】円安が止まらない3つの理由
NewsPicks編集部
唐鎌 大輔株式会社みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
コメント出させて頂いております。22年、23年の円安はたまたまCPIショックという助け船がきて折り返しました。今年はそれが利下げだったはずですが、原油高という不運も重なり助け船が来ない、という状況にあります。他力しかないのか?という話になりますが、「他力しかないですね」と私は回答するようにしています。利上げや介入といった裁量的なマクロ経済政策は1つの対症療法にはなっても、需給を根本的に変え得る一手にはならないためです。 結局、輸出品の競争力が急に改善するわけではないため、鉱物性燃料が輸入の4分の1を握る状況を変えない限り、需給は変わらないでしょう。先般のMETIによる50年の電源構成計画のようなアプローチは必要な話だと思います。 また、日本企業の外貨を如何に活用するか、も課題になるでしょう。レパトリ減税という言葉を軽々に使う向きもありますが、既に法人税のレパトリ課税は大分低い状況にあるため効果を出すための工夫も必要でしょう。 この辺りは先般の財務省の国際収支有識者会議の資料にも言及があるような話です。既に公表はされています(私の資料は②です)。宜しければご参照下さい。 https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/councils/bop/outline/20240326.html
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円は約34年ぶりの安値を連日で更新、ドル堅調-一時154円61銭
Bloomberg
唐鎌 大輔株式会社みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
現状、IMM通貨先物取引における合成ポジションは圧倒的なドル買いであり、足許の円安は多分に「ドル高の裏返し」を含んでいる可能性が透けます。ちなみに23年は合成ポジションがドル売りにもかかわらず円安が進んでいたので「ドル高の裏返し」ではなく「単なる日本売り」の様相を帯びていました。今後、ドル高が修正されるタイミングで円高方向への揺り戻しは相応に期待できるとは思います。 ・・・が、肝心の「ドル高が修正されるタイミング」が過去2年はCPIショックという助け船があったのに対し、24年最大の助け船だったFRB利下げは当面期待できそうにないという状況にあります。「通貨安に利上げで対抗する」という事態になれば、それは典型的な通貨防衛で苦しむ新興国パターンになってしまうので、まずはその絵図を作らせたくないところです。 長い目で見て、円安圧力を遮断するには何らかの形で為替需給の変容を図らねばならず、企業部門の保有する海外内部留保残高の大きさは1つの政策テーマとして注目されてくる可能性はあり得ます。対内直接投資も迂遠に見えて直接的な一手ではあります。軽々に日本企業に「国内回帰すればいい」とは言えない以上、外資系企業へのアプローチは必然と思います。 以下のPICKはお勧めです: TSMCやマイクロソフト、AWSの巨額日本投資すら「100兆円誘致」目標にはパワー不足という現実 https://newspicks.com/news/9854699/?block=headline&ref=index
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