竹野 潤

「女子しかいないので、無意識の性別役割分担もない。」 これは、他のメディアで女子校卒（中・高）の方がおっしゃってました。あと、「モテのヒエラルキーがない」とも。共学には、外見の良し悪しで学業に関係なくヒエラルキーが成立してしまうという不条理があるということです。女子校に入るメリットってなんだっけ？ともやもやしていたのですが、こうした意見を聞いたことが後押しとなって、娘を女子校に入れることにしました。女子校が誕生した経緯とはまた違う形で存在価値が見出されているということだと思います。

生産性や効率性が美化されすぎて、何もしていない時間が悪者になる。長らくそうした時代が続いていると思います（まだ続いている）。何もしない時間が仕事の中にあっていいと思う。でも、「はい、じゃあこれから何もしない時間をすごしましょう」じゃないんですよね。そういうところあるよ、日本人。監視下においておかないと不安、っていう。上司に怒られるから、っていう。 コンビニで働く人の中にも職人はいる。面白いポップを書く人とか、陳列が上手な人とか、地域のみなさんと仲良くするのが得意とか。でも、それを評価しているのは同じアルバイトの仲間だけ。時給は一緒だし。褒められて「いやー」なんて照れて終わり。アルバイトに求めるのは、凸凹している人ではなく、ミスなく及第点でできる人。人財（個性）は育たない。アルバイトだったらそれでもいいのかもだけど、そのアルバイトなり非正規が増えているのですよ。この辺りのボトム層に投資しないと、消費者としても育たない。 効率を追い求めた人たちの中に、 多数の日本人を思考停止に追い込んだ人たちがいる。 その人たちの功罪は大きいと思います。