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NTT、宇宙線による半導体ソフトエラー発生率の全貌解明。中性子による誤動作が対策可能に
早崎 公威忠北大学 天文宇宙科学科 准教授
データの書き換えが宇宙から飛来する粒子の衝突によって起きるということは、衝突面の大きさ(衝突断面積)が大きいほど電子機器の誤作動が大きくなる。一般に衝突断面積は粒子のエネルギーと相関があることは 素粒子物理学では良く知られている。今回の研究で、低エネルギー側の断面積を調べた結果、0.1MeVぐらいにエネルギーを持つ中性子の衝突断面積が最も小さくことが分かったとのこと。つまり、0.1MeVあたりに感度を持つハードを作れば電子機器の誤作動が起こりにくくなる。こういった研究には素粒子物理学の基礎知識が必要になるので、基礎科学研究が商品開発に役に立つ良い例ではないかと思います。
「世界最高峰の物理学者」が「タイムトラベル」についての論文を書き、“大注目”を浴びた理由(真貝 寿明)
早崎 公威忠北大学 天文宇宙科学科 准教授
時間という概念の取り扱いは難しいです。アインシュタインの特殊相対性理論では、何らかの事象が起きた時の時間を定義しようと思うと、どの座標系から時間を測るのかを問われます。例として宇宙で起こる天体現象を考えましょう。現象を観測するのは地球で、起こった現象は地球から遥かに遠い場所です、そして天体は動いています。さらにこの現象の主役である物質は光速近くで運動しているとします。この現象についての物理を明らかにしようと思うと、場合によっては三つ以上の異なる時間を取り扱わないといけなくなります。普段の生活では時間は一つだと思って生きているので、意味不明ですよね。それぐらい時間は難しいのです。さらに重力が絡むとやっかいです。一般相対性理論を考慮しなければなりません。
人間には過去が記憶として刻まれるし、未来はすぐに体感できるので、経験的に過去未来現在を想像することができます。しかし、これらを物理学的にきちんと定義しようと思うとそう簡単ではありません。未来は身を任せていれば自然にやってくるけど、過去に行くことが難しいのには理由があります。この記事で言及しているワームホールの物理学はそれを教えてくれます。
クフ王のピラミッドに未知の空間、名大らが特定 破壊せずに“透視”した「宇宙線イメージング」とは?
早崎 公威忠北大学 天文宇宙科学科 准教授
ピラミッド内部にミュー粒子の検出器を数カ所においてミューオンラジオグラフィの位置決定精度を高めたものを分かりやすい名前で多地点宇宙線イメージングと呼ぶのでしょうか。ミューオンラジオグラフィについては、参考までに別記事でのコメントを再掲します。
https://newspicks.com/news/8173608
『この発見はミューオンラジオグラフィという技術を利用したもので、その原理は素粒子物理学に由来します。
宇宙から地球にふりそそぐ宇宙線(陽子)は大気中の酸素や窒素(の原子核)と相互作用してミューオン(ミュー粒子)を生成しますが、そのミュー粒子は透過性が高く、例えば対象物にふりそそぐミュー粒子の飛来方向分布を計測するとその濃淡で対象物の密度が分かります。つまりミュー粒子の少ない方向にはものがつまっており、多い方向はかすかすで密度がうすいのです。このようにミュー粒子を利用して対象物の内部構造を可視化する技術がミューオンラジオグラフィです(*)。
ピラミッドに降り注いだミュー粒子の飛来方向分布を見るとピラミッド内部の濃淡が確認できます。ミュー粒子の極めて多い場所は空洞である可能性が高く、今回の未知空間の発見はミューオンラジオグラフィ、すなわち素粒子物理学の貢献が大きいのです。
【*参考文献】
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20171106/index.html
注)文献は2017年のプレスリリースですが、ミューオンラジオグラフィの原理は今回のと同じです。』
エジプト 世界最大のピラミッド 186年ぶりに未知の空間を確認
早崎 公威忠北大学 天文宇宙科学科 准教授
この発見はミューオンラジオグラフィという技術を利用したもので、その原理は素粒子物理学に由来します。
宇宙から地球にふりそそぐ宇宙線(陽子)は大気中の酸素や窒素(の原子核)と相互作用してミューオン(ミュー粒子)を生成しますが、そのミュー粒子は透過性が高く、例えば対象物にふりそそぐミュー粒子の飛来方向分布を計測するとその濃淡で対象物の密度が分かります。つまりミュー粒子の少ない方向にはものがつまっており、多い方向はかすかすで密度がうすいのです。このようにミュー粒子を利用して対象物の内部構造を可視化する技術がミューオンラジオグラフィです(*)。
ピラミッドに降り注いだミュー粒子の飛来方向分布を見るとピラミッド内部の濃淡が確認できます。ミュー粒子の極めて多い場所は空洞である可能性が高く、今回の未知空間の発見はミューオンラジオグラフィ、すなわち素粒子物理学の貢献が大きいのです。
【*参考文献】
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20171106/index.html
注)文献は2017年のプレスリリースですが、ミューオンラジオグラフィの原理は今回のと同じです。

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