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中国軍機24機、台湾防空圏に進入 過去3か月で最大規模
AFP
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
台湾のADIZに侵入した中国軍機は、大型爆撃機H-6や対地攻撃能力を向上させたJ-16戦闘爆撃機などで、空からの攻撃能力を台湾に誇示するためのものとも考えられます。また、Y-8対潜哨戒機も飛行していますから、米海軍やオーストラリア海軍の潜水艦の脅威を排除しつつ、台湾に対する軍事力行使を行うことを想定しているのでしょう。 今回の中国軍機の台湾ADIZ侵入は、台湾のTPP加入申請を牽制するものだと言われています。中国外交部は、台湾のTPP加入申請について、加入の可能性がないのに中国に対抗する姿勢を示すだけの「撹乱」であると言っていますが、実際のところは、相当神経を尖らせていることの現れです。 TPPの議長国である日本の茂木外務大臣や河野次期自民党総裁候補が、台湾のTPP加入申請に対して歓迎の意を示しています。こういった動き自体が中国にとっては許容できないでしょう。しかし、今年の議長国は日本ですが、TPPの議長国は1年で交代し、来年は中国に宥和的なシンガポールが議長国になります。 中国だけでなく、台湾のTPP加盟も相当な困難に直面するでしょう。TPPの交渉はメンバー同士の二国間交渉で行われますが、中国は、全員が集まる会議と同様に、中国を支持する国々を使って、中国の加盟に反対する日本やオーストラリアなどを孤立させようとするでしょう。中国が改善する気がない強制労働等の問題を主要な課題にしないように働きかけもすると考えられます。さらに、影響力工作として各国の経済界に働きかけ、中国の加盟を政府が支持するよう仕向けようとするでしょう。 それでも中国は現段階でTPPに加盟する基準を満たしていないと認識されており、解決も難しいと考えられています。今年の議長国である日本は、中国に基準をクリアするように働きかけ、同時に台湾の加盟に向けた雰囲気を作れれば、存在感を増すことができるでしょう。 ただし、中国が加盟を望むのは、将来、国際社会に中国版の標準、ルール、規範を実装するためのステップと考えているからですから、中国が加盟した後に、なし崩し的に中国のルールを広めようとすることを理解し警戒する必要があります。
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日印首脳会談 中国念頭に“一方的な現状変更の試み 強く反対”
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
日本もインドもAUKUSの枠組みから外れており、両国はインド太平洋地域における平和と安定維持のために存在感を示す必要があったのでしょう。一方で、中国外交部の趙立堅報道官は、日印首脳会談を「嘘つき外交」と罵倒しました。経済的威圧を行なっているのは中国ではなく米国だというのです。 他国の首脳会談を「嘘つき」呼ばわりするような品のない発言を外交官がすることは、国際社会から失笑を浴びかねません。今年5月31日に開かれた中国共産党中央委員会政治局の勉強会において、習近平総書記は、中国がいかに正しいかを世界各国に認識させるよう「伝搬力」を強化するよう指示していましたが、こうした外交官の発言は全くの逆効果のように思われます。 しかし、中国国民向けには良いアピールになるかもしれません。中国が他国を罵倒できるほどに強くなったのだというアピールは、多くの中国国民から喝采をもって迎えられるからです。趙立堅報道官は、中国では「戦う報道官」「戦狼外交官」として人気を博している外交官です。 一方で、中国が日本とインドの協力の深化とAUKUSの関係、QUADとの連携等についてどのように認識しているのかは明らかになっていません。日本もAUKUSの影響についてまだ分析はできていないと思いますが、中国もまだ分析中ということかもしれません。もし、AUKUSが、日本とインドが米国から距離を取らざるを得なくなるような枠組みになれば、中国にとっては米国と同盟国を分離する機会と捉えられるかもしれません。中国は、こうしたギャップを利用するのが上手なのです。
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米仏大統領、緊張緩和で合意 潜水艦問題で電話会談
AFP
中国、海外で新たな石炭火力発電所建設せず=習主席
Reuters
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国の石炭火力発電の輸出は、日本のそれと同様に批判されていました。国内のカーボンニュートラルを宣言する一方で、石炭火力発電を海外に展開するのは、世界規模で見ればカーボンニュートラルの取り組みに反することになるからです。 今回の「海外で新たな石炭火力発電所を建設しない」という宣言は、米国の圧力を緩和するために、米国と協力して世界的な気候変動問題に取り組む姿勢を見せたものでしょう。中国は、バイデン政権が誕生する前後から、米中関係は競争を主にしながらも、気候変動問題などでは米中は協力できると主張してきました。米中対立(米国は戦略的競争と言いますが)では、米国は政治戦、中国が総体的国家安全保障観を掲げ、伝統的安全保障の領域だけでなく、経済、文化、社会、資源、科学技術等の全ての領域を安全保障の手段として利用して対立しています。気候変動問題は、米中協力が望める数少ない領域なのかもしれません。 その気候変動問題でも、米国はQUADに分科会を設置するなど、主導権を取ろうとしていますから、中国としては、少々無理をしてでも米国と同等のリーダーシップを取りたいと考えるのでしょう。 一方で、中国国内の石炭生産は増加しており、これには多くの共産党幹部も関与していますから、国内経済に影響を及ぼすだけでなく、反発を生む可能性もあります。
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新安全保障AUKUSで露呈 こじれる米欧関係と中国への警戒感
毎日新聞
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
フランスを含むEUがAUKUSの構築に激怒するのは、潜水艦の契約破棄という単一の事象に対してではありません。また、バイデン大統領の「アメリカ・ファースト」への不信感だけでもなく、英国、米国、オーストラリアという、英国の身内(英国から独立した米国と英連邦の一部であるオーストラリア)が、軍事協力を強化することへの警戒心もあるでしょう。 特に、欧州各国も、中国への対応に温度差はあるにしろ、インド太平洋地域において新しい国際秩序が形成されるのではないかとの認識を有しています。ドイツ外相がメディアに寄稿した文章にも、「欧州はインド太平洋にもっと積極的になるべきだ。さもなければ、将来のルールを他国が決めることになってしまう」という趣旨のことが述べられています。 そのインド太平洋において、フランスもドイツ同様、軍事プレゼンスを示そうとしてきましたし、オーストラリアとの潜水艦建造の契約は、単なるビジネスだけでなく、フランスがインド太平洋地域における軍事協力枠組みに積極的な役割を果たすという意味もありました。 フランスは、潜水艦建造に関して、最初の約束どおりの金額の3倍近くの金額を要求し、90%をオーストラリア国内で建造するとしていたものを、今では60%とし、さらに少なくする方向ですから、オーストラリアが契約を撤回するのも無理はないのですが、フランスにとって、あるいは英国以外の西欧諸国にとって、AUKUSの設立は、新しい国際秩序形成の中で自分たちが蚊帳の外に置かれるという危機感を強める効果を持っているのだと言えます。
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EU、仏原潜計画破棄で米豪批判 「許されない扱い」外相会合も
共同通信
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
欧州各国の米国に対する不信感の高まりを示すものです。アフガン撤退に引き続き、EU加盟国のフランスが大型契約を破棄され、欧州各国は、バイデン政権がトランプ政権以上に「アメリカ・ファースト」だと認識しているでしょう。 欧州各国の中で、EUから離脱して苦境に陥っている英国は、インド太平洋から起こると予想される新しい国際秩序の形成に関与を示すだけのドイツやフランスと異なり、自ら新たな国際秩序形成を主導することで、自らの権益を確保したいと考えています。 英国は、独仏との関係を悪化させても、米国とオーストラリアと協力して中国に対抗し、新しい国際秩序形成に賭けたいというのでしょう。 欧州は、数年前から「戦略的自立(自律)」という言葉を繰り返し使用しています。トランプ政権の同盟国に対する冷淡な態度に失望した欧州が、安全保障も欧州自らの手で行うという意味です。 しかし、米国と決別すると言っている訳ではありません。例え、バイデン政権が「アメリカ・ファースト」を追求すると分かった後でも、欧州各国はロシアの軍事的脅威に対抗するために米国との協力を止めるわけにはいかないでしょう。 一方で、中国政策については、欧州は米国と完全に歩調を合わせることはありません。そもそも、米国の対中圧力についても、米国企業の利益のためと捉えられ、いつ米国が手のひらを返すか分からないと考えられるでしょう。欧州は、米国の真意を見極めるために慎重になりながら、米国との軍事協力を継続することになると考えられます。
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中国TPP加入申請を歓迎 マレーシア、22年にも交渉
共同通信
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国がTPPに参加するにはいくつかの難題があって、参加が難しいのではないかという分析もありますが、参加の可能性はあるでしょう。 挙げられる課題は、労働に関する規制や知的財産権保護の規制、さらに全参加国の同意が得られることです。 一方の中国は、米国が不在のTPPへの参加が、中国の標準、ルール、規範のTPPに実装する絶好の機会だと捉えているでしょう。中国は最終的には、中国版の標準やルール、規範を国際社会に実装したいと考えていますから、TPPは、特に経済の分野で、その第一歩にもなるということです。 中国は、TPP参加国に対して、種々の影響力工作を行うでしょう。その主たる内容は、「中国がTPPの規制をクリアしている」ことを示すよりも、中国との商取引が活性化した際の経済的利益になると考えられます。 中国が申請した以上、日本が主導しているとは言え、参加国全てで審査することになります。中国のTPP参加を歓迎するのはマレーシアだけではないでしょう。日本国内でも、経済界の一部には中国の参加を歓迎し、政府に働きかける動きが出るかもしれません。米国の企業でさえ、中国とのビジネスを拡大こそすれ、自ら止めたいとは思っていないのです。 残念ながら、日本は、米国のように、他のTPP参加国を説得することはできないでしょう。反対に、中国の影響力工作の結果、他のTPP参加国の「中国のTPP参加を要求する」圧力が強くなるかもしれません。中国のTPP参加の可能性は残っていると思います。 そうなった際に、中国の中国版標準、ルール、規範実装の圧力に対して、本来のTPPの標準やルール、規範をしっかり守れるかどうかが問題になります。
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フランス、米豪から大使召還 潜水艦契約破棄めぐり
AFP
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
フランスは、バイデン政権の「アメリカ・ファースト」を確信するに至ったのでしょう。米軍のアフガン撤退についても、フランスは強烈な不満を示していました。さらに、米国がオーストラリアに原子力潜水艦の技術を供与することにもなる、オーストラリアの原子力潜水艦配備に対する米国の支援によって、フランスがとったはずであった大型契約を切られたのです。 英国ジョンソン首相は、英国が米国とオーストラリアの間を取り持った成果だと主張していますが、英国がインド太平洋に関与する時の最初の枠組みは、やはり身内の米国とオーストラリアだということでしょう。 フランスの潜水艦契約が切られたのには、フランスにも責任があります。当初の予算は4兆円(それでも十分大きな金額ですが)でしたが、段階的に引き上げられ、現在ではその3倍近くの12兆円近くに膨れ上がっています。さらに、建造計画は全く進んでいません。 そもそも、スクリューではなくポンプジェットを使う推進方式の、フランス最新のシュフラン級原子力潜水艦を通常動力型に変えて建造することになっていますが、簡単にできるとは思えませんでした。 それでも、フランスの米国に対する不信が高まったことに変わりはないでしょう。
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米英豪、新たな安全保障の枠組み インド太平洋で中国にらみ
共同通信
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
欧州各国は、インド太平洋地域から新しい国際秩序が形成されると考え、より積極的に関与しようとしていました。自らが関わっていることを示すには、軍事プレゼンスを示すのが効果的です。しかし、欧州の中でも温度差があります。ドイツは関与を示すためだけにフリゲート1隻を送り込む程度、フランスは、南太平洋のフランス領ポリネシアやニューカレドニアなどの海外領土等の権益を守るためにも、強襲揚陸艦や原子力潜水艦を送り込み、日米豪と合同演習も行いました。 最も積極的なのが英国です。英国は、米国とともに新しい国際秩序形成を自ら主導するかのような姿勢をとってきました。最新空母「クイーン・エリザベス」を中心とした空母打撃群を派遣したのは、他の欧州諸国とはレベルが異なります。 さらに、「クイーン・エリザベス」には米海兵隊の艦載機が搭載され、250名の米海兵隊員が乗り組んでおり、政治的にだけでなく、軍事的にも米国と英国の海軍の運用は一体化しているのです。 問題は、英国がインド太平洋地域に関与する枠組みでした。当初、英国は、QUADへの参加にも意欲を見せていましたが、結局は、最も信頼できる米国とオーストラリアとだけ組む核となる枠組みを作りました。米国は英国から独立した国で、現在でも両国間には特別な関係がありますし、オーストラリはコモンウェルスとも言われる英連邦の一つです。 ファイブ・アイズもこれにカナダとニュージーランドを加えたもので、やはりアングロサクソン系の枠組みです。米国が太平洋地域で最も大切にしてきた太平洋安全保障条約とも呼ばれるANZUSは、オーストラリア、ニュージーランド、米国による枠組みです。 現在では、米国は日米同盟を重視していますが、心情的には英国やオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどと特別な関係を有しています。米海軍と付き合っていた現役の頃、これらの国同士の信頼関係は、秘密保全の程度もさることながら、日本との関係とは異なる特別なものであるように感じましたし、実際、米海軍士官学校(アナポリス)などでは、米国を中心においた同盟国の関係を示す同心円の図で、これら国々は内側の円に含まれ、日本ははるか外側に置かれていました。 日本は、これまで努力して日米同盟を維持し関係を向上させてきましたが、新しい枠組みは、やはり日本に対する信頼はそこまで高くなっていないのかと考えてしまいます。
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北朝鮮労働新聞「射撃訓練で列車からミサイル発射」と報道
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
今回、北朝鮮が発射したミサイルは、3月に発射した際、北朝鮮が「新型戦術誘導弾」と読んだものです。「戦術」と呼ぶからには、射程は1000キロメートル以下の短距離弾道ミサイルでしょう。射程が1000キロメートルを超える中距離・純中距離弾道ミサイルには「戦域」という言葉が使われます。さらに、大陸間弾道ミサイルは「戦略核兵器」と言われます。 3月の発射の際には、韓国軍は射程600キロメートルと仮定していましたが、元々、それより射程が長かったか、改良がされたということです。 いずれにしても、北朝鮮から日本全土を射程に収めることはできません。北朝鮮が開発する戦術兵器は朝鮮戦争を念頭に置いたものです。今回のミサイル発射は、韓国に対するけん制であると言えます。 列車は、元々、兵員(戦車等の車両を含む)輸送にも用いられてきました。鉄道を通すということは、その沿線に迅速に大量の陸軍兵力を展開できるという意味でもあるのです。国境を跨いだ鉄道を建設する際には、鉄道が通る国は軍事的な意味合いも考慮します。 鉄道だけではありません。海軍艦艇は、ミサイルや艦砲などの武器を運搬するためのビークルなのです。日本では、鉄道も船も、一般的には軍事的な意味合いが考えられません。日本社会にそういった感覚がなくなってしまったことが、安全保障上は大きな問題かもしれません。
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中国政府、BBCをSNSで中傷「攻撃」か 米民間が報告書
日本経済新聞
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
日本は、これまでディスインフォメーションやマルインフォメーション(悪意のある情報)の深刻な影響を受けてきませんでした。その理由として、日本語の特殊性や閉鎖的な社会が挙げられることもありましたが、BBCに対する中傷が日本でも見られる状況は、実際には、日本でもディスインフォメーション・キャンペーンを展開しようとすれば展開できるということを示しています。 これまで、日本に対して、中国は真剣にディスインフォメーションを流布する必要を感じていなかったということでしょう。それだけ、日本が中国に強く出ることがないと思われていたのかもしれません。 しかし、現在、日本は米国と全面的に協力して中国に対抗する動きを見せており、中国は警戒を強めています。また、欧米と中国の間の人権問題に関する非難の応酬は、どちらが国際世論の支持を得るかの競争でもあり、中国は様々な国に対してディスインフォメーション・キャンペーンを含む影響工作を行なっています。 日本も、もはや自分は安全であるとは言えない状況になっていることを理解し、社会のメディア・リテラシーを向上させる努力が必要です。また、政府が迅速に正確な情報を公開する必要もあります。偽情報等を抑え、その拡散を防ぐには、正しい情報をいかに素早く、しかも受け取り手が興味を持つ形で発信することが何より重要なのです。 どのような情報を公開するにも時間がかかる日本政府の仕組みでは、他国のディスインフォメーション・キャンペーンは大きな効果をあげてしまうかもしれません。
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在アフガンの日本大使館を一時閉館、大使館員はドバイに退避=外務省
Reuters
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
在留邦人等の救出・退避作戦(エヴァキュエーション・オペレーション)は、どのような危機の際にも常に課題になります。危機が生起した、あるいは迫っているから退避するのですが、そのような状況では自力での移動が困難になっていることが多く、飛行場や鉄道などは軍や武装勢力が優先的に抑えようとしますから使えなくなっているかもしれません。また、日本から助けに行くと言っても、自衛隊機は海外では軍用機と捉えられますから日本政府は簡単には派出しませんが、民間機を危険な地域に飛ばすのも難しいのです。 大使館にはマニュアルなどがあるでしょうが、民間人の退避はより難しくなります。マニュアルや計画通りなのかもしれませんが、今回も日本大使館員は「友好国の軍用機」で出国したとあり、日本政府が自ら退避作戦を行なった訳ではありません。 今回の米国のアフガン撤退は、妥当な戦略的判断だったと思います。しかもトランプ政権の時に決定されていた撤退をバイデン政権が計画を変えなかったのですから、各国とも種々の想定をしていたでしょう。米国には、これ以上の選択肢はありません。今後、アフガンにおける深刻な人権侵害なども懸念されますが、本来、アフガン政府自身が自国の防衛に努力しなければなりませんでした。 米国には1948年のバンデンバーグ決議があり、同盟を結ぶ条件を定めています。自国の防衛に努力しない国とは同盟を結ばない、言い換えれば、防衛において米国にタダ乗りはさせないということです。過去には、日本も米国に批判されています。 米国が撤退すると中国が喜ぶのではないかという観測もありますが、中国にとって喜ばしい事態ではないでしょう。ソ連が失敗し、米国も撤退したアフガンに、中国が介入したいとは思わないはずです。中国の関心はテロですから、政権承認に動き、米国の抑えがないタリバンに敵ではないと示そうとしたのでしょう。また、アフガンから撤退することで、米国はパキスタンに配慮する必要がなくなり、より一層インドとの協力を深めることができます。パキスタンは中国により支援を求めることになるでしょう。 米国のアフガン撤退は複雑な作用を及ぼすのです。自国の防衛に努力しなければ、米国もその他の国々も、日本の防衛のためにともに戦ってくれるなどということはありません。自国は自国で防衛するという原則の上で各国は行動し、協力するのです。
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影響力が大きな論文の数 日本、過去最低10位 中国が初の首位
毎日新聞
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
日本では、すぐに産業に結びつかない基礎研究にお金がつかないばかりでなく、研究者が安定した職に就きにくい状況になっています。研究者に競争させるという政策は良いと思いますが、競争的資金を増やす代わりに、これまで大学や国立の研究所などに配分されていた予算を削ったのでは全く意味がありません。 競争的資金による研究は期限付きなので、その期間しか研究者を雇用できないからです。しかも競争的資金の中から支払える人件費は大きくありません。さらに、その期間が終わると、期限付き雇用の研究者は次の職を探さなければならず、腰を落ち着けてじっくり研究することが難しくなっています。 現在の日本政府がやっていることは、研究者という日本の学術研究の基盤を損ないかねないものです。そもそも日本では、知識や技術、情報に対してお金を払いたがらない傾向にあると思います。スポーツ選手も競争の世界で、成果を出せなければ職を失いますが、能力があれば高額の年俸を得られます。研究者も競争しなければならないと思いますが、知力に対する対価が低過ぎます。 また、学術研究とは異なりますが、経済産業省が発表した「産業技術ビジョン2020」では、日本のイノベーション産業が発展しない理由として、知的資本主義経済においては個人の知識・ノウハウ・能力が最も重 要であるにもかかわらず、日本は組織中心の考え方が根深く(=慣性力が強い)、個人の力を十分に活かせていな いのではないか、と述べています。 https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529010/20200529010-2.pdf 研究の成果は個々の研究者に属します。日本でも、個々の研究者の能力を発揮させるために、これまでの慣行を改めて、若い研究者が思う存分研究できる環境を整えるという荒療治が必要であると思います。
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