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中国 第3子容認に続き罰金制度廃止へ 急速な少子高齢化に対応
NHKニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国の一人っ子政策違反の罰金は、当初は効果があったようですが、中国が豊かになるにつれ、都市部の富裕層の間では意味が薄れてしまっていました。都市部の富裕層は、「罰金」とは捉えず、「金を払えば二人目を作って良い」と言っていました。 一方で、特に地方の貧困層にとって、罰金は支払える額ではなく、女の子は生まれると川に流されたり、戸籍に入れない男の子が増えるといった現象も見られました。中国では、特に地方では男子が重んじられていたのです。 しかし、多くの家庭で一人っ子政策は守られ、結果として、我が物顔に振る舞う小皇帝と揶揄される子供が増え、これを助長するのが、一人の子供に、両親(二人)、それぞれの祖父母がよってたかって面倒を見る「四二一」という状況が問題視されました。人民解放軍の中でも、一人っ子の兵隊たちが集団生活に馴染めず、またいかに精神的に弱いかといったことが問題視されていました。 また、一人っ子政策は、中国の人口比率を人工的に変化させるという構造的な影響を残しました。現在では、一人の子供にかかる教育費が高くなっており、簡単に子供を増やしたいと考える家庭は少なくなっています。加えて、一人っ子制作時代の人たちは自由に育てられており、社会が豊かになって一人で楽しく生きられるという意識もあることから、結婚願望自体も減少していると言われます。 第3子容認や罰金制度の廃止だけでなく、社会の構造自体を変えなければ、自発的に第2子第3子を設けたいという家庭が劇的に増加することはなく、問題の可決は難しいように思います。
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台湾周辺で上陸演習実施=侵攻想定、回数増加―中国
時事通信社
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
5月31日に習近平総書記が「信頼され、愛され、尊敬される中国のイメージを拡散せよ」と指示したことを受け、軍事力を用いた挑発行為も控えるのではないか、との憶測もありましたが、台湾に対する中国の軍事的圧力に変化はありません。習近平氏の指示を含む講演が行われた5月31日当日にも、中国海軍は水陸両用戦車が洋上および海岸から射撃を実施する動画を公開し、同日付の解放軍報も台湾正面の東部戦区陸軍の部隊の水陸両用戦車が洋上を航行する様子を掲載しました。さらに同じ日、国営新華社は、東部戦区海軍の航空部隊がH-6大型爆撃機による大規模な実弾射撃演習を実施したと報じています。 環球時報によれば、7月16日から22日の間、台湾海峡北部の海域で中国人民解放軍が実弾射撃を伴う演習を実施していると報じており、これが、7月15日に米軍機が台湾松山空港に着陸したことと関係があるとしています。米国が台湾防衛に関与する姿勢を強めれば強めるほど、中国は危機感を強め、米国の抑止など無効であることを示そうとして、より強い軍事的圧力をかけようとします。 米国の抑止が有効であると台湾が感じれば、中国の軍事的圧力は意味がなくなります。中国には台湾武力侵攻の能力があると台湾が信じればこそ、軍事的圧力に意味が出るのです。中国には着上陸能力が不足していると言われてきました。中国は、この着上陸能力も誇示するため、上海の造船所で075型強襲揚陸艦を急速に建造してきました。台湾には上陸適地が少なく、空中から兵力を送り込むエア・ボーン作戦が必要になるからです。 米国は中国の武力行使に危機感を強めてこれを抑止しようとし、中国は米国に抑止されて台湾統一の機会を失うことを恐れて米国の抑止力を凌駕する軍事力を見せつけようとします。米中両国の目的が相容れないのですから、米中間あるいは中台間の軍事的緊張はエスカレートせざるを得ないのです。
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【渦中】人権問題への対応迫られるユニクロが、語ったこと
NewsPicks編集部
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国とのビジネスで利益をあげている企業は、中国政府の主張など、中国とのビジネスを続けるために自分にとって都合の良い説明を信じがちです。本当に信じているかどうかは分かりませんが、少なくとも信じたいのでしょう。 米国は、欧州を米国の対中政策に巻き込むために人権問題を用いているという側面はあるでしょう。ナチスが残した傷がまだ生々しい欧州では、特に当事者であったドイツを始め、各国は人権侵害に対して厳しい態度をとらざるを得ないからです。しかし、欧州はただ米国に巻き込まれているだけではありません。 以前、中国で勤務していた頃、コモンウェルズと呼ばれる英連邦のある国の武官と話をしていた時、中国の人権問題に関する話題になりました。その際、「中国は人権問題でなく治安の問題として捉えている」と言うと、彼は激怒し「お前たちは実際に何が行われているか見ていないからそんな悠長なことを言っていられるのだ」と怒鳴りました。その時、少なくとも英連邦や米国の人権侵害に対する怒りと嫌悪感は本物だと感じました。 日本は欧米各国に比較して情報収集能力に劣りますから、得られる情報も言語によるものが主になります。欧米各国が実際に目の当たりにしているのとは異なり、自分に都合の良い主張だけを信じやすい状況を作り出しているかもしれません。 それでも日本は、欧米各国の人権侵害に対する怒りや反感が本物であるという側面は理解しておかなければ、欧米各国から批判され軽蔑されることになりかねません。
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【中国】半導体2社が受注取り消しか、国内優先で[IT]
NNAアジア経済ニュース
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
世界的に半導体の供給が不足する中、半導体のような戦略的な製品を他国に依存することの危険が強く認識され始めました。さらに、戦略的な製品や材料を中国に依存すれば、政治的な理由で供給を止められる可能性もあり、米中の戦略的競争が激化するにつれて、欧米諸国の危機感が強くなっています。 欧米諸国は、すでに、自国内で半導体が生産できるよう、台湾の半導体製造企業の誘致に動き出しています。半導体製造で台湾が存在感を高めているのです。台湾はその存在感を、自らの生き残りと国際社会における地位の向上のために利用するでしょう。 戦略的な製品や材料は半導体だけではありません。再生可能エネルギーへの転換を急速に進めようとすれば、関連装備に不可欠なレアアース等の中国依存を急速に高める危険もあります。再生可能エネルギーを得るためには、これまで以上の環境破壊を必要とすると言われます。しかし、それ以上に、戦略的物資の安全・確実な入手手段を確保しないまま再生可能エネルギーへの依存を高めれば、必要な材料を止められた時に、国内の個人の生活、社会活動、経済活動、軍事行動の全てが障害を受けます。 経済的効率だけを考慮すれば良い時代は終わり、半導体にしろ、レアアースにしろ、戦略的製品や材料等をいかに安全に確実に入手できるかという安全保障の観点が必要とされているのだと言えます。
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香港 民主派区議200人以上が辞職 政府に忠誠尽くす宣誓前に
NHKニュース
中国が強める台湾侵攻の姿勢 軍事演習は「新常態」へ - 岡崎研究所 - WEDGE Infinity
BLOGOS - 最新記事
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国人民解放軍には、現在でも台湾武力侵攻の能力はないと見られています。特に着上陸作戦能力が不足しており、上陸部隊を輸送する艦船を護衛するための対潜戦能力も不足しています。また、台湾が中国本土を攻撃すれば中国共産党の権威が失墜しかねません。 そもそも、米国が台湾防衛のために軍事介入する可能性がある限り、中国は米国との戦争を恐れて台湾に武力侵攻することはできないでしょう。 今年の初め、中国のネット上で「冷武統」や「逼統」という言葉が流れました。台湾の平和統一の望みは無くなったので、中国は軍事力を使用するしかないが、武力侵攻すれば中国が受けるダメージが大き過ぎるので、軍事的圧力をかけて台湾を屈服させ「平和統一」に導くという者です。「銃口の下での平和統一」という言い方もされます。 台湾周辺での軍事演習は台湾に対する軍事的圧力ですが、実際に武力侵攻する可能性がなければ台湾は圧力と感じません。そのため、中国は強襲揚陸艦を急ピッチで建造しており、対潜戦能力の向上を図っています。 しかし、中国が軍事力を増強し、米国の軍事力の排除を図ろうとすれば、米国が危機感を高めます。米国は、太平洋抑止イニシアティブという構想で、米軍の接近を阻む中国のA2/AD(接近阻止・領域拒否)を無効にし、中国の武力行使を抑止しようとしています。 これは、中国から見れば、中国の台湾武力侵攻の現実味を失わせることになり、中国の台湾に対する軍事的圧力の効果を無くしてしまうことになります。台湾統一について、ただでさえ手詰まり感のある中国にとって、台湾統一の可能性をさらに下げてしまうことになるのです。台湾統一を成し遂げなければ中華民族の偉大な復興はないと言ってしまった習近平氏は米国の抑止を無効にするために、より軍備増強を加速するでしょう。 しばらくは、米国と中国の間で、軍備増強の競争が続き、軍事的緊張は続くことになります。
米、中国企業をブラックリスト追加へ 新疆ウイグル問題で
Reuters
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国共産党機関紙『人民日報』系の『環球時報』はG7サミットとNATOサミットが終了した後の6月23日、「中国に人権戦争を仕掛けても負けは決まっている」と題した社評を掲載しています。中国がことさらに欧米諸国を牽制するのは、米国が新疆ウイグル自治区における強制労働等によって生産された製品の排除などを本格化させようとしていること、さらに欧州諸国が米国に同調することに、中国が危機感を強めていることを示唆するものです。 その社評は、「人権は、現段階で米中衝突の主戦場になった」という認識を示しています。米国が中国のアキレス腱が人権問題であることを理解して突いてくる状況を指しているのです。米国が人権を取り上げるのは上手い方法だと言えます。欧州、特にドイツやフランスは、中国から得られる経済的利益を守りたいがために中国に配慮しがちです。こうした配慮は、NATOサミット後のメルケル独首相やマクロン仏大統領の記者会見における発言を見れば明らかです。しかし、ナチスの歴史等から、欧州諸国は人権侵害に対しては厳しい態度を取らざるを得ません。米国がG7サミットやNATOサミット等の場において中国の人権問題を取り上げれば、ドイツやフランスも中国を非難せざるを得ないのです。 一方の中国は、国営新華社などが、米国の人権侵害を批判する記事をいくつも出しています。中国の人権侵害を非難する米国こそ人権侵害を行なっている張本人だと主張するのです。中国国務院新聞弁公室は3月24日、「2020年米国人権侵害報告」を発表して米国を国家として非難した上で、6月24日、「中国共産党が人権を尊重し保障する偉大な実践」白書を発表しました。自分の悪い部分を棚に上げて、指摘した相手に、「お前こそこんなに悪いじゃないか」と食ってかかるのは大人気がないように見えますが、現在の中国共産党にとって自らの過ちを指摘されたり非難されたりすることは許容できず、非難した相手を徹底的に攻撃して自分への非難をかわしたいと考えるのでしょう。
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習氏、欧州の米追随けん制 独仏は人権懸念、首脳会談
共同通信
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
中国が欧州に対して「戦略的自主性」を求めるのは、欧州が米国に追随して、人権侵害に対して対中非難を展開し、強制労働によって製造された中国製品を市場から排除するのを怖がっているからです。 6月23日付の『環球時報』は、「人権戦争」という表現を用いて、欧米が非難する中国の人権侵害は欧米の狭い定義に基づくもので、中国や他の開発途上国の実情にそぐわないとし、そのため、人権戦争における欧米の敗北は確定していると言います。 しかし、このように強がって見せるのは、米国と欧州が一致して中国の人権侵害を非難すれば、中国経済にとって大きなダメージになることが分かっているからで、それが怖いからです。 もし、欧州が米国とともに中国の人権侵害に真剣に立ち向かえば、日本も追随しなければならないでしょう。本来は、日本は自主的に判断し、人権侵害を許さないと言わなければならないはずですが、日本政府は中国に配慮し続けています。それでも欧米が一致して対中制裁をかけ、日本だけが何も言わず、何もしなければ、日本は人権に対する配慮のない国だということを国際社会に示すことになります。 一方で、欧州も、特にドイツは、中国から得られる経済的利益を簡単に諦めることはないでしょう。どのように建前を本音を使い分けるのか、見極める必要もありそうです。
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中国の人権に「深刻な懸念」=習主席と会談―独仏首脳
時事通信社
小原 凡司笹川平和財団 上席研究員
欧州の対中認識は微妙です。欧州各国は、人権侵害に対しては敏感ですが、中国を安全保障上の脅威とは看做していません。 6月14日、G7サミットに引き続いて開催されたNATOサミットでは、欧州の脅威認識が明らかになりました。欧州にとっての脅威はロシアなのです。NATOサミットのコミュニケでは、ロシアに63回言及していますが、中国への言及はたったの10回です。 メルケル首相は、NATOサミット後、「NATOにとって何よりロシアが主要な挑戦であり、中国はライバルであると同時に多くの問題でパートナーである」と述べています。マクロん大統領は、中国はNATOにとって中心的課題ではないという認識を示しました。「中国は侵略して来なければ北大西洋とほとんど関係がない」とも言っています。 私が出席した欧州の安全保障国際会議でも、ロシアのことは敵対者と呼びましたが、中国に対してはそのような表現は用いられません。 それでも中国は不満です。欧州がウイグル族等少数民族に対する弾圧・人権侵害を問題視するからです。中国は、今後、人権問題が対中批判の中心になり、中国のアキレス腱にもなると認識しています。6月23日付の『環球時報』の社評は、「人権戦争」という言葉を用いて、欧米が批判する「人権侵害」は西側先進国の定義するもので、中国や他の開発途上国の実情にそぐわないとし、欧米の敗北は決まっていると主張しています。 裏を返せば、中国は米国の人権問題に関する対中非難と日本や欧州の米国追随を恐れているということです。強制労働等によって製造された中国製品を日本や欧米の市場から排除しようとすれば、中国は日本や欧米政府を非難するだけでなく、企業に対して懲罰的な制裁をかけてきます。 英独仏などは、ナチスの大虐殺等の歴史もあり、人権侵害には厳しい態度を取らざるを得ませんが、中国から得られる経済的利益を守るためにどのような方便を使うのか、あるいは本気で対処するのか、慎重に見極める必要があるでしょう。
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