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中古半導体装置、中国が大量購入 米制裁で国産化急ぐ
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
ものすごく肌感覚と合う記事
(過去コメントの再掲を中心に背景情報を補足します)
①半導体は勿論、電子部品産業全般は今や中国の産業政策/ベンチャー投資の主戦場の1つになっています
・「去美化(サプライチェーンからの米国要素の除去)」
「国産化」は至る所で耳にする足の長いマクロテーマに
・これまでtoCインターネットに投資してきたTier1 VCや
ネット大手と製造業周りの案件で出くわす機会も多い
・資本市場の力もレバレッジして、後発産業を力ずくで
upgrade試みる勢いは、正直羨ましくも感じます...
②中国らしいのは、間に合わないものは中古で埋め合わせるエコシステムが出来つつあること
・ファウンドリへの投資そのものだけでなく、例えば
「海外の中古の半導体製造設備を使ってファウンドリを
組み立てデジタル化する」ようなSI的ベンチャーも登場
・そうしたベンチャーにIT大手が出資して、大量の
エンジニアリソースを提供する動きも見られる
・中国の半導体工場は今後100ヵ所は増えるとの見方が
ありますが、ハイエンド/最新鋭は一握りで、多くは
海外中古設備によるミドル/ローエンド工場とのこと
③「去美化(米国要素除去)」の対象に日本は含まず
中国から日本には秋風が送られてきていますが、これらに
どう向き合っていくのかも大きな論点かと思います
・中国向けサプライチェーンと米国向けサプライチェーン
を分けるのかどうか
・ドラスティックな日系企業は、サプライチェーン上の
米国企業を買収し去美化した上で中国と取引してるとか
(ご参考)コメントした過去記事
https://newspicks.com/news/5578034/
https://newspicks.com/news/5425946/
謎めいた中国ファストファッションのSHEIN、すでに「デカコーン」に
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
(個社の話から少し離れますが)マクロな背景として、中国の消費財サプライチェーンが2つの要因で猛烈に鍛えられていることは注目に値します
①世界の工場としての長年の蓄積
・そもそも生産や流通が各地に集積
・グローバルブランドのOEMを経験
・cf) 中国アパレル生産270億着/年(日本は1億着未満)
②デジタルチャネル進化によるClock Speed向上
・「リアル → EC → KOLマーケ/ファンコミュニティ →
ライブコマース」といった"表側"の急激な変化につれて
"裏側"のサプライチェーンも鍛えられてきた
(販売/マーケ → 決済/物流/クラウド → 生産側と
全身がマッチョに鍛え上がられてきている)
・例えばライブコマース×アパレルでは、ライバーが
ファンから得たフィードバックを1〜数日でサンプルに
反映し1週間以内には製品を販売・発送完了
(配信ルーム/設計/サンプル/倉庫の機能が全て衣料品
卸売市場のビルに入居していたりする)
・cf) アパレルでは「数十SKU × 半年サイクル」だった
ような工場も「数百SKU × 数日〜1週間サイクル」に
設計・生産側のClock Speed向上
個別ブランドの流行り廃りはあるかもしれませんが、メガトレンドとして様々なケースの根底に存在しています
・コスメのPerfect Diaryも①×②の文脈に沿う部分あり
(①大手化粧品会社のOEM先のレシピをベースに、
②WeChat上でのファンの意見を参考にして
パッケージ等をカスタマイズ)
ライブコマースについても、表側(配信プラットフォームがすごい、ライバーがすごい)だけでなく、こうした裏側まで知ることでより理解が深まることでしょう

【株価急騰】中国版クラブハウスがヤバい
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
「中国の音声サービスは既に発展・成熟」という話で、factも豊富で大変に参考になる(自身の備忘を兼ねメモ)
・UGC中心の荔枝(ライチ)
'19年ローンチ、'20年米国上場
MAU5,000万超のうち課金率は1%
機能は多様で複雑、教育やゲームの副音声的な用途も
売上約12億元(約200億円)の98%は投げ銭
ショート動画より規模感が1桁小さいことに天井感
・PGC中心の喜马拉雅(シマラヤ)
'13年ローンチ、Valuation34億ドル
オーディオブック等の有料課金コンテンツ中心
オンライン動画がマネタイズに苦しむ中で音声は?
ちなみに、個人的所感ですが、新参ベンチャー×コピーにチャンスがあるならば、昨年からとっくに兆しがあるかと思います
・昨年春の製品リリース、a16zからの資金調達を見て
本当に感度の高い中国起業家は検討を始めるはず
・言い方はアレですが、1年近く経ち日本で流行り始めて
コピーを考えるようなスピード感ではない気がします...
(中国が自信をつけ、かつ米国との精神的な距離感が
増していたとしても)
但し、後出しジャンケン(買収や力技)で何とかなるIT巨人の動きは別、今後も音声周りの進化は考えられそうです
中国はアメリカを抜く経済大国にはなれない
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
レポートは未読だが、少なくとも記事からの印象としては、もう少し「factベースで」× 「多面的に」見た方が良いのではと感じます
「中国が市場開放の努力を拒否」「世界での経済的地位」を語るなら例えば以下あたりは、補足しておきたいfact&視点
(過去にもコメントしたものを適宜update)
補足①: 中国の市場開放
超長期×全産業にて俯瞰すると、各産業は不可逆的に、
確実に開放が進んできている
【FDI制限指数(外資制限の1つの指標)の例】
・全産業平均で中国もOECD平均にこの10年で急速に接近
・現状で差がまだ大きいのはメディア・通信・漁業
(メディア・通信は言論統制の厳格な規制あり)
・電力・不動産・流通・製造業はOECD平均と同程度
もしくはそれ以上に既に開放されている
・特に金融・自動車はここ数年開放が一気に加速し、
米独企業のマジョリティ/独資申請の承認も相次ぐ
・足元で広告や通信クラウドといった領域すらもEUとの
市場開放を巡る協定に入ってきている
※ とは言え、表面上開放されていても、運用上で大小様々な制約条件を加えられることもあり注意は必要
補足②: 「経済圏GDP」という見方
単一国家同士のGDP比較だけでなく、個人的には、
「経済圏GDP」において、中国が米国を抜きうる
という方がインパクトあると見る
ここで言う「経済圏GDP」は、例えば米/中それぞれを最大の貿易国とする国のGDPの合計値と定義としてみたもの。まさにグローバルでの経済的なパワーバランス
「シン・エヴァ延期」「ピクサー最新作公開中止」、“大作不在”映画業界のリアル
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
記事本論と少し逸れますが、実はお隣の中国では日本舞台の春節映画「唐人街探案3」が、10日間で40億元(約650億円!)の大ヒットを飛ばしています
・人気中国シリーズ映画の日本ロケ作
・主役級に中国側俳優に加え、妻夫木聡・長澤まさみ等
・8割は日本ロケ(渋谷/新宿/秋葉原中心の設定)
・半分くらいの会話は日本語のまま収録
(中国の映画館で日本語が流れる不思議な感覚)
※ 映画産業全体でも春節中の興行収入は過去最高の75億元
(2019年は58億元)
もっと日本でも話題になっても良いかと思っていたのですが、記事にあるように日本国内では自粛ムードもあるようですし、中国内需の活気に複雑な思いを持つ方もいそうなので(?)、あまり大々的に話題になりにくいのでしょうか
個人的には、①コロナ後の映画産業復活の兆し、②日本がまだまだ世界/アジアで魅力を放っている、という前向きな事象として捉えられると良いなと思います
参考記事
https://newspicks.com/news/5623553/
中国電動二輪の電池交換は激戦 中日米VCから数十億円調達の「IMMOTOR」、大都市で黒字達成
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
中国では電動2輪が2億台、うちプロ運転手(フードデリバリー/宅配等)で800万人
この800万人を対象に「電池」×「交換スタンド」×「スマホ」全てIT連動させ電池貸し出しするビジネスです
・電池残量に応じていつ/どこで交換すべきかをスマホ
で効率的に把握可能
スマホのバッテリーシェアは日本でも話題になりましたが(日本へのタイムマシンも登場)、電動2輪×toB@中国は使用頻度/利用パターンの確実性が高く、サブスク型課金も可能となっています
ちなみに、米中decouplingが叫ばれて久しいですが、現場ではこうして欧米ファンドと、中国国営系(南方電網)の共同投資はまだまだある点も付記しておきます
(お知らせ/おことわり)
当方がPKSHA SPARX Algorithm Fundを通じて投資をしている先になります🤲
※ 過去記事のため備忘にPickだけしたところ、他の方のコメントがありましたので、私もコメント記載してみました
「原則2人までの産児制限」、中国東北3省で撤廃検討…少子化が激しく
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
①中国全体として少子化への危機感が高まっている
・2020年の出生1,003万人(▲15%)は、死亡数と同じ
つまり純増ゼロの水準に10年前倒しで来ている
・コロナ期間の影響もあったとは言え、力強い経済復活
がある中でも、人々の長期的な将来不安は払拭されず
②東北地方はもともと発展から取り残され苦しんでいた
・若年人口は都市部に流出、旧来型の工業も没落
・既に退職年金が払えない地方政府も出てきているという
ということで、東北3省の生育制限撤廃検討。ただ、
・そもそも生みにくい(教育コストが高い)
・生んでも外に流出(根本的に基幹産業が弱い)
ということで、やはり課題は根深そうです
このあたりの地方の課題感はもはや日本も中国も同じかもですね
規制中の中国で クラブハウスそっくりのアプリ
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
そして早くもサービス停止に...
(WeChat規約違反だが未詳。検閲絡みでしょうか)
既に多くの方がご認識の通り、中国国内版が生まれても、なかなか難しいのではないでしょうか
①検閲コストが重い(国内版もモチロン検閲対象)
②マネタイズが見えにくい(マス向け潜在力あれば力技で
先に規模化に向かいうるが、その類でもなさそう)
③親和性高い知識層/ハイエンド層は本家を継続利用中
(中国起業家/VC界隈の一部は比較的activeです)
※ マス向けは他の音声サービスだったり、属人的関係を
維持した動画/ライブ(快手)とかの方が馴染むかも?
Clubhouse自体が中国では超ニッチである中で、そのコピー版は殆ど話題になっていない印象ですね
(とは言え、↑のような凡人の先入観の斜め上を超える
ブレイクスルーも中国にはたまにあるわけですが、笑)
京東物流(JD Logistics)が香港上場を申請 目標調達額約50億ドルか
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
昨年末の初報から2ヶ月、その間にも更にグループ全体の時価総額は大きく膨れ上がっていますね
・JD.com(本体/EC) 17兆円
・JD物流(物流) IPO申請中 4兆円(目標)
・JD健康(ヘルスケア) 7兆円
・JD数科時代(元金融部門) Bラウンド評価額 2兆円
(科創板にIPO申請 → Ant Financialの件で遅れ?)
少し話が逸れますが、薬のECを行っている(だけに見える...)兄弟会社、JD健康(ヘルスケア)が7兆円というのは大変に驚きです
https://newspicks.com/news/5625957/
そしてこんな「全部門スピンオフ上場」という形態の良し悪しは、一度真剣に研究してみたい
========(2020/12/5のコメント)
京東JDがいつのまに中核子会社を次々と上場へ...(驚)
・JD.com(本体/EC) 14兆円
・JD物流(物流) IPO申請中 4兆円(?)
・JD健康(ヘルスケア) IPO申請中 3兆円(?)
・JD数科時代(元金融部門) Bラウンド評価額 2兆円
京東物流には、Sequoia、Legend Capital、Hillhouse等のTop Tier VCも投資しています。
特にSequoiaはJD本体を苦しい未上場期から支えてきただけあってか、子会社案件にも殆ど顔を出している印象
https://newspicks.com/news/5441338/
【解説記事】中国のインターネット医療とは何か
板谷 俊輔日中ベンチャーキャピタリスト/コンサルタント
中国ヘルスケア業界でも、IT巨人がエコシステムの強みをレバレッジし、非常にダイナミックな動きを見せている
簡易的に記事の3分類(※)で各社の動きを纏めると:
Alibaba / JD
・軸足: ②中心(薬のEC/デリバリー)
-EC大手の強みをtoC販売とtoBマーケデータ提供へ
・事業体: 上場子会社
-阿里健康(時価総額 4.8兆円!)
-京東健康(同 6.6兆円!)
平安PingAnグループ
・軸足: ①中心(オンライン診療)
-グループ金融顧客のリテイン/クロスセルが元の動機
・事業体: 上場子会社
-平安好医生(同 1.6兆円)
Tencent
・軸足: ①(病院システム/決済) + ③(AI画像診断等)
-中国5大AI企業のヘルスケア担当として③まで注力
-WeChat等の消費者接点活かして①も展開
・事業体: 自社+投資先(ネット系で一番多い)
-順番待ちアプリや、数百万人の医者ネットワーク
と言ったユニコーン数社に投資
※ 詳細割愛するが、Baiduは③(∵All in AI戦略)、
bytedanceは後発ながら買収で①(消費者側)に参入
個人的な驚き
1. 薬のデリバリーで5兆円企業がハイ2つ出来上がり...
・日本の製造業の方が冷静に付加価値高いと思うが、
スケールの違いに驚くしかない
2. 更に各社「オフライン」の薬局やクリニックにも参入
・ネット大手の投資が入る薬局は5チェーン1万店舗超
・既存業界(オフライン伝統病院)との既得権益/
データ開放を巡るせめぎ合いがある中で、外堀から
埋めて行っているという側面もあるのかも
(cf. 銀行作ったりEV作ったり)
https://newspicks.com/news/5617615/
(※)本記事による分類
①インターネット病院(オンライン診療)
②インターネット薬局(薬のEC)
③医療テクノロジー(AI活用や医療機器開発など)

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